電話する

地図

予約・問合せ

メニュー
ヘッダーオファー

予防歯科・メンテナンスの必要性とチェックポイント

2024年3月19日

予防歯科は、歯の健康を長く維持していくために重要な考え方の一つです。

「予防歯科ってどんなことだと思いますか?」と患者様にお聞きすると、「歯医者さんに定期的に行って歯をクリーニングすること」とお答えされることが多いです。しかし、それだけでは、予防歯科・メンテナンスとしては不十分と言えます。

本日は、予防歯科・メンテナンスのチェックポイント、目的、具体的な方法についてお話していきます。

まず、予防歯科・メンテナンスにおいてのチェックポイントです。みなさんが定期検診に歯科医院へ行かれた時、歯医者さんはどういうところを診ているのでしょうか。

歯医者へ相談

 

~小児の場合~

 

歯磨きで歯の汚れが除去できているか

子供の場合は、歯を磨いているつもりでも実際は磨けていない場合が多く、歯の汚れ(プラーク)が残っています。特に歯と歯の間など、歯ブラシの毛先が届きにくいところが多く残っています。当院では、ブラッシング指導を歯科衛生士が行います。場合によっては、染め出しをして実際に口の中のどの部分に汚れがついているか保護者様に見ていただき、保護者様とお子さんと一緒にブラッシング指導を行っていきます。

嚙み合わせのチェック

12~13歳くらいになると、ほとんどのお子さんは乳歯から永久歯に生えかわってきます。その時に歯並びが悪いと虫歯や歯周病になってしまうことが多いです。歯並びが悪くならないように子供の頃から予防を考えていかなければなりません。例えば、乳歯が抜けずに長く残っている場合は、永久歯が乳歯の横から萌出してきて、永久歯が正しい位置に生えてこないケースがあります。このような場合は、早めに乳歯を抜歯した方が良いでしょう。逆に乳歯が虫歯などで早期に抜歯したケースでは、放置しておくと永久歯が傾斜してきて、後に生えてくる永久歯の萌出するスペースがなくなり、横から生えてきたり、生えてこずに埋まったままになることがあります。このような場合、永久歯が生えてくる スペースを確保するため、保隙装置を口腔内に装着します。

《保隙装置 例:リンガルアーチ・クラウンループ 》

 

食生活

おやつの回数、 どのようなおやつを食べているか、よく噛んで食べているかを保護者さんからお聞きします。 ダラダラとおやつを食べていたり、 おやつの回数が多かったり、柔らかいものばかりをおやつとしていると虫歯や歯周病になったり 、顎の発育や歯並びが悪くなる原因になります。

 

〜成人の場合~

 

被せ物・詰め物の劣化や適合しているかどうか

被せ物が入った時は、適合している状態であったとして、 毎日食事をして使用していると徐々に被せ物も劣化していきます。 また、歯と被せ物の接合部に隙間ができてくることも多いです。 そして 歯と被せ物の間に隙間ができると 汚れが溜まりやすく 虫歯や歯周病になってしまいます。 被せ物が入った 歯が根管治療を行っている場合は、自覚症状は虫歯や歯周病がかなり進行した状態にならないと出てこないので、早めのチェックが必要です 。「被せ物が入った から、これで虫歯にならないな!」と思っていると後々大変なことが起こってしまいます。 メンテナンスを定期的に行い被せのチェックは必要です。

 

《症例:被せ物不適合》

 

歯にひびが入っているかどうか

治療をしたことがない正常な歯でも 日頃、 噛むことによって歯にヒビが入ることがあります。 ひび割れを放置しておくと、どんどんひび割れがひどくなり食事をしている時に 傷んだり冷たいもの 熱いものにしみることになります。また歯が欠けたりすることがあります。欠け方によっては 、根管治療をしなければならなくなります 。また、 根管が欠けたりすると抜歯をしなければなりません。 歯に ひびが入っている場合は、 詰め物で早めに修復したり 食いしばりや 歯ぎしりが原因と考えられる場合 、マウスガードの作製が必要となることがあります。

 

歯が摩耗しているかどうか

歯の摩耗で一番多いのが 楔状欠損と言われるものです。
では、この楔状欠損とはどようなものなのでしょうか。
強い力で歯磨きを行うと、歯と歯茎の境目の表面がすり減り、楔状のへこみができてきます。 これを楔状欠損 と言います。 この楔状欠損は進行すると神経に炎症を起こし 歯髄炎を起こしてしまいます。治療法としては、まず ブラッシング指導です 。正しい磨き方をしていれば起きることはありません。
また、ある程度の大きさの楔状状欠損の場合は、 詰め物で修復することができます。 進行して大きくなると 根管治療をしなければなりませんので、早めにチェックを行い 早期発見、早期治療を心がけましょう。

《症例:楔状欠損》

 

咬み合わせチェック

噛み合わせが悪くなる原因として、 代表的なものは不正咬合 です。 この不正咬合が原因と考えられる場合は、 矯正治療が必要となってきます。 他に歯ぎしりや 食いしばりなども 噛み合わせが悪くなってきます 。歯ぎしり 食いしばりをしている歯は咬耗症と言って、歯の表面が、すり減ってきます。 これは 、前歯であれば切端部分、 奥歯であれば 噛み合わせの部分に多く見られます。 咬耗症になると、歯の表面がツルツルになり 歯の表層のエナメル質がすり減り 象牙質がむき出しになることがあります。 こうなると上手に食べ物が紙切れ 噛み切りにくくなったり、場合によっては、冷たいもの 熱いものにしみる 。といった症状が出てきます 。早めにチェックをする必要があります。

《楔状欠損:咬耗症》

 

虫歯の有無、 歯周病の進行度

メンテナンスにおいて、どこの歯医者さんでも真っ先にチェックするのが 虫歯の有無、 歯周病の進行度だと思います。 虫歯、 歯周病においては、しっかりと 精査し 進行を判断したら早めに治療を開始しなければなりません。 放置していると どんどん進行し、場合によっては 根管治療や抜歯をしなければならなくなることもあります。 治療においては 、早期発見 早期治療が大原則です。 気をつけましょう。

 

予防歯科と メンテナンスについてここまでお話ししてきましたが、実は ある患者様から「予防歯科とメンテナンスとは 同じこと なんですか?」 という質問がありました。 そのことについて少しお話しします。

予防歯科もメンテナンスもお口の中の病気 (虫歯や歯周病など)を防ぐことと 再発を防止するという意味では同じですがメンテナンスの場合、治療が完了した歯を健康な状態に維持するということも含まれています。
例えば、 虫歯治療を行い被せ物を装着したとします。 ただ、この被せ物は、このままずっと 何の変化もなく装着されているとは限りません。 歯ぎしりや食いしばりなどで被せ物が破折したり、摩耗したりしていることがあります。  被せ物の隙間から虫歯になってしまう可能性もあります。 メンテナンスでは治療した歯に対しても 定期的にチェックすることが求められます。 当院では、予防歯科やメンテナンスは3ヶ月ごとに行うことを お勧めしています 。虫歯や歯周病 リスクの高い方は、1〜2ヶ月ごとに行うこともあります。 メンテナンスにおいては、定期的に歯科衛生士がお口の病気にならないよう 患者様一人一人にあった ブラッシング指導し、 ご自身でプラークコントロールができるようにご指導させていただいております。 そして 、プロフェッショナル クリーニング (歯石除去、 PMTC) を行い 予防処置を行っています。

 

〜 私からのメッセージ〜

 

「歯医者さんに行く」ということは、不安でいっぱいな方も多いと思います。 ただ 症状が出た時は、虫歯にしても 歯周病にしてもある程度進行している場合が多いです 。私としては 美容院に定期的に行くような感じで歯医者さんにも通院していただきたいと思います。 また 、日頃からお口の中の健康を維持するように心がけて欲しいと思います。 予防する人としない人を長い目で見ると大きな違いが出てくる可能性があります。 そして 、80歳 90歳になっても自分の歯で食事ができたらとても幸せな日々が送れるのではないでしょうか。皆さんも 予防歯科、メンテナンスをしっかりと行って楽しい生活を送りましょう!

何か気になる点がございましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

セラミックの歯が取れたときはどうしたらいい?対処法とは?

2024年3月15日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

セラミックの歯

セラミックは、天然歯のように美しい色調やツヤを再現でき、経年劣化に強く虫歯が再発しにくいなど多くのメリットがある治療法です。

しかし、セラミックの歯は虫歯や歯ぎしり・食いしばりの癖、強い衝撃などが原因で取れることあります。「セラミックの歯が取れたときはどうしたらいいの?」などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

セラミック治療を受ける際は、セラミックの歯が取れたときの正しい対処法を知っておくと安心できるでしょう。

今回は、セラミックの歯が取れる原因や対処法、取れたときの注意点について解説します。セラミック治療を検討されている方や、セラミックで治療を受けた方はぜひ参考にしてください。

セラミックの歯が取れる原因

歯ぎしりする女性

セラミックの歯が取れるおもな原因は、以下のとおりです。

・虫歯の再発
・噛み合わせの変化
・歯ぎしりや食いしばりの癖
・強い衝撃
・素材や接着剤の劣化

それぞれくわしく解説します。

虫歯の再発

セラミックは表面が滑らかで汚れが付着しにくく、歯との適合性も高いため虫歯の再発リスクが低いです。

しかし、不十分なセルフケアにより細菌が繁殖すると、虫歯が再発することがあります。虫歯によって歯が溶けて適合性が悪くなり、セラミックの歯が取れるのです。

虫歯の再発である二次虫歯は、過去の虫歯治療で削った歯にできるため進行が早いです。気づいたときには歯が残せないほど重症化するおそれもあるため、セラミックの歯はしっかりとケアしましょう。

