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インビザライン Goとインビザライン・ライトの違いを徹底解説!

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

ケースに入ったインビザライン

インビザライン矯正は、透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくいのが魅力です。インビザラインには複数の種類があり、どれを選べばよいのかわからず悩む方も多いのではないでしょうか。

特に、部分矯正に特化した治療法であるインビザライン Goと、部分矯正として利用されることが多いインビザライン・ライトの違いが分からないと感じる方は少なくありません。

この記事では、インビザライン Goとインビザライン・ライトの違いについて解説します。どちらの治療法でも対応できない場合の選択肢もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。(※掲載する内容は2025年12月時点のものです。)

インビザライン Goとは

インビザラインGOを装着した歯

インビザライン Goとは、部分矯正に特化した治療法です。具体的には、奥歯を除く上下20本の歯を対象としており、治療範囲を限定することで短期間・低価格での治療を実現しています。

前歯の軽度な歯並びの乱れやすき間などを改善し、見た目を整えることが主な目的となります。奥歯の噛み合わせに大きな問題がなく、前歯の審美性を中心に改善したい方に選ばれています。

インビザライン・ライトとは

インビザライン・ライトを装着する様子

インビザライン・ライトは、奥歯を治療範囲に含むインビザラインのパッケージの一つです。軽度な歯並びに対応しており、部分的な歯列矯正に利用されることが多いです。奥歯の位置調整も可能ではありますが、実際には全体矯正ではなく、前歯部分の歯並びを整える目的で使用されています。

他のインビザラインのパッケージで歯並びを改善したあと、後戻りが起こった場合の再矯正方法として利用されるケースもあります。

インビザライン Goとインビザライン・ライトの違い

インビザライン Goとインビザライン・ライトの違いを比較する女性

インビザライン Goとインビザライン・ライトは、いずれもマウスピース矯正で知られるインビザラインの治療システムの一部ですが、治療範囲などが大きく異なります。ここでは、両者の違いをくわしく確認していきましょう。

治療範囲

インビザライン Goで対応可能なのは、奥歯の位置調整が全く必要ない症例のみです。奥歯を除く20本が治療対象なので、上下はそれぞれ10本ずつ(5番目の歯まで)動かすことが可能です。

前歯部分の軽度の歯並びの乱れに対応可能で、具体的には軽度の叢生(ガタガタした歯並び)やすきっ歯を改善できます。

インビザライン・ライトは、奥歯を含めて全歯を動かすことが可能です。前歯から奥歯まで全体的に調整できるため、5番目の歯以降の歯の移動を行いたい場合にも対応できる可能性があります。

使用できるマウスピースの枚数

インビザライン Goでは最大20枚、インビザライン・ライトでは最大14枚まで、治療用のマウスピースを使用することができます。1枚のマウスピースで移動させられる歯の距離は0.25mm程度とされているので、インビザライン Goでは5mm程度、インビザライン・ライトでは3.5mm程度、歯を移動させられるということです。

使用できるマウスピースの枚数が異なると歯を移動させられる距離が変わるので、対応できる症例にも差が生まれます。

治療期間

上述したとおり、インビザライン Goとインビザライン・ライトでは、使用できるマウスピースの枚数に違いがあります。全ての症例で最大枚数まで使用するとは限りませんが、使用するマウスピースの枚数は、治療期間に直結します。

インビザライン治療では、1〜2週間に一度の頻度でマウスピースを交換して歯の移動を進めていきます。そのため、インビザライン Goの治療期間は最大7ヶ月程度、インビザライン・ライトの治療期間は最大5ヶ月程度です。

患者さまの治療への協力度などによっても期間は変動しますが、一般的にはインビザライン Goの治療のほうが時間がかかる傾向にあります。

治療にかかる費用

両治療法ともに、保険適用外となる自由診療扱いです。治療にかかる費用は全額患者さまが負担する必要があり、治療内容や費用を歯科医院が自由に設定できるため、クリニックによって費用に差が生じます。

一般的な相場は、インビザライン Goは35万円から50万円程度、インビザライン・ライトは45万円から65万円程度とされています。

インビザライン Goやインビザライン・ライトでの治療が難しいケース

治療できないケースを紹介する女性

上述したとおり、インビザライン Goとインビザライン・ライトは、部分矯正として使用されることが多いため、これらの治療法では歯並びを十分に改善できないケースもあります。しかし、これらの方法で対応できないからといって、矯正治療を諦める必要はありません。歯科医師に相談することで改善策が見つかる場合もありますので、まずは歯科医院で相談してみましょう。

ここでは、インビザライン Goとインビザライン・ライトでは治療が難しいケースについてご紹介していきます。

顎の骨格が大きくずれている症例

骨格のズレが大きく、顎が左右どちらかにずれていたり、上下の噛み合わせに大きなズレがあったりする場合には、インビザライン Goやインビザライン・ライトに限らず、マウスピース矯正では対応が難しいことがあります。

このようなケースでは、外科手術を伴う矯正治療が必要になる可能性もあります。また、外科矯正後の治療法としては、より広範囲の症例に対応できるワイヤー矯正が選択されることが多いです。

歯を大きく動かす必要がある症例

歯を大きく動かす必要がある場合には、インビザライン Goやインビザライン・ライトだけでは対応できない可能性があります。上述した通り、インビザライン Goでは5mm程度、インビザライン・ライトでは3.5mm程度しか歯を移動させられないためです。

また、歯の位置を回転させたり、斜めに生えている歯をまっすぐにしたりするような細かな歯列移動が必要な場合も、インビザライン Goやインビザライン・ライトでは対応できないことがあります。

抜歯が必要な症例

歯を並べるスペースを確保するために、抜歯を行うケースがあります。抜歯によって作られるスペースは、1本あたり7mmから10mm程度とされています。このスペースを埋められるだけの歯の移動が難しいことがあるので、抜歯を行う場合は他のインビザライン治療か、ワイヤー矯正を行う必要があるでしょう。

まとめ

マウスピースを持って笑顔を見せる女性

インビザライン Goとインビザライン・ライトは、どちらもマウスピース矯正ですが、治療の対象や範囲、期間などが異なります。

インビザライン Goは部分矯正に特化した種類で、奥歯を除く20本の歯を治療範囲としています。インビザライン・ライトは奥歯も治療範囲に含みますが、使用できるマウスピースの枚数が14枚なので、実際には部分矯正として活用される傾向があります。

治療にかかる費用などにも違いがあるので、それぞれの治療法の特徴を理解し、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。どちらの治療法が合っているかわからない場合には、気軽に歯科医院で相談してみてください。

また、インビザライン Goやインビザライン・ライトでは大きく歯を移動させることはできません。そのため、これらの治療法では改善できない歯並びの乱れもあります。

この場合でも、インビザラインの他のパッケージや、ワイヤー矯正を選択すれば、歯並びの悩みを改善できるかもしれません。矯正治療にはさまざまな方法があるので、歯科医師と相談しながら、ご自身にあった治療方法を見つけていきましょう。

インビザライン Goやインビザライン・ライトを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

オーラルケアの重要性

こんにちは。

鳥取市東町にある「山根歯科医院」です。

皆さんは、歯ブラシや歯磨き粉などを選ぶとき、なんとなくで購入したりしていませんか?

「もっと効果のある用品はないのだろうか」、「この商品の違いはなんだろうか」「歯科医院オススメのアイテムが知りたい」と感じたことはありませんか?市販で販売されているグッズは、用途に合わせて変わっています。また、歯科で扱われている専用グッズも、主に口腔の健康を守るために、さまざまに工夫された作りになっています。例えば、歯科衛生士の指導のもとで使用されているブラシやフロス、殺菌成分を配合した洗口液などは、通常の市販品とは成分や用途が大きく異なっています。

本日は、詳しくそれぞれの役割をお話しします。

「オーラルケア」という言葉を知っていますか?

一般にドラッグストアなどで販売されている商品ですが、一律に「オーラルケア商品」と呼ばれています。歯医者で取り扱っている商品は、歯科専売グッズともいわれており、歯科医院や歯科医師の指導のもとでのみ取り扱われる専門的な「オーラルケア用品」を指します。

そもそも、「オーラルケア」とはなんでしょう。

オーラルケアとは、お口の中を清潔に保ち、むし歯や歯周病などのトラブルを予防するための大切なケアです。オーラルケアを行うことで、お口の健康はもちろん、全身の健康を守ることにもつながります。オーラル(oral)は口腔を意味し、オーラルケア(oral care)とは歯や歯茎だけではなく口腔全般の健康を維持するためのケアを指します。

歯と歯の間や、歯と歯茎に白い汚れが残っている(これを歯垢・プラークといいます)、歯が全体的に黄ばんでいる、歯茎が赤く腫れていて歯磨きの際に出血したり、口臭がしてきたり、口の中がねばついていたり、舌の表面に白い苔のようなものがついているなどの場合は、適切なオーラルケアができていない可能性があります。虫歯や、歯周病のリスクは、個人で異なってきます。自分が持つリスクを知ってオーラルケアを日ごろから正しく行うことは、歯の喪失を予防して食事機能や会話をするために必用なことです。オーラルケアには、お口の衛生指導をはじめ、摂食・嚥下機能の改善するためのリハビリテーションなども含まれています。

オーラルケアの種類

オーラルケアには“自宅でできるセルフケア”と“プロによるケア”の2種類があります。

【セルフケア(毎日の習慣)の役割】

🦷歯磨き・・・正しいブラッシングでプラークを除去

🦷歯間ブラシ・デンタルフロス・・・歯の隙間の汚れを落とす。

🦷舌クリーニング・・・口臭予防に効果的

🦷マウスウォッシュ・・・口腔内の殺菌・爽快感アップ

🦷食事の工夫・・・よく噛んで唾液を出し、歯を強くする食事

【プロによるケアの役割】
🦷歯のクリーニング・・・専用機器で落としきれない汚れを除去

🦷ホワイトニング・・・歯の黄ばみを除去し、輝く白い歯へ

🦷オーラルマッサージ・・・歯ぐきの血行を促進し、引き締め効果

🦷フッ素塗布・・・歯を強くし、虫歯を予防

また、歯科医院では 「専門的なケア 」が受けられ、自宅ケアでは難しい部分まで徹底的にサポートします。

再発した虫歯を治療している患者

「専門的なアドバイス」

歯科医師や歯科衛生士が患者の症状に応じた商品選びや使い方の指導を行います。

・適切なケア

患者の口腔状態に合ったアイテムを選べるため、効率的なケアが可能です。

・継続的なケア

定期健診を受けることで、自分に合ったケア用品を継続的に使用できます。

・信頼性

歯科専売品など、歯科医師や歯科衛生士によるアドバイスに基づいて使用されるため、信頼性が高いです。

・予防歯科の推進

歯科用品を通じて、予防歯科の意識を高めることができます。

これらのメリットにより、歯科医院で扱っている商品は、患者の口腔ケアにおいて非常に重要な役割を果たしています。

オーラルケアがもたらす効果

虫歯・歯周病の予防・・・口内環境を整え、細菌の増殖を防ぐ
口臭予防・・・ニオイの原因となる汚れを除去
歯ぐきの健康維持・・・歯ぐきを引き締め、歯周病を防ぐ

歯の美しさを保つ・・・着色汚れを落とし、白く健康的な歯へ
全身の健康につながる・・・口腔内の細菌は全身の疾患にも影響

オーラルケア用品の役割

・歯ブラシ⇒オーラルケアの基本。様々な形や毛の大きさや硬さがあり、

自分の歯や歯肉の状態に合わせて選ぶ。

・歯磨き粉⇒目的によって使用する。

・虫歯予防⇒フッ素が入っているもの

・歯周病予防⇒トラネキサム酸、プシロンアミノカプロン酸など殺菌成分が配合されたもの

・知覚過敏⇒乳酸アルミニウム、硝酸カリウムなどの歯のコーティング成分が入っているもの

・歯間ブラシ・デンタルフロス⇒歯と歯の間、歯と歯肉の境目のプラークを除去するためのもの。歯磨きの際に一緒に使用するのがおすすめ。

・舌ブラシ⇒舌の表面の清掃に使用。歯ブラシでも対応できるが、舌ブラシのほうが、毛の密度が多く、柔らかくて舌を傷つけにくい。歯磨き粉をつけないように。

・マウスウォッシュ⇒歯磨きと舌の掃除が終わったとの仕上げ、または歯磨き粉の代わりに使うものがある。プラーク・歯石の沈着、虫歯、歯周病、着色、口臭の予防など、種類は様々。あくまで歯ブラシの補助として使われる。

オーラルケアの正しい手順・やり方

  1.歯ブラシ全体で磨く

口の中全体を磨きます。歯の噛む面・頰側・舌側に分けて、右上から左上、左下から右下のように一筆書きのイメージで磨くと、磨き残しが少ないです。夜寝ている間は唾液の分泌が抑えられて細菌が繁殖しやすいので、食後だけでなく起床時や就寝前も磨くとより良いでしょう。

