Tag Archives: メンテナンス

インプラントの寿命はどれくらい?長く安心して使うためのポイント!

2023年10月6日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インプラント治療をされた顎の骨のイメージ

インプラント治療は、歯科治療のなかでも高額で難易度の高い治療方法の一つです。高額な治療費を出してインプラント治療を受けたなら、少しでも長く使いたいと思う方が多いでしょう。

今回は、インプラントの寿命や、寿命に影響を与える要因、インプラントを長持ちさせるための方法などを解説します。

インプラントの寿命はどれくらい?

顎に手を当てて考える女性

まずは、インプラントとはどのような治療方法なのか確認しましょう。

インプラントとは、虫歯や怪我・事故などで根ごと歯を失った場合や、歯の根が割れた場合に行われる、失った歯を補う治療方法の一つです。インプラント以外に歯を補うための方法はいくつかありますが、ほかの治療方法と大きく違う点は、以下のとおりです。

・自分の歯のような噛み心地を得られる

・天然歯のような自然な見た目に仕上がる

・ほかの歯を削らない

インプラントは、インプラント体、アバットメント、人工歯の3つから成り立ちます。

インプラント治療では、まずインプラント体とよばれる人工歯根を顎の骨に埋め込みます。インプラントは歯根から再現するため、天然歯のような噛み心地を実現できるのです。一番上のパーツの人工歯は、セラミックとよばれる天然歯に近い色調・透明感を再現できる素材を使うため、自然な見た目を叶えられます。

インプラントは単独での治療が可能なので、隣の歯を削って被せ物をする必要がありません。周囲の健康な歯を守りながら治療を受けられるのです。

インプラントの平均寿命

インプラントの平均寿命は、10〜15年程度といわれています。あくまで平均なので、ケアの方法などによってはもっと長く使える場合もあるでしょう。

インプラントを長持ちさせるための方法は後述するので、ぜひ参考にしてください。

ほかの治療方法との寿命の比較

失った歯を補う治療方法は、インプラントのほかにブリッジや入れ歯などが挙げられます。インプラントとブリッジ、入れ歯の平均寿命を比較しましょう。

<インプラント・ブリッジ・入れ歯の平均寿命>

種類 インプラント ブリッジ 入れ歯
治療方法 顎の骨にインプラント体を埋め込んで人工歯を被せる 失った歯の両隣の歯を削って橋のような被せ物をする 失った歯の周囲の歯にバネをかけて義歯を固定する
平均寿命 10〜15年程度 5〜8年程度 4〜5年程度
費用 300,000〜400,000円程度 20,000〜30,000円程度 5,000〜20,000円程度

インプラントの平均寿命は、ブリッジや入れ歯に比べると比較的長いことがわかります。インプラント体はチタンで作られますが、チタンは金属のなかでも丈夫で、歯に強い力がかかっても支えられるといわれています。

ブリッジや入れ歯は周囲の歯を土台として義歯を支えているため、周囲の歯に負担がかかりやすいです。噛む力が強い場合、周囲の歯に過度な負担がかかるでしょう。負担に耐えられず、再治療が必要になることがあります。

インプラントの寿命に影響を与える要因

歯科医院でカウンセリングを受ける女性

インプラントの寿命に影響を与える要因は、以下のとおりです。

・インプラント周囲炎

・噛み合わせ

・喫煙習慣

・メンテナンス

・インプラント以外の歯のトラブル

それぞれ解説します。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラントの歯周病ともいわれる病気です。インプラント周辺組織が炎症を起こし、進行すると顎の骨が溶けます。インプラントを支えられなくなり、最終的にインプラントが抜け落ちるでしょう。

インプラント周囲炎の原因は、歯周病菌です。磨き残しなどが多いと口内の衛生状態が悪くなり、歯周病菌が繁殖します。

噛み合わせ

噛み合わせが高すぎることなどが原因でインプラントに強い力がかかると、インプラント体やインプラントの周りに大きな負担がかかります。人工歯が破損するなど、インプラントの寿命に影響を与えるでしょう。