噛み合わせの変化

セラミック治療で詰め物・被せ物をする際は、噛み合わせの調整を行います。

しかし、天然歯より硬いセラミックの場合、長期間使用すると天然歯が徐々にすり減り、噛み合わせが変化することがあります。噛み合わせのバランスが崩れるとセラミックの歯に大きな負担がかかり、取れたり破損したりすることがあるのです。

歯ぎしりや食いしばりの癖

歯ぎしりや食いしばりの癖によって、セラミックの歯が取れることがあります。歯ぎしりや食いしばりの癖は歯に大きな負担をかけます。虫歯ができていないのにセラミックが取れた場合、歯ぎしりや食いしばりが原因の可能性があるでしょう。

セラミックの歯が破損する原因にもなるため、歯への負担を軽減するナイトガードを使用するなどの対策が必要です。ナイトガードは歯科医院で作成できるため、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は歯科医師に相談してみましょう。

強い衝撃

口元に極端に強い衝撃が加わると、セラミックの歯が取れることがあります。たとえば、転倒や交通事故、スポーツ中の怪我などが挙げられます。

とくに前歯は転倒や衝突の際に負傷しやすく、セラミックの歯が割れたり折れたりして取れることがあります。

素材や接着剤の劣化

時間の経過とともにセラミックや接着剤が劣化して外れることがあります。セラミックは耐久性に優れており経年劣化に強い素材ですが、飲食物の影響を受ける口腔内は過酷な環境です。長期間使用すると劣化する可能性があることを理解しておきましょう。

セラミックの歯が取れたときに注意すること

セラミックの歯が取れたときに注意点のイメージ

セラミックの歯が取れたときに注意することは、以下の通りです。

・誤飲に気をつける
・自分で接着しない
・取れた状態で放置しない
・取れたセラミックの歯を捨てない
・セラミックの歯が外れた箇所で噛まない
・冷たいものや熱いものは控える

それぞれ解説します。

誤飲に気をつける

セラミックの歯が取れたときは、取れた歯を誤って飲み込まないように注意しましょう。セラミックが割れたり欠けたりして取れた場合、破片を飲み込むと尖った先端で喉や食道、胃などの粘膜を傷つけるおそれがあります。

セラミックの歯が取れたときは、まずはお口の中をチェックしてセラミックの歯や破片を取り出しましょう。

自分で接着しない

セラミックの歯が取れても、自分で接着するのはやめましょう。自分で接着してもすぐに取れる可能性が高く、市販の接着剤には人体に有害な成分が含まれるものもあります。

また、セラミックが取れたときは原因に応じて対処しなければなりません。セラミックの歯を接着する前に、虫歯治療や噛み合わせの調整などが必要になることもあります。

セラミックの歯が取れたときは自己判断せず、必ず歯科医院を受診して対処してもらいましょう。

取れた状態で放置しない

セラミックの歯が取れた状態で放置すると、さまざまなトラブルが生じます。詰め物や被せ物が取れた歯は非常に脆い状態になっています。取れたセラミックは再装着できることもありますが、脆くなった土台の歯が割れたり欠けたりすると再装着できなくなる可能性が高いです。

また、セラミックが取れた歯は治療によりエナメル質が削られ、やわらかい象牙質が露出しています。放っておくと虫歯がどんどん進行して重症化するおそれがあります。

最悪の場合歯を失うおそれもあるため、セラミックの歯が取れたときはできるだけ早く歯科医院を受診しましょう。

取れたセラミックの歯を捨てない

セラミックが取れたときは、捨てずに大切に保管しておきましょう。問題がなければそのまま再装着できる可能性があります。

捨てたり紛失したりすると作り直しが必要になり、高額な費用がかかります。取れたセラミックの歯は捨てずに受診の際に持参し、歯科医師に確認してもらいましょう。

セラミックの歯が外れた箇所で噛まない

セラミックが外れた歯は非常に脆い状態になっています。取れた箇所で噛むと天然歯が破損したり痛みが生じたりすることがあるため注意が必要です。セラミックの歯が外れたときは、外れた箇所で噛まないように意識しましょう。

冷たいものや熱いものは控える

セラミックの歯が取れた箇所は刺激に敏感になっています。冷たいものや熱いものを飲食すると、神経が刺激されて痛みを感じる可能性があります。

冷たいものや熱いものの飲食は控え、早めに歯科医院を受診しましょう。

セラミックの歯が取れたときの対処法

歯医者へ相談

セラミックの歯が取れたときは慌てずに正しく対処することが大切です。セラミックの歯が取れたときの正しい対処法は、以下の通りです。

・早めに歯科医院を受診する
・口腔内を清潔に保つ

それぞれくわしく解説します。

早めに歯科医院を受診する

セラミックの歯が取れたときは、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。セラミックが取れた歯は非常に脆くなっており、虫歯が発生・進行しやすい状態になっているため、早期に処置する必要があります。

放置すると天然歯が破損したり、虫歯によって歯が溶かされたりしてセラミックの歯を再装着できなくなる可能性があります。長期間放置して虫歯が重症化すると、歯を残せなくなるおそれもあるでしょう。

セラミックの歯が取れたときは放置せずに、できるだけ早く歯科医師の診察を受けてください。

口腔内を清潔に保つ

セラミックの歯が取れたときは、セルフケアを徹底して口腔内を清潔に保ちましょう。セラミックの歯が外れた箇所はやわらかい象牙質が露出した状態です。また、食べかすが詰まりやすくなっているでしょう。

そのため、丁寧にケアを行わないと二次虫歯が発生する可能性が高いです。セラミックの歯が取れたときは、ふだんよりも丁寧に口腔ケアを行って口腔内の清潔を保ちましょう。

まとめ

セラミックの歯

セラミックは耐久性に優れた素材ですが、虫歯の再発や噛み合わせの変化、歯ぎしりや食いしばりの癖、強い衝撃などにより取れることがあります。セラミックが取れた歯は非常に脆くなっており、虫歯が再発・進行しやすい状態になっているため早急に対処が必要です。

ただし、自己判断で接着することは絶対にやめてください。取れたセラミックの歯は再装着できることもありますが、虫歯の治療や噛み合わせの調整が必要になることもあります。

取れたセラミックの歯は大切に保管して、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。

セラミック治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

~口腔ケアで健康生活~

2024年3月13日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

皆さんは、お口の中のケアしていますか?

「お口」には主に、「食べること」「話すこと」「呼吸すること」「表情をつくること」という4つの機能があります。 しかし、加齢による衰えや病気などによって、これらの機能が低下してしまうことは少なくありません。 できるだけ機能を良好に維持していくためには、口腔ケアが重要です。口腔ケアは、むし歯予防など口の中をきれい に保つことだけが目的ではありません。舌やくちびる、頬などの口周りを鍛えるためのマッサージや、リハビリなども 行い、嚥下機能を維持するといった健康維持・促進の役割も担っているのです。口内と口周りを清潔に、そして健康に保つことが、口腔ケアを行う目的のひとつです。また、歯を失う原因にをご存知ですか?

 

抜歯の主原因(全体)と抜歯の主原因別にみた抜歯数(年齢階級別、実数)

厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトより

歯を失う2大疾患は、1位が歯周病、2位が虫歯です。歯周病は自覚症状がないまま進行します。虫歯と歯周病の主な原因はプラークです。早めの予防対策が大切です。

 

~ご自宅でできる歯のケア~

歯ブラシで歯磨き

歯磨き剤は少量で十分です。えんぴつのように軽く持ち、 歯と歯茎の間に45度の角度で毛先をあてるようにします。また、個人に合った歯磨き方法や歯ブラシの柄の太やブラシの大きさ、硬さなど多種多様なものがあります。どんなものが自分に適しているか、一度、歯科医院でご相談されるのも良いと思います。

 

フロスや歯間ブラシで歯の隙間の掃除

歯の隙間の汚れは、歯ブラシだけでは落とせません。歯間の 大きさによって、狭い部分はデンタルフロス、広い部分は 歯間ブラシを選択します。フロスも太め、細め等あります。歯間ブラシも各部位に適したサイズがありますので、ご自身で使用しやすいものやサイズのあったものをご使用ください。

  

 

舌ブラシを使って舌の掃除

舌には口臭の原因となる汚れや細菌が多く付着しています。舌ブラシを使って掃除をお勧めしています。舌の表面を実から前、中から外の方向にやさしくこするよう にします。強くこすると舌を傷つけることになりますので注意しましょう。

 

 薬用成分配合の洗剤を使ってうがい

口腔ケアでは、口の中を清潔に保つ目的があるのでブクブク うがいを中心に行います。口腔内の保湿をするうえでも効果的です。口臭・虫歯・歯周病予防効果のあるものもたくさん市販されています。就寝前や起床後の使用も効果的です。

 

~口腔ケアの効果・メリット~

 口腔内が清潔になる

口腔ケアを適切に行うと、むし歯や歯周病といった、口腔内トラブルが減少します。また、カンジダ性口内炎といった口内感染症を予防することにもつながります。

 

 食事が美味しくなる

食べ物を、歯や義歯でしっかりと切断して噛み砕き、唾液と 混ぜていくという、一連の動作をうまく行うことができれば、 口を通して栄養がしっかりと摂取され、低栄養状態や脱水症状 を防ぎ、体力回復はもちろん意欲の向上にもつながります。 口腔ケアによって唾液分泌量が増えれば、それだけ味覚が改善 され、食欲の増進も期待できます。

 

コミュニケーションがとりやすくなる

口腔ケアによって口と舌の動きが向上してくると、話すときの 発音がよくなり、ほかの人との意思疎通も円滑に進みます。 口内環境が改善されることで、口臭を減らせるというのも 大きなメリットです。

 

さらに、口腔機能が向上すると表情が豊かになり より話を活発にする助けにもなります。また、感染症についても、口腔ケアによって 防ぎやすくなります。

春は、新生活の始まりです。

気持ちの良い口腔内で、健康生活を過ごしましょう!

