こんにちは。鳥取市東町にある「山根歯科医院」です。
セラミック治療は、見た目の美しさだけでなく、機能回復を目的とした重要な治療方法です。ただし、全ての歯を一度にセラミックにするのではなく、口腔内の状況に応じて優先順位を決めることが、とても大切です。患者様の、お口の中でセラミック治療において、「銀歯を白くしたいが、どの白い歯にしたらよいか」あるいは、「銀歯を白い歯にやり替えたいが、費用の観点から一部分にしたい。」などのお悩みや質問をお受けすることがあります。このような質問をされた場合、どの歯を優先的にセラミックにするべきか考えなければなりません。本日は、セラミック治療を優先すべき歯についてお話します。

セラミック治療の目的によって優先すべき歯が変わる
セラミック治療の目的は、大きく2つに分かれます。1つは、「白い歯にすることで口元をきれいにする。」という審美的な目的。もう1つは、「虫歯や歯周病の再発を防止する。」という口の中の健康面を目的の2通りに分かれます。このことは、患者様のお口の中の状態や考え方によって変わります。

①見た目を改善したいという願望が強い患者様のセラミック治療
見た目では、前歯から順次治療していくことが望ましいと思いますが、前歯部の被せは、銀歯ではありませんが、以前のプラスチックの被せだと長年使用で黄ばんだ色に変色していることが多いです。まずは 、前歯部から治療していくことが第一選択になると思います。また、笑った時に見えることがある小臼歯などでも、銀歯が気になるのであれば、セラミック治療が必要だと思います。大臼歯部においても口を開けたりした時、銀歯が気になるのであれば、セラミック治療を行うことも必要になると思います。見た目の改善が目的の場合は、前歯部からセラミック治療を行うことが多いように思います。ただ、前歯部のセラミック治療は、左右の形・色調などのバランスがとても重要です。口腔内スキャン (型取り)を精密に行い 形状を試適し、患者様が納得していただける色 ・形 ・大きさにしなければなりませんので、かなり精密なセラミック治療を行います。

②痛みや感染のある歯におけるセラミック治療
セラミック治療は、どの歯でも最終的に行うことがあります。虫歯や歯周病など 痛みや炎症がある歯の場合は、まず、その歯の治療を行わなければなりません。神経まで虫歯が到達している場合は、根管治療、腫れや膿が溜まっている歯の場合は、感染根管治療、あるいは切開をし 膿を出す治療などを行い、炎症が消失してからセラミック治療を行うことになります。ただ、ここで注意しなければならないことがあります。抜髄根管の場合、 しっかりと根管治療を行った場合は、再治療の可能性は低くなりますが、感染根管治療で膿が溜まって切開した場合は、再治療になることが多いです。再治療になるリスクが高い歯においては、セラミック治療を行うかどうか、歯科医院で相談することをおすすめします。せっかく費用をかけてセラミック治療を行っても、また再治療になっては、元 も子もありません。

③セラミック治療と保険治療の違いと選択基準
多くの方がセラミック治療の利点として、「見た目の改善」が、まず浮かぶのではないでしょうか。もちろん、見た目は大切ですが、それだけではありません。機能性や耐久性など様々な要素を考慮する必要があります。

~被せ物の材料の種類と特性~
歯科治療で使用される被せ物には色々な材料があります 。
✿ 銀歯 (金銀パラジウム合金)
銀歯は、銀、パラジウム、 金 、銅 などが含まれている、金銀パラジウム合金です。強度は高く、保険適用なので安価になるのが利点です。ただ、虫歯になりやすく、 審美的によくありません。また、金属アレルギーを発症する可能性が高いというのも欠点です。

~セラミック材料の種類と特徴~
セラミックと言ってもいくつか 種類があります。
✿ オールセラミック
全てのものが、セラミックでできています。とても透明感があり、天然歯に近い色で仕上げることができます。また、金属は不使用なので金属アレルギーの心配はありません。
✿ ジルコニアセラミック
人工ダイヤモンドと呼ばれるジルコニアを使用した材料で、非常に強く割れにくいのが特徴です。奥歯のような強い力が加わる部位にも使用できます。

