こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。
「インプラントがグラグラしているんだけど、どうすればいいの?」とお悩みの方もいるでしょう。インプラントがぐらついたまま放置すると、重大なトラブルにつながる場合もあるため危険です。
本記事では、インプラントがぐらつく原因や、ぐらつくときに注意することなどを解説します。今まさにインプラントがぐらついていて困っている方や、インプラント治療に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インプラントがぐらつく原因
まずはインプラントがぐらつく原因を確認しましょう。インプラントがぐらつく原因として考えられるのは、主に以下の7つです。
骨と結合できていない
インプラント体が顎の骨とうまく馴染んでいない場合は、インプラントのグラつきの原因となります。土台がしっかり作られていない状態で人工歯を取り付けていることになるため、不安定になるのです。
術前の検査や診断が不十分だった
インプラントの治療を行う前に、レントゲンなどの術前検査や歯科医師による診断を行います。その結果を元に問題なくインプラント治療を行えるかを判断しますが、このときの分析が不十分だと、顎がインプラントに耐えられずぐらつく原因となるかもしれません。
インプラント周囲炎になった
インプラント周囲炎とは、インプラントを埋め込んでいる周囲に炎症が起こった状態のことです。傷口から菌が入り込んで感染を引き起こし、腫れや痛みなどの症状が出ます。
悪化すると膿が出たり骨が溶けたりするため、インプラントがぐらつくのです。
アバットメントが緩んでいた
アバットメントとは、顎に埋め込まれているインプラント体と、人工歯を接続する部品です。アバットメントのネジが緩んでいると、その上の歯にも影響してぐらつきが発生します。
インプラント体が破損していた
インプラント体が破損していた場合もぐらつきにつながります。インプラント体は、人工歯を装着するための土台です。
壊れた土台の上に人工歯をのせても安定しません。硬いものを噛んだり、顎をぶつけたりしたときに破損することが多いです。
人工歯の接着が弱くなっていた
インプラント治療で使用する人工歯のなかには、歯科専用の接着剤でインプラント体に接着するものがあります。その場合、接着剤の粘着力の低下によって、人工歯がぐらついている可能性があります。
とくにインプラント体にトラブルがなければ、もう一度接着剤で人工歯を取り付けることで元の状態に戻せるでしょう。
噛み合わせや噛み癖による影響
噛み合わせや噛み癖が、インプラントのぐらつきに影響を与えている場合があります。インプラントや他の歯に余計な負荷がかかるからです。
例えば、歯ぎしりの癖があって歯に過度な圧力が加わっている場合や、噛み合わせが悪いことによって1箇所に集中して力がかかっている場合が挙げられるでしょう。歯に力がかかるとインプラントの根本にまで影響し、ぐらつくことがあるのです。
インプラントのぐらつきを放置してはいけない理由
インプラントのぐらつきを放置すると、最悪の場合はインプラントを除去しなければいけなくなります。ぐらつきに気づいたら、すぐ適切に対処しなければいけません。
インプラントのぐらつきをそのままにしておけば、歯茎が炎症を起こして痛くなったり、インプラントが破損して使えなくなったりする恐れがあります。ぐらつきが強くなると、インプラントが抜け落ちる可能性もあるでしょう。
放置すればするほど状況は悪化するため、早めに相談してください。
インプラントがぐらつくときに注意すること
インプラントのぐらつきを発見したときは、次の7つに注意しましょう。
できるだけ早く歯科医院へ連絡する
インプラントのぐらつきに気づいたら、まずはできるだけ早めにかかりつけの歯科医院に連絡してください。間違った対処をすると、状態を悪化させる恐れがあるからです。
歯科医院へ連絡し、自宅でやるべき対処法や生活上の注意点、次回の受診日などを確認しましょう。緊急性があれば、当日中の受診を求められることもあります。
自己判断で対処せず、専門家の指示を仰ぎましょう。
ぐらついている部分を触らない