口腔ケアを希望されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

インプラントは虫歯にならない?口腔トラブルを予防する方法を解説!

2024年3月8日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インプラントの説明

虫歯などで歯を失った際の治療法には、インプラント・入れ歯・ブリッジがあります。インプラントとは、人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を被せる治療法です。

虫歯などにより一度歯を失っていると、インプラントは虫歯にならないかと不安になる方もいるかもしれません。インプラントは虫歯になるのでしょうか。また、インプラント治療後はどのような口腔トラブルに注意しなければならないのでしょうか。

今回は、インプラントは虫歯になるのか解説します。インプラント治療後に注意すべき口腔トラブルや口腔トラブルを防ぐ方法についても解説しますので、インプラント治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントとは?

インプラントのイメージ

インプラントとは、歯の根となる歯根が失われた場合に用いられる治療法です。失われた歯根があった部分にインプラント体と呼ばれる人口の歯根を埋め込み、その上から人工歯を取り付けます。

インプラントはブリッジや入れ歯とは異なり、骨と癒着させられるという特徴があります。そのため、安定した噛み心地を得ることができ、自然な歯のように使用することができるのです。審美性も高いため、見た目にも違和感が出ないこともメリットでしょう。

インプラントは虫歯にならない?

インプラントは虫歯にならないか考える女性

インプラント自体は虫歯になることはありません。なぜなら、インプラントは人工の素材で作られており、神経も通っていないためです。

そもそも、虫歯は虫歯菌が酸を生成して天然歯のエナメル質を溶かすことで起こります。虫歯が進行するとエナメル質の下にある象牙質にも到達し、さらに進行すると神経のある歯髄まで達して神経を取らなければならないケースもあるのです。

しかし、インプラントは人工の素材で作られたもののため、虫歯菌が生成する酸によって溶かされることはありません。このことから、インプラントは虫歯にならないといえるのです。

インプラント治療後に注意すべき虫歯以外の口腔トラブル

インプラント周囲炎のイメージ

インプラントは虫歯にならないとはいえ、メンテナンスを怠るとさまざまな口腔トラブルが起こり得ます。

インプラント治療後に注意すべき口腔トラブルには、以下のようなものが挙げられます。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラント治療を受けた方に起こりやすい歯周病の一種です。インプラントと歯茎の境目に細菌が侵入し、炎症が起こっている状態をいいます。

初期症状では出血などが起こり、進行すると腫れることがあります。悪化するとインプラントを支える骨が溶けて、インプラントがぐらつくこともあるのです。最終的にはインプラントが支えきれず、脱落することもあるでしょう。

インプラント周囲炎が起こる原因には、口腔ケアを怠ることや、喫煙、生活習慣などが関係しています。

インプラント周囲の天然歯の虫歯

インプラント自体は虫歯になりませんが、インプラント周囲の天然歯は虫歯になる可能性があります。全ての歯がインプラントであれば虫歯になる心配はありませんが、一部分のみがインプラントの場合は天然歯が虫歯になるリスクがあるのです。

インプラントは虫歯にならないからと口腔ケアを怠ると、天然歯は虫歯になります。虫歯は初期段階では自覚症状が少なく、進行すると痛みなどが生じます。虫歯が進行すると歯が抜け落ちることもあり、そうなるとインプラントなどで歯を補う必要があるでしょう。

インプラント治療を繰り返すと治療費や時間がかかります。ご自身の心身の負担も増えるでしょう。

インプラントの脱落

インプラント治療では、顎の骨に穴を空けて人工歯根となるインプラント体を埋め込み、その上に人工歯を被せます。

インプラント体が顎の骨としっかり結合する前に被せ物を装着すると、埋め込んだインプラント体がぐらつく原因になります。場合によってはインプラントが脱落することもあり、そうなると再治療が必要です。

また、インプラント周囲炎を放置すると、顎の骨が溶けてインプラントが脱落する可能性もあります。

インプラントの破損

インプラント体の上に被せる人工歯には、セラミックなど耐久性の高い素材が使用されます。

こうした素材は日常生活の中では破損しにくいものの、事故や転倒など強い衝撃を受けると破損することがあるのです。歯ぎしりや食いしばりの癖があると、部分的に大きな力が加わるため、人工歯が破損しやすくなります。

また、インプラントは長持ちするような構造になっていますが、経年劣化によって破損することもあるでしょう。

歯茎の腫れ・出血

インプラント治療では歯茎を切開し、インプラントを埋め込みます。その後に歯茎を縫合しますが、術後に出血や腫れが起こることがあります。

手術から2〜3日であれば、通常の経過なので心配する必要はありません。処方された抗生物質を指示通りに服用して、患部に刺激を与えないようにしましょう。

しかし、症状が長続きするような場合や、出血が止まらない場合はすぐに歯科医院へ連絡してください。

インプラント治療後の口腔トラブルを予防する方法

インプラント治療後の口腔トラブルを予防する方法イメージ

インプラント治療後に口腔トラブルが起こらないようにするには、日頃から予防を心がけることが大切です。

口腔トラブルを予防し、インプラントを長持ちさせるためにできるケア方法をご紹介します。

インプラント手術後のケア

インプラント手術の直後に激しい運動や飲酒、入浴をすると、血流が促されて出血や腫れを引き起こす可能性があります。数日間は血流が促進されるようなことは避けましょう。

喫煙は血管を収縮し、血流を悪くします。血流が悪くなると免疫力が低下して、傷の治りが遅くなる可能性があるのです。さらに、喫煙者はインプラント周囲炎になるリスクも高いです。そのため、インプラント手術前後から禁煙を推奨します。

また、術後2週間程度はインプラント手術後専用の毛先が柔らかい歯ブラシを使用するとよいでしょう。通常の歯磨きのように力を入れすぎないように注意し、優しく磨いてください。

日々のケア

口腔トラブルを予防してインプラントを長持ちさせるには、日々のセルフケアが大切です。インプラント周囲炎や周囲の歯の虫歯・歯周病などを予防するために、日頃から丁寧な歯磨きを心がけてください。

インプラントと歯茎の間に汚れが付着した状態が続くとインプラント周囲炎になる可能性があります。歯は1本1本丁寧に磨き、歯と歯茎の間に付着した汚れもしっかり落としましょう。

歯と歯の間に付着した汚れは歯ブラシだけでは落としにくいため、歯間ブラシやデンタルフロスを使用することを推奨します。

定期的なメンテナンス

インプラント治療後の口腔トラブルを予防するためには、定期的に歯科医院を受診してメンテナンスを受けることが重要です。

毎日しっかり歯磨きを行っていても、すべての汚れは落としきれません。歯科医院では、専用の器具を使用してクリーニングを行うため、ふだんの歯磨きでは落としきれない汚れをきれいに落とすことができます。

また、口腔内の状況を確認してもらうことで、口腔トラブルを早期に発見できます。自覚症状がなくてもトラブルが起こっていることもあるため、定期的にメンテナンスを受けて確認してもらいましょう。

インプラント治療後は通院しなくてもよいと考える方もいるかもしれません。

しかし、インプラントを長持ちさせるためには定期的にメンテナンスを受けることが非常に重要なのです。メンテナンスを受けていないとインプラントの保証が受けられない場合もあります。

インプラントを長く使用するためにも、半年に1回程度は歯科医院を受診しましょう。

まとめ

虫歯のイメージ

今回は、インプラントは虫歯になるのか、また口腔トラブルを予防するためにはどうしたらいいのか解説しました。

インプラント自体は虫歯になることはありませんが、ケアを怠るとインプラント周囲炎やインプラントの脱落などのトラブルが起こる可能性があります。

インプラント治療後の口腔トラブルを予防するためには、日々のケアと定期的なメンテナンスが重要です。そうすれば、インプラントを長持ちさせられるでしょう。

インプラントを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

歯周病と全身疾患の関連性

2024年3月7日

皆さんは、『歯周病になっているのでは?』と不安になるとかかりつけの歯科医院に受診されると思います。実は、この歯周病は全身疾患と大きな関係があります。「歯周病は糖尿病の合併症の一つ」とよく言われます。歯周病は、糖尿病だけでなく、心疾患・肝臓疾患・認知症・早産や低体重児出産など、多くの病気に関係していることが、分かってきました。本日は、歯周病と全身疾患の関係についてお話します。

 

~歯周病とはどんな病気でしょうか~

歯周病という言葉を耳にすることがあると思いますが、私たちが、「歯周病はどんな病気ですか」と質問すると、多くの方は、「歯茎が腫れる病気」とお答えされると思います。確かに、歯周病は、歯茎が腫れることがありますが、それだけではありません。歯周病は、歯周病菌によって、歯の周りの歯肉や歯を支えている骨(歯槽骨)が、吸収していく感染症の一つです。この歯周病が進行してしまうと、食事の時に嚙めなくなったり、歯がグラグラと動揺してきます。最終的には、抜歯しなくてはならなくなります。このように抜歯しなければならない歯が、歯周病の進行によって増えてくると、食べ物をしっかりと咬むことができなくなり、胃や腸に負担がかかり、これが全身疾患の原因や悪化につながります。歯周病は、初期段階では無症状のことが多く、静かに進行していく病気(サイレントディジーズ)とも言われています。歯周病の予防には、しっかりとしたメンテナンスが必要です。

 