  2.歯間ブラシ・デンタルフロスで歯と歯の間を磨く

歯ブラシだけで歯と歯の間は磨けないので、歯間ブラシかデンタルフロスを併用しましょう。毎回の歯磨きで使用するのが理想ですが、難しければ1日1回就寝前だけでも使用しましょう。デンタルフロスには、糸状のものやホルダーに糸が付いたものがあり、毎日使いやすいものを選ぶのがポイントです。

歯間ブラシ デンタルフロス 鳥取市 歯医者

  3.舌ブラシで舌の上を磨く

舌ブラシか普通の歯ブラシで、舌の上を奥から手前に向かって優しく撫でるように動かします。汚れが溜まっていたり舌の上が乾燥していたりすると1回では取れませんが、毎日続けることで徐々に薄くなっていきます。一度に取ろうと強く擦るのは逆効果です。

口臭 予防 舌ブラシ

  4.マウスウォッシュでうがいをして仕上げ

歯磨きが終わったらマウスウォッシュでうがいをして仕上げましょう。薬用成分により虫歯や歯周病などを予防してくれます。例外として、歯磨きができないときは、スプレーやガムで対応する。仕事中など歯磨きできないときは、スプレーやガムなどを使って口臭を予防できます。あくまでエチケットとして考えて、家に帰ったら歯磨きをしましょう。

鳥取市 歯医者 洗口液

山根歯科医院のおススメ商品の紹介

【歯ブラシ】

システマ

歯間部・歯頚部に磨き残しがある方、歯肉が薄く、歯肉退縮のリスクが高い方におすすめです。歯周ケアに最適な柔軟性のあるフラット毛で、毛先が歯肉にやさしくあたり、歯肉マッサージにも効果的です。

タフト

毛は固め、一般の歯ブラシよりしっかりしたコシで、プラークを確実に落とします。

【歯磨き粉】

チェックアップ》 

歯科医院、ドラッグストアなどで販売されている歯磨き粉です。

・スタンダード

フッ素高滞留処方で、フッ素が口腔内のすみずみまで広がりやすいソフトペーストで歯や歯肉にやさしい低研磨性です。

・ルートケア

歯の根元が露出していたり、知覚過敏の方向けの商品です。研磨剤は無配号で、ジェルタイプの歯磨き剤になります。

ジェルコート

・ジェルコートF

高い殺菌力が特徴で発泡剤や研磨剤は無配合のジェル状の歯磨き剤です。

・ジェルコートIP

ジェルコートFの特性を持ったインプラント専用の歯磨き剤です。

ブリリアントモア

ステインを浮かせて落とす、美白研磨剤です。

歯科医院のクリーニング後や、ホワイトニングの後の美白維持にもおすすめです。

【歯間ブラシ】

DENT.EX歯間ブラシ

高い耐久性と、操作性を兼ねている歯間ブラシです。

サイズは4SからLLまで7段階あり、キャップ付きなので衛生的です。

鳥取市 歯医者 歯間ブラシ

デンタルフロス リーチ

歯と歯の間、そして歯と歯ぐきの境目にたまりやすい歯垢をやさしくきれいに除去する歯科用のナイロン糸です。ワックス加工で歯の間に入りやすく、初心者の方にもおすすめです。

【マウスウォッシュ】

コンクールF

口の中の菌を殺菌し、口臭防止に効果的です。水に数滴入れてうがいをします。

まとめ

口を清潔にすることで口腔機能の維持、または回復、それに伴う食事機能の向上により、栄養失調の防止や、免疫機能の向上が期待できます。毎日歯磨きをしているつもりでも、ただ磨くだけではオーラルケアは不十分になりやすいので、汚れが溜まりやすい場所や、適切な商品の使い方などをしっかり知ることが大切です。

いつまでも健康的な生活が送れるよう、まずはオーラルケアを見直してみませんか。気になることや、疑問に思うことがありましたお尋ねください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

インプラント治療のデメリットと注意点!治療を受けられない人とは?

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インプラントの模型を使って患者に説明する

インプラントは「自分の歯のように噛める」「見た目が自然」といった大きなメリットがある一方で、費用が高い、治療期間が長い、外科手術が必要になるなど、見落とせないデメリットやリスクもあります。

さらに、インプラント周囲炎という感染症や、老後・全身状態の変化にともなう問題が生じることもあります。

この記事では、インプラント治療のデメリットとリスクを中心に、治療を受けないほうがよいケース、入れ歯・ブリッジとの違い、老後も見据えた注意点まで、歯科医師の立場から詳しく解説します。

メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、ご自身に合った治療法を選ぶ際の参考にしてください。

インプラント治療とは

顎に手を当てて考える白い服の女性

インプラント治療は、歯を失った部分の顎の骨に人工の歯の根にあたるインプラント体を埋め込み、その上に被せ物となる人工歯を装着する治療法です。入れ歯のように取り外す必要がなく、ブリッジのように両隣の健康な歯を大きく削る必要もありません。

インプラント体には、チタンやジルコニアといった生体適合性の高い素材が使われます。チタンは骨と直接結合しやすい性質があり、顎の骨としっかり固定されることで、自分の歯に近い噛み心地を得やすくなります。

インプラント治療は、一般的に二つの段階で進みます。

最初に、歯ぐきを開いて顎の骨に穴をあけ、インプラント体を埋め込む外科手術を行います。その後、数か月かけてインプラント体と骨が結合するのを待ち、結合が安定した段階で、土台となるパーツと人工歯を取り付けて噛める状態に仕上げていきます。

天然の歯と大きく異なる点として、インプラントには歯根膜と呼ばれるクッションのような組織が存在しません。この違いが、噛んだときの力のかかり方や、後述するインプラント周囲炎などのリスクと関係してきます。

インプラント治療のメリット

インプラント治療のメリットイメージ

この記事のテーマはデメリットですが、他の治療法と比較するためにも、代表的なメリットを整理しておきます。

自然な見た目と噛み心地に近づけやすい

インプラントの人工歯部分には、セラミックやジルコニアなどの素材が用いられることが多く、色や透明感を周囲の歯に合わせやすい特徴があります。

保険の差し歯や金属のバネが見える入れ歯と比べると、口を開けたときの見た目が自然になりやすい治療です。

また、インプラント体が顎の骨と直接結合するため、入れ歯のようなズレやガタつきが少なく、しっかり噛みやすい点も大きな利点です。硬いものを噛んだときの安定感や、食べ物が装置と歯ぐきの間に挟まる不快感が少ないことから、食事のストレス軽減につながる場合があります。

周囲の歯への負担を抑えやすい

ブリッジでは、欠損部の両隣の歯を大きく削って土台にする必要があります。入れ歯でも、金具をかける歯に負担がかかり、長期的にはぐらつきやすくなることがあります。

それに対してインプラントは、基本的に失った歯の部分だけで完結する治療です。周囲の健康な歯を削らずに済むため、残っている歯の寿命を延ばすことにつながる可能性があります。

顎の骨が痩せるのを抑えやすい

歯を失うと、その部分の骨には噛む力が伝わらなくなり、徐々に痩せていきます。入れ歯は粘膜の上に乗るだけなので、骨への刺激は限定的です。

一方、インプラントは骨の中に直接埋め込まれているため、噛む力が骨に伝わりやすく、骨のボリューム低下をある程度抑えられるとされています。顎の骨が大きく痩せると口元のシワやたるみに影響することもあるため、見た目の面でもメリットになり得ます。

インプラント治療の主なデメリット

インプラント治療の主なデメリットイメージ

インプラントには多くの利点がある一方で、他の治療法にはない負担やリスクも存在します。ここでは代表的なデメリットを整理します。

費用が高額になりやすい

インプラント治療は、限られた特殊なケースを除き、公的医療保険の適用外となる自由診療です。そのため、保険診療の入れ歯やブリッジと比べると、1本あたりの費用が高くなります。

地域や使用するインプラントの種類、被せ物の材質によって差はありますが、1本あたりのおおよその目安は30万円から40万円前後とされています。骨造成などの追加処置が必要な場合は、さらに費用がかかることもあります。

また、インプラントは入れて終わりではなく、定期的なメンテナンスが欠かせません。3か月から6か月ごとの検診やクリーニングには、その都度の費用が必要です。治療を検討する際は、初回の手術費用だけでなく、長期的なメンテナンス費用も含めて総額をイメージしておくことが大切です。

治療期間が長くなりやすい

インプラント治療は、通常の虫歯治療や被せ物治療と比べると、治療期間が長くなる傾向があります。カウンセリングや検査、手術、経過観察、型取り、最終的な人工歯の装着までを含めると、少なくとも数回から十数回の通院が必要になることもあります。

インプラント体を埋め込んだあと、骨としっかり結合するまでには数か月の待機期間が必要です。

顎の骨の状態や全身の健康状態によって個人差はありますが、一般的には3か月から6か月程度を目安とし、骨造成を併用する場合や複数本の治療では一年近くかかることもあります。短期間で歯を入れたい方にとっては、この時間的な負担がデメリットになり得ます。

外科手術による身体的負担がある

インプラント治療では、歯ぐきを切開し、顎の骨にドリルで穴をあけてインプラント体を埋め込む外科手術が必要です。

局所麻酔や静脈内鎮静法などで痛みや不安を軽減することはできますが、まったく負担がないわけではありません。術後には腫れや痛み、内出血が数日続くこともあります。

糖尿病や心疾患、高血圧などの全身疾患がある方、抗凝固薬など特定の薬を服用している方、妊娠中の方などは、手術や術後の経過に影響が出る場合があります。

このような場合は、かかりつけ医と連携しながら慎重に判断する必要があり、状況によってはインプラント以外の治療法を選択したほうが安全なこともあります。

治療後も継続的なメンテナンスが必須になる

インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病に似たインプラント周囲炎を起こすことがあります。これを防ぎ、長く快適に使い続けるためには、治療が終わったあとも定期的なメンテナンスが欠かせません。

メンテナンスでは、インプラントと骨の結合状態、歯ぐきの炎症の有無、噛み合わせのバランス、被せ物やネジの緩みなどを確認し、必要に応じてクリーニングや調整を行います。

一般的には3か月から6か月に一度の通院が推奨されますが、歯周病リスクが高い方や喫煙者の方は、より短い間隔での管理が必要になる場合もあります。

定期的に通院できない生活環境の方や、セルフケアが苦手で歯磨きが十分に行えない方にとっては、この継続的なメンテナンスが負担となり、インプラントのデメリットになり得ます。

老後や再治療の際に問題が生じることがある

インプラントは適切に管理すれば長期的に使用できる治療ですが、将来、体力が落ちたり、要介護状態になったりしたときに問題が生じることがあります。寝たきりや施設入所などで通院が難しくなると、十分なメンテナンスが受けられず、インプラント周囲炎が進行してしまうおそれがあります。

また、何らかの理由でインプラントを外す必要が生じた場合、インプラントは骨と強固に結合しているため、取り除く際にも骨を削る外科処置が必要になることがあります。

高齢で全身状態が悪い場合には、この再手術自体が大きな負担となることも考えられます。老後の通院手段や、訪問診療に対応しているかどうかなども含めて、長期的な視点で検討することが重要です。

インプラント治療に伴う主なリスク

机の上にRISKの木の文字を並べる手元

インプラント治療では、外科手術に特有のリスクと、インプラント特有の長期的なトラブルの両方を考える必要があります。ここでは代表的なものを紹介します。

上顎洞への穿孔やインプラント体の迷入

上の奥歯のインプラント治療では、上顎洞と呼ばれる空洞との距離が近いことが多く、骨の厚みが十分でない場合があります。このようなケースで適切な診査や設計が行われないと、インプラント体が上顎洞内に突き抜けたり、迷入してしまうリスクがあります。

現在は、事前にCT撮影を行い、骨の高さや厚み、上顎洞との位置関係を三次元的に把握することで、このようなトラブルの多くは予防可能とされています。

必要に応じて、サイナスリフトやソケットリフトといった骨造成術を併用し、安全な位置にインプラントを埋入していきます。

下顎の神経損傷による麻痺や痺れ

下顎の奥歯の下には、下顎管という太い神経と血管の通り道があります。インプラント体がこの神経に近すぎたり、接触してしまうと、下唇や顎、歯ぐきなどに痺れや感覚の低下が生じることがあります。

多くは時間とともに改善していきますが、まれに長期的に残ることも報告されています。

このリスクを減らすためには、やはりCTによる事前診査が重要です。神経の位置を正確に把握し、十分な安全域を確保したうえでインプラントの長さや太さ、埋入角度を決定することが求められます。

インプラントの脱落や結合不良

インプラント体が骨と十分に結合しなかった場合や、術後に感染が起きた場合には、インプラントがぐらついたり、最終的に脱落してしまうことがあります。

喫煙や糖尿病、口腔衛生状態の不良などは、インプラントの結合不良や脱落のリスクを高める要因とされています。

また、手術時の無菌操作が不十分であったり、術後の指示が守られなかった場合にも、感染リスクが高まります。術前の禁煙や全身状態のコントロール、丁寧なブラッシング指導、滅菌管理が徹底された歯科医院での手術が、リスク低減に重要です。