天然歯には、顎の骨を衝撃から守るためのクッションの役割を果たす歯根膜という組織があります。インプラント治療をした歯には歯根膜が存在せず、衝撃がダイレクトに伝わります。そのため、強い力がかかるとインプラントの寿命に影響を与えるのです。

噛み合わせが悪いと、インプラント周辺の顎の骨に過度な負担をかけるでしょう。歯ぎしりや食いしばりの癖は、人工歯が破損する原因になります。

喫煙習慣

タバコに含まれるニコチンやタールなどの成分は、歯茎の血流を悪くさせ、免疫力を低下させる恐れがあります。免疫力が低下すると、インプラント周囲炎などの感染症リスクが高まるでしょう。

メンテナンス

インプラント治療後は、歯科医院での定期メンテナンスが欠かせません。定期メンテナンスでは、歯のクリーニングを行い、インプラントに不具合がないかなどをチェックします。

メンテナンスを受けていないと、歯ブラシでは除去できない汚れが長期間付着したままになり、インプラント周囲炎のリスクを高めます。インプラントに何かトラブルが起きたとき、発見するのも遅れるでしょう。

インプラント以外の歯のトラブル

インプラント本体には問題がなくても、インプラント以外の歯が虫歯や歯周病などで抜けると全体のバランスが崩れ、インプラント部分に大きな負担がかかることがあります。噛み合わせが崩れるなど、インプラントに過度な力がかかると寿命に影響を与えます。

インプラントを長持ちさせるための方法

体の横を指さして笑う女性

インプラントの使い方によっては、平均的な寿命よりも長く使用できるかもしれません。インプラントを長持ちさせるための方法は、以下のとおりです。

・毎日のケアをしっかり行う

・禁煙する

・定期メンテナンスを受ける

・強い力がかからないように対策する

それぞれ解説します。

毎日のケアをしっかり行う

インプラントの寿命が短くなる原因は、インプラント周囲炎が多いです。インプラント周囲炎の原因となる細菌は、歯垢(プラーク)が口内にある状態を好みます。

そのため、インプラント周囲炎を予防するには毎日の丁寧なブラッシングが非常に重要です。歯間ブラシやフロスなどを使って、歯と歯の間や細かい部分まで丁寧に磨きましょう。

禁煙する

喫煙は、歯茎の血流を悪くし、細菌に対する抵抗力を弱めます。インプラントを長く使い続けたいのならば、インプラント治療前から禁煙する、もしくは喫煙本数を減らしましょう。

定期メンテナンスを受ける

毎日のブラッシングだけでは、すべての汚れを取り除くことはできません。歯科医院で使用される専用の機械であれば、細かい汚れを落とせます。

インプラントに問題が起きていないか、噛み合わせが変化していないかなどもチェックしてもらえるため、トラブルの早期発見にもつながるでしょう。

強い力がかからないように対策する

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、インプラントの寿命を縮めます。インプラントに強い力をかける可能性がある方は、マウスピースを装着するなどして負担を軽減しましょう。

マウスピースは歯科医院で製作できるので、相談してください。

インプラントの寿命がきたら

歯科医院で治療を受ける女性患者

インプラントの寿命がきたら、インプラントの再手術をするか、ブリッジや入れ歯などのほかの治療を受けるかを検討します。

インプラント体からやり直すのか、人工歯の部分だけを取り替えるのかは、症状によって異なります。「そろそろインプラントを交換したほうがいいかも」と歯科医師にアドバイスされたら、治療方法を検討しましょう。

ただし、インプラント周囲炎などの問題が起きている場合は、なるべく早く治療に取り掛かる必要があります。放置すると症状が進行するため、周囲の歯や顎の骨を守るためにも、なるべく重症化させないことが大切です。