~糖尿病とはどんな病気でしょうか~

私たちは、日常生活をする上で、必要なエネルギー源を食事をすることによって得ています。この得たエネルギー源(ブドウ糖)は腸で吸収されて、血液中に入てきます。この時、血液に入った糖をエネルギーに変える役目を果たすのは、インスリンです。 インスリンは膵臓で分泌されます。 このインスリンの機能の低下によって、血糖中の低濃度が高い状態が長く続くと糖尿病になってしまいます。

 

〜歯周病と糖尿病の関連性〜

糖尿病になると血液中の血糖値が上昇、 白血球の機能や免疫反応が低下し 歯周病の原因となる 歯周病菌への抵抗力が弱まります。 歯周病の原因、あるいは進行して悪化しやすくなります。 また 、糖尿病の方は、正常な人と比べて 唾液の分泌が低下してきます。 さらに 歯周病の進行によって歯を失うことになると、しっかりと噛むことができず 唾液の分泌量がさらに低下してきます 。このことによって 口腔内のプラークの付着が多くなり、歯周病菌の増殖 、歯周病の悪化につながります。逆に 歯周病になると糖尿病になることがあります。 歯周病になると歯周病菌が歯肉に入り込んで炎症物質が分泌され 、この炎症物質がインスリンの働きを低下させることがあります。 つまり 、糖尿病と歯周病は密接な関係があると言えます。糖尿病の方は、しっかりとしたセルフケアやメンテナンスは、特に重要となってきます。

 

〜歯周病と心疾患の関連性〜

歯周病が進行すると、歯周病菌が増加してきます。 そうなると 歯肉の血管から歯周病菌が入っていき、 心臓へ到達することが起きてきます。 そこで、歯周病菌が心臓の血管壁に炎症を起こすことがあります。 血管壁に炎症が起こると、動脈硬化や狭心症、 心筋梗塞を引き起こす原因となります。 歯周病患者が心疾患 (狭心症 ・動脈硬化) などを起こすリスクは、正常な人に比べて15倍くらいあると言われています。 さらに 歯周病菌は、血小板を凝集させることもあるので、血栓が作られる可能性があり、 これが心筋梗塞が起こる原因となります。

 

〜歯周病と認知症の関連性〜

皆さんは 認知症とは、どのようなイメージがありますか。高齢になった時、 多くの人がなる病気です。また、一番なりたくない病気ではないでしょうか。 認知症の7割がアルツハイマー型認知症です。 このアルツハイマー型認知症の予防は、歯周病治療や予防が重要であると言われています。 ほとんどの人は、歯周病は口の中の病気で、 脳の病気に関係はないのでは?と思われるかもしれません。 しかし、それは間違いです。 アルツハイマー型認知症の原因は、脳にアミロイドβというタンパク質が蓄積されることによって引き起こされる病気です。 このアミロイドβ というタンパク質は生成されても通常は分解され排出されるのですが、歯周病菌がこのアミロイドβを生成 促進し、 分解抑制すると言われています。 つまり 歯周病菌が歯肉の血管から血流によって脳内の血管に入り、 そこで認知症の発症因子である アミロイドβ というタンパク質を脳内に蓄積してしまう原因になります。最近では、認知症の方は定期的な歯周病の治療や予防が特に重要だと言われています 。歯周病で、たかが歯の1本ぐらい抜けてしまっても他の歯で噛めるから大丈夫。と思っていると大変なことになります。 気をつけましょう。 その他、 歯周病は認知症だけでなく、 脳卒中を引き起こすリスクが高くなります 。歯周病菌が脳内の血管に到達すると、脳の血管壁に炎症が起こり 脳の血管が詰まったり切れたりすることがあります。 脳卒中をを起こす方は、歯周病が重度になっている人が多いと言われています。

 

〜歯周病と早産 ・低体重児出産の関連性〜

妊婦中は、つわりによって セルフケアが困難となり 、女性ホルモンの影響で唾液の分泌量が低下します。 妊娠中に歯茎の一部が、コブのように膨らむ 妊娠性エプ一リスなどによって 歯周病が正常な人より発症するリスクが高くなります。  歯周病が早産 、低体重児出産を引き起こす原因だと聞くと、不安になると思います 。しかし、これは事実ですので 頑張って 歯周病の治療・ 予防をしっかりしていかなければなりません。 歯周病が進行すると歯周病菌が歯肉の血管から血液によって子宮に到達します。 そこで 子宮内に炎症が起き、子宮が収縮する刺激を受け、出産予定日前より早くなったり 、また 、低体重児出産になることになります。 重度歯周病の妊婦さんは、正常な場合に比べて 早産になるリスクは、7.5倍になると言われています。 歯周病の他にアルコール やタバコ 、高齢出産 なども 早産の原因として挙げられます。 お腹の中の赤ちゃんのためにも 妊娠中は、歯周病にならないように気をつけていかなければなりません。

 

〜妊娠中の歯周病予防について〜

歯周病を予防するにはプラークコントロールが重要です。 しかし 妊娠中は、つわりなどによって歯磨きをすることが困難なことがあるかと思います。 当院では、そのような妊婦さんにおすすめしていることをいくつかご紹介します。

水分をしっかり取る

妊婦さんはホルモンバランスの影響で、唾液の分泌量が減少してしまいます。  口の中が乾燥状態になると、歯周病になるリスクが高くなりますので、こまめに水分を取ってください。 ただし、ジュースなどの糖分を含むものは避けて お水やお茶を飲むようにしてください。

ガムを噛む

キシリトール含有のガムを噛むことによって唾液の分泌量が多くなります。 歯周病の予防につながります。

唾液腺のマッサージをする

口の中の主な 唾液腺には耳下腺 、顎下腺 、舌下腺があります。この 唾液腺を指で軽く押してマッサージしてください 。唾液の分泌量が促進されます。

歯石除去や予防処置を行う

歯科医院で定期的に歯石除去やクリーニングをして、口腔内をきれいに保ちましょう。

 

〜歯周病と肝臓疾患の関連性〜

肝臓疾患といえば、 脂肪肝炎、肝硬変、 肝臓がんなどが挙げられます。 成人の4人に1人は脂肪肝があると言われています。 この脂肪肝は、肝機能が多少低下することはありますが、それほど心配するような病気ではありません。 ただ、この脂肪肝が長い年月をかけて脂肪肝炎、肝硬変 、肝臓癌へと進行する可能性があります。 その進行する過程において 歯周病菌が関係していると言われようになりました。歯肉の血液から歯周病菌が肝臓に到達すると、脂肪肝炎になる可能性が高くなります 。歯周病菌の中で病原性の高い菌といえば GP菌 (ポリフィロモナス ・ジンジ バリス)です。 この PG 菌に感染してしまうと脂肪肝炎になる可能性が高くなります。 歯周病治療 、歯磨き指導、 歯石除去を数ヶ月行った結果、 肝機能が改善したという報告もあります。

ホワイトニングの効果

 

〜まとめ〜

歯周病は、口の中の病気ですが、進行すると糖尿病 心疾患、 認知症、早産や 低体重児出産 、肝臓病など様々な全身疾患に悪影響をもたらします 。逆に 全身疾患になっても、歯周病治療をしっかり行って改善が見られるケースもあります。 口の中の健康はもちろんのこと、 身体全体の健康を保つためにも 歯周病の予防治療は不可欠です。 頑張って歯周病予防を行ってください。

また、何か気になる点がございましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基礎疾患の歯科治療 注意すべき点

2024年2月28日

当院でも、有病者(基礎疾患)をお持ちの患者様がいらしゃいます。そのような患者様に抜歯やインプラントの説明や治療は、不安を感じることもあるかと思います。

頭からモヤモヤを出して悩む女子

本日は、基礎疾患をお持ちの患者様に、歯科治療の注意事項、また治療の進め方についてお話ししたいと思います。

インプラント治療の説明

 

代表的な基礎疾患

・糖尿病・高血圧・循環器疾患(不整脈、狭心症、心筋梗塞)・骨粗鬆症・自己免疫疾患(SLE)

このような基礎疾患をお持ちの方にどのように歯科治療を受けていただくのでしょうか。

糖尿病の方

糖尿病は血液中の糖が異常に多くなる病気です。多くの場合、内科医の指導のもとで、薬物の内服や、注射などによって血糖値をコントロールされている方の場合は、ほとんど問題ありません。しかし、血糖値コントロールされていない糖尿病の方は、自己免疫機能の低下、唾液分泌量の低下などが起こりやすく、虫歯や歯周病が重症化しやすく、時々、歯肉が腫れることがあります。特に歯周病は、糖尿病の合併症の一つと言われています。糖尿病の方は、血液循環が悪いため、自己免疫機能が低下し重篤な歯性感染症を引き起こすことがあります。また、血糖コントロールされていない方に抜歯をすると、通常なら早期に傷が治るはずのものでも、なかなかなおらず抜歯窩不全症になったり、インプラント治療を行った場合、インプラント周囲炎が進行し蜂窩織炎を引き起こすことがあります。糖尿病の方は、まず内科で、血糖値をしっかりとコントロールを行ってから歯科治療を受けていただくことになります。特に抜歯、歯周外科、インプラント治療などの外科的処置を行う際は重要なことです。そして、外科処置を行った後は、感染症を防ぐための抗生剤と痛み止めとして、鎮痛剤を服用していただくようにしています。「痛みがないから抗生剤を飲まなくても大丈夫」といった自己判断で服薬を中止することはおやめください。糖尿病は自覚症状が少ないため、予備軍もかなり多くいると言われています。糖尿病のリスクがあるかどうか、年に一度は健康診断をお勧めします。そして、すべての患者様に言えることなのですが、定期的なメンテナンスは大切です。特に糖尿病の方は、自己免疫機能が低下していることが多くしっかりとしたメンテナンスをしていないと、虫歯や歯周病の進行が早いので気をつけましょう。

