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歯ぎしりがインプラントの歯に及ぼす影響を詳しく解説!

2024年7月5日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

歯ぎしりをしている人

歯ぎしりは、多くの人が無意識に行っている習慣です。特に、インプラント治療を受けた方にとって、歯ぎしりは大きな問題です。

歯ぎしりによって加わる強い力がインプラントに及ぼす影響は大きく、破損や脱落につながったり、周囲の組織に炎症を引き起こしたりする可能性もあるでしょう。

この記事では、歯ぎしりがインプラントの歯に与える影響と、対策について詳しく解説します。

歯ぎしりとは

歯ぎしりのイメージ

歯ぎしり(ブラキシズム)は、睡眠中や無意識の状態で上下の歯を強くこすり合わせる、もしくは噛みしめる行為を指します。

歯ぎしりの原因は完全には解明されていませんが、ストレスは歯ぎしりの主要な原因の一つとされています。他にも、喫煙やアルコールの過剰摂取などの生活習慣や噛み合わせの異常、遺伝的要素も原因と考えられています。

歯ぎしりをすると、さまざまな健康リスクを引き起こす可能性があります。歯の摩耗や歯周病の悪化、顎関節症などに加え、頭痛や肩こりなど全身に悪影響を及ぼす恐れもあるでしょう。

歯ぎしりはインプラントにどのような影響を及ぼす?

歯ぎしりによってインプラントが破損するイメージ

歯ぎしりを行うと、インプラントにもさまざまな影響を及ぼします。

インプラントが破損する

歯ぎしりによる強い圧力はインプラントに大きな負担をかけ、破損を引き起こす大きな原因になります。

インプラントには金属やセラミックなどが使用されているため耐久性は高いですが、過度な力が断続的に加わることで、限界が生じ破損することがあるのです。特に、人工歯部分が割れたり欠けたりする可能性が高いでしょう。

人工歯が割れたり欠けたりすることで噛み合わせが悪化し、再治療が必要になる場合もあるため注意が必要です。

また、インプラント体に亀裂が入ることもあります。初めは小さな亀裂でも、歯ぎしりによって圧力がかかり続けると次第に広がり、最終的には破損する恐れがあります。インプラントが破損すると再度の手術を受ける必要があるので、大きな負担になるでしょう。

インプラントを守るためには、早期の改善や対策が重要です。問題が発生した場合は、すぐに歯科医院に相談しましょう。

インプラント周囲炎

歯ぎしりは、インプラント周囲炎のリスクを高めます。インプラント周囲炎とはインプラントの歯周病とも言われ、インプラントを支える歯茎や骨に炎症を引き起こします。放置すると顎の骨が溶け、インプラントが脱落する可能性もあるでしょう。

歯ぎしりによる強い圧力がインプラント周囲の組織に加わると、歯茎や顎の骨にダメージが蓄積します。そのため、インプラント周囲の組織が炎症を起こしやすくなるのです。

また、歯ぎしりによって、歯茎が下がることがあります。歯茎が下がると細菌の侵入を許しやすくなるため、インプラント周囲炎になるリスクが高まるでしょう。

インプラント周囲炎の進行は早く、発見時にはすでに進行していることが多いです。歯科医院を定期的に受診し、早期に発見・治療することが大切です。

インプラント体が脱落する

歯ぎしりによる強い力がインプラント体に加わり続けると、インプラント体が脱落するリスクが高くなります。

天然歯には歯根膜があって噛み合わせの力を分散させていますが、インプラントには歯根膜がなく、顎の骨と直接結合しています。そのため、歯ぎしりによる圧力や振動が直接インプラント体と顎の骨にかかるのです。

顎の骨との結合部分に力がかかり続けることで、インプラントと顎の骨の結合が緩み、最悪の場合は抜け落ちることもあるでしょう。特に、インプラント体が定着する前の段階で強い力が加わると、結合が不完全な状態なので緩むリスクが高まります。

アバットメントが緩む

歯ぎしりによって強い力がかかり続けると、アバットメントに負担がかかり、緩む可能性があります。

アバットメントはインプラント体と上部構造を接続する重要な部分です。ネジのような構造をしており、歯ぎしりの力で徐々に緩む可能性があります。アバットメントが緩むと、人工歯がぐらついたり脱落したりすることがあるでしょう。

