こんにちは。鳥取市東町にある山根歯科医院です。
「歯列矯正治療をしたい」と思った時、多くの人は、すぐにでも始めたいでしょう。しかし矯正治療は、「装置をつけて歯を動かし始めれば終わり」というものではありません。また、矯正治療は虫歯治療とは異なり長期間にわって、関わる治療であり、自費治療となるので治療費も高額になります。治療前の準備をしっかりと行うことは、虫歯や歯周病などのトラブルを防止し、より安全に治療を進め満足いく結果を得るためにも非常に重要なポイントとなります。マウスピース矯正でもワイヤー矯正でも治療開始前に確認していかなければならないポイントがいくつかあります。本日は歯科矯正治療を行う前に、知っておくべきことをお話しします。

矯正治療前の確認ポイント
①虫歯と歯周病の有無
矯正治療を始める前には、虫歯や歯周病のチェックが非常に大切です。矯正装置を装着すると歯磨きが難しくなる場合があります。そのため矯正治療前に虫歯や歯周病があると矯正治療中に悪化しやすくなります。矯正治療前には、虫歯や歯周病の治療を済ませておくことが必要です。当院では、矯正治療前に行うこととして以下のものがあげられます。

✅️虫歯治療
✅️歯石除去
✅️歯周病治療
✅️古い詰め物や被せ物の適合状態の確認
✅️歯のクリーニングやPMTC
などです。
矯正治療前には、できるだけ口腔内をきれいにし良好な状態にしておくことが大切です。

②日頃の口腔ケアを丁寧に行う
矯正中、装置の周囲には、プラークや汚れがたまりやすくなります。特にワイヤー矯正の場合は、通常の歯ブラシでは十分に汚れを除去することが困難になります。ワイヤー矯正を行う場合は、矯正用歯ブラシ 、タフトブラシ、 歯間ブラシなどを状況によって使用していただきたいと思います。マウスピース矯正の場合は、ワイヤー矯正とは違いマウスピースを取り外しが可能なため口腔ケアをしやすくなります。ただ、正しいブラッシング習慣は身につけておく必要があります。定期的に歯科医院で検査をしていただき適切なブラッシング指導を受けてください。

③矯正治療前の顎関節症のチェック
矯正治療を行う前には、顎関節が正常であるかどうかをチェックしなければなりません。顎の疲れ、頭痛、歯ぎしりなどは、顎関節症が原因であることがあります。顎関節症がある場合は、まずは顎関節症の治療 (スプリント療法)などを行ってから矯正治療を行うことをおすすめします。顎関節症の早期治療は、矯正治療を成功するためには、とても重要です。

④食生活の見直し
矯正治療が始まると、食事に制限が生じることがあります。特にワイヤー矯正は、硬いものや粘着性の高いものは、避ける必要があります。例をあげるとキャラメル、ガム 、硬いパンなどがあげられます。マウスピース矯正の場合は、特に食事制限はありません。ただ、必ずマウスピースを外して食事をしなければなりません。また飲料水においても基本的にマウスピースをつけたまま飲んでもいいものは、お水飲のみです。それ以外の飲み物は、マウスピースを外して飲むようにしてください 。治療前は、好きな食べ物を楽しんでおくことも大切です。また、矯正治療中においても、栄養のバランスのとれた食事を心がけなければなりません。

⑤精密な検査を受けること
矯正治療を行うためには、精密検査が必要です。口腔内の検査、レントゲン撮影 (パノラマ CT )などで、口腔内スキャン (iTero)など必要に応じて、精密検査を行います。そして、治療方針が決定できます。正確な診断があってこそ、治療の精度や安全性が担保されます。

⑥矯正治療の種類と選択肢
矯正治療には、色々な種類があり、それぞれにメリット.デメリットがあります。 自分に合った 矯正治療法を選択するためには、治療の特徴を理解する必要があります。当院では、ワイヤー矯正とマウスピース矯正(インビザライン)を行っています。