 

高血圧の方

高血圧とは血液が血管を通る時に、血管壁にかかる圧力が持続的に高い症状のことを言います。血圧は心臓の収縮拡張によって、変化しますが、正常な血圧の値は、心臓収縮期で120㎜以下、 拡張期で80㎜以下がだいたいの目安です。最高血圧が140㎜HG.以上、最低血圧が90㎜HG以上であれば、高血圧と考えられます。

高血圧の方は、歯科において注意しなければならない治療が2つあります。

1つは 麻酔です。 2つ目は 抜歯です。 歯科治療においての 麻酔には、 血管収縮剤が含まれていて血圧が上昇することがあります。 たとえ 高血圧の患者様であっても、内科医が指導する薬の服用で血圧が安定している場合は、問題ありません 。ただ 血圧がコントロールできない状態で麻酔を使用すると血圧上昇で動悸が起こり 気分が悪くなったりします。 当院では、高血圧症の方には血圧が上昇しにくい 麻酔薬に変更することもあります。

また 、これはどの患者様にも言えることなのですが、 特に抜歯など 外科的歯科治療を行うと、 精神的 肉体的にストレスがかかります。 そのことによって正常な血圧な方でも血圧上昇を招き 、動悸やめまいがして気分が悪くなることがあります。 このように血圧が高くなることを 「白衣高血圧」と言われています。 特に高血圧の方は 、要注意です。

当院では、麻酔をする時、抜歯など外科的処置を行う際に、スタッフは患者様にお声かけをし、できるだけ ストレスを少なく リラックスして治療を行うようにしています。また、歯科用の局所麻酔をする時は、ゆっくりと 慎重に行うようにしています。 万一 、血圧が上昇し気分が悪くなった場合は、一時的に治療を中断して落ち着くまで様子を見ることや 、 治療を延期することもあります。 高血圧の方か問診でもお聞きしますが、場合によっては、 治療前に血圧を測らせていただくこともあります。

 

骨粗鬆症の方

骨粗鬆症は、骨の強度が低下することによって骨が脆くなり骨折しやすくなる病気です。原因として骨の代謝量のバランスの崩れ、 骨の中による破骨細胞による骨吸収量が多くなることがあげられます。 治療薬としては、骨吸収抑制剤として、ビスフォス フォネート製薬 (BP 製剤)が代表的な薬です 。歯科治療を行う際の注意点としては 、ビスフォスフォネート製剤を服用している患者さんは、 外科的な治療、 抜歯 やインプラント治療、歯周外科など行った後に 、顎骨壊死を起こす可能性があります。 また、抜歯後に細菌感染が起こると、顎骨骨髄炎を起こす可能性があります。 これは、ビスフォスフォネート製剤 (BP 製剤)を服用していると、顎骨内の血流が低下し 細菌 感染をを起こしやすい という主な原因です 。骨粗鬆症の方で 、BP 製剤を注射や服用していらっしゃる方は、 特に 外科的処置においては要注意です。 外科的処置が必要と考えられる場合は、 一度かかりつけ医に相談してみてください。

レントゲン写真を指して説明する男性歯科医師

 

循環器疾患の方

循環器疾患の多くは、血液をサラサラにする薬を服用している方が多いです。 動脈で血小板が固まりにくくするお薬を抗血板薬と言います 。代表的な薬は 、バイアスピンです。 また 、動脈で白血球やフィブリンを固まりにくくする薬を抗凝固薬と言います。 代表的な薬は、 ワーファリンです。 この2つの薬によって血の巡りをよくし 心疾患を予防しています。 循環器疾患のお持ちの方は、この2つの どちらかを服用している方が多いです。 歯科治療において、 ワーファリン や バイアスピリンを服用している患者様は、 抜歯やインプラント治療を行った際、 出血が止まりにくい 傾向があります。 通常5〜10分ぐらいで止血するものでも30分以上止血にかかることがあります。 以前は、 抜歯前と抜歯直後 ( 2〜3日間)は 、ワーファリン や バイアスピリンの服用を中断するように指示していましたが 、現在では中断せずにそのまま抜歯インプラント治療などの外科処置を行うようにしています。 なぜなら 中断することによって心筋梗塞や脳梗塞になってしまうと 、それこそ大変なことになってしまいます。 当院では、出血が止まらない場合としてガーゼなどで押さえつけて止める 圧迫止血、 あるいは 抜歯窩に 止血剤を使用したり 場合によっては、 止血シーネを使用して出血を止めるようにしています。 血小板減少症のように 一度出血するとほとんど 止まらない 疾患もありますので 、一度かかりつけ医に確認してから行うことがベストです。

 

ステロイド剤を服用している方・自己免疫疾患の方

自己免疫疾患の方は、ステロイド剤を服用していることが多いです。 このステロイド剤は、過剰な免疫反応や 炎症や 痛みや腫れを抑制するために使用しています。 ステロイド剤を長期に服用している方は、 細菌感染を起こしやすく 虫歯や歯周病になりやすいです。 正常な方もそうですが 、虫歯や歯周病の予防には特に気をつけなければなりません。 また抜歯後は、傷が治りにくい傾向にあります。 外科処置を行う際には慎重に行わなければなりません。 当院では、長期 ステロイド剤を服用されている方の歯科治療において 外科処置を行う際には、抗生物質を通常より多く服用していただいたり、処置を行う前に 前投薬として服用していただくことがあります。できるだけ細菌感染を最小限にするよう心掛けています。

机に置かれた薬と水

 

まとめ

歯科治療を行う上で基礎疾患を基礎疾患がある患者様への対応や注意すべき点をお話ししました。この基礎疾患においても、歯科治療において 外科的処置を行う際は、 患者様への 問診を行い 現在 どういう状況なのか把握しなければなりません。 また、どのような薬を服用しているか しっかり確認したいため、 おくすり手帳があれば、ご持参していただきたいと思います。 また、場合によっては、 かかりつけ医にご相談しなければなりません 。

当院では、近くの医療機関としっかりと連携し、患者様にとってベストな歯科治療を行っていきたいと思っております。

何か気になる点がございましたらお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

歯科治療で使用されるジルコニアとは?メリット・デメリットを解説!

2024年2月23日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

ジルコニアの歯

ジルコニアとは、セラミックの一種でありながら、高い強度と耐久性を誇る素材です。「人工ダイヤモンド」とも呼ばれ、歯科治療においてその優れた特性から注目を集めています。

ジルコニアは、金属アレルギーの心配がないことや、長期間の使用による変色・変形のリスクが低い点も魅力です。

しかし、ジルコニアにもデメリットは存在します。

この記事では、歯科治療で使用されるジルコニアについて、そのメリットとデメリットを詳しく解説します。

ジルコニアとは?

ジルコニアの歯

ジルコニアとは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれるセラミックの一種で、優れた審美性と高い強度を誇る素材です。

従来、奥歯の被せ物には金属が用いられてきましたが、現在では強度が高いジルコニア製の被せ物が広く採用されています。これにより、金属アレルギーを持つ方でも、安心して奥歯の治療を受けられるようになりました。

さらに、差し歯の土台に金属ではなくジルコニアを使用することで、歯茎が黒ずむ問題も解決されるでしょう。ジルコニアの応用は歯科治療にとどまらず、人工関節などの医療分野にも広がっており、その生体親和性と無害性が評価されています。

口内環境は食事や飲み物によって温度が変わったり、酸性やアルカリ性に変化したりしますが、ジルコニアはそのような過酷な環境でも安定しており、歯や歯茎に悪影響を及ぼすことはほとんどありません。

このように、ジルコニアはその美しさ・強度・生体親和性を活かして、医療分野での幅広い応用が期待される素材なのです。

ジルコニアのメリット

ジルコニアのメリットイメージ

ジルコニアの最大のメリットは、高い強度と耐久性です。また、金属を使用しないため、金属アレルギーや歯茎の黒ずみなどのリスクもありません。

ジルコニアのメリットを以下に詳しく解説します。

強度・耐久性に優れている

ジルコニアはオールセラミックと比較して顕著な強度と耐久性を持ちます。長期間使用しても割れにくいのが大きなメリットです。

歯ぎしりや食いしばりのある方や、噛み合わせの強い奥歯や前歯の差し歯に使用しても、割れる心配は少ないでしょう。

見た目が美しい

ジルコニアは自然な白さと透明感を持ち、光を透過することで天然歯のような自然な仕上がりを実現します。

かつては天然歯との色の調整に難がありましたが、技術の進歩により天然歯に近い色合いを再現できるようになりました。セラミック治療では仮止めの段階で仕上がりを確認できるため、患者さんが理想とする仕上がりに近づけることができます。

ジルコニアはセラミックの美しさと金属に匹敵する耐久性を兼ね備えており、このバランスがジルコニアを選ぶ際の大きなメリットです。

虫歯になりにくい

ジルコニアの表面は滑らかな質感のため、プラークや汚れが付着しにくいです。そのため、長期間にわたって口内を清潔に保つことができます。

また、土台の歯とジルコニアの歯との間に隙間ができにくいため、適切なセルフケアを行うことで虫歯の再発リスクを低減できるのも大きなメリットです。ジルコニアは、その美しさだけでなく、口内衛生を維持しやすい点でも優れた素材といえるでしょう。

金属アレルギーのリスクがない

銀歯の場合、唾液によって金属が溶け出して金属アレルギーを引き起こすリスクがあります。

一方、ジルコニアは金属を含まない素材であるため、金属アレルギーの心配がありません。安全性が高い点も大きなメリットといえるでしょう。金属アレルギーを持つ方にとって、ジルコニアは安心して使用できる選択肢となり得ます。