金属アレルギーの可能性

インプラント体に使われるチタンは、生体親和性が高く、人工関節など医療分野で広く用いられている素材です。一般的にはアレルギーを起こしにくいとされていますが、ごくまれにチタンに対するアレルギー反応が疑われるケースも報告されています。

金属アレルギーの既往がある方や心配が強い方は、事前に皮膚科などでパッチテストを受けることや、場合によってはジルコニアインプラントなど金属以外の選択肢について歯科医師と相談することが役立ちます。

インプラント周囲炎(インプラント歯周炎)

インプラント周囲炎は、インプラントの周りの歯ぐきや骨に炎症が起こる病気で、天然歯の歯周病に相当します。プラークや歯石がたまり、細菌が増えることで歯ぐきが腫れたり、出血したりしながら、進行するとインプラントを支える骨が溶けていきます。

自覚症状が乏しいまま進行することも多く、気づいたときにはかなり骨が失われている場合もあります。重度になると、インプラントの除去が必要になることもあります。

歯周病の既往がある方や喫煙者の方は、特にインプラント周囲炎のリスクが高いとされています。

このリスクを抑えるためには、治療前に歯周病治療をしっかり行い、ブラッシングや歯間ブラシ、フロスなどを用いたセルフケアを徹底することが重要です。

あわせて、3か月から6か月ごとの定期検診で、歯科衛生士による専門的なクリーニングとチェックを受けることが、長期的な安定につながります。

インプラント治療を慎重に検討すべき人

体の前でばつ印を作る女性

インプラントは多くの方に適用可能な治療ですが、全員に向いているわけではありません。特に次のような場合は、慎重な検討や事前の治療、生活習慣の見直しが必要になります。

強い歯ぎしりや食いしばりがある人

就寝中の歯ぎしりや、日中の強い食いしばりがあると、インプラントに過度な力が集中し、被せ物の破損やインプラント体の緩み、最悪の場合は脱落につながることがあります。

歯ぎしりはご自身では自覚しにくいため、家族からの指摘や歯のすり減り、顎の疲れなどがある場合は、事前に歯科医師に相談することが大切です。

ナイトガードと呼ばれるマウスピースを就寝時に装着することで、インプラントや残っている歯を守る対策をとることもあります。

喫煙をやめられない人

喫煙は血流を悪化させ、傷の治りを遅らせるだけでなく、インプラントと骨の結合を妨げる要因とされています。また、インプラント周囲炎のリスクも高まることが報告されています。喫煙者では、非喫煙者と比べてインプラントの失敗率が高くなるという調査結果もあります。

そのため、多くの歯科医院では、少なくとも手術前後の禁煙、可能であれば完全な禁煙を強くおすすめしています。どうしても禁煙が難しい場合は、インプラント以外の治療法を検討したほうがよいケースもあります。

歯磨きや定期メンテナンスが苦手な人

インプラントを長持ちさせるには、毎日の丁寧な歯磨きと、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って、インプラント周囲や歯と歯の間の汚れをしっかり落とす必要があります。

これまで歯科検診にほとんど通ってこなかった方や、歯磨きの習慣が不十分な方は、そのままの生活習慣でインプラントを入れると、短期間でインプラント周囲炎を起こし、除去が必要になるリスクが高まります。

インプラントを検討する前に、まずは歯周病治療やブラッシング指導を受け、セルフケアと通院の習慣を整えることが重要です。

コントロール不良の糖尿病がある人

糖尿病は、傷の治りを遅らせ、感染症のリスクを高める病気です。血糖コントロールが不十分な場合、インプラントと骨の結合がうまくいかなかったり、術後に感染を起こしやすくなったりすることが知られています。また、インプラント周囲炎のリスクも高くなります。

ただし、糖尿病があるからといって必ずインプラントができないわけではありません。内科医の管理のもとで血糖値が安定している場合には、慎重な計画のもとでインプラント治療を行うことが検討されます。まずはかかりつけ医と連携し、全身状態の把握と改善を優先することが大切です。

骨粗鬆症や顎の骨量が少ない人

骨粗鬆症は骨の密度が低下し、もろくなる病気です。顎の骨の量や質が不足していると、インプラントをしっかり固定できない場合があります。

また、骨粗鬆症の治療薬の種類によっては、顎骨壊死と呼ばれる合併症のリスクが問題になることもあります。

顎の骨の状態は、レントゲンやCTで詳しく調べることができます。骨の高さや厚みが不足している場合でも、骨造成術を併用することでインプラントが可能になるケースもありますが、その分費用や治療期間、手術回数の増加につながります。服用中の薬がある場合は、必ず事前に歯科医師に伝えましょう。

定期的な通院が難しい人や要介護が想定される人

仕事や介護、遠方への引っ越しなどで、定期的な通院が難しいと予想される場合も、インプラント治療は慎重に検討する必要があります。

特に将来的に要介護状態になる可能性が高いと考えられる場合には、訪問診療に対応しているか、インプラントのメンテナンスやトラブルに対応できる体制があるかどうかも含めて、歯科医院選びを行うことが大切です。

ブリッジ・入れ歯との比較から見たデメリット

ブリッジ・入れ歯との比較から見たデメリットイメージ

インプラントのデメリットを正しく理解するには、他の代表的な治療法であるブリッジや入れ歯と比較して考えることが役立ちます。

ブリッジとの比較

ブリッジは、欠損部の両隣の歯を削って土台にし、その上に連結した被せ物を装着する治療です。保険適用で行える場合が多く、インプラントよりも費用を抑えやすく、治療期間も比較的短いという利点があります。

一方で、健康な歯を大きく削る必要があることや、土台となる歯に大きな負担がかかることがデメリットです。土台の歯が虫歯や歯周病で悪くなった場合には、ブリッジ全体の作り直しが必要になることもあります。

インプラントは周囲の歯を削らずに済む反面、費用と期間、外科手術の負担が大きくなる点がデメリットとなります。

入れ歯との比較

部分入れ歯や総入れ歯は、保険適用で作製できることが多く、外科手術が不要であることが大きなメリットです。高齢で全身状態に不安がある方や、外科処置に抵抗が強い方にとっては、入れ歯が第一選択となることも少なくありません。

ただし、入れ歯は取り外し式であるため、装着時の違和感や、噛む力の低下、発音への影響などが出やすい傾向があります。金属のバネが見えることを気にされる方もいます。

また、入れ歯の下の骨は徐々に痩せていくため、数年ごとに作り直しや調整が必要になることが一般的です。

インプラントは、しっかり噛めることや見た目の自然さ、骨が痩せるのを抑えやすい点で優れていますが、費用・期間・手術・メンテナンスといったデメリットを伴います。

どの治療法が適しているかは、年齢や全身状態、残っている歯の本数や状態、費用面、ライフスタイルなどによって異なります。

インプラントの寿命と長持ちさせるポイント

インプラントの寿命と長持ちさせるポイントを説明するイメージ

インプラントは「長持ちする」と言われることが多い治療ですが、実際の寿命は、使い方やお口の環境によって大きく変わります。

インプラントの一般的な寿命

インプラント体そのものは、適切に管理されていれば10年から15年以上機能することが多いとされています。20年以上問題なく使えている例も報告されていますが、これはあくまで目安であり、全ての方に当てはまるわけではありません。

一方で、入れ歯は四年から五年程度、ブリッジは7年から8年程度で作り直しや大きな修理が必要になることが多いとされており、これらと比べるとインプラントは長期的な耐久性に優れている治療といえます。

ただし、インプラントの上に装着する被せ物は、噛み合わせや食いしばりなどの影響で、数年から十数年の間に作り直しが必要になることがあります。

長持ちさせるために重要なこと

インプラントをできるだけ長く快適に使い続けるためには、日々のセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両方が欠かせません。

歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを使って、インプラント周囲の汚れを丁寧に落とす習慣を身につけることが重要です。

また、三か月から六か月ごとの定期検診を継続し、インプラント周囲炎の早期発見・早期治療を心がけることが、寿命を延ばすうえで大きなポイントになります。

喫煙やコントロール不良の糖尿病など、リスクを高める要因がある場合は、それらを改善していくことも重要です。

歯ぎしりや食いしばりが強い方は、就寝時のマウスピースを併用することで、インプラントや残っている歯への負担を軽減できます。

インプラント治療を受ける際の注意点

机の上に置かれた!マークが書かれた木のブロック

インプラント治療の安全性と成功率を高めるためには、手術前後の過ごし方や、その後の生活習慣がとても重要です。

手術前に気をつけたいこと

手術前日は、十分な睡眠をとり、体調を整えておきましょう。風邪気味や体調不良の場合は、無理に手術を受けず、事前に歯科医院へ連絡して相談することが大切です。

静脈内鎮静法などを併用して手術を受ける場合は、当日の車やバイクの運転ができません。付き添いの方に同伴してもらうか、公共交通機関やタクシーを利用するなど、あらかじめ帰宅手段を確認しておきましょう。

手術当日から数日の注意点

手術直後は、ガーゼをしっかり噛んで止血し、血の塊ができるのを妨げないようにすることが大切です。強いうがいや、ストローを使った飲み物は、血の塊が取れてしまう原因になるため、指示があるまでは控えましょう。

処方された抗生物質や痛み止めは、指示どおりに服用してください。自己判断で中断すると、感染リスクが高まることがあります。上顎の手術を受けた場合は、しばらくの間、強く鼻をかむことも避ける必要があります。

手術部位を舌や指で触ったり、強く押したりすると、傷口が開いたり、細菌が入り込む原因になります。気になっても触らないようにしましょう。

飲酒や激しい運動、長時間の入浴も、出血や腫れを助長することがあるため、歯科医師の指示があるまでは控えてください。

食事は、麻酔が完全に切れてから、やわらかいものを反対側の歯で噛むようにし、手術部位に直接強い力がかからないように注意します。

長期的な注意点とメンテナンス

インプラントを長く良好な状態で保つためには、治療後の定期的なメンテナンスが欠かせません。三か月から六か月ごとに歯科医院を受診し、インプラントの状態や噛み合わせ、歯ぐきの健康状態をチェックしてもらいましょう。

日々のセルフケアでは、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを使って、インプラント周囲の汚れを丁寧に取り除くことが重要です。磨き残しが多い場合は、歯科衛生士からブラッシング方法の指導を受けるとよいでしょう。

帰宅後や経過観察中に、強い痛みや腫れが続く、出血が止まらない、痺れが長く続くなどの異常を感じた場合は、我慢せずに早めに歯科医院へ連絡してください。早期に対応することで、トラブルが大きくなる前に対処できる可能性が高まります。

まとめ

インプラントを入れた歯を見せて笑う女性の口元

インプラント治療には、しっかり噛める、見た目が自然、周囲の歯を守りやすい、顎の骨が痩せるのを抑えやすいといった大きなメリットがあります。

一方で、保険適用外で費用が高額になりやすいこと、治療期間が長く外科手術の負担を伴うこと、治療後も継続的なメンテナンスが必須であることなど、見逃せないデメリットやリスクもあります。

特に、インプラント周囲炎や老後の通院困難、再治療の難しさといった点は、治療を決める前にしっかり理解しておく必要があります。毎日の丁寧な歯磨きと、歯間ブラシ・フロスを使ったケア、3か月から6か月ごとの定期検診とクリーニングを続けることで、インプラントと残っている歯の両方を守りやすくなります。

インプラントは、適切な診査・診断と、術後の管理がきちんと行われれば、十年以上にわたり機能することも期待できる治療法です。

ただし、全ての方に最適とは限りません。全身の健康状態や生活習慣、費用面、老後のことまで含めて総合的に判断することが大切です。

鳥取市東町の山根歯科医院では、インプラントだけでなく、ブリッジや入れ歯を含めた複数の選択肢の中から、その方にとって適切と思われる治療法をご提案しています。インプラントのデメリットやリスクについても、メリットと同じくらい丁寧にご説明いたします。

「自分の場合はインプラントが向いているのか知りたい」「老後のことも含めて相談したい」といったお悩みがありましたら、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

歯磨き時に知っておくべきこと 

こんにちは。鳥取市東町にある「山根歯科医院」です。

歯磨きは、「虫歯・歯周病予防」「口臭ケア」「全身の健康維持」に直結する基本的なケアです。毎日適切に行うことで効果が大きく変わります。本日は、歯磨きの目的や具体的な手順など、注意すべきことをお話しします。

歯磨きを行ううえで念頭に入れておかなければならないこととは、磨き残しを防ぐことが大切です。その上で、注意事点があります。

①正しい磨き方を行う

②歯磨きの順番を決めて磨く

③歯磨き粉の選択

④歯間清掃器具の使用

などがあげられます。一つずつ説明していきたいと思います。

正しい磨き方を行う

歯のブラッシング方法には、主に4つの方法があります。 バス法、スクラビング法、ローリング法、フォーンズ法などがあります。主に使用されている方法は、バス法とスクラビング法です。

スクラビング法

歯や軸に対して歯ブラシを直角に当てて横に小刻みに動かす磨き方です。この、スクラビング法は、歯垢の除去効果が高く歯周病や虫歯予防に効果的であり、歯並びが悪い人や、高齢者など、幅広い世代におすすめのブラッシング方法です。

