こんにちは。鳥取市東町にある『山根歯科医院』です。
歯の痛みが突然襲ってきた経験はありませんか?

当院でも激痛や頬が腫れたりする患者様が来院されます。このような時どう対応すべきでしょうか?また、歯科医院での応急処置についてお話しします。まず、歯が急に痛む原因を考えなければなりません。 歯が急に痛む原因には、次のことが考えられます。虫歯・歯周病・知覚過敏症・ 智歯歯周炎・根尖性歯周組織炎・歯根破折などが挙げられます。
急に歯が痛む原因
・虫歯
歯が急に痛む原因として最も一般的なのは、虫歯の進行によるものです。虫歯は、C 1 ~C 2ぐらいの進行度で強い痛みが出ないことが多いですが、虫歯が歯の神経まで到達してくると、激しい痛みを生じることがあります。虫歯が原因で強い痛みが生じてくる場合は、歯髄炎と判断し抜髄(根管治療)を行うことが多いです。



・歯周病
歯周病が原因と考えられる場合、歯垢や歯石の蓄積が原因で起こることが多いです。口腔ケアをしっかり行ない、定期検診において、歯科医院で歯石除去を行う必要があります。ただ、歯周病が重症化すると歯茎の腫れや歯の動揺などの症状が現れてきます。歯の動揺がひどい場合は、歯周病がかなり進行しており、抜歯になることが多いです。歯周病は、日本人の約7割が発症していると言われています。歯科医院での定期的チェックはもちろんのこと、少しでも違和感を感じたら歯科医院での受診をおすすめします。

・知覚過敏症
歯の神経が刺激を受けやすくなり、冷たいものや、熱いものにしみることがあります。知覚過敏症の原因としては、くさび状欠損のような、歯の表面の摩耗が原因とされています。知覚過敏症の対処法としては、適切な歯磨きやフッ素含有の歯磨剤の使用がお勧めです。 ただ、知覚過敏症の症状が強い場合は、 根管治療をしなければなりません。 早期発見・早期治療か大切です。

・智歯歯周炎
親知らずがある場合、歯肉や隣の歯を押してしまい、強い痛みを生じることがあります。特に親知らずが斜めに生えている場合は、歯磨きをしても汚れを除去することが困難な場合があります。その場合は親知らず付近の歯肉が炎症を起こし、激痛を生じたり腫れたりすることがあります。強い症状が出た場合は、抗生剤・鎮痛剤を投与し、炎症を軽減させた後に親知らずを抜歯することが多いです。

・根尖性歯周炎
根尖性歯周炎は、歯の根の先に感染が起こることによって引き起こされます。根尖性歯周炎になると歯の根尖部の歯肉が腫れたり、強い痛みが生じることがあります。特に、噛んだ時に激痛が生じることが多く、食事の時に物が噛めないということが起こってきます。治療法としては、根管治療を行うことになります。また、抗生物質や鎮痛剤の投与も必要になってきます。

・歯根破折
歯根破折の原因は、主に外部からの衝撃や歯ぎしり食いしばりなど過度の咬合力によって起こります。特に、根管治療を行った歯は、歯質の強度が低下しているため、強い力が加わると破折の原因となります。歯根破折が起こると破折部から細菌が入り、感染し歯肉が腫れたり強い痛みが生じてきます。歯根破折の場合は、抜歯になるケースが多いです。よくあるケースでは、歯が突然痛み出したので歯科医院で診てもらうと、「抜歯しなければなりません」と言われ、「いきなり抜歯と言われても 」と驚かれる方もいらっしゃいます。ただ、歯根破折で抜歯する人は、少なくありません。歯を失う原因として、1位は 歯周病 、2位は虫歯 、3位が歯根破折です。今後は、メンテナンスが普及し歯周病や虫歯のリスクが低下すると歯根破折が抜歯の原因のトップになる可能性があるかもしれません。