変色しにくい

ジルコニアは金属を使用しないため、経年変化による変色やくすみ、黄ばみがほとんどありません。銀歯のように銀イオンによる歯茎の変色もなく、見た目の美しさが長期間維持される点もメリットです。

審美性と機能性を長く保ちたい人にとって、ジルコニアは理想的な選択肢といえるでしょう。

ジルコニアのデメリット

ジルコニアのデメリットイメージ

ジルコニアにはさまざまなメリットがありますが、デメリットも存在します。

以下に、ジルコニアのデメリットについて解説します。

費用が高額

ジルコニアを用いた歯科治療は基本的に保険適用外であり、治療費が高額になることがデメリットの一つです。

しかし、ジルコニアの耐久性と長寿命を考慮すると、コストパフォーマンスは非常に高いと評価されています。初期投資は大きいものの、その後の長期的なメンテナンス費用や交換頻度を減らすことができるため、結果的に費用を抑えられる場合があります。

自然さがやや劣る

ジルコニアはオールセラミックと比較すると、白さや光沢の点で少し自然さに欠ける場合があります。

しかし、この違和感はよく見なければ分からない程度であり、大きな問題にはなりにくいです。実際にジルコニアを使用しても、初対面の人に歯が不自然に見えると感じられることはほとんどないでしょう。

歯を多めに削る必要がある

ジルコニアは、表面をポーセレンというセラミックで覆う二重構造になっています。二重構造になるとその分の厚みが必要になるため、歯を多く削る必要があるのです。歯を削る量が少ないと、ジルコニアが適切にフィットしない可能性が高くなります。

ジルコニアとセラミックの違い

ジルコニアとセラミックの違いイメージ

ジルコニアもセラミックの一種であるにも関わらず、一般的なセラミックと区別される理由は、主に素材の違いにあります。

ジルコニアは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれるほどの高い強度を持っています。これにより、耐久性においてセラミックの中でも際立っているのです。

一方、オールセラミックはジルコニアほどの強度はないものの、天然歯に近い色調や透明感があり、審美性に非常に優れています。つまり、ジルコニアは耐久性が高く、オールセラミックは審美性が高いという大きな違いがあるのです。

ジルコニアの費用

ジルコニアの費用イメージ

ジルコニアの一般的な相場は12万~18万円程度です。なお、ジルコニアを使用した治療は保険適用外となるため、全額自己負担となります。

しかし、セラミック治療に関連する費用は医療費控除の対象となります。これには、ジルコニア歯の作成や装着のための治療費、必要に応じて処方された医薬品・市販薬の費用、通院に必要な公共交通機関の交通費などが含まれます。

ただし、すべてのケースが医療費控除の対象になるわけではありません。治療が目的であれば基本的に医療費控除の対象になりますが、審美目的の場合は対象にならない場合があるのです。

虫歯治療でジルコニアを使用した場合や、入れ歯にジルコニアを使用した場合などが対象となります。

治療に関連する全ての費用は医療費控除の対象になるため、領収書は大切に保管しておきましょう。この制度を利用することで、ジルコニア治療にかかる費用の負担を軽減することが可能です。

まとめ

ジルコニアの歯にした人

ジルコニアは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれ、セラミックの一種でありながら特に高い強度と耐久性を持つ素材です。金属アレルギーの心配がなく、長期間の使用による変色・変形のリスクも低いため、奥歯から前歯まで幅広い歯科治療に適応できます。

表面が滑らかなため、プラークや汚れが付きにくく、清潔に保ちやすい点も大きなメリットです。

一方、ジルコニアは保険が適用されないため、治療費が高額であることがデメリットです。

しかし、医療費控除の対象になるため、治療にかかる費用の一部を軽減できる可能性があります。

ジルコニアとオールセラミックの違いは、主に耐久性と審美性です。ジルコニアは耐久性に優れており、オールセラミックは審美性に優れています。これらの特性を理解し、ご自身のニーズに合わせた素材を選択しましょう。

セラミック治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

小児矯正(Ⅰ期治療)について

2024年2月21日

小児歯科矯正について、ご相談を受けることがあります。

よくある質問では、「矯正はいつ頃から始めるのがいいですか?」「 どれぐらい費用がかかりますか?」 などです。

本日は 、小児矯正についてお話ししたいと思います。

一般的に小児の矯正とは、6歳 臼歯が萌出する時期から 、ほとんどの乳歯が永久歯に生え変わる 12〜13歳くらいに行います。

歯科矯正治療は、1期治療と2期治療に分かれており、小児矯正は1期治療で、顎の発育している時期に行う矯正治療で目的は 、顎の成長のコントロールを行うことによって永久歯が萌出するスペースを確保する目的で行います。

2期治療は、全て 永久歯に生え変わっている状態で歯を1本ずつ移動させていく 治療です。

 

小児矯正   1期治療の目的

「子供の頃から矯正をするよりも、成人になってからすれば良い」と考えている方がいらっしゃるかもしれません。 実は、上下顎の発育のバランスが悪いと矯正治療が困難になったり、矯正治療できないケースもあります。歯科矯正においては、歯を移動させることだけでなく 顎の成長のバランスを考えなくてはなりません 。小児矯正 (1期治療)では、顎の成長のバランスを考慮し 、永久歯が生える スペースを確保し顎顔面の正しい成長を誘導するための矯正治療を目的としています。 では 、小児矯正 (1期治療)とはどんな治療をするのでしょうか。

実は 小児矯正( 1期治療)の治療法は 歯並びや噛み合わせの状態によって異なります。不正咬合には6つの種類があります。

 

  

  

 

お子様は、不正咬合にあたりますか? このように不正咬合の状態によって、 治療法 装置が変わってきます。

①叢生の治療法

叢生の原因は、 歯の大きさと顎の大きさ幅がアンバランスな場合に起こります。 例えば 、歯が大きくて顎が小さい場合は 、歯が生える スペースが足りないため 永久歯がガタガタの状態で生えてきます 。これが後に叢生と呼ばれる 不正咬合になるわけです。治療法として 顎を広げて歯を生える スペースを作るための装置を装着することが大切です 。代表的な装置として、クワドヘリックス、 拡大床があります。

※クワドヘリックス

 

※拡大床写真

 

クワドフェリックスは、ワイヤーをコイルのように曲げたヘリックス形状部分の弾力によって 歯列弓を広げていきます。

拡大床の場合は、中央にある ネジを少しずつ回すことによって 歯列弓を広げる装置です 。その他に使用する装置として ヘッドギアなどがあります。

 

※ヘッドギア

ヘッドギアは、上顎の6歳 臼歯を遠心移動 (後方移動 )させ、 6歳臼歯の前方に萌出してくる 小臼歯のスペースを確保する目的で使用します 。その他、 前方への成長を抑制することが期待されるため 、叢生だけでなく上顎前突の場合でも使用し、場合によっては ヘッドギアと クワドヘリックスの2つの装置を併用することもあります。

 

②上顎前突

上顎前突の治療法としては、 顎の発育に問題がある場合 、上顎骨の発育を抑制したり 下顎骨の成長を促進させなければなりません。 そのための 装置として代表なものは 、ヘッドギアです。 歯の移動で直せると判断した場合、前歯部にブラケットをつけて ワイヤー矯正を行うことがあります。

 

③反対咬合 

反対咬合の場合は、 下顎の成長を抑制する装置が必要となるケースが多いです。

代表的な装置としては、チンキャップが挙げられます 。その他に ムーシールドを使用するケースもあります。

 

※ムーシールド

※チンキャップ

ムーシールドは、マウスピースのような装置で、3歳ぐらいから使用することがあります。 1期治療は6歳ぐらいからと、お話ししましたが、反対咬合の場合は、3〜4歳頃に歯科医院に行って相談してみられるのもいいと思います。 このムーシールドを使用するだけで反対咬合が治ることがあります。

 

④開咬

開咬とは、 上下顎の奥歯が噛んだ状態で上下の前歯に隙間がある状態のこと言います 。このような状態の場合、 前歯で食べ物を噛み切ることができません。 治療法としては、どうして 開咬になったのか原因を考えなければなりません。 多くの場合、習癖が関係しています。 指しゃぶり、 舌癖、噛む力が弱い  などが挙げられます 。このような原因を改善しなければ 開咬は治りません。 治療法として 舌癖を改善する場合は、 タングクリブといった矯正装置を使用することが多いです

※タングクリブ

※床タイプ

 

また、噛む力が弱いことが原因の場合は、 MFT 口腔筋機能療法を行うことを おすすめしています 。この口腔筋機能療法とタングクリブの使用によって、開咬が治っていく ケースが多いです。ただ、 骨格性が原因の場合は、成人になって 外科的な治療が必要な場合があります。

指しゃぶりは、3歳ぐらいまではあまり心配しなくても大丈夫だと思います 。それ以降は、 指しゃぶりをやめさせないと永久歯が生えてきた時に開咬状態になります。 指しゃぶりの原因の多くは、精神的な部分が大きいと考えられます。 当院では、保護者さんに生活習慣を考えるように おすすめしています。 手や指を使った遊びをする、 スキンシップを多く取る、 夜眠くなると指しゃぶりをするお子様には、手を繋ぎながら 絵本を読んだりするのもいいかもしれません 。あまり 「指しゃぶりをするな」と怒ったりするのは 、おすすめしません。

 

⑤過蓋咬合

奥歯を噛みしめた状態で、上の前歯が下の前歯を過剰に覆いかぶさっている状態で前歯の噛み合わせが深い状態を言います 。別名 ディープバイト と言うことがあります 。過蓋咬合の治療法で使用する装置として 代表的なものは FKО、 咬合斜面板です。

※FKO

 

※咬合斜面板

・FKO は 顎の位置を変え 成長を誘導する装置です。

・咬合斜面板は下顎の 前歯を斜面に滑らせることによって、 下顎を前に誘導する装置です。

過蓋咬合が上顎骨の前方にあることが原因と考えられる場合は、上顎を後方に移動させるため ヘッドギアを併用することもあります 。このような装置を使用して下顎を前方に誘導して過蓋咬合の治療を行います。 また不正咬合は過蓋咬合であり、 叢生にもなっているケースもあります。 そのような場合 、過蓋咬合を治した後、 叢生の治療を行うこともあります。

 

⑥空隙歯列

空隙歯列とは、全体の歯と歯の間に隙間がある歯列のことを言います。

「すきっ歯」と言うことを耳にしたことはありませんか?