特に、睡眠中の歯ぎしりは日中よりも強い力が加わるため、インプラントへの影響が大きいです。アバットメントが緩むと人工歯が動揺し、噛み合わせや咀嚼時に違和感が生じることも考えられます。

噛み合わせが悪化すると、さらなるトラブルを引き起こすことがあるので注意が必要です。

骨吸収

歯ぎしりによる強い力がインプラント周囲の骨に繰り返し加わると、骨吸収が進行する可能性があります。インプラントは、顎骨にしっかりと結合することで安定しています。

しかし、歯ぎしりによって過度な力がかかり続けると、骨とインプラントの結合部分にダメージを与え、骨吸収が進行することがあります。骨吸収が進行すると、インプラントの安定性が低下します。

インプラント周囲の骨吸収は、初期段階では自覚症状がほとんどありません。進行すると、インプラントがグラついたり、インプラント周囲の歯茎に腫れや痛みが生じたりする症状が現れることがあるでしょう。

歯ぎしりからインプラントの歯を守る方法

歯ぎしりからインプラントの歯を守るためのナイトガード

歯ぎしりからインプラントの歯を守る方法をご紹介します。

ナイトガードの使用

睡眠中に歯ぎしりをする方は、ナイトガードを使用しましょう。ナイトガードは歯を保護するための装置で、歯ぎしりによる歯へのダメージを防ぎます。

ナイトガードを装着すれば、インプラントにかかる過度な力を分散させることができます。インプラント治療の成功率を高めることにつながるでしょう。

ナイトガードはシリコン製やプラスチック製のものなどさまざまな種類があるため、歯科医師と相談して選びましょう。

生活習慣の改善

歯ぎしりの原因として、ストレスや生活習慣が挙げられます。

特に、ストレスは最も歯ぎしりを誘発する原因と考えられています。ストレスを軽減するためのリラクゼーションや適度な運動は、歯ぎしりを抑制する効果があるでしょう。

また、喫煙や飲酒などの生活習慣も歯ぎしりの原因になります。喫煙やアルコールの摂取を控えることで睡眠の質が向上すれば、歯ぎしりの発生を減少させられるかもしれません。

生活習慣を見直しリラックスした状態を保つことが、歯ぎしりへの対策として効果的です。

認知行動療法を受ける

意識的に歯ぎしりをしている方や歯ぎしりを自覚している方などには、認知行動療法も有効です。認知行動療法では、歯と歯を接触させないように意識的に働きかけることで、歯ぎしりの習慣を減少させます。

また、歯ぎしりは精神的な緊張やストレスと関連しています。そのため、心理的要因を管理すれば歯ぎしりの予防に繋がるでしょう。

認知行動療法は医療機関や専門クリニックで行うのが一般的ですが、オンラインカウンセリングを提供している歯科医院も多いです。忙しい人でも治療を受けやすい環境が整っています。

認知行動療法では歯ぎしりの原因を根本から解決するため、インプラントを守ることができます。心理的な健康を向上させることで、長期的に快適に生活できるようになるでしょう。

矯正治療を受ける

噛み合わせや歯並びの乱れが原因で歯ぎしりをしている場合、矯正治療を受けることで改善する可能性があります。矯正治療は歯並びや噛み合わせを整えるため、歯ぎしりの根本的な原因を解消できるのです。

ただし、治療には時間と費用がかかるため、事前に歯科医師としっかり相談して治療計画を立てることが大切です。

まとめ

歯ぎしりもなくなり、インプラント治療をして綺麗な口元になった人

歯ぎしりは、上下の歯を強くこすり合わせたり噛みしめたりする無意識の行為で、インプラントに大きな影響を与えます。歯ぎしりによる強い力がインプラントにかかると、インプラントの破損や緩み、脱落が発生しやすくなります。

特に、インプラント周囲炎のリスクが高まり、炎症が進行すると再治療が必要となることもあるので注意が必要です。

歯ぎしりを防ぐためには、ナイトガードの使用が効果的です。ナイトガードを装着することで、歯ぎしりによるダメージを軽減できます。

また、生活習慣の改善やストレス管理も重要です。喫煙やアルコールの摂取を控え、リラクゼーションや適度な運動を取り入れることで歯ぎしりを抑制できます。

歯科医院で定期的に検診を受けることが、インプラントを快適かつ長期的に使用することに繋がるでしょう。

インプラントを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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