こんにちは。鳥取市東町にある山根歯科医院です。
本日は、子供の歯科治療と虫歯予防の注意点についてお話しします。
目次
子供の歯科治療の注意点について
子供の虫歯治療は、将来的に口の中の健康を維持した上で、とても重要なことです。患者様の中には、子供の歯(乳歯)は、いつか永久歯に生え変わるので、軽く考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際は虫歯が進行することで、痛みが生じるだけでなく、歯の根の先に感染が広がったり、乳歯を抜歯することによって、後に生えてくる永久歯に大きく影響を及ぼすことになります。例えば、乳歯を早期に失うことで永久歯が正しい位置に生えてこなかったり、発音の発達などに影響を及ぼすことになります。子供の治療と言っても大人の歯と同様に早期発見・早期治療の適切な治療が必要となってきます。子供にとっては、歯医者での治療は、とても不安と恐怖を感じることが多くあります。治療が必要だからといって、無理矢理治療を行うと恐怖心が強くなり、歯医者に行くこと自体が困難になることがあります。私たちは、子供の治療においては、いきなり治療を行うのではなく、子供の歯科治療に対する恐怖心を軽減させることが大切だと思います。山根歯科医院では、恐怖心を軽減させてから、少し図治療を行うことにしています。
子供が歯医者を恐怖に感じる原因
①未知のものに対する不安
子供の歯科治療における恐怖心は、初めて遭遇する環境や体験によるものがあります 。未知の環境で自分は何をされているのか。という不安が恐怖心になっていくことがあります。 特に歯科医院での治療の場合は、治療器具の音や匂いなどによって子供にストレスを生じることがあります。
②過去に痛みを感じた経験
歯科治療において 、子供さんが過去にすごい痛みを感じた経験があると、歯科医院の椅子に座るだけでも 恐怖心を抱くことがあります。 特に子供の場合、痛みの耐性は大人と比べて低いため 少しの痛みでも大きな恐怖心を感じることがあります。 場合によっては、過去の痛みがトラウマ となって、歯科治療ができなくなる ケース も少なくありません。
➂子供とのコミュニケーション不足
歯科医師や歯科衛生士が、保護者さんはもちろんのことですが、子供さんとコミュニケーションが不足していると、治療に対する恐怖心を軽減することは困難になります 。子供さんとコミュニケーションを行う時は 、分かりやすく丁寧に説明し 子供さんから質問されたことには、一つ一つ 説明することが大切です。 もし 上手に治療ができたら上手にできたね。 と言って褒めてあげることもいいと思います。
子供の歯科恐怖症を和らげる方法
☆子供が歯科治療になれること
子供は初めての環境に遭遇すると、不安を感じることが多いです。 恐怖心を抱いている子供に対しては いきなり 虫歯があるからと言って虫歯治療を行うのではなく 、まず 歯科治療に慣れることが大切です 。山根歯科医院では、子供さんが歯科治療に慣れていただくために、まずは、お口を開ける練習から始めます。 次に歯磨きの練習といった具合に少しずつ 周りの雰囲気に慣れていただくようにしています。 以前は、無理やり口を開けて治療を行っていたこともありました 。ただこのような治療は現在では NG です。 このような治療を行うと子供に恐怖心を強く 与えてしまい、後にトラウマになり、もう二度と 歯医者に行きたくない!!といったイメージを子供に与えてしまいます。 当院では、 歯科治療に対して強い恐怖心を抱いている子供さんに対しては、以下のことを心掛けています。
①長時間治療しない
②無理矢理治療しない
➂歯磨きの練習や、治療器具を口の中に入れる練習をして、少しずつ 歯医者さんに慣れてから治療を行うなどを行う
☆子供や保護者さんとのコミュニケーションを大切にする
子供さんが、実際に歯科治療を受ける前に、子供さんとしっかりコミュニケーションをとることが重要だと考えています 。しっかりとコミュニケーション取り、治療の方法や内容を分かりやすく説明し 、子供さんに安心し治療を受けていただくことが大切です。