✿ ガラスセラミック(e-maxセラミック)
e-maxとは、ガラスセラミックの一種で、透明感が高く特に前歯部の被せに適した材料です。 e-max の最大の利点としては、天然歯に近い美しさです。光を適度に透過するため自然に見えます。色調の再現性がとても高く、審美性に優れた材料です。また、変色もなく生体親和性が高いことも利点としてあげられます。欠点としては、強い衝撃で割れるリスクがあります。例えば、歯ぎしりや食いしばりといった習慣がある方には、割れる 危険性がありますので注意が必要です。とはいえ、保険のかぶせに使用するプラスチックと比べると十分な強度があります。普通の衝撃では、ほとんど 割れることは少ないと言えます。歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、強度の強い ジルコニアの被せの方がおすすめです。

✿ ハイブリッドセラミック冠(CAD/CAM冠)
ハイブリッドセラミックは、歯科治療において、セラミックとレジン(プラスチック)を混合させた素材です。保険適用なので安価で白い歯ができるというのが最大の利点です。ただ、プラスチックを含むため長期的に見て 変色が起こりやすく、他のセラミックと比べて弱いので破折しやすいというデメリットがあります。白い被せではありますが、透明感は他のセラミックに比べてかなり劣ります。強度も弱く脱離や破折することが多いのが特徴です。
セラミック治療の目的に合わせた選択肢
セラミック治療には、複数の素材があります。そして、それぞれ 透明感、強度、 耐久性など様々な物で違いがあります。 どのセラミック治療を選択するべきか考えなければなりません。
①見た目を重視したい場合
前歯など審美性を求められる部位では、オールセラミックまたは、 e-maxをおすすめしています。透明感があり、周囲の色調がマッチングしてとても自然な感じに仕上がります。
②咬合力が強く加わる部位の場合
奥歯など噛む力が強くかかる部位では、 オールジルコニアをおすすめしています。ジルコニアは他のセラミックに比べ、強度や耐久性に優れており、臼歯部のセラミック治療には、最適だと考えられます。
③見た目と強度の両方を考えたい場合
審美性、強度、耐久性のバランスを重視したい場合は、ジルコニアをベースとしたジルコニアセラミックをおすすめしています。前歯から奥歯まで幅広く選択されるセラミック治療と言えます。
セラミックは、1つ1つ 特徴があるため 目的や歯の位置に応じて、適したものを選ぶことが重要です。
後悔しないためのセラミック治療
セラミック治療は、見た目や強度などの以外にも保険適用の素材よりも優れている点があります。
🦷生体親和性が良い
セラミックは、歯茎への刺激が少ないのも特徴です。長期的に健康的なピンク色の歯茎を保つことができます。

🦷金属アレルギーが起こらない
セラミック治療では、金属を使用していないので、金属アレルギーの方でも安心して使用することができます。

🦷ニ次カリエスリスクの減少
セラミックは、表面が非常に滑らかで汚れが付着しにくいです。 精密に作成するため、被せ物と歯茎の隙間がほとんどないため、二次カリエスを減少することが期待できます。
しかし 欠点もあります。
保険適用外になるので、治療費が高額になります。また、セラミックの被せは、一定の強度を確保するため、銀歯と比較して天然歯を多く削る場合があります。セラミックは、優秀な材質ではありますが、永久的に保証されるものではありません。
そのため、日頃の口腔ケアをしっかりとしていないと、すぐに問題が起こることになります。日頃のセルフケアはもちろん 、定期検診と専門家によるクリーニング( PMTC )を定期的に行うようにしましょう。当院での検診間隔は、3ヶ月〜4ヶ月程度を目安としています。

まとめ
セラミック治療の選択肢は、審美的な要素、強度、耐久性、費用など総合的に考えることが重要になってきます。また、どの歯を優先的に治療するべきかは、目的によって優先順位も変わってきます。セラミック治療は、自費治療になるため 複数本で行うとかなりの高額になってきます。自分の目的や予算にあった治療計画を立てる必要があります。「どうしようか」と考えた時こそ、歯科医院でのカウンセリングを受けることをおすすめします。ご自分のニーズにあったセラミック治療をしていただきたいと思います。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。

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