インプラント周囲炎が進行すると、徐々に顎の骨を溶かします。顎の骨が溶けると、再度インプラント治療をすることが難しくなるでしょう。

まとめ

インプラントの模型を持って説明する人

インプラントの寿命は、10〜15年程度です。毎日のケアを丁寧に行う、定期メンテナンスに通うなど、適切に取り扱うことで平均寿命よりも長くインプラントを使用できる場合もあるでしょう。

インプラントの寿命を縮める原因としては、インプラント周囲炎や歯に強い力がかかることなどが挙げられます。インプラントの寿命に影響を与える要因を理解して避けることで、インプラントを長く使い続けましょう。

インプラント治療の流れと治療後の注意点について詳しく解説!

2023年9月5日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

机に置かれたインプラントの模型と歯科用器具

インプラント治療は、一度の処置では終わりません。インプラント体とアバットメント、被せ物、それぞれを装着する際に処置を行います。そのため、インプラントは治療工程が多いといえるでしょう。

今回は、インプラント治療の流れと治療後の注意点について詳しく解説します。

インプラントとは

インプラントの模型を出して説明する男性

インプラントとは、歯を失った部分に人工歯根を挿入して、歯を取り戻す方法です。

歯を失った際の治療としては、ブリッジや入れ歯が一般的でした。近年、インプラント治療の理解が広がり、希望する人が増加しています。

歯は、口の中で見える部分と、下に隠れている歯根から構成されています。歯を失うと、支えとなる歯根も同時に失われるでしょう。インプラントは、歯根が完全にない状態の治療方法として選択されます。

インプラントの治療期間

机に置かれたカレンダーとファイル

インプラント治療は、一般的なブリッジや入れ歯とは違い、治療が完了するまでに3か月~1年かかるのが一般的です。

治療期間が長い理由として、歯茎の回復やインプラントが骨としっかりと結合するまでに時間がかかることが挙げられます。順調に進んだとしても治療の全行程が完了するまでに3か月は必要で、手術の内容や採用する処置によっては、半年~1年ほどの期間がかかることもあります。

インプラントの治療期間は、患者さまの骨の状態などにも左右されるでしょう。

インプラント治療の流れ

STEPと書かれた木のブロックを登る木の人形

インプラント治療の流れは、以下のとおりです。

カウンセリング

カウンセリングは、インプラント治療に対する不安や疑問を解消する場として設けられています。インプラントの基本的な情報、メリットとデメリット、インプラント以外の選択肢などを詳しく伝えます。

インプラントに関する不安や質問があれば、遠慮せずに相談しましょう。

検査・診察

インプラント治療前に、口腔内に問題がないか検査や診察を行います。まず、歯周病の検査を行い、歯型の採取や噛み合わせの確認をします。CTスキャンを活用して、顎の骨の密度や量など、詳細な検査も実施されるでしょう。

検査結果や患者さまの健康状態、被せ物の材質・形状・色などの具体的な希望をもとに、最適な治療計画を立てます。計画が確定したら、患者さまに内容を説明し、十分に理解・納得してもらったうえでインプラント治療を開始するのです。

インプラントの埋入

歯根の役割を果たすインプラント体を、患者さまの顎の骨にしっかりと固定します。具体的な手順としては、まず歯茎を開き、インプラントを固定するための穴をあけます。インプラント体を穴に埋め込み、開いた歯茎を縫合するのです。

一般的に、1本のインプラントを埋め込む際にかかる時間は15分程度ですが、治療する部分やインプラントの本数などによって変動します。抜歯や再生治療が必要な場合は、所要時間が延びるでしょう。

抜糸・仮歯の装着

手術後約2週間が経過したら、抜糸します。患者さまの状態や希望に応じて、仮歯を装着することもあるでしょう。

仮歯は、インプラントが完全に固定されるまでの待機期間中に、日常生活での食事や会話などに不都合や不快感が生じないように装着されます。

待機

インプラントを埋め込んだあと、インプラント体が顎の骨としっかりと結合し、一体化するまで待ちます。一体化を待つ期間は待機期間とよばれ、治療を受けた部位や骨の健康状態により異なりますが、約2~3か月の時間を要することが多いです。

