こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。
みなさんは「オーラルフレイル」をご存知ですか?
オーラルは口腔、つまり口の中の健康を意味しています。
では「フレイル」とは……?
目次
◆フレイルとは
年齢が上がるにつれて心身の活力が低下した状態のことです。
たとえば……
・最近なんだか疲れやすい
・ここまで出ているのに思い出せない
・外出の機会が減ってしまった
フレイルとは年月を重ねた心と体が弱ってしまうことなのです。
早め早めの対策で、健康寿命をのばしたい……
そんなフレイル予防には、
まず「オーラルフレイル」から取り組んでみませんか?
◆オーラルフレイルとは
・かむ
・飲み込む
・話す
などの口腔機能が衰えることです。
オーラルフレイルは老化早期における重要なサイン!
「かむ」「飲み込む」が衰えることで食生活に影響や、
「話す(滑舌など)」が衰えることで人や社会との交流に影響が出てしまいます。
オーラルフレイルの予防で楽しく、健康で、よく食べられる生活を目指しましょう!
◆オーラルフレイルってどんな症状?
・かみしめにくい
・かむと歯が痛む
・歯がぐらぐらする
・歯ぐきから出血する
・歯が抜けてしまった
・義歯の具合が悪い
・口の中が乾燥する
・滑舌が悪くなった
・うまく発音・発声できない
・水やお茶でむせてしまう
・食べている途中に口の端から食べこぼしてしまう
気になる症状があれば、ぜひ当院にてご相談ください!
◆オーラルフレイル予防法①
オーラルフレイル予防にはこんな対策が重要です。
・かむパワーを上げよう!
・舌のパワーを上げよう!
・飲み込むパワーを上げよう!
・滑舌をよくしよう!
・お口や舌の動きをスムーズに!
今回は「スムーズな口や舌の動き」「滑舌」をよくするための早口言葉を紹介します。
【レベル1】なまむぎ なまごめ なまたまご
【レベル2】隣の客は よく柿食う 客だ
【レベル3】青巻紙 赤巻紙 黄巻紙
【レベル4】隣の竹垣に 竹立てかけたのは 竹立てたかったので 竹立てかけた
ポイントは口を大きく動かすことです。
3回続けて言ってみましょう!
口の動きがよくなると発音もよくなります。
笑顔まで素敵になっちゃうかも!
ほかにもたくさん運動がありますので、
当院スタッフまで「オーラルフレイルを予防したい」とお気軽にご相談ください!
◆オーラルフレイル予防法②
次に「舌のパワー」「舌の動き」をよくする体操をご紹介します。
- 口から舌先を出し、あごの先を触るつもりでのばす
- 今度は逆に鼻の先を触るつもりでのばす
- 舌を出したまま右にのばす
- 舌を出したまま左にのばす
- 最後に、お口のまわりをぐるりと円を描くように動かす
この体操は、唾液の分泌もうながします。
唾液が多く分泌されることで、飲み込みがスムーズになり
口の中の乾燥予防にも効果的です。
また、スプーンなどの道具を使った舌の体操もご紹介します。
- 口から出した舌にスプーンを上から押し当てます
- スプーンを押し戻すように舌を押し上げます
この体操を上、下、右、左と方向を変えてやってみましょう。
スプーンの丸い背の部分を舌にあてるとやりやすいようです。
くれぐれもケガをしないように気を付けましょう!
◆まとめ
いかがでしたか?
フレイルとは、
年齢が上がるにつれて心身の活力が低下した状態のこと
オーラルフレイルとは、
年齢が上がるにつれて口腔機能が衰えること
お口の健康が全身の健康に繋がります。
健康寿命をのばすため
まずオーラルフレイルの予防から取り組んでみましょう!
◆もっと詳しく、フレイル!
フレイルとは「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。
海外の老年医学分野で使用される「Frailty(フレイルティ)」が語源で、「Frailty」は直訳で「虚弱」「脆弱」「老衰」などを意味します。
フレイルの基準にはさまざまあり、もっとも有名な基準は以下の5項目です。
- 体重減少:意図しない年間5kgまたは5%以上の体重減少
- 疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3~4日以上感じる
- 歩行速度の低下
- 握力の低下
- 身体活動量の低下
フレイルの状態に陥ると死亡率の上昇や身体能力の低下、病気にかかりやすい、ストレスに弱いなどの弊害が出ます。
家族や医療者がフレイルの状態に気付き、早めに対処することが、より健常な状態への回復や、要介護状態に至る可能性を減らすことにつながります。
◆もっと詳しく、オーラルフレイル!
オーラルフレイルとは、口に関するささいな衰えを放置することで、口の機能低下、食べる機能の障害、さらには心身の機能低下にまでつながる負の連鎖へ警鐘を鳴らすため、日本で考案された概念です。
そもそも老化とは自然な現象で、むせや食べこぼしといったオーラルフレイルの一症状は老化の一歩とも思えます。
老い(自然な衰え)とオーラルフレイル(不自然な衰え)の違いは、外出回数の減少による社会問題や、うつうつとした気分の増加などの精神心理的問題など、問題が複合的であることです。
特に大きく違うのは、オーラルフレイルはフレイル同様、早期に気付き対処することでお口の機能低下をゆるやかにし、回復する可能性があることです。
逆に、放置してしまうと老化以上に口腔機能の低下は進行してしまいます。
早期発見、早期対処、そして予防が大切です。
気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。