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基礎疾患の歯科治療 注意すべき点

2024年2月28日

当院でも、有病者(基礎疾患)をお持ちの患者様がいらしゃいます。そのような患者様に抜歯やインプラントの説明や治療は、不安を感じることもあるかと思います。

頭からモヤモヤを出して悩む女子

本日は、基礎疾患をお持ちの患者様に、歯科治療の注意事項、また治療の進め方についてお話ししたいと思います。

インプラント治療の説明

 

代表的な基礎疾患

・糖尿病・高血圧・循環器疾患(不整脈、狭心症、心筋梗塞)・骨粗鬆症・自己免疫疾患(SLE)

このような基礎疾患をお持ちの方にどのように歯科治療を受けていただくのでしょうか。

糖尿病の方

糖尿病は血液中の糖が異常に多くなる病気です。多くの場合、内科医の指導のもとで、薬物の内服や、注射などによって血糖値をコントロールされている方の場合は、ほとんど問題ありません。しかし、血糖値コントロールされていない糖尿病の方は、自己免疫機能の低下、唾液分泌量の低下などが起こりやすく、虫歯や歯周病が重症化しやすく、時々、歯肉が腫れることがあります。特に歯周病は、糖尿病の合併症の一つと言われています。糖尿病の方は、血液循環が悪いため、自己免疫機能が低下し重篤な歯性感染症を引き起こすことがあります。また、血糖コントロールされていない方に抜歯をすると、通常なら早期に傷が治るはずのものでも、なかなかなおらず抜歯窩不全症になったり、インプラント治療を行った場合、インプラント周囲炎が進行し蜂窩織炎を引き起こすことがあります。糖尿病の方は、まず内科で、血糖値をしっかりとコントロールを行ってから歯科治療を受けていただくことになります。特に抜歯、歯周外科、インプラント治療などの外科的処置を行う際は重要なことです。そして、外科処置を行った後は、感染症を防ぐための抗生剤と痛み止めとして、鎮痛剤を服用していただくようにしています。「痛みがないから抗生剤を飲まなくても大丈夫」といった自己判断で服薬を中止することはおやめください。糖尿病は自覚症状が少ないため、予備軍もかなり多くいると言われています。糖尿病のリスクがあるかどうか、年に一度は健康診断をお勧めします。そして、すべての患者様に言えることなのですが、定期的なメンテナンスは大切です。特に糖尿病の方は、自己免疫機能が低下していることが多くしっかりとしたメンテナンスをしていないと、虫歯や歯周病の進行が早いので気をつけましょう。

 

高血圧の方

高血圧とは血液が血管を通る時に、血管壁にかかる圧力が持続的に高い症状のことを言います。血圧は心臓の収縮拡張によって、変化しますが、正常な血圧の値は、心臓収縮期で120㎜以下、 拡張期で80㎜以下がだいたいの目安です。最高血圧が140㎜HG.以上、最低血圧が90㎜HG以上であれば、高血圧と考えられます。

高血圧の方は、歯科において注意しなければならない治療が2つあります。

1つは 麻酔です。 2つ目は 抜歯です。 歯科治療においての 麻酔には、 血管収縮剤が含まれていて血圧が上昇することがあります。 たとえ 高血圧の患者様であっても、内科医が指導する薬の服用で血圧が安定している場合は、問題ありません 。ただ 血圧がコントロールできない状態で麻酔を使用すると血圧上昇で動悸が起こり 気分が悪くなったりします。 当院では、高血圧症の方には血圧が上昇しにくい 麻酔薬に変更することもあります。

また 、これはどの患者様にも言えることなのですが、 特に抜歯など 外科的歯科治療を行うと、 精神的 肉体的にストレスがかかります。 そのことによって正常な血圧な方でも血圧上昇を招き 、動悸やめまいがして気分が悪くなることがあります。 このように血圧が高くなることを 「白衣高血圧」と言われています。 特に高血圧の方は 、要注意です。

当院では、麻酔をする時、抜歯など外科的処置を行う際に、スタッフは患者様にお声かけをし、できるだけ ストレスを少なく リラックスして治療を行うようにしています。また、歯科用の局所麻酔をする時は、ゆっくりと 慎重に行うようにしています。 万一 、血圧が上昇し気分が悪くなった場合は、一時的に治療を中断して落ち着くまで様子を見ることや 、 治療を延期することもあります。 高血圧の方か問診でもお聞きしますが、場合によっては、 治療前に血圧を測らせていただくこともあります。

