こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インビザライン Goは、前歯の歯並びを治すことに特化したマウスピース型の部分矯正です。全体矯正よりも治療範囲が狭いため、治療期間が短く費用を抑えられるというメリットがあります。
ただし、お口の状態によっては、インビザライン Goで治療できないこともあるでしょう。
この記事では、インビザライン Goの費用や期間、治療できる歯並びについて解説します。インビザライン Goのメリット・デメリットなどもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
インビザライン Goとは

インビザライン Goとは、前歯から小臼歯の範囲を対象としたインビザラインの矯正システムのことです。
一般的な矯正治療には、全体矯正と部分矯正があります。全体矯正が前歯から奥歯までの歯並びや噛み合わせを整える治療に対し、一部分のみの歯並びを整えるのが部分矯正です。
インビザライン Goは部分矯正にあたり、全体矯正に比べると治療範囲が狭いため、治療期間が短く費用を抑えられます。そのため「前歯の隙間を治したい」「1本だけねじれた歯を治したい」などの場合、インビザライン Goは良い選択肢と言えるでしょう。
ただし、インビザライン Goは治療範囲が限られるため、歯並びの乱れが軽度の症例しか治療できません。歯並びの乱れが重度の場合や抜歯が必要な症例の場合は、他の矯正方法を検討する必要があります。
インビザライン Goの費用と期間

インビザライン Goの治療にかかる費用は、約30~60万円で期間は最大7ヵ月が目安です。インビザライン Goでは使用できるマウスピースが20枚までと定められており、20枚以内で整う軽度な症例に用いられます。
半年程度かかることが多いですが、歯並びの乱れがごく軽度の場合などは3ヵ月程度で終わることもあるでしょう。
ただし、インビザライン Goの費用や期間は、お口の状態によって異なります。詳しい内容については診断が必要になるので、歯科医院を受診して相談しましょう。
インビザライン Goで治療できる症例

インビザライン Goで治療できるのは、以下のような歯並びの乱れが軽度の症例です。
- すきっ歯
- 軽度の叢生
- 軽度の出っ歯
- 軽度の後戻り
- 前歯の傾斜
- 前歯のねじれ
インビザライン Goは、奥歯の歯並びや噛み合わせに問題のない症例にのみ対応しています。そのため、前歯のすきっ歯や軽度の出っ歯・叢生など、一部分の歯並びだけを治したい場合は、インビザライン Goで対応できるでしょう。
また、過去に矯正治療をしていて後戻りをした場合にも効果的です。他にも、インプラントのためのスペース作りにインビザライン Goを活用する場合があります。
インビザライン Goのメリット

インビザライン Goのメリットは、以下のとおりです。
矯正装置が目立たない
インビザライン Goでは、薄く透明なマウスピースを使用して歯並びを整えるため、矯正装置が目立つことはありません。接客業や営業職など、人前に立つ機会の多い方でも見た目を気にせずに矯正治療できる点は大きなメリットです。
虫歯のリスクが低い
ワイヤー矯正の場合、矯正装置に食べ物が挟まったり磨き残しができたりしやすく、虫歯のリスクが高いといわれています。インビザライン Goのマウスピースは、患者様ご自身で取り外しが可能です。
そのため、食事や歯磨きの際にはマウスピースを外せます。矯正装置に食べ物が挟まることがなく歯磨きもいつも通りできるため、口腔内を清潔に保ちやすく虫歯や歯周病のリスクを低減できます。
治療期間が短い
インビザライン Goでは前歯から第二小臼歯しか動かさないため、全体矯正よりも治療期間が短いです。
全体矯正の治療にかかる平均期間が2~3年に対し、インビザライン Goは最大7ヵ月とされています。短ければ半年以内に終わる場合もあるので、結婚式などのイベントを控えており、短期間で歯並びを改善したい方に人気です。
費用が抑えられる
インビザライン Goなどのマウスピース矯正にかかる費用は、必要なマウスピースの枚数によって変動します。インビザライン Goは、使用できるマウスピースの枚数が最大20枚と定められているため、全体矯正に比べて治療期間が短く費用も抑えられるのがメリットです。
同時にホワイトニング可能
ワイヤー矯正の場合、歯の表面に矯正装置を装着するため、ホワイトニングを同時には行えません。矯正装置を装着している部分にホワイトニング剤が行き渡らず、歯の色にムラができるからです。
インビザライン Goはマウスピースを取り外しできるため、色むらができません。そのため、矯正治療を行いながら同時にホワイトニングをできるのは、メリットといえるでしょう。
インビザライン Goのデメリット