スクラッピング法
スクラッピング法

☆バス法

歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に45度の角度で当て、歯周ポケットに毛先を入れて小刻みに動かして磨く方法です。歯周病や歯肉炎で歯茎が腫れている人は、効果的なブラッシング方法です。また、歯茎のマッサージ効果もあります。

バス法
バス法

☆ローリング法

ローリング法とは、歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に当て、歯の先端に向かってクルクルと回転させながら磨く方法です。歯茎のマッサージ効果や、プラーク除去する効果があります。健康な歯茎の方には、効果的なブラッシング方法です。ただ、プラーク除去率は、バス法やスクラビング法に比べて劣るため、最近ではスクラビング法とバス法の併用で行われることが多いです。

ローリング法
ローリング法

☆フォーンズ法

上下の歯を軽くかみ合わせた状態で、歯ブラシの毛先を歯の表面に直角に当て、小さな円を描くように磨く方法です。歯ブラシの操作が簡単なので、小さなお子様に適したブラッシング方法です。歯面全体の汚れを効果的に除去することができます。ただ、歯間部や歯と歯茎の境目の汚れは除去しにくいのが欠点です。フォーンズ法を使用する部分は、仕上げ磨きはもちろんのこと、フロスや歯間ブラシなど、歯間清掃器具の併用が必要となってきます。

順番を決めて磨く

患者様に、「毎日の歯磨きは、どこから磨き始めますか?」と質問すると、「順番は適当にしています。」と返ってきました。人それぞれ異なる順番で歯磨きをされていらっしゃるのではないでしょうか。実は、歯磨きの順番を決めることは、とても重要なことです。順番を決めずに、適当に磨いていると、どこを磨いたか、分からなくなってしまい、自分ではしっかり磨いたつもりでも実は、磨き残しができるリスクが高くなります。順番を決めて、全ての歯をまんべんなく磨くことが大切です。では、どの順番で磨いた方が良いでしょうか。

当院では、スタートは、左右どちらからでも、やりやすい方で始めていきます。

①まず、奥歯から下の前歯へ向かって磨きます。奥歯は磨きにくく見えにくい場所にあるため、集中して、歯磨きをしなければなりません。そのため、最初に磨くことをおすすめしています。

②下の前歯から磨いていない方の奥歯へ向かって磨くようにしてください。その時に、注意すべきことは、1本ずつ丁寧に磨いてください。

③上の奥歯から、上の前歯へ向かって磨く。

④上の前歯から磨いてない上の奥歯へ向かって磨くようにしてください。

⑤仕上げに歯が咬み合わさっている部分(咬合面)を丁寧に磨いていきます。は磨きにかける時間においては、最低でも3分以上は、行っていただきたいと思います。歯1本1本を丁寧に磨くためには、3分くらいは必要だと思います。時間がないからと言って急いで磨くと、磨き残しができます。時間に余裕を持って磨くようにしてください。

歯磨き粉の選択

「歯磨き粉は、本当に必要なのかどうか」と考えたことはありませんか?実は、必ずしも必要ではありませんが、使用した方が多くのメリットがあります。

もちろんハブラシで歯垢(プラーク)をしっかり落とすことが最も重要な事ですが、歯磨き粉には、虫歯予防、歯周病予防、知覚過敏の予防、口臭予防など様々な効果が期待できます。

☆虫歯予防

現在の歯磨き粉の最も重要な役割が、フッ素の供給です。フッ素には、虫歯の原因菌の働きを弱め、歯の石灰化を促進し、歯の表面を強化して虫歯になりにくくする働きがあります。フッ素をといえば、子どもの虫歯予防を考える人もいるかもしれませんが、大人の虫歯予防にもとても効果的です。

☆研磨剤による着色の除去

日々の食事によって、着色汚れがついてしまうことがあります。この着色は、歯ブラシだけで除去することが困難です。研磨剤は、これらの歯の表面についた着色汚れを除去することができます。コーヒー、ワインなどによる着色を予防し、白い歯を保つ効果もあります。

抗菌作用

歯磨き粉には、殺菌作用や抗菌作用がある成分が配合されているものがあります。このような歯磨き粉を使用することで、歯ぐきの腫れや出血を抑えることができ、歯周病予防に大いに役立つことになります。ただ、「歯周病に効く歯磨き粉」という言葉から、歯磨き粉で歯周病が治るのではないかと錯覚され方がいらっしゃいます。これは、間違いです。歯ぐきの炎症を抑えたり、歯ぐきを強化したりすることは、歯周病予防に役立ちますが、歯周病を治すことはできません。

口臭予防

歯磨き粉には、殺菌成分が配合されているものがあります。塩化セチルピリジニウム(CPC)やイソプロピルメチルフェノール(IPMP)などが代表的な成分です。これらの成分は、細菌に対する効果があり、口臭予防に役立ちます。また、香味剤や清涼剤が配合されていると、口の中がさっぱりし、口臭予防の手助けになります。

知覚過敏予防

知覚過敏用の歯磨き粉には、象牙細管の表面を石灰化する成分が配合されており、冷たいものがしみるといった症状の緩和が期待できます。

結論から申しますと、歯磨き粉を使用しなくても歯ブラシによる清掃でプラークを除去することは可能です。ただ、歯磨き粉を使用するメリットは大きく歯磨き粉を使用すると、虫歯や歯周病、口臭予防、知覚過敏予防に期待ができます。また、歯磨き粉の選択においては、何を目的にしているか、例えば、虫歯予防にはフッ素の含有量が多いものを選択するといったことを考えてください。

歯間清掃器具の使用

患者さんの中には、「毎日歯磨きをしているのに虫歯や歯周病になってしまう」という悩みをお持ちになる方がおられます。この原因の1つに、歯ブラシでは、汚れを完全に除去できていない部分があるからです。特に多いのが、歯と歯の間の汚れです。当院では、デンタルフロスや歯間ブラシをお勧めしています。

歯間ブラシ デンタルフロス 鳥取市 歯医者

歯間ブラシやデンタルフロスを使用することで、歯と歯の間のプラークを効率よく除去することができます。プラークをしっかりと除去することは、虫歯や歯周病、口臭を予防することができます。

まとめ

今回は、歯磨きにおいて知っておくべきことについてお話ししました。歯磨きは、虫歯や歯周病を予防し、口の中を清潔に保つためにとても重要です。しかし、適切に行わないと、虫歯や歯周病などの口腔内疾患のリスクが高まってしまいます。正しいブラッシングの方法、効果的な順番、歯磨き粉の選択、デンタルフロスや歯間ブラシの併用を行い、口腔内疾患の予防にしっかり取り組んでいただきたいと思います。そして、いつまでも口腔内の健康を維持していただきたいと思います。

気になる点ががございましたら、鳥取市東町にある山根歯科医院にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

銀歯を白くしたい場合の治療法とは?費用や注意点も解説!

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

銀歯

銀歯があると、口を大きく開けて笑えない、話すときの口元が気になるなど、悩みを抱えて憂鬱になる方も多いです。銀歯を長期的に使用すると、金属アレルギーを引き起こす可能性や、舌の癌の発症原因になる可能性があります。

銀歯による健康問題や見た目の問題から、銀歯を白くしたいと思う方もいるでしょう。銀歯を白くするためにはどうしたらよいのでしょうか。

今回は、銀歯を白くしたい場合の治療法や費用、治療を受ける際の注意点について詳しく解説します。銀歯を白くして、人の目を気にせず笑いましょう。

銀歯とは?

銀歯

まずは、今お口の中に入っている銀歯がどのようなものかを整理しておきましょう。

一般的に銀歯と呼ばれているものは、金・銀・銅・パラジウムなどを混ぜた金属の詰め物や被せ物です。銀だけでできているわけではありません。保険診療で広く使われてきた理由は、強度が高く、比較的安価で作れるからです。

一方で、銀歯にはいくつかのデメリットもあります。代表的なものは、見た目の問題、金属アレルギーのリスク、歯ぐきの黒ずみなどです。これらは、銀歯に含まれる金属成分が長期間お口の中にあることで起こる可能性があると考えられています。

銀歯の主な素材と特徴

現在、保険診療で一般的に使われている銀歯の多くは、金銀パラジウム合金と呼ばれる素材です。強度に優れ、長年日本の保険診療を支えてきた材料ですが、パラジウムなどが金属アレルギーの原因になることが指摘されています。

金属はお口の中で唾液に触れ続けることで、少しずつ金属イオンとして溶け出すことがあります。その一部が体内に取り込まれ、体質や量によっては、皮膚のかゆみや湿疹などのアレルギー症状として現れることがあります。

また、溶け出した金属成分が歯ぐきに沈着すると、歯ぐきの縁が灰色〜黒っぽく見えることがあります。これはメタルタトゥーと呼ばれ、一度起こると自然には戻りにくいとされています。

天然歯は白く半透明なので、銀色の金属が混ざると、どうしても目立ちやすくなります。特に、笑ったときに見える奥歯や、口を開けたときに光が当たる部分に銀歯があると、気になる方が多いようです。

アマルガムの有害性について

今ではほとんど使われなくなりましたが、過去にはアマルガムと呼ばれる金属の詰め物も広く使用されていました。アマルガムは、水銀に銀やスズなどの粉末金属を混ぜて固めた素材です。水銀を含むため、現在では新たに使用されることはほとんどありません。

アマルガムは、現在の銀歯のような銀色の光沢はなく、黒くくすんだ、少し錆びたような色をしているのが特徴です。20〜30年以上前に治療した歯に、このアマルガムが使われていることがあります。

水銀は、量や形態によって健康への影響が異なるとされていますが、体内に蓄積する可能性がある金属の一つです。そのため、海外ではアマルガムの使用を制限したり、中止したりしている国もあります。

過去に治療した銀色の詰め物が黒っぽく見える場合や、いつ治療したか分からない古い銀歯がある場合は、アマルガムかどうかを歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。アマルガムであった場合、状態に応じて白い素材への交換を検討することがあります。

ただし、除去の際には水銀が飛散しないような配慮が必要になるため、自己判断で外そうとせず、歯科医師の指示に従ってください。

保険診療で銀歯を白くする方法

保険診療で銀歯を白くするイメージ

できるだけ費用を抑えながら銀歯を白くしたい場合、まず検討したいのが保険診療の範囲で行える治療です。近年は材料や技術の進歩により、以前よりも多くの歯を白い素材で治療できるようになってきました。

ただし、歯の位置や噛み合わせ、虫歯の大きさなどによって、適用できるかどうかが変わります。

ここでは、代表的な保険診療の白い素材についてご紹介します。具体的には以下のとおりです。

・コンポジットレジン
・CAD/CAM

コンポジットレジン

コンポジットレジンは、歯科用の白いプラスチック素材です。樹脂に細かいセラミック粒子を混ぜたもので、ペースト状の材料を歯に直接詰め、専用の光を当てて固めて使用します。

虫歯治療でも広く使われている素材で、小さな銀歯であれば、銀歯を外してコンポジットレジンに置き換えることで、その日のうちに白い詰め物に変更できることがあります。

コンポジットレジンのメリットは、保険が適用されるため自己負担が比較的少ないこと、型取りが不要なため通院回数が少なくて済むこと、金属を使わないため金属アレルギーの心配がないことです。歯を削る量も最小限で済むことが多く、歯にやさしい治療法といえます。

一方で、コンポジットレジンは金属やセラミックに比べると強度が高くありません。噛む力が強くかかる奥歯や、大きく欠けている部分には不向きな場合があります。

また、プラスチック特有の性質として、経年劣化により変色したり、すり減ったりしやすい点もデメリットです。コーヒーや紅茶、赤ワイン、カレー、タバコなどの色素が付着しやすく、数年単位で見ると黄ばみが気になることがあります。

どの程度の大きさや位置の銀歯であればコンポジットレジンに置き換えられるかは、歯の状態や噛み合わせによって異なります。適用できるかどうかは、診察のうえで判断されます。

CAD/CAM

CAD/CAMは、ハイブリッドセラミックと呼ばれる素材のブロックを、コンピュータ制御の機械で削り出して作る被せ物や詰め物です。

ハイブリッドセラミックは、レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材で、コンポジットレジンよりも強度や耐久性が高いとされています。

CAD/CAM冠は歯全体を覆う被せ物、CAD/CAMインレーは部分的な詰め物です。保険診療で白い被せ物や詰め物ができる範囲は、歯の位置や噛み合わせ、金属アレルギーの有無などによって細かく条件が決められています。

一般的には、前歯から小臼歯にかけては適用されることが多く、大臼歯(奥歯)については条件付きで適用されるケースがあります。金属アレルギーと診断されている方は、適用範囲が広がることもあります。

CAD/CAM冠・インレーのメリットは、保険診療で白い歯を入れられること、金属を使用しないため金属アレルギーの心配がないこと、天然歯に近い色調で見た目が比較的自然なことです。また、金属よりも歯に近い硬さのため、噛み合う歯への負担が少ないとされています。

