こんにちは。
鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。
お子さんの口腔ケアには、どのような工夫が必要でしょうか?口腔ケアの目的は、むし歯や歯周病の口腔疾患の予防と将来にわたる口腔の健康維持、そして、むし歯になりにくい食習慣を身に付ける口腔衛生教育の促進です。さらに、唾液分泌を促して、口腔内を清潔に保ち、食べる・話すといった口腔機能を正常に発達させることが、子供の健康と健やかな成長に不可欠であるとされています。
生まれてから歯が生え始める時期、乳歯から永久歯に生え変わる時期、様々な時期に様々な口腔ケアが必要になります。

今回は、小児の口腔ケアについてお話します。
目次
乳児期(生後6ヶ月頃~)
歯ブラシの感触に慣れさせる目的で、遊び感覚で慣らし磨きを始めましょう。上の前歯は、唾液で洗い流されにくいため、機嫌のよい時を見計らって歯磨きを始めることが大切です。口の中に食べ物以外の物が入る感覚を身に付けていきましょう。乳歯は、生え始めが柔らかいので優しく丁寧に歯磨きしていきましょう。歯を磨くという感覚は乳児期から身に付けていきます。歯磨きが楽しくなるように音楽をかけたり、歌や声掛けをとりいれましょう。

幼児期(1歳~3歳頃)
歯磨きの習慣づけをする時期で、この習慣づけが将来の歯と健康に大きく影響します。柔らかい歯ブラシを使い、保護者の仕上げ磨きが重要になっていきます。おやつは時間と回数を決めて、甘い飲み物(ジュースやスポーツドリンクなど)を避けて、水や麦茶などを飲ませるようにしましょう。離乳食の食材は、一口サイズより大きめに切る、煮込みすぎないなど、噛む回数を増やす工夫をしましょう。

幼児後期(4歳~5歳頃)
子供が自分から歯磨きを始める自立性を促しながらも、保護者が奥歯を中心に仕上げ磨きを継続し、フッ素入り歯磨き粉の使用や、歯科医院での定期健診・フッ化物塗布、シーラント(奥歯の溝を保護する処置)も活用しましょう。おやつの時間を決めたり、ゴボウやキャベツなど硬いものを食べさせて咀嚼回数を増やしたりすることも重要です。子供が自分で歯磨きする様子を見守り、楽しく取り組めるように工夫しましょう。自発性が発達する時期ですが、磨き残しが多いため、保護者が丁寧に仕上げ磨きすることが大切です。特にむし歯になりやすい奥歯を意識して磨きましょう。虫歯予防に有効なフッ素入りの歯磨き粉を使用しましょう。

小学校低学年(6歳~8歳頃)
永久歯への生え変わりの時期、いわゆるみにくいアヒルの子時代といい、歯並びが複雑になります。歯ブラシの当て方や仕上げ磨きを丁寧に行い、奥歯の溝や歯と歯茎の境目、歯と歯の間の汚れを重点的にケアしましょう。フッ素入り歯磨き粉を使用し、シーラントや定期的な歯科健診も活用し、食後のうがいを習慣づけることが大切です。具体的には、歯と歯茎に45度の角度で歯ブラシを当てて、小刻みに動かす方法を教えましょう。歯ブラシだけでは落としきれない歯の間の汚れを落とすため、デンタルフロスや歯間ブラシを使う習慣をつけます。夜の歯磨き後には仕上げ磨きを行い、磨き残しがないように注意しながら確認しましょう。甘いお菓子やジュースの摂取を控えるか、食べる時間を決めてダラダラ食べるのを防ぎましょう。食後に水やお茶でうがいをする習慣をつけると、口の中の酸性度を下げるのに効果的です。定期的に歯科医院で検診を受け、生え始めの永久歯の状態や歯並びのチェック、ブラッシング指導を受けることが重要です。

小学校中学年(8歳~10歳頃)
引き続きフッ素入り歯磨き粉の使用、正しい歯ブラシの角度と動かし方で歯と歯茎の間を磨く、デンタルフロスや歯間ブラシを併用する、食後のうがい、そしてシーラントや定期的な歯科健診、フッ素塗布の活用が重要です。特に生え始めたばかりの永久歯、特に6歳臼歯は、むし歯になりやすいため、シーラントでの予防処置やフッ素塗布が効果的です。フッ素は歯の表面を強化し、虫歯予防効果を高めます。お子さんに合ったフッ素入りの歯磨き粉を選びましょう。食後の水やお茶でのうがいは、口に残った食べかすを洗い流し、むし歯、歯周病予防に効果的です。親が仕上げ磨きを行い、歯磨きのチェックをする事が大切です。

小学校高学年(10歳~12歳)
高学年の口腔ケアでは、混合歯列期(乳歯と永久歯両方がある時期)であるため、永久歯が生え始めた奥歯や歯と歯の間、歯と歯茎の境目に注意が必要です。自分での磨きと仕上げ磨きを継続し、デンタルフロスや歯間ブラシの使用、フッ素入り歯磨き粉の使用、定期歯科健診とフッ素塗布が効果的です。高学年になると、仕上げ磨きを嫌がる子も多いですが、永久歯が生え始めた部分だけでもいいので、部分的にでもいいので、仕上げ磨きを継続しましょう。特に夜の歯磨き後の仕上げ磨きは重要です。定期的な歯科健診で、むし歯のチェックだけでなく、磨き残しやすい場所の確認や仕上げ磨きのアドバイスを受けることができます。食後に水やお茶でうがいさせることで、口の中に残る食べかすを洗い流し、むし歯や歯周病を予防できます。歯の成長過程では小さなトラブルが起こりやすいため、定期的な歯科健診で早期発見と予防に努めましょう。

中学生~高校生
中学生から高校生の口腔ケアでは、歯垢(プラーク)の除去を基本とし、規則正しい食生活と毎食後の歯磨きを徹底することが重要です。デンタルフロスや歯間ブラシを活用し、食生活の工夫として糖分の多いお菓子や飲料を控え、水分補給を心がけてください。また、ホルモンバランスの影響を受けやすい時期なので、定期的な歯科健診とフッ素塗布、必要であれば歯科医院のクリーニングが効果的です。生えそろった永久歯は、むし歯になりやすく歯周病のリスクも高まるため、3~4ヶ月に一度の歯科健診が推奨されます。中学生から高校生は生活習慣が変化し、むし歯のリスクが高まります。保護者の方も関心を持ち、食生活の注意や口腔ケアのサポートを行いましょう。

まとめ
本日は、様々な時期に合った口腔ケアを紹介しました。画一的な口腔ケアはありません。一人一人にあった口腔ケアを続けていきましょう。

お子様の口腔ケアのお悩みの方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。