トラブルや問題がない限り、基本的に待機期間中の来院は必要ありません。患者さまは、日常生活を過ごしながら自然にインプラントが骨と結びつくのを待ちます。

アバットメントの装着

インプラント治療の待機期間が終了したら、再度歯茎を開いてインプラントの結合状態を確認します。解析装置を使用して磁気をインプラントに当て、顎の骨とインプラントがしっかりと一体化しているかを確認するのです。

骨とインプラントが正常に定着していることが確認できたら、インプラントと人工歯を繋ぐアバットメントを取り付けます。アバットメントの装着後、歯茎の形状が自然に整うのを1〜2週間ほど待つのが一般的です。

人工歯の型取り

アバットメントに取り付ける人工歯の型取りを行います。患者さまの口腔内にフィットするように、専用の器具を使用して型取りを行い、被せ物が作成去れます。

被せ物の装着

被せ物が完成したら、アバットメントに人工歯を取り付けて治療完了です。

治療が完了したからといって、サポートが終わるわけではありません。完成後の歯の噛み合わせや被せ物の形状に不都合がある場合は、必要な修正を行います。

メンテナンス

インプラントを長期的に維持するには適切なメンテナンスが欠かせません。インプラントや口腔内の健康状態を確認するために、3~6か月に一度の頻度で定期検診を受けましょう。

インプラントには、インプラント周囲炎という感染症のリスクが存在します。インプラント周囲炎を発症すると、最悪の場合インプラントを抜くことになります。インプラントを長く使うために、口腔内は清潔に保ちましょう。

インプラント治療後の注意点

黄色い机に置かれた!マーク

手術が終わったあと、麻酔の効果が切れると痛みが出ることがあります。痛みが出てきた場合は、医師から処方された痛み止めを服用してください。

インプラント治療後の注意点は、以下のとおりです。

・手術後2週間は喫煙しない

・熱いものや辛いものなど、刺激の強い食べ物を避ける

・手術後3日間は飲酒や激しい運動を避ける

・浴槽には浸からずシャワーで入浴する

・医師から処方された抗生物質を指示どおりに服用する

特に、骨を再生する手術を受けた方は、頬に一時的にアザが現れることがあります。時間とともに自然に薄れるので、過度な心配は必要ありません。何か異常を感じた場合は、早めに歯科医師に相談してください。

インプラント治療後のメンテナンスの重要性

歯科医院で治療を受ける女性患者

インプラントは高度な技術で作られた人工歯ですが、メンテナンスを怠るとトラブルが起きる可能性があります。インプラントは人工物なので虫歯のリスクがありませんが、周囲に歯石が蓄積されるとインプラント周囲炎を引き起こす原因となります。

上述しましたが、インプラント周囲炎が進行すると、最終的にはインプラントの除去を余儀なくされるかもしれません。インプラントを長く使用するには、日常のブラッシングが欠かせません。定期的に歯科医院で検査・クリーニングを受けることで、プラークや歯石の蓄積を早期に発見し、適切なケアを受けることが可能です。

天然歯と同様に、インプラントも適切なケアが必要です。定期的に歯科医院を受診して、メンテナンスを受けましょう。

まとめ

緑の机に置かれたインプラント

インプラント治療は、入れ歯やブリッジと比べて治療工程が多く、治療期間が長いです。インプラントは、インプラント体・アバットメント・被せ物の3つから構成されており、それぞれ装着する際に処置が必要になります。

インプラント体を埋め込んだら、骨と結合するまでに数か月待機しなければなりません。結合が確認できたら、アバットメントを取り付けます。そのあと、型取りした被せ物を装着したら治療完了です。

インプラント治療は、治療が完了したら終わりではありません。インプラントには特有の感染症、インプラント周囲炎のリスクが伴います。インプラント周囲炎はインプラントの歯周病ともよばれており、症状は歯周病と似ています。歯周病菌によって顎の骨が溶かされると、インプラントが不安定になり、最悪の場合脱落するでしょう。

インプラント周囲炎を防ぐには、日々の丁寧な歯磨きと、歯科医院での定期的なメンテナンスが重要です。メンテナンスは3~6か月に1回が推奨されています。インプラント治療を無駄にしないためにも、治療後のメンテナンスをしっかりと受けましょう。

インプラント治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

奥歯をインプラントにするメリット・デメリット、注意点を解説!

