こんにちは。鳥取市東町にある山根歯科医院です。
歯医者さんで、「親知らずがありますが、どうしますか?」と言われたことがある方もいらっしゃることと思います。
親知らずは、一般的に20歳前後に生えてくることが多く、人によっては、表面に出てこなくて、埋伏している場合もあります。患者様から、親知らずが生えているが抜いた方がいいですか?歯を抜くのは痛いですか?歯を抜いた後は腫れますか?などと聞かれることがあります。親知らずを抜く必要があるかどうかは、状況によります。必ずしも抜かなければならないものではありません。本日は、親知らずを抜くべきかどうかの判断基準についてお話しします。

親知らずを抜いた方が良い時
①虫歯や歯周病になっている場合
親知らずは、お口の一番奥にあるため 歯ブラシも届きにくく、汚れがたまりやすく、虫歯になりやすい歯です。すでに虫歯が進行している場合は、一番奥にあるため治療が困難な場合が多く抜歯を選択することがあります。また、歯周病が進行し歯茎が腫れることがあります。歯ブラシの毛先が届きにくいということもありますが、放置しておくと親知らずの手前の歯に悪影響を及ぼすリスクが出てきます。このような場合は、抜歯を選択することが望ましいです。

②横向きや 斜めに生えている場合
親知らずは、必ずしも真っ直ぐ生えてくるとは限りません。親知らずが横向きにや斜めに入っている場合は、正常な機能をすることは難しく逆に隣の歯への悪影響を及ぼすリスクが高くなることがあります。このような時は、親知らずの抜歯 判断となることが多いです。

親知らずが正しく生えている人は、3割程度で残りの7割は、親知らずが斜めに生えていたり埋伏していたりしています。親知らずが斜めに生えている時は、抜歯をした方がいい場合が多いです。
理由は以下のことがあげられます。
❌️他の歯に悪影響を与える可能性がある
❌️親知らずが虫歯や歯周病になることが多い
❌️歯科矯正治療の妨げになる
☑️他の歯に悪影響を与える
親知らずが斜めに生えている時は、まず 智歯歯周炎を起こす可能性があります。 一度、 智歯歯周炎を起こすと、一旦は治っても歯ブラシの毛先が届きにくいため 汚れが溜まりやすく、痛みや腫れを繰り返すことが多いです。このように智歯歯周炎を何度も繰り返すと、隣の歯にも悪影響を及ぼし歯周病 虫歯になるリスクが高くなります。智歯歯周炎を繰り返し起こし 起こしている場合は、早めに抜歯をした方が良いでしょう。

☑️親知らずが虫歯 歯周病になっている
親知らずが虫歯や歯周病になっている場合は、早めに抜歯をした方が良いと思います。歯が斜めに生えている場合だと、歯ブラシの毛先が届きにくいので治療しても再度虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。ただ、虫歯の状態が C1程度の場合は、経過観察をする場合もあります。

☑️歯科矯正治療の妨げになる
矯正治療を行う場合 親知らずの存在が妨げになることがあります。矯正治療における親知らずの抜歯の選択は次のことが挙げられます。
❌️歯を後ろに動かす(第2大臼歯)
❌️矯正後の後戻りの防止
❌️歯並びに悪影響を及ぼしている原因が親知らずと考えられる
などがあげられます。
🦷歯(第2大臼歯)を後ろに動かすための抜歯
前歯にスペース不足が起こっている場合は、 親知らずを抜歯し奥歯を後方へ遠心移動させるケースがあります。このような時は、矯正する前に 親知らずを抜歯することがあります。
🦷矯正後の後戻り防止のための抜歯
今の状況では、前の歯に影響がない状態であっても、親知らずが抜歯の対象になることがあります。例えば、親知らずが横向きになっていて、将来的に移動し 第2大臼歯を押してくる可能性がある場合などは、抜歯の対象になります。特に矯正終了直後は後戻りしやすいので、抜歯対象になることがあります。
🦷親知らずが歯並びに影響を与えている場合
親知らずが、横向きになっている場合、手前の歯を後ろから押すような力がかかることがあります。この手前の歯を強く押すことによって歯並びが悪くなる原因となることがあります。このような場合は、親知らずの抜歯を選択することになります。
🦷噛み合わせがなく歯茎や頬の粘膜を傷つけている場合
上下顎のどちらかにしか親知らずが生えていない場合は、噛み合う相手がいないため親知らずが、どんどん伸びて対合する歯茎に頬粘膜を傷つけてしまうことがあります。このような場合は、親知らずの抜歯が第一選択となります。

抜歯しなくても良い時
①まっすぐに生えていて上下の噛み合わせも良好な状態
親知らずが歯列に対して正常に萌出していて噛み合わせも問題なく口腔環境も良い状態であれば、抜歯する必要はありません。

②完全に埋まっているケース
親知らずが、骨や歯茎の中に完全に埋まった状態の場合、また痛みや炎症がなく 周囲に悪影響と及ぼす可能性がない場合は、抜く必要はありません。

親知らずの抜歯難易度について
「親知らずの抜歯」 と聞くと、「痛い 、腫れる、 怖い」というイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか。ただ、親知らずの抜歯でも難易度は、ケースによって違います。その判断基準は、生え方や根の形、神経と距離などによって変化します。

①生え方
親知らずの抜歯の難易度は、生え方によって変わります。親知らずが、まっすぐに生えている場合は、他の歯と同じように比較的楽に抜歯ができるケースが多いです。
斜めに入っているケースは難しくなります。親知らずが斜めや、横向きになっている場合は、通常の抜歯のようには行きません。まず、歯茎を切開し、隣の歯にかぶっている部分を切断し抜歯します。抜歯時間は30分程度かかることもあります。
親知らずが完全に埋まっており、横向きになっているケースでは、歯茎を切開し歯を切断して、抜歯しますが、かなり難易度が高いです。当院では、大きな病院の口腔外科で抜歯をお願いするケースが多いです。

②歯根の形
抜歯の難易度は、歯根の形によっても変わります。親知らずの歯根がまっすぐな場合は、比較的楽に抜歯ができます。しかし、歯根が曲がっていたり広がっていたりすると骨に引っかかり抜歯することが難しくなるケースがあります。
③神経との距離
一般的に下の歯の親知らずの方が、上の歯のケースよりも抜歯は難しいことが多いです。なぜなら下顎の親知らずは、根っこの周囲に神経があるため注意が必要です。特に埋伏歯抜歯の場合は、歯根と神経の位置関係を把握するため CT 撮影は必要となってきます。そして、顎の骨の神経を傷つけないように抜歯をしなければなりません。歯根が神経に近い場合は、難易度が上がります。

まとめ
親知らずは、必ず抜かなければならないものではありません。症状がなく、まっすぐ生えていて周囲に悪影響を及ぼす可能性が低い場合は、そのまま保存していきます。一方で、横向きや斜めに生えている場合、虫歯や歯周病を繰り返し、智歯歯周炎による腫れを繰り返している場合、隣在歯に悪影響を及ぼす可能性がある場合は、抜歯を勧められることが多くなります。自己判断で抜くか抜かないかを決めるのではなく、歯科医院でレントゲンや CT 撮影などを行い親知らずの状態を正確に確認した上で、歯科医師と相談して決めていただくことが大切です。



当院では、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。
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