急な痛みを和らげる方法
応急処置についてお話しします。主な方法として、次のものがあげられます。優しく歯を磨く・ぬるま湯でうがいをする・鎮痛剤を服用する・食事の工夫をする・歯科医院を受診する・患部を冷やす などです。
・優しく 歯を磨く
歯垢やプラークを除去することにより、外部の刺激を軽減し痛みを緩和することができます。硬い歯ブラシや過度な力で歯磨きをしないようにしてください。軽い力で歯磨きを行うようにしてください。

・ぬるま湯でうがいをする
急な歯の痛みを和らげる方法としては、まず ぬるま湯でうがいをすることです。できれば、ぬるま湯に塩を少々溶かし、うがいをすることをお勧めします。塩水には、殺菌作用があり口腔内の細菌を減少させる効果があります。そのことにより、炎症を抑え痛みを緩和することが期待できます。ただし、強くうがいすると刺激が強くなるので、ゆっくりとうがいをしてください。

・鎮痛剤の服用
急な歯の痛みを和らげる方法として、鎮痛剤の服用があげられます。鎮痛剤の服用には、用量を考えなければなりません。過剰に摂取すると胃腸障害を起こすことがあります。必ず医師の指示に従って正しい薬の選択、そして適切な量を服用してください。

・食事の工夫
歯の痛みがある時は、食事も気をつけなければなりません。固い食べ物や刺激の強い食べ物できるだけ 控えてください。

・歯科医院を受診
急な歯の痛みを和らげる方法として、まずは、歯科医院を受診することです。歯の痛みの原因を正確に把握し、適切な治療や処置を受けなければなりません。よくあるケースでは、「鎮痛剤を服用し、歯の痛みがなくなったので大丈夫。」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。 鎮痛剤の服用で一時的に痛みがなくなっても、再度痛み始める可能性があります。また、口腔内の疾患がさらに進行することもあります。早期発見・早期治療は、いつも念頭に入れていただきたいと思います。

・患部を冷やす
歯の痛みの初期対応として、患部を冷やすことです。アイスパックや保冷剤をタオルでくるみ、患部を冷やしてください。ただし、長時間冷却することは注意しなければなりません。数分間、患部を冷却し、 5分間休憩し、また数分間冷やす。という感じで行ってください。冷却によって血管を収縮し、炎症や腫れが抑制され痛みが少し和らぐことができます。
急に歯が痛んだ時にしてはいけないこと
患部を触る・お酒を飲む・お風呂に長く入るなどです。
・患部を触る
歯が痛い時、患部が気になって指で触ったりする方がいらっしゃいます。患部を手や指で触ると雑菌が入って炎症を起こす可能性があります。また、歯を強く噛んだりすると痛みがさらに強くなることがあります。痛む歯においては、刺激を与えたり負担をかけないように気をつけてください。

・お酒を飲む
歯の痛みがある場合は、お酒は控えてください。アルコールは、血管拡張作用をもたらし、口腔内に流れる血液の量が増え痛みが強くなることがあります。

・お風呂に長く入る
入浴も飲酒と同様に血管拡張作用があり、痛みが強くなることがあります。お風呂においては、入浴ではなくシャワー 程度にするか、もしくは、ぬるいお湯に短時間入浴をおすすめします。入浴時間は、最小限にすることをお勧めします。

まとめ
歯がズキズキ痛んだ時の応急処置として、優しく歯を磨く、鎮痛剤の服用、食事の工夫、ぬるま湯でうがいをすること等が、基本となります。 しかし、これらは単なる一時的な対処法です。なぜかというと、痛みの原因を確定し、その原因に対して適切な治療を行わなければ、完全な解決には至りません。そのためには、早めに歯科医院を受診し、適切な治療を受けていただくことをお勧めします。
ズキズキした痛みから解放され、いつまでも 口の中の健康を維持してもらいたいと思っています。
歯の痛みによる虫歯治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。