インビザライン Goのデメリットは、以下のとおりです。
治療できないケースがある
先述したように、インビザライン Goは歯並びの乱れが軽度の場合にのみ対応できます。重度の歯並びの乱れや抜歯が必要な場合、奥歯を動かす必要がある場合などには対応できません。
歯を削ることがある
ガタガタした歯並びや出っ歯などは、歯が並ぶスペースが足りないことが原因である場合が多いです。このような場合は、歯を並べるスペースを確保するために抜歯することがあります。
しかし、インビザライン Goは治療範囲やマウスピースの枚数が限られているため、抜歯が必要な症例には対応できません。そのため、インビザライン Goで歯を並べるスペースを確保する場合、歯の側面を削るIPRという処置が必要になることがあります。
IPRで歯を削る量はわずかであるため歯の健康が損なわれることはありませんが、健康な歯を削るのに抵抗がある方にはデメリットになるでしょう。
マウスピースの管理が必要
インビザライン Goは、マウスピースを取り外しできるという点がメリットです。
しかし、マウスピースの装着時間が不足すれば、治療期間が延びたり仕上がりに満足できなかったりする可能性があります。そのため、患者様ご自身できちんと管理し、マウスピースを1日20~22時間以上装着するように心がけてください。
インビザライン Goのデメリットへの対処法

インビザライン Goのデメリットには、対処できるものもあります。デメリットへの対処法は、以下のとおりです。
リマインダーやアプリの活用
インビザライン Goの治療を成功に導くためには、患者様ご自身でマウスピースをしっかり管理することが大切です。
マウスピースをつけ忘れれば、マウスピースの装着時間が短くなって計画通りに歯が動かず、治療に影響を与えます。そのため、マウスピースを外した後は、タイマーやアラームなどの機能を活用してマウスピースの再装着を忘れないようにしましょう。
また、マウスピース矯正をしている方向けのアプリを活用するのも、つけ忘れを防止するのに効果的です。
他の矯正方法を検討する
インビザライン Goは、歯並びの状態によっては治療できないことがあります。噛み合わせの調整が必要になる症例や歯並びの乱れが重度の場合は、全体矯正を検討しましょう。
歯並びの乱れが重度である場合は、ワイヤー矯正の併用や外科矯正が必要になることもあります。お口の状態によって最適な治療法が異なりますので、歯科医師とよく相談することが大切です。
インビザライン Goとほかの矯正の比較

ここでは、インビザライン Goとほかの矯正を比較します。
ワイヤー矯正との比較
ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットを接着し、ワイヤーを通して歯並びを整える治療法です。軽度から重度まで幅広い歯列不正に対応できます。
<ワイヤー矯正とインビザライン Goの比較表>
治療法 | ワイヤー矯正 | インビザライン Go |
---|---|---|
見た目 | 金属が目立つ | 目立ちにくい |
痛み | 出やすい | 出にくい |
適応症例 | 幅広い症例に対応可能 | 症例が限られる |
金属アレルギー | リスク有 | 心配ない |
ワイヤー矯正は、歯にかかる力が強いため痛みが出やすく、矯正装置が目立ちやすいのがデメリットです。また、矯正装置は金属のため、金属アレルギーのリスクもあります。
インビザライン Goは、薄くて透明なマウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かすため、目立たず痛みも出にくいのがメリットです。ポリウレタン製のマウスピースのため、金属アレルギーのリスクもありません。
他のマウスピース矯正との比較
ほかのマウスピース矯正とインビザライン Goの違いは、治療を始める前の型取りやシミュレーション、治療計画の立て方などです。
ほかのマウスピース矯正では、治療計画を立てる際やマウスピースを作る度に、型取りが必要になるのが一般的です。また、シリコンを使用した型取りが必要になるため、患者様によっては負担に感じる場合もあるでしょう。
インビザライン Goではデジタルスキャナーで歯型を1回採取するだけで、マウスピースやシミュレーションの作成、治療計画の立案もできます。そのため、患者様の負担が少ないのがメリットです。
インビザライン Goは型取りからシミュレーション、治療計画の立案までがデジタル化しているので、他のマウスピース矯正よりも精度の高い治療が可能と言えるでしょう。
まとめ

インビザライン Goとは、前歯から小臼歯を対象とした部分矯正です。歯並びの乱れが重度の場合には対応できませんが「すきっ歯を治したい」「前歯の捻れが気になる」など、気になる部分だけを治したい方には良い選択肢と言えます。
ただし、インビザライン Goで治療できるかどうかは、お口の状態によって異なります。歯並びにお悩みのある方は、まずは歯科医院で相談してみましょう。
インビザライン Goを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。