2023年7月21日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

机に置かれたインプラントの模型

奥歯をインプラントにすると、しっかりとした噛み心地が実現し、噛み合わせのバランスが整います。

しかし、治療後は「インプラント周囲炎」という感染症に注意しなければなりません。

今回は、奥歯をインプラントにするメリット・デメリット、注意点を解説します。

奥歯にはどのような役割がある?

奥歯を確認するために口を大きく開ける女性

奥歯は、食べ物を口に含んで噛む際に、欠かせない役割を担っています。食べ物を細かくすり潰す作業です。上下左右に存在する第一大臼歯から第三大臼歯までの計12本の歯が、奥歯として食べ物を細かくすり潰す役割を果たしています。

特に、第一大臼歯は、噛む力が歯の中で最も強いとされ、食べ物を噛む際に非常に重要な役割を果たしています。また、噛み合わせの高さは第一大臼歯によって決まるため、第一大臼歯が欠損すると噛み合わせ全体が崩れてしまいます。食べ物をきちんと噛むためには、第一大臼歯の存在が欠かせません。

12歳前後に生える第二大臼歯は、斜めに生える、第一大臼歯にぶつかるなど、正常に生えてこない割合が高い歯です。一般的に「親知らず」とよばれる第三大臼歯は、歯茎に埋まったまま生えてこない人や、最近では歯そのものがない人も存在します。

奥歯をインプラントにするメリット・デメリット

Merit  Demeritと書かれた札が机の上にある

奥歯をインプラントにする場合、痛みや違和感が少ないため今までどおりに食事が楽しめる、噛み合わせがよくなるなどのメリットがあるでしょう。

一方、インプラント周囲炎というインプラント特有の感染症になるリスクがあります。

奥歯をインプラントにするメリット

奥歯をインプラントにするメリットは、以下のとおりです。

ほかの歯を傷つけるリスクが低い

インプラントは、ほかの健康な歯にダメージを与えず、歯の機能を取り戻すことができます。

歯の機能を回復させるほかの方法として、ブリッジがあります。

しかし、ブリッジは器具を支えるために、両端の健康な歯を削らなければなりません。さらに、削られた歯は虫歯になりやすいです。最悪の場合、削った歯が抜けるほどの問題に発展することもあります。ブリッジ治療を受けたすべての方の歯が抜けるわけではありませんが、健康な歯を傷つけることは、口腔内の環境を整えるために避けたいと思う方が多いでしょう。

対して、インプラントは、周囲の健康な歯を傷つけることがないため、リスクを最小限に抑えて歯の機能を回復することが可能です。

顎の骨の吸収を防げる

インプラントは、顎の骨に直接埋め込んで固定されます。そのため、食べ物を噛む力はインプラントから顎の骨に直接伝わります。顎の骨に刺激が与えられることで骨の丈夫さを維持し、吸収(骨の量が減少する現象)を防ぐのです。

入れ歯やブリッジなどほかの治療法では、噛む力が直接顎の骨に伝わりません。顎の骨は適切な刺激を受けられず、徐々に吸収されて弱くなります。

審美性が高い

ブリッジや入れ歯を使用している場合、固定するための金具やバネが見えることから、人前で笑うことを控える方も少なくありません。

インプラントの場合、金属部分が見えにくいため、自然な見た目を保つことができます。周囲の目を気にせず笑うことができることは大きなメリットといえるでしょう。人工歯にはセラミックやジルコニアなど、審美性の高い素材を使用するため自然な歯の色を再現できます。ほかの天然の歯と変わらない見た目を実現することが可能です。

