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保険治療
保険治療は、健康保険で認められた材料で治療を行った場合の治療方法です。一般の人の自己負担は、医療費の3割、 義務教育就学前(10歳代)は無料、70歳から75歳未満は2割 、75歳以上は1割の負担になっています。(※お住まいの地域や収入により医療費の負担割合は異なります)
保険内治療の内容
・CR 充填
虫歯が C 1 〜 C 2 程度で歯髄まで進行していない場合、虫歯の部分をきれいに除去しCR(コンポジットレジン)と言われるプラスチックを詰めることがあります。
・インレー(金銀パラジウム合金)
虫歯が進行して虫歯の範囲が広くなった場合は、CR 充填では困難になり部分的なかぶせを装着することがあります。 治療方法は、虫歯の部分を除去しその状態で型を取りそれを模型にして部分的な被せ(インレー)を作製し、患者様の口腔内に装着させます。
・クラウン冠(FMC)
虫歯の部分が大きくCR 充填やインレではーでは対応が困難な場合は、クラウン(FMC)で被せることになります。
・ブリッジ
失った歯の隣接する歯を削って、それを土台にし人工の歯を固定し連結してかぶせる方法です。 ただし、インレイー、クラウン、ブリッジに使用される材料は、金銀パラジウム合金です。セラミック や ジルコニアのような高品質な材料を使用する場合は、自費治療となります。
・入れ歯
歯が部分的にない場合は、部分床義歯、歯が1本も残っていない場合は、全部床義歯と言われています。
ただ 保険適用の入れ歯は、プラスチックの樹脂でできているアクリルレジンが材料として使用されます。また、部分床義歯の場合は、入れ歯を固定するため クラスプというバネが備え付けられています。
自費治療
自費治療では、保険外の治療方法や材料を使用しているのが特徴です。
材料
インレイーや クラウン、ブリッジ、 入れ歯 においても自費治療を行います 。保険治療のとの違いは、使用している材料が違います。 保険治療では、インレー、クラウンブリッジの場合は、金銀パラジウム合金が使用されています。 自費治療の場合は、セラミック、ジルコニアと言われるものが使用されています。入れ歯の場合は、金属床を製作しています。
治療法
自費治療には保険で適用されない治療法があります どんな治療法 かというと インプラント 矯正治療ホワイトニングなどがあげられます。
・インプラント
歯を抜歯などで失った場合、顎の骨に生体になじみやすい材料 (人工歯根)を埋め込み、それを土台にし人工の歯(被せ)を装着する治療法です。入れ歯やブリッジ よりも寿命が長く、自分の歯に近い感覚で食事ができることが特徴です。
・矯正治療
矯正治療は、歯列不正などの歯並びを治すことです。ただ 歯並びを治すことがとても大切ですが、
ただ単に歯を並べ直すという審美的な改善だけではなく、噛み合わせや口の中の清掃性を良くすることによって、しっかりと 食べ物が噛めるようになります。また虫歯や歯周病の予防にもつながります。
・ホワイトニング
ホワイトニングは、歯を白くしたい!あるいは、白い歯をキープしたいとい!という患者様に行う治療法です。 ホワイトニングは、歯の表面に付着した着色を取り除き、白い歯にする治療法です。ホワイトニングには 、オフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、 デュアルホワイトニングの3種類のホワイトニング法があります。患者様にあったホワイトニング法を選択していただけたらと思います。
では、自費治療が高額になる原因は何でしょうか。
自費治療が高額になる原因
①使用されている材料が高品質
自費治療で使用されている材料は、保険で適用されている材料と比べて安全性が高く高品質な材料が使用されています。
例えば 、インレー、 クラウン、ブリッジに使用されている材料は、保険治療では金銀パラジウム合金です。自費治療に使用されている材料は、セラミックやジルコニア という 材料です。この材料の 材質を比較すると金銀パラジウム合金を使用した場合のデメリットとして以下のようなものが挙げられます。
・長期的に劣化しやすい
・金属アレルギーを起こすリスクがある
・再び虫歯になりやすい
・審美的に問題がある
などがあります。
それに対しセラミックやジルコニアの材料を使用した場合 は、金銀パラジウム合金のデメリットを改善しています。長期的に見て歯の健康を維持するためには、自費治療で使用する材料の方が良いと言えます。 ただ セラミックやジルコニアといった 高品質な材料は、コストが高いのが現状です。 自費治療が高額になる1つの理由と言えます。
②高度な技術
高度な技術とはどういうことなんでしょうか 。代表的な治療法は、インプラント治療、矯正治療などです。インプラント治療では、 CT を撮影し口腔内の状況をしっかりと把握しなければなりません 。そして、インプラント治療を行うために、骨の量 ・骨密度 ・骨幅をしっかり データ化し治療計画を綿密に立てていかなければなりません。 また安全性の観点から解剖医学的に下顎Nの位置、オトガイ孔の位置、上顎にインプラントを前入する場合は、上顎洞への骨量などを考慮しなければなりません。例えば 、インプラントするを埋入する際に下顎Nを傷つけてしまうと麻痺を起こし 大変なことになってしまいます。インプラント治療を行う際には精密な技術と専門的な知識が必要です。矯正治療の場合は、歯列状態を正確に把握し、綿密に治療計画を立てなければなりません。 また マウスピース矯正を行う場合、アイテロで口腔内スキャンを行い、どの歯に どの形状でアタッチメントを付与するか、またどの部位に IPRを行うかを綿密に計画を立てていかなければなりません。矯正治療においてもインプラント治療と同様に精密な技術と専門的な知識が必要となってきます。
③時間と労力がかかる
保険治療の場合、 比較的短時間で終わる治療が多いです。しかし、インプラント治療や矯正治療を行う場合、時間と労力がかかります 。例えば インプラント治療の場合 、治療する前に術前検査 (CT撮影など)を行います。 インプラントの手術後も一定期間経過観察をしていきます。そうなると時間が多くかかります。矯正治療も同じようなことが言えます。
矯正治療の場合は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正と2つに分かれます 。どちらにしても、矯正治療を行う前には、精密診断を行います。矯正治療中の定期的に調整が必要になりますので時間と労力がかかります。このように歯科医師やスタッフの時間や労力が保険治療よりもも大きいため治療費が高くなります。
まとめ
歯科の自費治療は、保険治療と比べて高額になることが多いです。 それにはいくつかの原因があります。 まず、公的医療保険が適用されないため保険治療では、1~3割の負担が10割負担になります。 また 、使用する材料も 高品質な のと高度な技術・専門知識が必要なこと、時間と労力が大きいことなどあげられます。 しかし、治療費が高額になる一方で治療方法の選択肢も増えることや使用される材料が高品質なものであるため、審美性・耐久性に優れた補綴物を装着することができます。虫歯・歯周病の再発の防止に役立ち、長期に口腔内の健康を維持することに貢献します。皆さんは、治療内容をしっかり理解し、ご自分に最適な歯科治療方法を選択することが望ましいと思います。お口に入る入れ歯や、被せ物の種類など、お気軽にご相談ください。
山根歯科医院では、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。