一方で、セラミックや金属に比べると強度が劣るため、歯ぎしりや食いしばりが強い方では欠けたり、割れたりするリスクがあります。

また、レジン成分を含むため、長期的にはある程度の変色やすり減りが起こる可能性があります。

保険でCAD/CAM冠・インレーが使えるかどうかは、制度改定によって変わることもあります。

自費診療で銀歯を白くする方法

自費診療で銀歯を白くするイメージ

見た目の美しさや長期的な耐久性を重視したい場合は、自費診療の白い素材を検討することになります。自費診療では、保険診療よりも選べる素材の幅が広く、色や形を細かく調整できるのが特徴です。

代表的な自費診療の素材は、セラミックとジルコニアです。ここでは、元記事で触れていたセラミックに加え、近年よく使われる素材も含めて整理します。具体的には以下のとおりです。

・セラミック治療
・ジルコニア
・ハイブリッドセラミック

セラミック治療

セラミックは、陶器に似た性質を持つ白い材料です。光の透け方や艶が天然歯に近く、色調の再現性に優れているため、審美歯科で広く使われています。

セラミックの中にもいくつか種類があり、代表的なものにオールセラミックとポーセレンがあります。オールセラミックは、金属を一切使わず、セラミックだけで作られた被せ物や詰め物です。透明感が高く、特に前歯など見た目が重要な部位に適しています。

ポーセレンは、金属やジルコニアなどのフレームの上にセラミックを焼き付けたものを指すことが多く、フレームの素材によって強度や見た目が変わります。

ポーセレンを用いた被せ物は、天然歯に非常に近い色や質感を再現しやすい反面、フレームに金属を用いるタイプでは金属アレルギーや歯ぐきの黒ずみのリスクが残るため、最近は金属を使わないフレームが選ばれることも増えています。

セラミック治療のメリットとしては、ご自身の歯の色に合わせた自然な見た目に仕上げやすいこと、表面が滑らかで汚れが付きにくく、変色もしにくいこと、金属を使わないタイプであれば金属アレルギーの心配がないこと、適切に使えば長期的に安定しやすいことが挙げられます。

一方で、セラミックは強度はあるものの、金属のようなしなやかさはありません。強い衝撃が加わると、欠けたり割れたりすることがあります。

また、保険適用外の自費診療となるため、1本あたりの費用負担が大きくなります。

ジルコニア

ジルコニアは、人工ダイヤモンドにも例えられるほど高い強度を持つ白いセラミック系の素材です。金属に近い強度がありながら、金属ではないため、金属アレルギーの心配が少ない材料として注目されています。

特に噛む力が強くかかる奥歯の被せ物や、複数の歯をつなぐブリッジなど、強度が求められる部位に適しているとされています。近年は、透明感の高い審美性に優れたジルコニアも登場しており、前歯に用いられるケースも増えています。

ジルコニアのメリットは、非常に高い強度と耐久性を持つこと、変色しにくく長期間白さを保ちやすいこと、金属を使わないため金属アレルギーや歯ぐきの黒ずみのリスクが少ないことです。
また、表面がなめらかで汚れが付きにくく、虫歯や歯周病のリスクを抑えやすい点も利点です。

一方で、オールセラミックに比べると、種類によっては透明感がやや劣ることがあります。また、非常に硬い素材であるため、噛み合う歯に負担がかからないよう、噛み合わせの調整が重要になります。

こちらも保険適用外となるのが一般的です。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材で、保険のCAD/CAM冠などにも使われています。自費診療では、より高品質で審美性や耐久性に優れたハイブリッドセラミックを選択できる場合があります。

自費用のハイブリッドセラミックは、保険のものよりも色調や質感が自然で、強度も高いとされています。セラミックやジルコニアに比べると費用を抑えられることが多く、小〜中程度の大きさの詰め物などに用いられます。

ただし、レジン成分を含むため、長期的にはセラミックやジルコニアほどの変色のしにくさや耐摩耗性は期待できません。コンポジットレジンよりは丈夫で長持ちしやすいものの、完全なセラミックに比べると耐久性はやや劣ると考えられます。

素材別のメリット・デメリットと向いている人

銀歯を白くするメリット・デメリットイメージ

銀歯を白くしたいと考えたとき、どの素材を選ぶかによって、見た目や費用、耐久性が大きく変わります。ここでは、よく使われる素材ごとの特徴と、どのような方に向いているかを整理します。

コンポジットレジン

コンポジットレジンは、保険診療で使える白いプラスチック素材です。最大の利点は、費用負担が比較的小さいことと、短期間で治療が完了しやすいことです。小さな銀歯であれば、1回の通院で銀歯を外し、その場で白い詰め物に置き換えられる場合もあります。

一方で、強度や耐久性は金属やセラミックに劣ります。特に、噛む力が強くかかる奥歯や、大きく欠けた部分には向かないことがあります。

また、経年劣化により変色やすり減りが起こりやすく、数年ごとにやり直しが必要になるケースもあります。

コンポジットレジンは、費用を抑えたい方、小さな銀歯を早く白くしたい方、金属アレルギーが心配な方などに向いている選択肢といえます。

CAD/CAM冠・インレー

CAD/CAM冠・インレーは、保険診療で使えるハイブリッドセラミックの被せ物・詰め物です。コンポジットレジンよりも強度や耐久性が高く、歯全体を覆う被せ物として使える点が特徴です。

保険診療の範囲内で、ある程度自然な見た目と機能性を両立しやすい素材ですが、セラミックやジルコニアに比べると、長期的な変色やすり減りが起こりやすいとされています。

また、適用できる歯の位置や条件に制限があるため、すべての銀歯をCAD/CAMで白くできるわけではありません。

CAD/CAM冠・インレーは、保険の範囲でできるだけ白い歯にしたい方、金属アレルギーがあり金属を避けたい方に検討されることが多い素材です。

セラミック

セラミックは、見た目の美しさと清掃性に優れた素材です。天然歯のような透明感や艶を再現しやすく、前歯から奥歯まで幅広く使用されています。

表面が非常に滑らかで汚れが付きにくく、変色もしにくいため、長期的に白さを保ちやすい点も大きな利点です。

金属を使わないオールセラミックであれば、金属アレルギーの心配がなく、歯ぐきの黒ずみのリスクも少なくなります。適切に作製・装着されれば、銀歯やコンポジットレジンよりも長持ちしやすいと考えられています。

一方で、セラミックは強い衝撃に弱い面があり、噛み合わせや歯ぎしりの状態によっては、欠けたり割れたりすることがあります。

また、保険適用外の自費診療となるため、1本あたりの費用が高くなります。

セラミックは、見た目をできるだけ自然にしたい方、長期的な安定性を重視する方、前歯や笑ったときに見える部分をきれいに整えたい方に向いている素材です。

ジルコニア

ジルコニアは、非常に高い強度を持つ白い素材で、特に奥歯の被せ物やブリッジなど、強い力がかかる部位に適しています。変色しにくく、長期間白さを保ちやすい点もメリットです。

金属を使わないため、金属アレルギーの心配が少なく、歯ぐきの黒ずみも起こりにくいとされています。表面が滑らかで汚れが付きにくいため、虫歯や歯周病のリスクを抑えるうえでも有利です。

一方で、種類によってはオールセラミックに比べて透明感がやや劣ることがあります。また、非常に硬い素材であるため、噛み合う歯に負担がかからないよう、噛み合わせの調整が重要になります。こちらも自費診療となるのが一般的です。

ジルコニアは、奥歯の大きな銀歯を白くしたい方、噛む力が強い方、長期的な耐久性を重視する方に向いている素材といえます。

銀歯を白くする費用の目安

銀歯を白くするための費用イメージ

銀歯を白くしたいと考えたとき、多くの方が気になるのが費用です。実際の金額は、選ぶ素材や治療部位、歯の状態、歯科医院ごとの料金設定によって変わりますが、おおよその目安を知っておくと検討しやすくなります。

ここでは、代表的な素材ごとの費用感と、メンテナンス費用についてご紹介します。具体的には以下のとおりです。

・コンポジットレジン
CAD/CAM冠・インレー
自費セラミック・ジルコニア
メンテナンス費用

コンポジットレジンの費用

保険診療でコンポジットレジンを用いる場合、3割負担の方で1本あたりおよそ1,500〜2,000円程度が目安です。これは詰め物自体の費用の目安であり、レントゲン撮影や診察料、その他の処置が加わると、1回の会計はもう少し高くなることがあります。

一部の歯科医院では、より強度や審美性に優れた自費用のコンポジットレジンを用いた治療(ダイレクトボンディングなど)を行っている場合があります。

その場合の費用は、1本あたりおよそ1万円〜3万円程度が一つの目安です。

CAD/CAM冠・インレーの費用

CAD/CAM冠・インレーを保険診療で行う場合、3割負担の方で、被せ物は1本あたりおよそ6,000円前後、詰め物は1本あたり4,000円前後が一つの目安です。こちらも、診察料やその他の処置が加わると、実際の会計額は変わります。

CAD/CAM冠・インレーは、保険適用の条件が細かく定められているため、すべての銀歯を同じ費用で白くできるわけではありません。

セラミック・ジルコニアの費用

セラミックやジルコニアを用いた治療は、基本的に自費診療となります。素材の種類や歯の位置、被せ物か詰め物かによって費用が大きく変わるため、ここでは一般的な相場の幅をお伝えします。

セラミックの詰め物の場合、1本あたりおよそ4万円〜8万円程度、被せ物の場合は1本あたりおよそ8万円〜20万円程度が一つの目安です。

ジルコニアの場合も、同程度かやや高めの価格帯に設定されていることが多い傾向があります。

これらはあくまで相場であり、実際の費用は歯科医院ごとに異なります。自費診療は自由診療のため、各医院が独自に料金を設定できます。治療を検討する際は、事前に見積もりを出してもらい、内容と費用に納得したうえで進めることが大切です。

メンテナンス費用について

銀歯を白い素材に替えたあとも、詰め物や被せ物を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。どの素材を選んだ場合でも、歯垢や歯石を放置すると、詰め物の周囲から虫歯や歯周病が進行するリスクがあります。

保険診療で行う定期的なクリーニング(歯石・歯垢の除去)の場合、3割負担の方で1回あたりおよそ2,000円前後、歯周病の検査や指導などを含めると3,000〜3,500円前後になることが多いです。

通院頻度はお口の状態によって異なりますが、一般的には3〜6か月に1回程度が目安とされています。

治療費だけでなく、こうしたメンテナンス費用も含めて、長期的なコストを考えることが大切です。高価な素材を選んでも、メンテナンスを怠ると長持ちしにくくなります。

逆に、適切なケアを続ければ、結果的に再治療の回数を減らし、トータルの負担を抑えられる可能性もあります。

銀歯を白くする治療の流れ

銀歯を白くするイメージ

実際に銀歯を白い素材に替える場合、どのような流れで治療が進むのかを知っておくと安心です。ここでは、一般的な流れを簡単にご紹介します。

初診(お口の状態チェックと治療計画の相談)

まず、初診ではお口全体の状態を確認します。レントゲン撮影や視診を通じて、銀歯の下に虫歯がないか、歯ぐきや骨の状態に問題がないかをチェックします。そのうえで、どの銀歯をどの素材に替えるか、優先順位や治療計画を相談します。

銀歯の取り外しと内部の処置

次に、実際に銀歯を外していきます。銀歯を外したあと、内部に虫歯が残っている場合は、必要な範囲をきちんと取り除きます。詰め物で対応できるか、被せ物が必要かは、この時点での歯の残り方や強度を見て判断されます。

コンポジットレジンでの即日治療(詰め物の場合)

コンポジットレジンで治療する場合は、その場で歯に材料を詰めて光で固め、形を整えて噛み合わせを調整します。多くの場合、1回の通院で完了します。

セラミック・ジルコニアなどの型取りが必要な場合

セラミックやジルコニア、CAD/CAM冠など、型取りが必要な素材を選ぶ場合は、銀歯を外して土台となる歯の形を整えたあと、型取りやスキャンを行います。その日は仮歯や仮の詰め物を入れて終了し、歯科技工所で新しい詰め物・被せ物を作製します。

新しい詰め物・被せ物の装着

数日〜数週間後、新しい詰め物・被せ物が完成したら、試適と装着を行います。色や形、噛み合わせを確認し、問題がなければ専用の接着剤で装着します。

装着後は、噛み合わせの微調整や、清掃方法の説明などを受けて終了となります。

定期的なメンテナンス

治療後は、定期的な検診とクリーニングを受けながら、詰め物や被せ物の状態をチェックしていきます。

銀歯を白くしたあとの注意点とケア

銀歯を白くしたあとの注意点イメージ

銀歯を白い素材に替えたあと、その状態をできるだけ長く保つためには、日常生活での注意点を知っておくことが大切です。ここでは、治療直後から長期的なケアまで、ポイントを整理します。

治療直後の注意点

新しい詰め物や被せ物を装着した直後は、接着剤が完全に安定していない場合があります。特に治療当日は、硬い食べ物や粘着性の高い食べ物を避け、治療した側で強く噛まないようにしましょう。