代表的なものとして、真ん中の前歯に隙間がある場合は、正中離開と言います。 正中離開の原因は、

①顎の大きさに対して歯が小さい場合

②先天性欠如で歯が1本 元々ない場合

③ 上唇小帯が大きく 正中の歯まで達しているため

以上このような事が考えられます。

正中離開の治療方法としては、まず ワイヤー矯正です 。ほとんどの場合、2期治療で行います。 ただ、上唇小帯が原因で正中離開が起こっている場合、 小帯を切除し 前歯のみ ブラケットをつけて治療することもあります 。この場合は、 小児矯正 (1期治療)で行います。

上唇小帯の大きさは、小児の段階で注意しなければなりません。 正中離開になる可能性があると判断した場合は、前歯が萌出する前に切除する必要があります。 切除することによって正中離開を未然に防ぐことができます。

 

まとめ

小児矯正の目的は、 顎の発達の促進させることによって これから生えてくる 永久歯が正常な位置に生え揃う スペースを確保することや、 悪習慣を改善することです。 歯列不正は、歯の生え方が悪いだけでなく 顎の発育に問題があることも大きな要因です。小児矯正をすることによって成人矯正 (2期治療)をしなくても良いこともあります。 成人矯正の場合 、小臼歯を抜歯してスペースを確保し矯正治療を行う場合があります。 もし小児矯正を行っていれば、成人矯正を行うことになったとしても、 抜歯が不要な場合や治療期間も短くなることもあります。 お子様の歯並びが気になる方は、6歳 臼歯が生えた頃に 歯医者さんにご相談をしていただくことをおすすめします。

   

また 、気になる点がございましたらお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

インプラントの被せ物が取れたときには!対処法と注意点を解説!

2024年2月16日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インプラントの説明をする歯科医師

インプラント治療をした後、強い力が加わったことなどが原因で被せ物が外れてしまうことは少なくありません。特に、日常的に食いしばりや歯ぎしりをしている方は、被せ物に強い負荷がかかるため取れることがあるのです。

今回は、インプラントの被せ物が取れてしまう原因や取れてしまった時の注意点・対処法について詳しく解説します。

インプラントの構造

インプラントの構造

インプラントは、インプラント体・アバットメント・被せ物の3つのパーツで構成されています。それぞれ詳しく解説します。

インプラント体

インプラントの土台となる人工歯根の部分を、インプラント体といいます。ネジのような形状で、インプラント全体を支える重要な役割を担っています。

純チタンやチタン合金でできていて、円錐形や円錐形をしています。

アバットメント

アバットメントとは、インプラント体の上に取り付けられるパーツです。アバットメントには、インプラント体と被せ物を繋ぎ合わせる役割があります。

純チタンやチタン合金の他に、金合金やセラミックが用いられることが多いです。アバットメントとインプラント体は基本的にセットで使用されるため、同じメーカーの適合するものでなければ装着できません。

なお、インプラント治療には、アバットメントを用いることなくセメントで被せ物を接着する方法もあります。

被せ物(上部構造)

被せ物(上部構造)は、インプラントの一番上に被せる人工歯の部分です。被せ物に用いられる素材はセラミックが多く、天然の歯とほぼ同じくらいの強度を持つといわれています。

ただし、強い衝撃や負荷が加わった場合には、割れたり取れたりしてしまうことがあるため注意が必要です。

インプラントの被せ物が取れる原因

インプラントの被せ物が取れる原因で悩む女性

では、どのような原因でインプラントの被せ物が取れるのでしょうか。ここからは、インプラントの被せ物が取れる主な原因を5つ解説します。

経年劣化

インプラントの被せ物の寿命は、平均して10〜15年ほどです。被せ物の劣化が進んだ状態では、割れたり取れたりする可能性が高くなります。被せ物がすでに寿命を迎えている場合は、作り変えなければなりません。

また、先にも述べましたが、インプラント治療には被せ物とインプラント体をセメントで接着する方法があります。この場合、セメントが劣化することによって被せ物取れてしまうことがあります。

ネジが緩んだ

アバットメントと被せ物がスクリューと呼ばれる細かいネジで接合されている場合、ネジが緩んで被せ物が取れるケースがあります。強い負荷がかかったり噛み合わせの不具合が生じていたりする場合に、ネジが緩んでしまうことがあるのです。

ネジの緩みは患者さまご自身では確認できないため、歯科医院で定期的なメンテナンスを受けることが大切です。

強い衝撃が加わった

被せ物自体に強い衝撃が加わった時にも、被せ物が割れたり外れたりすることがあります。飴やナッツ類、せんべい、梅干しの種など、硬い物を噛み砕く時に強い衝撃が加わり、割れたり取れたりすることがあるのです。

被せ物に用いられるセラミックは強度が高い素材ではありますが、インプラントには衝撃を和らげるための歯根膜が存在しません。噛んだときの衝撃を直接受けるため、大きなダメージを受けるのです。

噛み合わせが合っていない

嚙み合わせが合っていない場合にも、部分的に強い負荷がかかって被せ物が取れることがあります。また、噛み合わせが合っていない状態では、インプラントの破損だけでなく、顎関節症や頭痛、肩こりなどを招くこともあります。

食べ物を噛む時や会話をする時に違和感がある場合、歯科医院で噛み合わせの状態をチェックしてもらいましょう。

食いしばりや歯ぎしり

食いしばりや歯ぎしりの癖がある方も要注意です。食いしばりや歯ぎしりによって日常的にインプラントに負荷がかかると、被せ物が取れたり破損したりする原因となります。

マウスピースを装着するなど、負荷を軽減しましょう。

インプラントの被せ物が取れたときの注意点

インプラントの被せ物が取れたときの注意点イメージ

インプラントの被せ物が取れたとき、どうしたらよいのか分からずに焦る方は少なくありません。インプラントの被せ物が取れたときの注意点は、以下のとおりです。

口の中に放置しない

取れた被せ物を口の中で放置するのは大変危険です。誤飲のリスクがあるため、口の中から出してケースなどで保管してください。

被せ物に破損がない場合は再装着できることもあります。失くしたり破損した場合には、再製作に費用がかかる可能性があるため注意しましょう。

自力で戻そうとしない

被せ物が外れたときに、とっさに元に戻そうとする方は少なくありません。

しかし、自力で戻そうとするのは絶対にやめてください。被せ物には正しい装着方法があります。無理に力をかければ破損する可能性もあるでしょう。

自宅にある接着剤で元に戻すことは、細菌感染やお口の中を傷める危険があるため避けてください。

アバットメントに力をかけない

インプラントの被せ物が取れた場合、アバットメントがむき出しの状態になります。アバットメントが気になって触ったり、その部分で物を噛んだりすると、アバットメントやインプラント体まで破損するかもしれません。

アバットメントが露出した時は、できるだけ負荷がかからないように注意しましょう。特に、硬い物を噛み砕いたり力仕事やスポーツで強く噛みしめたりする場面では、気を付けてください。

インプラントの被せ物が取れたときの対処法

インプラントの相談をする女性

ここでは、被せ物が取れた時の2つの対処法をお伝えします。

外れた被せ物を保管する

先にも述べましたが、外れた被せ物はしっかりと保管しましょう。ティッシュやハンカチなどに包むのではなく、ケースなどにしまって破損しないように保管することが大切です。

できるだけ早く歯科を受診する

すぐに受診できない方もいるかもしれませんが、できるだけ早めに歯科を受診しましょう。被せ物が外れたまま放置すると、アバットメントやインプラント体に負担がかかり破損の原因になりかねません。

細菌感染を起こしてしまえば、インプラント周囲炎になって歯肉や骨にまで炎症が広がることも考えられます。外れた部分を気にすることで噛み合わせが変わり、頭痛や肩こりなどの不調が出ることもあります。万が一受診できない場合でも、事前に電話で連絡しておきましょう。

インプラントの被せ物が取れたときの治療にかかる費用

ンプラントの被せ物を取れたときの治療にかかる費用イメージ

インプラントは自由診療のため、治療にかかる費用は歯科医院によって異なります。被せ物が再装着できる状態であれば再製作の費用はかかりませんが、装着費用や受診料がかかります。

被せ物を取り替える場合は、1本あたり5万〜15万程度が相場です。被せ物の種類によって費用は変わるので、歯科医院で確認しましょう。

ただし、インプラント治療の場合は保証期間を設けている歯科医院が多いです。条件を満たしていれば、無料で再装着できる可能性があります。

定期的なメンテナンスをしっかり受けていることが条件の場合が多いので、条件を満たしているかどうか歯科医院で確認してみてください。

インプラント体やアバットメントが取れたときには

インプラントの器具

被せ物がとれたときのことについて詳しく解説しましたが、アバットメントやインプラント体が取れるケースもあります。ここでは、アバットメントやインプラント体が取れる原因や取れたときの対処法について解説します。