また、子供さんが 安心していただけるような 優しい言葉で話しかけをしたり、時には好きな食べ物 や趣味などについて話すことがあります 。できるだけ 子供さんにリラックスできる環境を作るようにしています 。そして、上手に治療できたら 子供さんに褒めてあげることも行います。 また 子どもさんが、歯医者さんに行きたくなるような心配りは大切だと考えています。
☆子供の虫歯治療中の心配り
子供さんの虫歯治療中も安心できるように心配りが必要だと思っています。 そのためには、 治療中の痛みをできるだけ少なくする必要があります 。山根歯科医院では、痛みの少ない治療を心がけています 。特に 局所麻酔を行う時には、慎重に行う必要があります。
☆表面麻酔
局所麻酔を行う時は、まず 表面麻酔を行います 。表面麻酔を行うことで 、局所麻酔を行う際の麻酔の針の刺激を軽減させることができます。
☆カートリッジ ウォーマー
冷たい 麻酔薬を使用すると、痛みを強く感じることがあります。麻酔液を37度で体温 ぐらいに温めて使用することにより、局所麻酔時の痛みが軽減することができます。
☆極細の注射針の使用
注射針は太いものよりも細いものを使用した方が痛みが少なくて済みます。
☆電動注射器
局所麻酔を行う時 、急激に麻酔液を注入すると強い痛みを感じることがあります 。当院では、麻酔液をゆっくりと注入するために 電動注射器を使用しています。 電動注射器の使用は、痛みに配慮するためにはとても重要なことだと考えています。 また、子供の治療においては 、麻酔を使用する時には、注射器が目に触れないように工夫しています 。子供の場合、注射器を見ただけで 恐怖心を抱くことがあります。その点はしっかりと 注視する必要があります。
子供の虫歯予防に対して考慮すべきこと
①日頃の歯磨き 習慣
子供の虫歯予防には、日頃の歯磨き習慣はとても大切です 。2歳ぐらいから歯磨きをしてください。 初めは親が歯磨きをしてあげなければなりませんが、 6歳臼歯が生え始める頃には、親は子供と一緒に歯磨きをし、最後に仕上げ磨きをしてあげてください。 このように一緒に歯磨きを行うことで 歯の大切さを感じるようになります。 また、歯磨きをしやすくするためにリンゴ味 やフルース 味 といった子供が好む味のついた 歯磨き粉を使用することも効果的です 。一度試してみてください。 歯磨きが日常の習慣になってくれれば幸いです。
②定期検診
定期的に歯医者さんに行って定期検診を受けてください 。定期検診では、虫歯があるかチェック ・歯磨き指導 ・フッ素塗布 ・プラークコントロール ・歯石除去 などを行っています 。日常の歯磨き習慣が確立していても正しい歯磨きができていないと プラークが歯の表面に残り、後に虫歯のリスクが高くなります。 歯科衛生士さんに正しい歯磨きの仕方を教えてもらいましょう。子供の歯の虫歯予防には歯科医院でのフッ素塗布は、とても効果的です 。ご家庭でもフッ素入りの歯磨き粉を使用することで歯の強化や虫歯予防につながります。
➂食生活の改善
虫歯予防において食生活の改善は、とても重要です。砂糖の多い食べ物やジュースなどの摂取は虫歯になるリスクが高まります。頻繫に与えることは避けた方がいいと思います。もし、与えるのであれば、食べた後に水やお茶を飲むことや、歯磨きをすることが望ましいと思います。気をつけましょう。
まとめ
子供の虫歯の治療には治療に対する恐怖心をできるだけ軽減させる必要があります 。そのためには、治療に慣れることが重要です 。無理矢理に治療をすることはよくありません。 また 、虫歯の予防においては 、日頃の歯磨き習慣 や食生活の改善を意識しなければならないと思います。 歯科医師と子供のコミュニケーションはもちろんのこと 保護者さんも子供とコミュニケーションを取り、 一緒に歯磨きを行う習慣を確立することも大切だと思います 。子供の虫歯治療と虫歯予防をしっかり行うことで、いつまでも 口の中の健康を維持していくようにしましょう。