可能であれば、治療前に食事を済ませておき、治療後しばらくはスープや柔らかいものを中心にするなど、歯に負担をかけない工夫をすると安心です。

強い力で噛むと、詰め物や被せ物が外れたり、欠けたりするリスクがあります。

着色しやすい飲食物への配慮

コンポジットレジンやハイブリッドセラミックなど、レジン成分を含む素材は、コーヒーや紅茶、赤ワイン、カレー、タバコなどの色素を取り込みやすい性質があります。

セラミックやジルコニアは変色しにくい素材ですが、その周囲の歯や歯垢が着色すると、全体として黄ばみが気になることがあります。

色の濃い飲食物を摂取したあとは、できるだけ早めに歯磨きをすることが望ましいです。すぐに歯磨きができない場合は、水やお茶で口をすすぐだけでも、着色の付着をある程度抑えることができます。

歯磨き粉の選び方

詰め物や被せ物の表面を傷つけないようにするためには、歯磨き粉の選び方も重要です。研磨剤が多く含まれている歯磨き粉を使い続けると、表面に細かな傷がつき、そこに汚れが付きやすくなったり、艶が失われたりすることがあります。

銀歯を白い素材に替えたあとは、できるだけ研磨力の穏やかな歯磨き粉や、研磨剤無配合のジェルタイプなどを選ぶとよいでしょう。

市販のホワイトニング用歯磨き粉や家庭用ホワイトニング剤は、素材によっては表面を傷めたり、接着部に影響を与えたりする可能性があります。

使用を検討する場合は、事前に歯科医師や歯科衛生士に相談してください。

毎日のセルフケアと定期検診

どの素材を選んだ場合でも、毎日のセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアは欠かせません。

食後の歯磨きを習慣にし、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなども併用して、詰め物や被せ物の周囲の歯垢をしっかり取り除きましょう。

定期検診では、詰め物や被せ物の適合状態、噛み合わせ、周囲の歯ぐきの状態などをチェックします。必要に応じて、歯石の除去やクリーニングを行い、虫歯や歯周病の予防につなげます。

お口の状態が安定している方であれば、3〜6か月に1回程度のペースでの受診が一つの目安です。

歯ぎしりや食いしばりが強い方は、ナイトガード(就寝時に装着するマウスピース)を併用することで、詰め物や被せ物の破損リスクを減らせる場合もあります。

まとめ

銀歯の女性

銀歯を白い素材に替えることで、口元の印象は大きく変わります。笑ったときに銀色が見えないだけでも、人前で口を開けることへの抵抗感が和らぎ、自然な笑顔が増えたと感じる方も少なくありません。

銀歯そのものの色を変えることはできませんが、コンポジットレジンやCAD/CAM冠、セラミック、ジルコニアなど、さまざまな白い素材に交換することで、「銀歯を白くしたい」という希望を叶えられる可能性があります。それぞれの素材には、見た目、耐久性、費用などの面でメリットとデメリットがあるため、ご自身の優先順位を整理したうえで選ぶことが大切です。

治療後は、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスが、白い歯を長持ちさせる鍵になります。どの素材を選んだ場合でも、適切なケアを続けることで、再治療のリスクを減らし、健康的で美しい口元を保ちやすくなります。

銀歯を白くしたい、どの素材が自分に合っているのか知りたいなどのお悩みがある方は、を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

冬に起こりやすい口腔内疾患とその予防

こんにちは。鳥取市東町にある「山根歯科医院」です。

冬になると気候や感染症の増加などが重なって、口腔内のトラブルが起こりやすくなります。よく言われるのが、口臭です。口臭は自分自身では気付きにくいものですが、仕事中やプライベートでの会話など、周囲の人に不快感を与えてしまうことがあります。

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口臭は、冬の寒い時期に起こりやすく、口腔内疾患の症状の1つに挙げられます。本日は、口臭の原因となる冬に起こりやすい口腔内疾患とその予防についてお話しします。

ドライマウス(口腔内乾燥症)

冬になると、暖房の効いた室内で過ごすことが多くなります。暖房が効いた室内は、思っている以上に口の中が乾燥しやすく、ドライマウスになってしまうリスクが高まります。また、インフルエンザや風邪、鼻炎を起こりやすくなるため、鼻呼吸が困難になり、口呼吸になりがちです。口呼吸を長時間行うと、口の中が乾燥し、ドライマウス(口腔乾燥症)になってしまいます。ドライマウスになってしまうと、唾液の分泌量が減少します。唾液が減ることで細菌が増殖しやすい環境に変化し、その結果、虫歯、歯周病になりやすくなります。また、ドライマウスは、口臭の大きな原因となります。

【症状】

代表的な症状は、次のものがあります。

・口の中がねばつく

・飲み込みにくい

・味覚の変化

・舌のひび割れ

舌苔

【予防方法】

こまめに水分を取る

ドライマウスになると、唾液の分泌量が減少して口の中が乾燥しやすくなります。冬は、夏に比べて口の中の渇きを感じにくくなると思いますが、冬でも意識して、こまめに水分を摂取することが大切です。一度に大量の水を飲むのではなく、少しずつ、こまめに水分を摂ることが大切です。

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室内に加湿器を設置する

湿度の目安は、40~60%が良いでしょう。

鼻呼吸を意識する

できるだけ、鼻で呼吸をするように意識しましょう。鼻づまりがある場合は、耳鼻咽喉科を受診し、適切な処置を受けてください。

口腔保湿剤や唾液分泌を促すガムの利用

口腔保湿剤で乾燥を予防することができます。また、ガムをかむことで唾液の分泌を促します。ガムはキシリトール配合のものを選ぶのが良いでしょう。乾燥を防ぐことで、虫歯、歯周病などのリスクも軽減されます。

唾液腺マッサージの実施

唾液腺マッサージは、唾液の分泌を促すために、唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)を刺激する方法です。口の中が渇いていると感じる方は、唾液腺マッサージをしてみてください。

唾液腺マッサージの効果

①口の中の自浄作用の促進される(口臭予防)

②口周りの筋肉の緊張がほぐれ、口が開きやすくなる

③唾液が分泌されることで食べやすくなる、飲み込みやすくなる

④会話がしやすくなる

ドライマウスによる虫歯・歯周病のリスク

冬になると、風邪やインフルエンザの影響で、全身の免疫力が落ちてしまうことがあります。そして、免疫力の低下は、歯周病の悪化を招くことがあります。また、暖房器具などを使用するようになると、室内が乾燥してしまいます。唾液の分泌量が減少し、口の中も乾燥してしまうと、口腔内細菌が増殖しやすくなり、虫歯になりやすくなります。

歯周病のイメージ

【予防方法】

正しい歯磨き

虫歯や歯周病予防の基本は、やはり正しく歯磨きをすることです。朝食後、昼食後、就寝前の1日3回を目安に、必ず磨くようにしてください。特に、寝る前の歯磨きは、とても重要です。寝ているときは、唾液の分泌量が減少するため、1日の中で口腔内細菌が最も増殖しやすい時間帯といえます。汚れや磨き残しが残っていると、虫歯になる、虫歯が進行するリスクが高くなります。丁寧な歯磨きを心掛け、歯と歯の間には、デンタルフロスや歯間ブラシを利用し、口の中を清潔に保つようにしてください。

マウスウォッシュ(洗口液)の使用

歯磨き後にマウスウォッシュ(洗口液)を使用は、相乗効果が期待できます。口の中を除菌し、虫歯や歯周病の予防にも役立ちます。

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口内炎

口内炎が1番起こりやすいといわれている季節は、冬です。口内炎の原因には、いくつか挙げられます。

【口内炎の原因】

空気の乾燥

冬になると暖房の使用により、室内の湿度が下がり、口腔粘膜が乾燥しやすくなります。そうなると、唾液の役割である粘膜のバリア機能が低下し、傷つきやすくなります。

唾液の分泌量が減少

唾液の分泌量低下に伴い、口の中の自浄作用や抗菌作用が低下し、口内炎ができやすくなります。

風邪・インフルエンザなどによる免疫力の低下

風邪やインフルエンザなどの感染症による免疫力の低下が、口内炎の原因となることがあります。

冬に多い口内炎の種類

アフタ性口内炎

最も一般的で、口内炎の中で1番多い種類です。

<特徴>

口の中の粘膜にできる、境界線がはっきりとした小さい潰瘍で、表面が白色~黄色の膜で覆われ、周りか赤くなります。1~2週間程度で自然治癒することが多いです。

<好発部位>

頬・舌・唇の内側や歯ぐきなどです。

②ヘルペス性口内炎

ヘルペスウィルスの感染によっておこる口内炎のことです。

<特徴>

強い痛みがあり、赤くはれることがあり、ピリピリ、チクチクといった前兆がみられることがあります。疲労、ストレス、風邪で再発しやすく、寒さが原因になることもあり、特に冬は注意が必要です。

<好発部位>

唇やその周囲にできることが多いです。

カンジダ性口内炎

口腔カンジダ症とも呼ばれる感染症です。

<特徴>

粘膜に白い苔状のようなものが付着しています。痛みはほとんどありませんが、まれに炎症が起こることで痛みを伴うなど、症状が変化することがあります。免疫力の低下に伴い、口の中にあるカビ(真菌)の一種であるカンジダが過剰に増えて発症するため、風邪やインフルエンザで抗生剤を服用する機会が増える冬の時期は、影響を受けやすいといえます。

<好発部位>

舌や頬

象牙質知覚過敏症

冬になると、知覚過敏の症状を感じる方が増加する傾向にあります。

【原因】

気温の変化による刺激

冬になると、冷たい空気や冷たい飲み物により、歯が急激に冷やされることが多くなり刺激を受けやすくなります。

血行不良

冬になって気温が下がると血流が滞りがちになり、歯ぐきの健康に影響を及ぼしてしまうことがあります。

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【予防方法】

・知覚過敏抑制の歯磨き粉を使用する

・うがいは、ぬるま湯で行う

・口の中が乾燥しないよう、こまめに水分を摂取する

・唾液の分泌量の促進や減らないように、キシリトール入りのガムを噛む

まとめ

冬になると起こりやすい口腔内疾患について、お話をしました。しかし、適切な予防をすることで、お口のトラブルを未然に防ぐことができます。日常の適切な歯磨きはもちろんのこと、こまめな水分補給、室内を適切な湿度に保つ、唾液の分泌を促す工夫や、規則正しい食生活などを行うことで口の中の健康を維持することができます。今年も、もうすぐ冬の到来です。頑張って健康を維持していきましょう。

鳥取市 歯医者 検診 山根歯科医院

何か気になることがございましたら、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。

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床矯正の費用相場はいくら?床矯正を選択するメリットとデメリットも

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

床矯正の治療を受ける子ども

床矯正は、小児期のお子さまの歯並びを治療する方法として、多くの歯科医院で採用されています。「床矯正は費用がどのくらいかかるものなの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。床矯正は、取り外し可能な矯正装置を使用するため、簡単に装置を取り外せるというメリットがあります。

今回は、床矯正の費用や、床矯正を選択するメリット・デメリットについて詳しく解説します。

床矯正とは

床矯正の装置

床矯正とは、取り外し可能な矯正装置を使って子どもの顎を広げ、歯並びの土台を整えながら歯を正しい位置に誘導する治療法です。主な目的は、歯並びの土台となる顎の成長を促すことです。

装置に組み込まれたネジを回すと装置が拡大され、これによって顎の骨を広げていきます。

床矯正の費用相場

床矯正の費用イメージ

床矯正の費用は、使用する装置の種類や治療の期間、治療を受ける歯科医院の方針、地域によって大きく異なります。一般的には、30万円〜60万円程度が相場とされています。

患者さまの状態によって費用は変動するため、実際の費用の目安は歯科医院で確認してみましょう。

床矯正の治療の流れ

床矯正の型取りと装置の作製の様子

治療を検討する際、費用と並んで気にする方が多いのが、どのような流れで治療が進んでいくのかという点です。ここでは、床矯正の治療がどのように進んでいくのか、段階ごとにご紹介していきます。

初診相談と診断

まずは、歯科医院での相談がスタート地点といえるでしょう。歯並びに関する悩みなどを相談し、歯科医師がお子さまの口内の状態を確認します。小児の矯正では口周りの筋肉や顎の骨の発達状態なども非常に重要なので、詳しく確認していきます。

レントゲン撮影や口腔内スキャンなどを行い、顎の骨の発育状況や歯の重なり具合をチェックすることもあります。患者さまの希望や治療に関する質問を併せてヒアリングし、治療が可能かどうかを判断します。

この時、床矯正が適切かどうかも確認します。別の治療法のほうがスムーズに歯並びを改善できると判断された場合は、別の方法を提案されることもあるでしょう

型取りと装置の作製

床矯正の治療を受けることが決まったら、型取りをして装置の作成に進みます。装置が完成するまでには、2週間から1ヶ月ほどかかることが多いです。

装置が完成したら歯科医院で受け取って、取り扱い方法などの説明を受けましょう。

装着と調整

口内に装置を装着して、治療を進めていきます。装置は患者さま自身で取り外しができるようになっており、食事や歯磨きの際には外すことが可能です。

矯正装置は、1日に10時間程度装着するのが目安です。日中1〜2時間と就寝中に装着するようにしましょう。

また、矯正治療中は、1ヶ月に一度を目安に通院します。装置を適切に使えているかどうか、治療は問題なく進んでいるか、口腔トラブルは発生していないかなどを確認するためです。この際、必要に応じて装置の調整を行うこともあります。