 

骨粗鬆症の方

骨粗鬆症は、骨の強度が低下することによって骨が脆くなり骨折しやすくなる病気です。原因として骨の代謝量のバランスの崩れ、 骨の中による破骨細胞による骨吸収量が多くなることがあげられます。 治療薬としては、骨吸収抑制剤として、ビスフォス フォネート製薬 (BP 製剤)が代表的な薬です 。歯科治療を行う際の注意点としては 、ビスフォスフォネート製剤を服用している患者さんは、 外科的な治療、 抜歯 やインプラント治療、歯周外科など行った後に 、顎骨壊死を起こす可能性があります。 また、抜歯後に細菌感染が起こると、顎骨骨髄炎を起こす可能性があります。 これは、ビスフォスフォネート製剤 (BP 製剤)を服用していると、顎骨内の血流が低下し 細菌 感染をを起こしやすい という主な原因です 。骨粗鬆症の方で 、BP 製剤を注射や服用していらっしゃる方は、 特に 外科的処置においては要注意です。 外科的処置が必要と考えられる場合は、 一度かかりつけ医に相談してみてください。

レントゲン写真を指して説明する男性歯科医師

 

循環器疾患の方

循環器疾患の多くは、血液をサラサラにする薬を服用している方が多いです。 動脈で血小板が固まりにくくするお薬を抗血板薬と言います 。代表的な薬は 、バイアスピンです。 また 、動脈で白血球やフィブリンを固まりにくくする薬を抗凝固薬と言います。 代表的な薬は、 ワーファリンです。 この2つの薬によって血の巡りをよくし 心疾患を予防しています。 循環器疾患のお持ちの方は、この2つの どちらかを服用している方が多いです。 歯科治療において、 ワーファリン や バイアスピリンを服用している患者様は、 抜歯やインプラント治療を行った際、 出血が止まりにくい 傾向があります。 通常5〜10分ぐらいで止血するものでも30分以上止血にかかることがあります。 以前は、 抜歯前と抜歯直後 ( 2〜3日間)は 、ワーファリン や バイアスピリンの服用を中断するように指示していましたが 、現在では中断せずにそのまま抜歯インプラント治療などの外科処置を行うようにしています。 なぜなら 中断することによって心筋梗塞や脳梗塞になってしまうと 、それこそ大変なことになってしまいます。 当院では、出血が止まらない場合としてガーゼなどで押さえつけて止める 圧迫止血、 あるいは 抜歯窩に 止血剤を使用したり 場合によっては、 止血シーネを使用して出血を止めるようにしています。 血小板減少症のように 一度出血するとほとんど 止まらない 疾患もありますので 、一度かかりつけ医に確認してから行うことがベストです。

 

ステロイド剤を服用している方・自己免疫疾患の方

自己免疫疾患の方は、ステロイド剤を服用していることが多いです。 このステロイド剤は、過剰な免疫反応や 炎症や 痛みや腫れを抑制するために使用しています。 ステロイド剤を長期に服用している方は、 細菌感染を起こしやすく 虫歯や歯周病になりやすいです。 正常な方もそうですが 、虫歯や歯周病の予防には特に気をつけなければなりません。 また抜歯後は、傷が治りにくい傾向にあります。 外科処置を行う際には慎重に行わなければなりません。 当院では、長期 ステロイド剤を服用されている方の歯科治療において 外科処置を行う際には、抗生物質を通常より多く服用していただいたり、処置を行う前に 前投薬として服用していただくことがあります。できるだけ細菌感染を最小限にするよう心掛けています。

机に置かれた薬と水

 

まとめ

歯科治療を行う上で基礎疾患を基礎疾患がある患者様への対応や注意すべき点をお話ししました。この基礎疾患においても、歯科治療において 外科的処置を行う際は、 患者様への 問診を行い 現在 どういう状況なのか把握しなければなりません。 また、どのような薬を服用しているか しっかり確認したいため、 おくすり手帳があれば、ご持参していただきたいと思います。 また、場合によっては、 かかりつけ医にご相談しなければなりません 。

当院では、近くの医療機関としっかりと連携し、患者様にとってベストな歯科治療を行っていきたいと思っております。

何か気になる点がございましたらお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

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