今までどおり食事を楽しめる

入れ歯は安定性が劣るため、しっかりと噛むことが難しくなります。

インプラントは、顎の骨に固定されているため、ずれることなく安定した噛み心地を実現します。強い力を加えても破損するリスクが低く、安心して食事を楽しめるでしょう。また、自然な噛む感覚を得られるため、食材本来の味や食感をより深く感じることが可能です。ブリッジや入れ歯でも感じられますが、インプラントと比べると満足度が低下するでしょう。

発音に影響を与えにくい

歯が欠損した場合、欠損したすき間から空気が漏れることで発音に影響を与えます。特に、イ段の発音が難しいと感じる方が多いです。入れ歯やブリッジの場合、会話中に義歯がずれる、義歯と歯茎の間にすき間が生じるなど、発音がスムーズに行えなくなることがあります。

インプラントは、顎の骨にしっかり固定されているため、基本的にずれることはありません。すき間ができないので、発音に影響を与えにくいのです。

痛みや違和感が少ない

インプラントは、直接顎の骨に固定されるため、器具と歯茎の間にすき間ができません。そのため、ずれにくく、痛みや違和感もほとんどないです。

一方、入れ歯やブリッジは、適合がよくない場合や食べ物などが挟まった場合、痛みや違和感をおぼえることがあります。器具がずれやすい場合や適合状況がよくない場合は、新たに作り直す必要があるでしょう。

インプラントの場合、一度治療が完了すれば、日常生活で痛みや違和感をおぼえることはほとんどありません。痛みを感じた場合、上部構造とインプラント体を結びつける部分(アバットメント)が緩んでいることが多いため、歯科医院ですぐに調整が可能です。

噛み合わせのバランスがよくなる

ブリッジや入れ歯の場合、高さの調整が自由にできないため、ぐらつくことがあります。歯がぐらついた状態が持続すると、噛み合う歯が破損する恐れがあり、治療の効果を損なう可能性があります。

インプラントの場合、治療時に精密に噛み合わせのバランスを調整可能です。噛み合わせが悪くなることはほとんどなく、インプラントがぐらつく事態も極めて稀です。また、定期的なメンテナンスを行うことで、噛み合わせがずれるリスクを下げられます。万が一、違和感やぐらつきがある場合も、すぐに歯科医師に相談できるでしょう。

奥歯をインプラントにするデメリット

奥歯をインプラントにするデメリットは、以下のとおりです。

費用が高額になる

インプラント治療は、原則自費診療となるため、医療費の3割負担は適用されません。

1本のインプラントにかかる費用はおおよそ300,000〜400,000円ですが、全額を自己負担しなければなりません。奥歯のインプラントの費用相場も同様で、インプラントを必要とする本数が増えれば治療費も増大します。

治療費を抑えるためにブリッジと併用するケースもありますが、最低でも1本分の費用はかかるでしょう。

治療費用の支払いを分割するローンを組むことも可能ですが、最終的には金利分を含めた全額を支払う必要があります。トータルの費用負担をできるだけ抑えたい場合、治療後に一括で支払うのがよいでしょう。

治療期間が長い

インプラントを骨に埋め込む手術後から骨とインプラントがしっかりと結合するまでは、最短でも3か月以上必要です。骨が不足していて骨造成が必要になるケースでは、治療期間は半年〜1年と、さらに長くなるでしょう。

インプラントの治療期間は、入れ歯やブリッジと比較すると非常に長いです。治療を受ける歯が奥歯でも前歯でも治療期間は変わりませんが、上顎か下顎かでは変わります。一般的に、上顎のほうが治療期間が長くなる傾向にあります。上顎の骨には空洞が存在し、骨が薄くなりやすいため治療が困難になることが原因です。