インプラントがぐらついていると気になるかもしれませんが、手で触るのはやめましょう。患部から細菌が侵入して炎症を起こす可能性があります。
ぐらつきが強くなったり、インプラントが抜け落ちて誤飲するなどの恐れもあるため危険です。
柔らかいものを食べる
インプラントがぐらついている時は、柔らかいものを食べましょう。硬いものを食べると、インプラントが破損したり抜けたりする可能性があるからです。
インプラントのぐらつきによって歯茎が炎症を起こしている場合は、痛みを感じることもあります。硬いものを食べると痛みが強くなる可能性があるでしょう。
また、ぐらついている部分を避けて、他の歯で食べ物を噛むように意識してください。
部品が外れたら保管しておく
もしインプラントの部品が外れた場合は、捨てずに保管しておきましょう。状態によってはもう一度使用できる可能性があります。
次に歯科医院を受診するときに忘れず持参してください。
歯磨きを丁寧に行う
インプラントがぐらついているからといって、ぐらついている部分の歯磨きを避けるのは正しくありません。むしろ、きれいに保っておく必要があります。
力を入れてゴシゴシ擦るのは良くありませんが、歯ブラシで優しく丁寧に磨きましょう。
外れた部品を元に戻そうとしない
インプラントが外れたとしても、外れた部品を自分で元に戻そうとするのはやめましょう。感染症の原因となったり、さらに状態が悪化したりする可能性があるためです。
市販の接着剤で取り付けるのも絶対にやめましょう。接着剤で取り付ける場合は、歯科専用のものを使用します。
禁煙する
インプラントがぐらついている場合、禁煙したほうがよいかもしれません。喫煙によって血管が収縮するため、炎症の治りが遅れやすくなります。
禁煙すると、インプラント体を埋め込んだ直後の馴染みもよくなりやすいです。
インプラントがぐらつくときの対処法
インプラントがぐらつくときの対処法は、以下のとおりです。
ネジを締め直す
アバットメントの緩みが原因でぐらついている場合は、アバットメントのネジを締め直します。他に問題がなければ、これで改善することが多いです。
インプラント周囲を消毒する
インプラント周囲の軽い炎症であれば、患部を消毒するだけで炎症が軽減されるでしょう。ぐらつきも改善できる場合があります。
ただし、炎症が重症化している場合は患部の消毒だけでは改善が見込めません。抗生剤の内服など、別の治療が必要です。
外れた人工歯を着け直す
インプラントの部品が外れた場合は、適切な方法で付け直すことによって改善できるでしょう。人工歯やアバットメントなどのパーツに破損がなければ、再利用できる可能性が高いです。
歯茎を切開して病状の確認・処置をする
インプラントのぐらつきや周囲の炎症が重症化している場合は、歯茎を切り開いて外科的な処置を行うこともあります。炎症が改善されれば、ぐらつきも落ち着くでしょう。
インプラントがぐらつくのを予防する方法
インプラントのぐらつきを予防するには、以下の2つを心がけてください。
歯磨きを徹底する
歯磨きを丁寧に行えば、虫歯だけでなくインプラントのぐらつきも予防できます。丁寧に歯磨きをすることで口の中を清潔に保てるため、インプラント周囲の歯茎に炎症が起きるのを防げるのです。
歯科で定期的にメンテナンスをする
歯科で定期的にメンテナンスを受けていると、異常があったとしても早期に発見できます。重症化する前に治療を開始できるでしょう。
トラブルなくインプラントを使い続けるために気をつけるべきことや、日常での正しいケアについても教えてもらえます。
まとめ
本記事では、インプラントがぐらつく原因や、ぐらついたときの注意点などを解説してきました。ぐらつきに気づいたときは自己判断で処置せず、できるだけ早めにかかりつけの歯科医院に相談しましょう。
間違った処置を行ったり、ぐらついたまま放置したりしていると、最悪の場合インプラントを取り出さなければいけない可能性があります。
普段から丁寧な歯磨きを心がけて口の中を清潔に保ちましょう。定期的に歯科でメンテナンスを受けることで、ぐらつきを予防しながら長期的にインプラントを使用し続けられます。
インプラントのぐらつきが気になる方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。