治療終了と保定

床矯正で歯の位置が整ったら、治療を終了します。その後は保定期間に入ります。保定期間とは、顎の骨や歯の位置を安定させるための期間です。治療後の歯周組織は不安定で、何もしなければ元の状態に戻る可能性があるため、治療後の状態を維持するために保定装置(リテーナー)を装着します。

保定装置の装着期間は通常1〜2年程度です。保定期間中も定期的に歯科医院でのチェックを受け、必要に応じて治療後の歯の位置を微調整することもあります。

床矯正のメリット

床矯正のメリットイメージ

床矯正は、子どもの顎の成長を利用して歯並びを改善することで知られていますが、それだけではなく、装置の取り外しが可能であったり抜歯が回避できたりするなど多くの利点があります。ここでは、床矯正の主なメリットについて詳しく見ていきます。

成長を利用できる

床矯正は、顎の成長をコントロールしながら歯列を整えるため、永久歯が生え揃う前から矯正治療を開始します。治療を受ける年齢は6〜10歳頃です。顎の骨だけでなく身体が発達途中にあるため、成長をうまく利用することが可能です。

本来、歯が並ぶスペースが足りない場合、抜歯をして歯を移動させる必要があることが多いですが、床矯正によって顎を拡大できれば、健康な歯を抜かずに治療を進められる可能性が高まります。抜歯による身体的・精神的負担を軽減する点は、多くの患者様にとって大きなメリットといえるでしょう。

装置の取り外しが可能で衛生的

床矯正の装置は自分で取り外せるため、食事の際や歯みがきの時には外すことができます。固定式の装置では、食べかすが挟まったり歯ブラシが届きにくかったりして、衛生面での問題が起こりやすくなります。

しかし、床矯正であれば従来のようにブラッシングがしづらくなることはありません。虫歯や歯周病のリスクを抑えることができる点は大きな魅力です。清掃性の向上により、治療中の口腔環境をより良好に保つことができます。

将来の矯正期間が短くなることがある

床矯正では、顎の骨を拡大することで、歯を並べるためのスペースを確保する治療です。歯並びが乱れる原因として多いのがスペース不足なので、床矯正による治療だけで歯並びが整うケースもあるでしょう。

また、将来的に歯の位置調整を行う矯正治療を受ける場合でも、治療期間を短縮できる可能性があります。歯を並べるためのスペースを確保する処置が不要になるため、スムーズに歯の移動を進められるのです。

床矯正のデメリット

床矯正のデメリットイメージ

床矯正は多くの人にとって魅力的な治療法ですが、すべての患者さまにとって完璧な治療法というわけではありません。実際には、デメリットや注意点も存在します。

ここでは、床矯正の主なデメリットについて詳しく解説します。

装置の管理が必要

床矯正の装置にはネジが付いており、これを定期的に回すことで顎の骨を広げていきます。治療を受けるお子さま、もしくは保護者の方がネジを回して調整しますが、これを怠るとこれを怠ると治療が長引いたり期待した効果が得られなかったりすることがあります。

また、1日10時間程度の装着時間を守る必要があります。装着時間が不足していると矯正力がかからない時間が長くなるため、十分な効果を得られないかもしれません。

そのため、自己管理、保護者の方の協力が欠かせない治療法といえます。

適応症例が限定される

床矯正は、すべての歯並びに効果的とは限りません。適応となるのは、主に顎の成長が活発な子どもで、歯そのものの移動を必要とする症例には不向きです。

違和感や痛みが出ることがある

床矯正では装置を装着し、顎の骨を広げます。顎の骨に負荷をかけるため、違和感や痛みが出ることもあるでしょう。違和感や痛みは治療を始めた直後に出やすいですが、慣れるまでには数日から1週間程度かかるケースが多いです。

もし、痛みが治らない場合は装置が合っていない可能性があるため、歯科クリニックで診察を受けましょう。

まとめ

床矯正で歯列が整い笑顔を見せる子ども

床矯正は、成長期の子どもを対象とした矯正治療です。取り外しが可能な装置を使用するため衛生面の管理がしやすく、痛みも軽減できる治療法として注目を集めています。

ただし、メリットだけでなくデメリットもあるので、治療についてよく理解したうえで検討しましょう。

費用の相場は30万円〜60万円と幅がありますが、装置の種類や通院回数、地域によって変動する場合もあります。歯科医院によって費用が変わるため、治療を受ける予定の歯科医院で事前に確認するようにしましょう。

床矯正を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

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セラミック治療について

こんにちは。鳥取市東町にある「山根歯科医院」です。

セラミック治療とは、虫歯治療が審美修復する歯科治療を総称しています。このセラミック治療は、審美性と機能性を兼ね備えた治療と言えます。

審美治療の効果イメージ

セラミック治療の種類

オールセラミック、ジルコニアセラミック、ハイブリッドセラミック、メタルボンドセラミック、イーマックスセラミック、などがあります。

鳥取市 歯医者 補綴物 被せ物 ジルコニア

オールセラミック

オールセラミックは、すべてセラミック素材で作られており、最も天然歯に近く審美性が高い材料です。

ジルコニアセラミック

ジルコニアセラミックは、内部に人工ダイアモンドと呼ばれるジルコニアを使用し、外側にセラミックを焼き付けたもので、とても高強度で審美性にも優れています。

ハイブリットセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックと樹脂が混合した素材で比較的安価で、一定の審美性を維持しています。ただ、オールセラミックやジルコニアセラミックに比べて、強度が弱いのが欠点と言えます。

メタルボンドセラミック

メタルボンドセラミックは、内部に金属、外部にセラミックを使用している被せです。強度は高く、審美性にも優れていますが、その反面、金属を使用しているため、歯茎が黒ずんでくることがあります。また、金属アレルギーを起こすことがあります。以前は、メタルボンドクラウンが多く使用されていましたが、近年では、オールセラミックやジルコニアセラミックが多く使用されています。

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高性能ガラスセラミック

高性能ガラスセラミックは、ガラスセラミックを強化した素材のことを言います。透明度が高く色調の再現性が優れているため天然歯のような自然な仕上がりが特徴です。

セラミック治療の特徴

歯のセラミック治療は、金属アレルギーの心配がある方、健康意識の高い方、また、見た目の美しさを手に入れるための審美治療として行われています。

セラミック治療が行われる歯

虫歯で削った歯、変色してしまった歯、欠けてしまった歯などに行われる治療です。その他、銀歯の置き換えや、抜歯などで失われた部位に入れたインプラントの上部冠など、いろいろな治療にセラミックが使われています。

インプラントの模型を出して説明する男性

保険治療の相違

セラミックは、被せ物治療の際に使用されていますが、セラミック治療の場合、自費治療となります。被せ物の治療には、保険適用のものがあります。以前は銀歯、硬質レジンジャケット冠、前装冠が挙げられましたが、10年ほど前からCAD/CAM冠という白い被せ物を使った治療が行えるようになりました。銀歯でなく白い歯にしたい、費用を抑えたい人には、CAD/CAM冠をお勧めすることがあります。ただ、素材がプラスチックなため、着色しやすく、破折、取れしまいやすいのが欠点です。

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セラミック治療のメリット・デメリット

メリット

見た目が自然で美しい

セラミック治療の最大のメリットは、天然歯に近い見た目を再現できることにあります。セラミックは、天然の歯に近いツヤと透明感があり、審美性に優れています。特に、前歯や人目に付きやすい部位では、とても大きな価値をもたらします。審美性が優れていることにより、笑顔に自信を持てるようになる人もいます。

虫歯が再発しにくい

現在のセラミック治療では、セレックシステムと呼ばれるコンピューター技術を使用することが主流になっています。口腔内をスキャンし、デジタルデータに変換し、そのデータをもとに精密にセラミックを削って被せ物を作製していきます。以前の被せ物と比べて、歯の適合性や精密度に優れているため、虫歯の再発リスクは、かなり減少します。長期的に口の中の健康を維持するためには、セラミック治療はベストな治療といえます。

耐久性が高い

セラミックは、変形したり溶けたりすることがありません。また、表面がつるつるしたいるため、タバコのヤニや、コーヒーやカレーなど、着色しやすい飲食物を摂取しても、表面に着色することがほとんどありません。これに対し、保険適用のCAD/CAM冠などのレジン(プラスチック)を使用した治療の場合、着色したり、変色したりするので、長期的に美しい白さを保つことはできません。

セラミックの中でも、特にジルコニアを使用したセラミックは、非常に高い耐久性と強度があります。奥歯など強い力がかかるところでも、破折することがほとんどなく、適切な口腔ケアを行えば、長期間、口の中の健康を維持することができます。以前は、セラミックといえば、割れることもあるというイメージがありましたが、ジルコニアを使用することで、ほとんど割れる心配がなく、審美性と強度を高いレベルで維持することができます。

生体親和性が高い

セラミックは、生体親和性が高い材料です。生体親和性が高いということは、生体組織とよく馴染み、アレルギー反応が起きにくいことがあげられます。

この生体親和性が高いことから、歯科材料だけではなく、人工関節など、他の医療分野でも広く使用されています。セラミック治療は、金属を使用していないため、金属アレルギーの心配がありません。また、表面が非常になめらかで緻密なため、歯垢が付着しにくいのが特徴です。これにより、虫歯や歯周病のリスクが軽減されることもメリットとしてあげられます。

セラミック歯の画像

歯ぐきが黒ずんでくる心配がない

歯ぐきが黒ずんでくる大きな原因は、金属を使用していることがあげられます。セラミック治療の場合は、金属を使用していないため、歯ぐきは黒ずんでくることはありません。

デメリット

治療費が高い

セラミック治療は、健康保険が適用されません。そのため、保険治療と比べると治療費は、高額になります。このことがセラミック治療の最大のデメリットといえます。使用するセラミックの種類によって価格は異なりますが、インレー(部分的な被せ)の場合、1本につき4~6万円程度、クラウン(被せ)の場合、1本につき7~10万円程度かかります。価格は、歯科医院によって異なってきます。複数本のセラミック治療を行うと、数十万円かかることになります。

マウスピース矯正ですきっ歯を治すときにかかる費用イメージ

割れることがある

セラミックの硬さは、陶器のような硬さです。つまり、陶器と同じように割れてしまうことがあります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は要注意です。そういった方の対策として、就寝時、ナイトガードと呼ばれるマウスピースをつけることをお勧めします。また、材料選びでは、より強度の高いジルコニアセラミックを選択する必要があります。

出っ歯を放置するリスクのイメージ

歯を削る量が多くなる

セラミックは、割れるリスクがあります。セラミックの被せ物が割れないようにするためには、ある程度厚みを持たせて作らなければなりません。そのため、銀歯と比較すると、歯を削る量は多くなります。

歯のレントゲン写真を見ている医師と患者 

まとめ

セラミック治療は、優れた審美性、耐久性、生体親和性を持つ歯科治療です。しかし、自費治療のため、費用が高く、割れる可能性があるといったデメリットもあります。最近では、ジルコニアセラミックが使用されることによって、割れるリスクは減少傾向にあります。セラミック治療を検討する際には、メリット・デメリットを十分に考慮し、自分にとってベストな選択をすることが大切です。また、セラミック治療は、その後のメンテナンスによって寿命が決まってきます。セラミック治療を行っても、虫歯や歯周病のリスクがゼロになるわけではありません。セラミック治療を行った後は、日頃の適切なセルフケアや定期健診を歯科医院で受けていただくことが大切です。そうすることで、長期にわたってセラミックの品質を保つことができ、口腔内の健康を維持することができます。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

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裏側矯正とは?ワイヤー矯正の種類やメリット、デメリット

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

裏側矯正の治療をしている口元

近年、口元の見た目を向上させるために、矯正治療を検討する方が増加しています。

しかし「ワイヤー矯正は目立つ」「治療中の見た目が気になる」という方もいるのではないでしょうか。矯正治療を検討していても、装置の見た目を気にされる方は少なくありません。

そこで注目されているのが、裏側矯正です。

この記事では、裏側矯正とはどのような治療なのか、どのようなメリットやデメリットがあるのか、どのくらいの費用がかかるのかについて詳しく解説します。裏側矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

裏側矯正とは

裏側矯正のイメージ

裏側矯正はワイヤー矯正の一種で、歯の裏側(舌側)に矯正装置を取り付ける方法です。表側矯正とは異なり、装置が外から見えないため、治療中の見た目を維持できることから注目されています。

ただし、取り付けや調整が複雑で、治療期間が長くなりやすく、費用も高くなる傾向があります。

裏側矯正の治療期間と費用

裏側矯正の治療期間は、一般的な表側矯正と同程度であるものの、患者さまの歯並びの状態や使用する装置の種類によって差が生じることがあります。治療期間の目安は、1年半〜3年程度が一般的です。

また、裏側矯正は高度な技術が必要とされるため、費用は表側矯正よりも高めに設定されることが多いです。目安としては100〜150万円程度となりますが、歯科医院によって異なるため、事前に詳細な見積もりを確認することが重要です。