骨量が足りない場合は骨造成が必要になる

インプラント治療は、顎の骨に直接インプラント体を埋め込む治療法なので、十分な骨量と骨密度が必要です。顎の骨の厚みや深さ、密度が不足している場合、インプラント治療を行う前に骨造成とよばれる手術を行い、骨量を増やす必要があります。

骨造成の方法は患者さまの状態や要望により変わりますが、代表的な治療法には「サイナスリフト」「GBR法」「骨移植」などがあります。

ただし、骨造成治療を受けたあと、すぐにインプラント治療を開始できるわけではありません。治療後の経過を見守る時間が必要です。特に、奥歯は力がかかりやすく、顎の骨が不足しているとインプラント治療が困難になります。そのため、骨量不足と診断された場合は、骨造成治療を受けることが重要です。

インプラント周囲炎のリスクがある

インプラント周囲炎とは、何らかの原因で歯周病菌がインプラントと歯茎の間に侵入し、炎症を起こす病気です。奥歯のインプラントでも、インプラント周囲炎のリスクがあります。

インプラント周囲炎になると最悪の場合、インプラントが脱落するだけでなく、周囲の健康な歯にも影響を及ぼし、歯を失う可能性もあるでしょう。定期的なメンテナンスを受けることで、適切な処置を受けることができ、インプラント周囲炎の進行を防ぐことが可能です。

手術時は歯周病菌が患部に入り込まないよう最大限に配慮されますが、100%防ぐことはできないため、治療後には入念な口腔ケアと定期メンテナンスが必須といえます。

治療後も定期的なメンテナンスが必要

前述したように、インプラント治療後も定期的なメンテナンスが必要です。奥歯に限らず、すべてのインプラント治療においてメンテナンスは重要といえるでしょう。定期的にメンテナンスを受けないと、インプラント周囲炎などの予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。

メンテナンスのためには時間を確保し、歯科医院に足を運ぶ必要があるので、面倒に感じる方もいます。メンテナンスを怠り、インプラントに異常が生じるケースも実際にあります。

インプラントは非常に高額ですが、適切なケアを行っていれば、10~15年以上と長持ちする人工歯です。費用や時間を無駄にしないためにも、3~6か月に1回は歯科医院を受診しましょう。

奥歯のインプラント治療を受けるときの注意点

机に置かれた!マークの木のブロック

インプラントは、入れ歯やブリッジとは異なり、外科手術が必要な治療法で、最新の設備と高度な技術が必要です。失敗を防ぐには歯科医院選びが重要といえます。

信頼できる歯科医師を探す

前述したように、インプラント治療は一般的な歯科治療とは異なり、外科手術を伴う高度な治療です。治療について丁寧に説明し、患者さまの質問にもきちんと答えてくれる歯科医師を選ぶことが重要といえるでしょう。

また、何を使ってどのように治療を行うのか、事前説明を丁寧に行ってくれることも大切です。治療に関する情報が不明瞭な歯科医師の治療を受けることは、避けてください。

治療の成功には歯科医師の知識と経験も重要です。治療の実績が多いほど、さまざまな症例に対応する能力があると考えられます。そのため、歯科医師の治療実績を確認しましょう。

年間でどのくらいの治療を行っているか、どのような治療を行ったかなどの情報をホームページに掲載している歯科医院も多いです。治療を受ける前に、情報をしっかりと確認し、信頼できる歯科医師を見つけてください。

設備や環境が整っているか確認する

インプラント治療を行う前には、顎の骨の中にある神経や血管の位置を正確に把握することが大切です。

口腔内の状況を正確に把握するには、CTスキャンなどの高度な検査設備が必要です。顎の骨には多くの神経や血管が走っており、損傷すると大きな問題を引き起こす可能性があるため、CTによる詳細な検査が重要といえるでしょう。

また、衛生管理も重要な要素です。インプラントの手術は、衛生管理が不十分な状況下では細菌感染のリスクが高まります。衛生環境が十分に確保された施設で治療を受けることが望ましいでしょう。