アバットメントが取れる原因と対処法

アバットメントとインプラント体はネジで接合されているため、ネジの緩みによってアバットメントが取れることがあります。ネジを締め直す必要があるため、取れた部品をしっかりと保管して歯科医院を受診しましょう。

なお、アバットメントのネジは一度締め直しても再び緩むことがあります。定期的にチェックを受けて、締め直す必要があります。

インプラント体が取れる原因と対処法

インプラント体が取れる主な原因は、骨との接合不全やインプラント周囲炎です。

インプラント体が抜け落ちた場合、インプラント体を支える骨に何らかの異常があると考えられます。放置すると、さまざまな悪影響を及ぼすため、できるだけ早めに歯科へ相談してください。

骨の結合がうまくいかなかった場合は、精密検査を行って原因を明らかにする必要があります。原因を解決した上で再手術する必要があるでしょう。

インプラント周囲炎によってインプラント体を支えている骨が溶けた場合は、骨の量を増やす骨造成という治療が必要です。骨が足りない部分に自分の骨を移植して骨の再生を促しますが、骨が十分に再生するまでは数か月かかることもあります。

まとめ

インプラントの模型

強い衝撃などが加わることによって、インプラントの被せ物が取れてしまうことがあります。取れた場合は、しっかりと保管してすみやかに歯科を受診することが大切です。

放置すると、他の部分に過度な負担がかかります。細菌感染を引き起こしたりするリスクが高まります。問題が悪化して処置が増えれば、その分治療期間や費用がかさんでしまうこともあるので、できるだけ早めに対処しましょう。

また、インプラントは定期的なメンテナンスが重要な治療です。ネジの緩みや噛み合わせの状態、歯ぐきの状態などを定期的にチェックすることで、被せ物が取れるのを防止できます。

快適な使い心地を維持するためにも、定期的にメンテナンスを受けましょう。不具合や違和感がある場合には、早めに歯科医院へ相談してください。

インプラント治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

~「口腔機能低下症」ご存知ですか~

2024年2月14日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

以前と比べて、このような症状はございませんか?

顎に手を当てて考える女性

✔硬いものが食べにくくなった

✔口の中が乾くようになった

✔薬を飲み込みにくくなった

✔滑舌が悪くなった

✔汁物を飲む時にむせるようになった

✔食事にかかる時間が長くなった

✔食べこぼしをするようになった

✔食後、口の中に食べ物が残るようになった

上記の3つ以上当てはまる場合は、 口腔機能低下症の可能性があります。

口腔機能低下症は、その名の通り、口腔内の機能(咀嚼、嚥下、唾液分泌、感覚なのど)が少しずつ低下していく 症状です。原因は、主に加齢によるものですが、 その他にも 疾患や障害など様々な要因があります。口腔機能低下自分は、いくつかの口腔機能の低下による複合要因によって現れます。この症状を早期に自覚することで、食事や会話を楽しむこと、そして笑顔が続く健康長寿をサポートできます 。口腔機能低下症を放置すると咀嚼障害や摂食嚥下障害などの口腔の機能障害に陥り、または低栄養やフレイル、サルコペニアを進展させるなど全身の健康を損なうことがあります。食事をすることが難しくなり、お口だけでなく全身の筋肉が衰え 特に高齢の方は、要介護状態に繋がります。

 

《口腔機能低下症を診断する7つの検査項目》

口腔機能低下症の検査は、以下の7つの項目を行います。

①口腔内の衛生状態不良

② 咀嚼機能の低下

③口腔内の乾燥

④舌口唇の運動機能の低下

⑤嚥下機能の低下

⑥ 咬合力の低下

⑦ 低舌圧

診断基準は、口腔機能低下症の7つの下位症状(口腔衛生状態不良、口腔乾燥、咬合力低下、舌口唇運動機能低下、低舌圧、咀嚼機能低下、嚥下機能低下)のうち、3項目以上該当する場合に口腔機能低下症と診断されます。

口腔機能低下症の早期発見と適切な管理が重要です。生活環境や全身状態を考慮して、口腔機能を適切にサポートしましょう 。

 

《口腔機能低下症の特徴》

口腔内の微生物の増加、口腔乾燥、咬合力の低下、舌や口唇の運動機能の低下、舌の筋力低下、咀嚼や嚥下機能の低下など、複数の口腔機能が低下しています。

 

《口腔機能低下症の治療方法》

歯の欠損が原因であれば、インプラントや入れ歯などの補綴治療が考慮される場合もあります。 歯周病や口内炎などの疾患による場合は、適切な治療を行うことが重要です。 さらに、言語機能の低下に対しては、言語療法などのリハビリテーションが行われることもあります。

口腔機能低下症の治療法はいくつかありますが、いくつかご紹介いたします。

 

★専用器具による舌圧トレーニング

「ペコぱんだ」と呼ばれる専用器具を使用して、舌圧を鍛えることができます。これは嚥下(飲み込み)に必要な舌と口蓋の接触力(舌圧)を強化するために開発された自主訓練用トレーニング用具です。異なる硬度のものがあり、筋力上昇に合わせて徐々に調整できます。

★舌の体操(舌圧訓練)

舌を左のほほの内側に強く押しつける。 自分の指で、口の中の舌の先を、ほほの上から押さえる。 それに抵抗するように、舌をほほの内側に、ゆっくり10回押しつける。 右のほほでも同じこと繰り返す。

★あいうべ体操

この体操は、福岡の内科医である今井一彰先生が考案したものです。舌圧を鍛え、口呼吸を抑制することができます。大きく「あ~」「い~」「う~」「べ~」と口を動かすことで行います。

 

★咬合の回復

歯がなくなると咬む能力が低下し、硬いものが食べられなくなります。歯がなくなった部分は補綴物で補って、物を食べられるようにします。ブリッジ治療や入れ歯、インプラントなどの治療法があります。

インプラント治療

 

《口腔機能低下症の予防と管理》

・口腔衛生の改善

歯磨き、舌の清掃、義歯のケアなどを適切に行うことで、口腔内の健康を維持しましょう。

口腔ケアを行う女性

・咀嚼と飲み込みの訓練

咀嚼や飲み込みの機能を向上させるために、シャキア訓練や頸部等尺性収縮手技を試してみてください。

・唾液腺のマッサージと口腔内乾燥症の治療

口腔が乾燥するドライマウスの対策として、唾液腺マッサージをお勧めします。

・栄養状態の評価と適切な食事

体重の変化やBMIをモニタリングし、適切な栄養状態を維持しましょう。口腔機能に適した食事の形態を選択し、栄養指導を受けることも重要です。

・口腔機能精密検査の実施

口腔機能低下症の診断には、口腔機能精密検査を行います。異常が認められた項目に対する訓練を行い、機能を改善しましょう。

 

《口腔機能低下症にならないために心がけるべきこと》

◆口腔衛生状態を保つために

1日2回以上 歯を磨き、歯間ブラシやフロスを使いましょう。 義歯やマウスピースを使用している場合は、こまめに洗浄して清 潔に保つことが重要です。舌ブラシを用いて舌も綺麗にしましょう。

◆咀嚼機能の低下を防ぐために

食事の際は、1口に20~30回咬んで食べることが理想です。

◆口腔乾燥にならないために

日常的に、口をしっかり動かしましょう。唾液腺のマッサージを行い ジェルなどの保湿剤を併用しましょう。ロがポカンとあいてしまった り、口呼吸にならないよう、MFT訓練(口腔筋機能療法)を受けることも効果的です。

インプラント周囲炎の症状が出てきた女性

◆舌口唇運動の機能低下を防ぐために

舌の筋力を鍛える運動をしましょう。舌のトレーニングは、誤嚥性肺炎のリスクが減少したという報告もあります。早口言葉など口をよく使う運動をしましょう。

◆嚥下機能の低下を防ぐために

飲み込みの力を鍛えましょう。 呼吸訓練などを行い、呼吸する筋肉を鍛えましょう。

◆咬合力の低下を防ぐために

虫歯や歯周病で歯を失うことにより、歯全体でかみ合う力が不足し ます。定期的に、歯科医院で検診を受けましょう。

歯ごたえのあるものを食べ噛む力を鍛えましょう。

◆低舌圧にならないために

舌をよく動かすようにしましょう。

舌を口の中で弾いて音を鳴らしてみましょう。

 

いつまでも健康の実現のためには、お口の中を清潔に保ち、口腔衛生管理とお口の機能を維持する口腔機能訓練の両方を実践することが大切です。

毎日のケアでは、どんなにしっかり歯磨きをしていているつもりでも落としきれない汚れや歯石があります 。そのため 歯科医院で必要な治療や予防処置を定期的に行うことが必要です。 定期的な歯科医院でのケアでお口の中を清潔に保っていきましょう。

治療後に鏡で自分の歯を確認する女性

いつまでも、健康で食べる楽しみをもっていたいですよね!

口腔機能低下症を予防していくことは摂食・嚥下の障害や低栄 養・廃用・要介護状態への移行を防ぐことに繋がります。

わからないことがあれば、当院のスタッフまでお気軽にご相談下さい。

 

 

 



診療スケジュール

当院へのお電話からの問い合わせは0857-38-2118へ

診療時間
9:00~12:30
9:00~13:00
14:30~19:00
-
-
-
/
/
/
-
-
-
/
-
/
休診日:日曜日午後・祝日午後・木曜日
★ 変則診療時間:土曜日午後14:30-18:00
ご予約・お問い合わせはこちら
山根歯科医院の外観
フッターオファー
© 2021 山根歯科医院