こんにちは。鳥取市東町にある歯医者さん『山根歯科医院』です。
近年、歯列矯正の方法として「インビザライン」が非常に人気を集めています。前歯だけを矯正できるインビザラインとして登場した、インビザライン Goに関するお問い合わせが当院でも増えてきています。
今回は、インビザラインGoの適応症例や治療の流れ、メリット、デメリットについて詳しく解説します。
目次
インビザラインGoとは?
インビザラインGoは、軽度から中程度の歯列不正を対象にした治療法で、前歯部を対象にした矯正方法です。
前歯だけを矯正したい人におすすめの部分矯正プランで、通常のインビザラインに比べて、短期間・低価格で治療が可能という点が特徴です。
インビザラインGoの適応症例
インビザライン Goの適応症例は、以下の通りです。
●前歯の隙間
●1本だけねじれた歯
●1本だけ引っ込んでいる歯
●軽度の出っ歯
●軽度の八重歯
●軽度の叢生(ガタガタ)
●前歯の噛み合わせ
●以前矯正していて後戻りした歯
インビザライン Goで治療できるのは、軽度の歯列不正です。歯列の乱れが重度の場合や全体矯正を希望されている方は適応外です。
歯並びの状態によってはインビザライン Goでは治療できないため、ワイヤー矯正などの別の矯正方法を選択する場合もあります。
インビザラインGoの治療の流れ
初回受診・相談
患者様から歯並びに対するお悩みや矯正治療に対する希望をお聞きします。その後、現在のお口の中の状況を確認します。
●レントゲン撮影
●口腔内スキャン(簡易スキャン)
●口腔内写真
●歯周病検査・虫歯のチェック
を行い、歯並び以外に問題点が見つかった場合はそちらの治療についてのご説明もいたします。歯周病や虫歯がある場合は矯正治療を行う前に治療を行います。
矯正相談
矯正相談では矯正治療に対するご説明や、患者様の不安やご質問にお答えすることがメインとなりますので、その場で契約をしていただく必要はありません。
じっくり検討していただき、追加で疑問が出てきた際にはお気軽にご質問ください。
精密検査
矯正治療に必要な詳しい検査や資料取りを行います。
●精密スキャン
●顔貌写真撮影
●口腔内写真撮影
を行います。必要であればCT撮影も行います。歯科医師はこの資料をもとに治療計画を立てていきます。
同意書の締結
矯正治療は期間も長く費用も高額になりやすいため、矯正治療に関する同意書の締結をさせていただきます。
治療計画の作成・ご説明
約2週間で治療計画(クリンチェック)ができあがります。クリンチェックでは、歯の動きや治療期間、アタッチメントを装着する位置や歯をどのくらい削るか(IPR)を確認することができます。
このクリンチェックを患者様にお見せしながら治療について説明いたします。
説明した上で患者様のご要望をお聞きし、ご納得いただける治療計画が出来上がるまで修正と説明を行います。
修正には再度アライン社とのやりとりが必要となります。クリンチェックにご納得いただけたらアライナー(マウスピース)の発注となります。
インビザライン治療開始
発注を行なって約2週間〜1ヶ月でアライナーが海外の工場から届きます。アライナーが届き次第、歯科医院に来院していただきます。
アライナーを装着する前に、アタッチメントをつけたり、IPRで歯を並べるためのスペースをつくったりする必要があります。
アタッチメントの取り付け、IPR実施後に
●アライナーのお渡し
●着脱の練習
●注意事項のご説明
●お手入れ方法のご説明
を行います。
モニタリング
インビザライン矯正を始めた直後は治療による痛みが出やすいです。そのため、状態を確認するために1週間〜2週間ほどで経過を見させていただきます。
そこで問題がなさそうであればアライナーをお渡しし、患者様のご自宅にて、1~2週間に一度アライナー交換をして頂きます。
歯科医院には1ヶ月~2ヶ月に1度来院して頂き
●口腔内スキャン
●アライナーの適合確認
●定期健診・経過観察
●アライナーのお渡し
をしていきます。
治療終了
細部の調整をしたり、歯の動きによっては追加アライナーを作製することがあります。
治療が終了すると歯の表面につけていたアタッチメントを除去し、アライナーでは調整することのできないわずかな噛み合わせを調整します。
保定期間
治療終了時に口腔内スキャンをしてビベラリテーナーという装置を作製します。これは歯並びの後戻りを防ぐ装置で、今まで使用していたアライナーと同じく透明で薄いマウスピース型の装置です。
治療終了直後は後戻りしやすいのでできるだけ1日中リテーナーをつけていただき、徐々に装着時間を減らしていきます。
インビザラインGoのメリット・デメリット
インビザラインGoのメリット
1.短期間で治療可能
インビザラインGoは、前歯から小臼歯が治療範囲で、軽度から中程度の歯の歯列不整を対象にしているため、全体矯正よりも治療にかかる期間・費用を抑えられます。
2.取り外し可能なアライナー
インビザラインはアライナーの取り外し可能で、食事や歯磨きの際には取り外すことができます。
これにより、装置があることで食べ物が噛みにくい、食べ物が装置に詰まるなどストレスなくお食事を楽しめます。
また、治療中でも簡単に歯のお手入れができ、口腔内を綺麗に保つことが出来ます。
3.目立たない矯正装置
アライナーは透明で薄いため、装着していることがほとんど分かりません。そのため、矯正中であることを周囲にほとんど気づかれずに治療ができます。
4.装着時の違和感が少ない
アライナーは柔らかくて薄いプラスチック製です。そのため、お口の中を傷つける心配がなく、違和感も少ないです。
5.治療計画を確認できる
インビザラインGoでは、3Dスキャン技術を使用して歯の状態を正確に把握し、治療計画を立てます。
そのため、矯正の過程や最終的な結果を事前に確認することができ、安心して治療に臨むことができます。
インビザラインGoのデメリット
1.適応できないケースがある
インビザラインGoは全ての患者様に適応できるわけではありません。元々の歯並びや骨格によっては適応できないケースもあります。
2.自己管理の協力
1日20~22時間以上アライナーを装着して頂きます。装着時間を守らないと治療期間が長引いたり、治療が失敗してしまうこともあるため患者様の協力が必要です。
3.歯を削ることがある(IPR)
歯を動かすのにスペースが足りない場合、歯の横幅を0.1㎜~0.25㎜削ります。この歯を削ることをIPRと言います。
歯を削ると聞くと心配や不安になる方もいますが、歯の表面のエナメル質をほんの少しヤスリがけする程度です。
IPRをすることによって痛みが出たり、歯の健康状態に悪影響が出たりということはありません。
4.発音しにくいことがある
初回アライナー装着時や新しいアライナー交換時の慣れるまでの2~3日は、発音しにくいことや違和感が出る場合があります。
5.痛みが出ることがある
初回アライナー装着時や新しいアライナー交換時は歯が動くことにより痛みが出ることがあります。
まとめ
インビザラインGoは、前歯部を対象にした矯正システムで、透明なマウスピースで目立つことなく歯並びを整えることが可能な矯正治療です。
短期間で歯並びを改善できるため、結婚式や就活、イベントを1年以内に控えている方などにもおすすめです。
矯正治療に少しでも興味をお持ちの方や、自分の歯がインビザラインGo対象なのか分からない方も、現在の歯や顎の状態、かみ合わせなどの、歯の動きをシミュレーションで確認することができます。
歯並びで気になることがございましたら、予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡・ご相談ください。