虫歯になったり、歯の痛みや不調で歯科医院に行くと、まず、レントゲン撮影を行うことがあります。
治療によっては、何枚もレントゲン写真をとられた方もいらっしゃるとおもいます。
歯科医院では主に、『パノラマ』と『デンタル』と呼ばれる大きさの違う2種類のレントゲンが使われます。
大きなサイズのパノラマは、上下全体の歯の撮影します。
小さなサイズのデンタルは、隣り合った2~3歯を撮影対象とし、お口の中を見ただけでは、確認困難な虫歯の発見や治療過程の確認など、より微細な情報を確認することができます。
どちらも、歯科治療を行う上で、欠かせないとても大事な検査です。
また、最近ではより安全に治療するために『CT』を導入している歯科医院も増えています。
当院でもCTを導入しております。
歯科用CTは、3D画像で立体的に歯や骨の形を把握することができます。
歯科のレントゲンは何のため?
「レントゲン写真はなぜ撮るのですか?」
「なぜ何枚も撮るのですか?」
「身体への影響は大丈夫なの?」などといった不安や疑問がある方も多いと思います。
レントゲンでは、虫歯の有無や進行状況、歯の根の状態、神経が残っているか、感染や炎症が起こってないか、歯の根の表面に歯石が付いてないか、歯を支える骨の状態はどうか、あごの骨や神経の位置関係、安全な麻酔や抜歯ができるか、など、お口の中の多くのことを確認することができます。
これにより、治療を開始する前に大切な診断をすることができます。
自覚症状や外からの見ただけでは、確認できない情報をレントゲンで見ることができます。
また、お口の中の状態は日々変化していますので、1年に一度は、パノラマレントゲン撮影をして、定期的に検診を行うことをお勧めします。
レントゲン検査の安全性
日本で暮らしているわたしたちは、毎日自然界から放射線を受けています。
年間約1.5ミリシーベルト(mSv)と、とても少ない量です。
その中でも、47%は食べ物から、22%は空気から、29%は大地や宇宙から放射線を受けていると言われています。
放射線による悪性腫瘍などの過剰発症は年間100ミリシーベルト(mSv)を超えなければみられないと言われています。
歯科のレントゲン撮影では、
デンタルエックス線で約0.016~0.04mSv
パノラマエックス線で約0.02~0.044mSv
歯科用CT約0.1mSv
となっています。
デンタルエックス線写真➡
一年間に自然と浴びる量の1/200
パノラマエックス線写真➡
東京-NY間 飛行機往復の1/10
また、CTは胃のレントゲンの1/6ほどとなっています。
1000枚とってもガン発生のリスクがないと言われるほど少量で安全です。
レントゲン撮影することで結果として、早期発見・早期治療につながります。
治療に必要なレントゲン撮影は安心して受けていただければと思います。
また、妊娠中の方や妊娠の可能性のある方の撮影も防護衣を着用し放射線も極めて微量であることから、おなかの胎児への影響は限りなくすくないと言えますが、必要最低限にとどめるようにしています。
安心して治療を受けていただけますよう、気になることがございましたらご遠慮なくご相談ください。