《ワイヤー矯正》
ワイヤー矯正は、歯にブラケットと呼ばれる装置を取り付け、ワイヤーの力を利用し歯を動かす 治療方法です。
~メリット~
🦷幅広い歯列不正に対応できる。
🦷装置の装着時間を自分で管理する必要がない。
ワイヤー矯正は、歯に装置を固定するためマウスピース矯正のように 自分で着脱する必要がありません。
🦷歯の移動を細かく調整しやすい。
ワイヤー矯正では、歯の動きや回転、上下方向の位置など調整しやすく、治療の進行に合わせて力のかけ方を変更できる。
~デメリット~
🦷審美的に良くない。
笑った時などに装置や ワイヤーが見えるため見た目が悪い。装置が目立つ。
🦷痛みや 違和感を感じる
装置を装着 調整した後は強制力がかかるため 痛み や 違和感を大きく感じる。
🦷口内炎ができやすい
ワイヤーや金具が頬や唇、舌などにあたり、口内炎ができやすい。
🦷食事の制限
キャラメル、硬いパンなど食べると装置が壊れたり破折する可能性がある。
🦷口腔ケアが困難
固定式の装置があるため歯磨きが困難になり、虫歯や歯周病になるリスクが高くなる。
《マウスピース矯正》
マウスピース矯正は、透明で取り外し可能な装置を段階的に交換しながら、少しずつ歯を動かし歯列不正を治す治療方法です。

~メリット~
🦷審美的に良い
透明なプラスチックのため口腔内に装着していても気づかれにくい。目立たない。
🦷取り外しができる
取り外しが可能なため、ワイヤー矯正のように食事制限がない 。歯みがきがしやすいので口腔ケアができる。
🦷歯の痛みが少ない
ワイヤー矯正に比べ 矯正力が弱いため矯正中の痛みは少ない。
~デメリット~
🦷自己管理が必要
1日20時〜22時間以上 装着することが必要です。当院では、食事と歯磨きの時以外は、装着することをおすすめしています。
🦷適用できる症例が限られる
軽度から中等度の不正咬合に向いていますが、難易度の高い 症例では、困難なことがある。
🦷マウスピースを紛失する可能性がある
以上のこと メリット・デメリットであげられます。
後戻りのリスクを知っておく
矯正治療で歯並びが治った後も、適切なケアをしなければ、後戻りが起きる可能性があります。治療終了後は、後戻り防止のためのリテーナーを装着し、歯並びを安定させる必要があります。この保定期間は、およそ1〜2年程度を目安とされています。矯正が終わっても歯並びが整ったので通院しなくても大丈夫。と思っている方もいらっしゃると思いますが、保定期間が終了するまでが、矯正治療と考えていただきたいと思います。

矯正治療の期間について
矯正治療の期間は、患者様にとって一番知りたいことだと思います。矯正治療期間は、歯並びがどの程度の難易度かによって異なります。
一般的な目安は次の通りです。
《ワイヤー矯正》
部分矯正・・・前歯の軽度な叢生、正中離開などの場合 3ヵ月~1年
全体矯正・・・上下の歯並びや咬み合わせの矯正や便宜抜歯が必要なケース 1年半~2年
《マウスピース矯正》
部分矯正の場合・・・半年~1年
全体矯正の場合・・・2年~3年

モチベーションの維持
矯正治療は、長期間になるため、途中で面倒になったり通院することが負担に感じることがあります。治療後の歯並びをイメージして、モチベーションを維持するように工夫していくことが大切です。当院で行っていることとして、インビザラインでは、治療開始前に 3 Dシュミレーションでにて治療後のゴールを確認するようにしています。また、治療中においても矯正治療前と比べ、どのくらい歯が移動したかを確認していただきます。このように定期的に見返すことで、歯並びの変化を実感していただき、患者様のモチベーション維持をできるよう心がけています。

まとめ
矯正治療を始める前の準備は、治療の成功率を高め満足のいく結果を導くためにとても大切なステップです。自分にとって最適な治療法の選択 、適切な口腔ケア、心理的な準備などが必要です。これらの準備を整えることで、満足した歯並びとともに、お口の中の健康を維持していただきたいと思います。

当院では、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。
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