こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

床矯正は、小児期のお子さまの歯並びを治療する方法として、多くの歯科医院で採用されています。「床矯正は費用がどのくらいかかるものなの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。床矯正は、取り外し可能な矯正装置を使用するため、簡単に装置を取り外せるというメリットがあります。
今回は、床矯正の費用や、床矯正を選択するメリット・デメリットについて詳しく解説します。
目次
床矯正とは

床矯正とは、取り外し可能な矯正装置を使って子どもの顎を広げ、歯並びの土台を整えながら歯を正しい位置に誘導する治療法です。主な目的は、歯並びの土台となる顎の成長を促すことです。
装置に組み込まれたネジを回すと装置が拡大され、これによって顎の骨を広げていきます。
床矯正の費用相場

床矯正の費用は、使用する装置の種類や治療の期間、治療を受ける歯科医院の方針、地域によって大きく異なります。一般的には、30万円〜60万円程度が相場とされています。
患者さまの状態によって費用は変動するため、実際の費用の目安は歯科医院で確認してみましょう。
床矯正の治療の流れ

治療を検討する際、費用と並んで気にする方が多いのが、どのような流れで治療が進んでいくのかという点です。ここでは、床矯正の治療がどのように進んでいくのか、段階ごとにご紹介していきます。
初診相談と診断
まずは、歯科医院での相談がスタート地点といえるでしょう。歯並びに関する悩みなどを相談し、歯科医師がお子さまの口内の状態を確認します。小児の矯正では口周りの筋肉や顎の骨の発達状態なども非常に重要なので、詳しく確認していきます。
レントゲン撮影や口腔内スキャンなどを行い、顎の骨の発育状況や歯の重なり具合をチェックすることもあります。患者さまの希望や治療に関する質問を併せてヒアリングし、治療が可能かどうかを判断します。
この時、床矯正が適切かどうかも確認します。別の治療法のほうがスムーズに歯並びを改善できると判断された場合は、別の方法を提案されることもあるでしょう
型取りと装置の作製
床矯正の治療を受けることが決まったら、型取りをして装置の作成に進みます。装置が完成するまでには、2週間から1ヶ月ほどかかることが多いです。
装置が完成したら歯科医院で受け取って、取り扱い方法などの説明を受けましょう。
装着と調整
口内に装置を装着して、治療を進めていきます。装置は患者さま自身で取り外しができるようになっており、食事や歯磨きの際には外すことが可能です。
矯正装置は、1日に10時間程度装着するのが目安です。日中1〜2時間と就寝中に装着するようにしましょう。
また、矯正治療中は、1ヶ月に一度を目安に通院します。装置を適切に使えているかどうか、治療は問題なく進んでいるか、口腔トラブルは発生していないかなどを確認するためです。この際、必要に応じて装置の調整を行うこともあります。
治療終了と保定
床矯正で歯の位置が整ったら、治療を終了します。その後は保定期間に入ります。保定期間とは、顎の骨や歯の位置を安定させるための期間です。治療後の歯周組織は不安定で、何もしなければ元の状態に戻る可能性があるため、治療後の状態を維持するために保定装置(リテーナー)を装着します。
保定装置の装着期間は通常1〜2年程度です。保定期間中も定期的に歯科医院でのチェックを受け、必要に応じて治療後の歯の位置を微調整することもあります。
床矯正のメリット

床矯正は、子どもの顎の成長を利用して歯並びを改善することで知られていますが、それだけではなく、装置の取り外しが可能であったり抜歯が回避できたりするなど多くの利点があります。ここでは、床矯正の主なメリットについて詳しく見ていきます。
成長を利用できる
床矯正は、顎の成長をコントロールしながら歯列を整えるため、永久歯が生え揃う前から矯正治療を開始します。治療を受ける年齢は6〜10歳頃です。顎の骨だけでなく身体が発達途中にあるため、成長をうまく利用することが可能です。
本来、歯が並ぶスペースが足りない場合、抜歯をして歯を移動させる必要があることが多いですが、床矯正によって顎を拡大できれば、健康な歯を抜かずに治療を進められる可能性が高まります。抜歯による身体的・精神的負担を軽減する点は、多くの患者様にとって大きなメリットといえるでしょう。
装置の取り外しが可能で衛生的
床矯正の装置は自分で取り外せるため、食事の際や歯みがきの時には外すことができます。固定式の装置では、食べかすが挟まったり歯ブラシが届きにくかったりして、衛生面での問題が起こりやすくなります。
しかし、床矯正であれば従来のようにブラッシングがしづらくなることはありません。虫歯や歯周病のリスクを抑えることができる点は大きな魅力です。清掃性の向上により、治療中の口腔環境をより良好に保つことができます。
将来の矯正期間が短くなることがある
床矯正では、顎の骨を拡大することで、歯を並べるためのスペースを確保する治療です。歯並びが乱れる原因として多いのがスペース不足なので、床矯正による治療だけで歯並びが整うケースもあるでしょう。
また、将来的に歯の位置調整を行う矯正治療を受ける場合でも、治療期間を短縮できる可能性があります。歯を並べるためのスペースを確保する処置が不要になるため、スムーズに歯の移動を進められるのです。
床矯正のデメリット

床矯正は多くの人にとって魅力的な治療法ですが、すべての患者さまにとって完璧な治療法というわけではありません。実際には、デメリットや注意点も存在します。
ここでは、床矯正の主なデメリットについて詳しく解説します。
装置の管理が必要
床矯正の装置にはネジが付いており、これを定期的に回すことで顎の骨を広げていきます。治療を受けるお子さま、もしくは保護者の方がネジを回して調整しますが、これを怠るとこれを怠ると治療が長引いたり期待した効果が得られなかったりすることがあります。
また、1日10時間程度の装着時間を守る必要があります。装着時間が不足していると矯正力がかからない時間が長くなるため、十分な効果を得られないかもしれません。
そのため、自己管理、保護者の方の協力が欠かせない治療法といえます。
適応症例が限定される
床矯正は、すべての歯並びに効果的とは限りません。適応となるのは、主に顎の成長が活発な子どもで、歯そのものの移動を必要とする症例には不向きです。
違和感や痛みが出ることがある
床矯正では装置を装着し、顎の骨を広げます。顎の骨に負荷をかけるため、違和感や痛みが出ることもあるでしょう。違和感や痛みは治療を始めた直後に出やすいですが、慣れるまでには数日から1週間程度かかるケースが多いです。
もし、痛みが治らない場合は装置が合っていない可能性があるため、歯科クリニックで診察を受けましょう。
まとめ

床矯正は、成長期の子どもを対象とした矯正治療です。取り外しが可能な装置を使用するため衛生面の管理がしやすく、痛みも軽減できる治療法として注目を集めています。
ただし、メリットだけでなくデメリットもあるので、治療についてよく理解したうえで検討しましょう。
費用の相場は30万円〜60万円と幅がありますが、装置の種類や通院回数、地域によって変動する場合もあります。歯科医院によって費用が変わるため、治療を受ける予定の歯科医院で事前に確認するようにしましょう。
床矯正を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。
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