通常のワイヤー矯正の費用は60〜100万円ほどが相場なので、費用に差があるといえるでしょう。

ワイヤー矯正の種類

ワイヤー矯正の種類を説明をするイメージ

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を接着し、その上に細いワイヤーを通して歯を動かす方法です。ワイヤーの張力を利用して歯に矯正力を加えて、少しずつ歯を動かしていきます。

治療の際は、歯科医院で定期的にワイヤーを調整・交換する必要があります。一般的には1ヶ月に一度通院して、調整を行います。

裏側矯正については上述しましたが、ワイヤー矯正には他にも種類があるため、ご紹介していきます。

表側矯正

表側矯正は、歯の表側(頬側)にブラケットと呼ばれる部品を接着し、そこにワイヤーを通して歯に力を加え、歯並びを整えていく方法です。

表側矯正は長い歴史のある矯正治療法で、多くの症例に対応できるのが特徴です。対応している歯科医院も多く、安心して治療を受けられるでしょう。

一方で、ブラケットとワイヤーが目立つため、審美面ではデメリットがあるといえます。治療中の見た目が気になる方には、あまり向かない治療法と言えるかもしれません。

裏側矯正

裏側矯正は、お伝えしたとおり歯の裏側(舌側)に装置を装着する治療方法です。歯の裏側は口を開けた際にも見えにくいので、治療中の見た目を気にする方に人気です。

ただし、表側矯正と比較すると難易度が高く、担当する歯科医師の技術力や経験が必要な治療法といえます。特殊な装置を使用すること、歯の裏側に装置を装着するのは難しいことから、対応していない歯科医院もあります。

舌に装置が当たって違和感が生じやすく、発音にも影響が出る可能性がある点も理解しておかなければなりません。

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正は、上の歯列を裏側矯正、下の歯列を表側矯正で治療する方法です。目立ちやすい上の歯は裏側矯正で治療するため、審美性を確保しつつ裏側矯正のデメリットを軽減できます。

例えば、舌に装置があたることによる違和感や発音への影響、費用の高さなどを軽減できます。裏側矯正だけで治療するよりもコストを抑えられるため、審美性と費用のバランスを求める方に人気です。

裏側矯正のメリット

裏側矯正のメリットイメージ

裏側矯正の最大の利点は、矯正装置が目立ちにくいことです。人と接する仕事に従事している方でも、学校での見た目への影響を気にする学生でも、審美性を保ちながら治療を進められるでしょう。

また、症例によっては、表側矯正よりも裏側矯正のほうがスムーズに治療できることもあります。歯の裏側に装置を固定するため、前歯を引っ込める動きが得意とされています。ワイヤーの張力を効果的に働かせることができれば、歯の移動がスムーズに進む可能性があるのです。

また、表側矯正と比較すると虫歯や歯周病のリスクを抑えられる可能性もあります。歯の裏側は唾液に触れやすいためです。

唾液には、汚れを洗い流す自浄作用や、細菌の繁殖を抑制する殺菌効果などがあります。唾液の作用がしっかり働けば、虫歯や歯周病を予防することにつながります。

裏側矯正のデメリット

裏側矯正のデメリットイメージ

一方で、裏側矯正にはいくつかの注意点やデメリットも存在します。まず、装着や調整に高度な技術が必要であり、経験の少ない医師が行うと、治療効果や仕上がりに差が出る可能性があります。そのため、症例経験の豊富な歯科医院を選ぶことが非常に重要です。

また、舌に装置が直接触れるため、異物感や違和感を強く感じることがあります。特に、治療初期には、話しにくさや食事のしづらさを感じる方が多いです。数週間から数ヶ月で慣れてくるとされていますが、これをストレスに感じる方もいるでしょう。

さらに、治療期間が長引く傾向にあることや、費用が高くなることもデメリットの一つです。高度な技術と多くの工程を必要とすることから、通常の表側矯正よりも治療が長期化しやすく、通院回数も多くなります。

保険が適用されないことがほとんどであり、全額自己負担となるため、費用面の負担が大きくなる傾向があります。

裏側矯正と表側矯正の違い

裏側矯正と表側矯正のイメージ

ここからは、表側矯正と裏側矯正の違いについて解説します。

見た目の違い

最大の違いは、治療中の口元の見た目です。表側矯正では、歯の表面に金属製のブラケットとワイヤーを取り付けるため、治療中は装置が目立ちやすくなります。特に、接客業や人前に出る機会が多い方にとっては、見た目の影響が気になることがあるでしょう。

一方で、裏側矯正では、装置が完全に歯の裏側に隠れるため外からはほとんど気づかれません。このため、装置を見られたくない方や仕事上の制約がある方に選ばれています。

発音のしやすさ

発音のしやすさにも違いがあります。裏側矯正では舌に装置が触れるため、舌の動きが制限されて発音に影響を及ぼすことが多いです。

表側矯正では、装置が舌に触れることがないので、会話時の違和感を抑えられるでしょう。

費用

表側矯正に比べると、裏側矯正のほうが費用が高くなる傾向があります。表側矯正のほうが装置の装着や調整が容易なため、費用を抑えられるのです。

ただし、矯正治療にかかる費用は、歯科医院ごとに異なります。治療を検討する際は、複数の歯科医院で見積もりを取って比較すると良いでしょう。

治療費用だけでなく、費用の内訳や追加でかかる可能性がある費用、アフターフォローの内容なども考慮して、治療を受ける歯科医院を決定しましょう。

調整にかかる時間

ワイヤー矯正中は、月に1回の頻度で通院して、装置の調整を行う必要があります。矯正力を調整することで歯を理想の位置に移動させていくためです。

この際、見えづらく作業しにくい歯の裏側に装置を装着する裏側矯正のほうが、表側矯正よりも調整に時間がかかる傾向があります。毎月の調整にかかる時間は、治療のモチベーションにも大きく関わるでしょう。継続的な負担も考慮して、治療方法を選ぶ必要があります。

まとめ

ワイヤー矯正で歯列を整える女性

裏側矯正は、表側矯正と比べて高い審美性を確保できる一方で、技術的な難易度が高く、費用も高額になります。どちらの方法が自分に合っているかを判断するには、メリット・デメリットをしっかり理解したうえで、歯科医師と相談して治療法を決定することが重要です。

表側矯正と裏側矯正の違いやそれぞれのメリット・デメリットを把握し、自分に合った方法で美しい歯並びを目指しましょう。

裏側矯正を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

小児の口腔ケア

こんにちは。

鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

お子さんの口腔ケアには、どのような工夫が必要でしょうか?口腔ケアの目的は、むし歯や歯周病の口腔疾患の予防と将来にわたる口腔の健康維持、そして、むし歯になりにくい食習慣を身に付ける口腔衛生教育の促進です。さらに、唾液分泌を促して、口腔内を清潔に保ち、食べる・話すといった口腔機能を正常に発達させることが、子供の健康と健やかな成長に不可欠であるとされています。

生まれてから歯が生え始める時期、乳歯から永久歯に生え変わる時期、様々な時期に様々な口腔ケアが必要になります。

今回は、小児の口腔ケアについてお話します。

乳児期(生後6ヶ月頃~)

歯ブラシの感触に慣れさせる目的で、遊び感覚で慣らし磨きを始めましょう。上の前歯は、唾液で洗い流されにくいため、機嫌のよい時を見計らって歯磨きを始めることが大切です。口の中に食べ物以外の物が入る感覚を身に付けていきましょう。乳歯は、生え始めが柔らかいので優しく丁寧に歯磨きしていきましょう。歯を磨くという感覚は乳児期から身に付けていきます。歯磨きが楽しくなるように音楽をかけたり、歌や声掛けをとりいれましょう。

幼児期(1歳~3歳頃)

歯磨きの習慣づけをする時期で、この習慣づけが将来の歯と健康に大きく影響します。柔らかい歯ブラシを使い、保護者の仕上げ磨きが重要になっていきます。おやつは時間と回数を決めて、甘い飲み物(ジュースやスポーツドリンクなど)を避けて、水や麦茶などを飲ませるようにしましょう。離乳食の食材は、一口サイズより大きめに切る、煮込みすぎないなど、噛む回数を増やす工夫をしましょう。

幼児後期(4歳~5歳頃)

子供が自分から歯磨きを始める自立性を促しながらも、保護者が奥歯を中心に仕上げ磨きを継続し、フッ素入り歯磨き粉の使用や、歯科医院での定期健診・フッ化物塗布、シーラント(奥歯の溝を保護する処置)も活用しましょう。おやつの時間を決めたり、ゴボウやキャベツなど硬いものを食べさせて咀嚼回数を増やしたりすることも重要です。子供が自分で歯磨きする様子を見守り、楽しく取り組めるように工夫しましょう。自発性が発達する時期ですが、磨き残しが多いため、保護者が丁寧に仕上げ磨きすることが大切です。特にむし歯になりやすい奥歯を意識して磨きましょう。虫歯予防に有効なフッ素入りの歯磨き粉を使用しましょう。

子どもに歯科検診で教わった歯磨きをする母親

小学校低学年(6歳~8歳頃)

永久歯への生え変わりの時期、いわゆるみにくいアヒルの子時代といい、歯並びが複雑になります。歯ブラシの当て方や仕上げ磨きを丁寧に行い、奥歯の溝や歯と歯茎の境目、歯と歯の間の汚れを重点的にケアしましょう。フッ素入り歯磨き粉を使用し、シーラントや定期的な歯科健診も活用し、食後のうがいを習慣づけることが大切です。具体的には、歯と歯茎に45度の角度で歯ブラシを当てて、小刻みに動かす方法を教えましょう。歯ブラシだけでは落としきれない歯の間の汚れを落とすため、デンタルフロスや歯間ブラシを使う習慣をつけます。夜の歯磨き後には仕上げ磨きを行い、磨き残しがないように注意しながら確認しましょう。甘いお菓子やジュースの摂取を控えるか、食べる時間を決めてダラダラ食べるのを防ぎましょう。食後に水やお茶でうがいをする習慣をつけると、口の中の酸性度を下げるのに効果的です。定期的に歯科医院で検診を受け、生え始めの永久歯の状態や歯並びのチェック、ブラッシング指導を受けることが重要です。

小学校中学年(8歳~10歳頃)

引き続きフッ素入り歯磨き粉の使用、正しい歯ブラシの角度と動かし方で歯と歯茎の間を磨く、デンタルフロスや歯間ブラシを併用する、食後のうがい、そしてシーラントや定期的な歯科健診、フッ素塗布の活用が重要です。特に生え始めたばかりの永久歯、特に6歳臼歯は、むし歯になりやすいため、シーラントでの予防処置やフッ素塗布が効果的です。フッ素は歯の表面を強化し、虫歯予防効果を高めます。お子さんに合ったフッ素入りの歯磨き粉を選びましょう。食後の水やお茶でのうがいは、口に残った食べかすを洗い流し、むし歯、歯周病予防に効果的です。親が仕上げ磨きを行い、歯磨きのチェックをする事が大切です。

小学校高学年(10歳~12歳)

高学年の口腔ケアでは、混合歯列期(乳歯と永久歯両方がある時期)であるため、永久歯が生え始めた奥歯や歯と歯の間、歯と歯茎の境目に注意が必要です。自分での磨きと仕上げ磨きを継続し、デンタルフロスや歯間ブラシの使用、フッ素入り歯磨き粉の使用、定期歯科健診とフッ素塗布が効果的です。高学年になると、仕上げ磨きを嫌がる子も多いですが、永久歯が生え始めた部分だけでもいいので、部分的にでもいいので、仕上げ磨きを継続しましょう。特に夜の歯磨き後の仕上げ磨きは重要です。定期的な歯科健診で、むし歯のチェックだけでなく、磨き残しやすい場所の確認や仕上げ磨きのアドバイスを受けることができます。食後に水やお茶でうがいさせることで、口の中に残る食べかすを洗い流し、むし歯や歯周病を予防できます。歯の成長過程では小さなトラブルが起こりやすいため、定期的な歯科健診で早期発見と予防に努めましょう。

中学生~高校生

中学生から高校生の口腔ケアでは、歯垢(プラーク)の除去を基本とし、規則正しい食生活と毎食後の歯磨きを徹底することが重要です。デンタルフロスや歯間ブラシを活用し、食生活の工夫として糖分の多いお菓子や飲料を控え、水分補給を心がけてください。また、ホルモンバランスの影響を受けやすい時期なので、定期的な歯科健診とフッ素塗布、必要であれば歯科医院のクリーニングが効果的です。生えそろった永久歯は、むし歯になりやすく歯周病のリスクも高まるため、3~4ヶ月に一度の歯科健診が推奨されます。中学生から高校生は生活習慣が変化し、むし歯のリスクが高まります。保護者の方も関心を持ち、食生活の注意や口腔ケアのサポートを行いましょう。

まとめ

本日は、様々な時期に合った口腔ケアを紹介しました。画一的な口腔ケアはありません。一人一人にあった口腔ケアを続けていきましょう。

鳥取市 歯医者 小児歯科

お子様の口腔ケアのお悩みの方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。

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