健康管理を徹底する

インプラント治療は、手術の性質上、合併症や偶発症を引き起こし、骨との結合や治癒過程を妨げるリスクが存在します。手術前に可能な限りリスク要因を取り除き、治療の安全性を確保するために健康管理を行いましょう。全身疾患である糖尿病や心疾患、骨粗鬆症、貧血などは、特に注意してください。

また、喫煙は、インプラントの治療成果に大きな影響を及ぼします。喫煙は、インプラントと骨の結合を妨げ、インプラント周囲炎の原因となり得ます。喫煙は治療成功率を大きく低下させるので、インプラント治療を受ける前に医師と相談し、計画的に禁煙しましょう。

まとめ

インプラントの模型を持って説明する人

奥歯をインプラントにするメリットは、噛み心地がよく痛みや不快感が少ないことが挙げられます。奥歯は噛み合わせにも影響を与える箇所です。インプラントを顎の骨にしっかりと固定することで、噛み合わせのバランスもよくなるでしょう。

インプラント治療を受ける際の注意点として、信頼できる歯科医院を選ぶことが挙げられます。事前にホームページなどで設備や環境、医師の経歴などを確認しましょう。

インプラントを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

歯のホワイトニングの費用はどれくらい?保険適用についても解説!

2023年7月14日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

ホワイトニングのビフォアアフター

「ホワイトニングに興味があるけれど費用はどのくらいかかるのだろう」「ホワイトニングは保険適用される?」などの疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

今回は、歯の4種類のホワイトニングの方法と、かかる費用、保険適用になるのかどうかを解説します。それぞれのホワイトニング方法や費用について理解することで、継続しやすいホワイトニング方法が見つかるでしょう。自分に合ったホワイトニングで、白く輝く歯を手に入れてください。

歯のホワイトニングの費用

黄色い机に置かれた?のブロックとコイン

ホワイトニングには、以下の4種類があります。

・オフィスホワイトニング

・ホームホワイトニング

・デュアルホワイトニング

・セルフホワイトニング

それぞれのホワイトニングの費用と特徴を解説します。

オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングとは、歯科医院で行うホワイトニングのことです。歯科医師が歯の状態をチェックし、歯の表面の汚れを落とす事前クリーニングや歯を漂白するホワイトニングなど、一連の流れを全て歯科医院で行います。費用相場は、10,000~70,000円程度で、使用する薬剤や機材によって変動します。

オフィスホワイトニングのメリットは、歯科医師や歯科衛生士などの専門職しか扱えない薬剤や機材を使った施術を受けられるため、効果を感じやすい点です。

しかし、漂白作用がある成分の濃度が高い薬剤を使用するため、痛みが出る場合もあることがデメリットでしょう。

施術時間は30分~1時間程度で、通院回数は歯科医院によって異なります。通院予定の歯科医院に確認するとよいでしょう。

オフィスホワイトニングの効果の持続期間は3~6か月程度で、歯の表面の漂白効果が落ちてきた頃に、メンテナンスを受ける必要があります。メンテナンスでは、歯の着色状態に合わせ、初回と同様の施術内容を実施する場合や照射回数を減らして実施する場合があります。メンテナンスにかかる費用は施術内容によって変動するので、歯科医院に確認しましょう。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、専用の薬剤とマウスピースを使用して自宅で行うホワイトニングです。費用相場は25,000~50,000円程度です。費用の内訳は、マウスピース作成に15,000〜40,000円程度、薬剤(7日分×2)が10,000円程度となります。

マウスピースの装着時間は1日1~2時間程度で、効果を実感できるまでには早くても2週間程度を要する場合が多いです。自宅で安全に実施できるように、ホームホワイトニングで使用する薬剤の漂白成分の濃度は低いため、効果が実感できるまでに時間を要します。

自宅で手軽にホワイトニングができますが、効果が出るまで継続したホワイトニングの実施が必要で、実施中はカレーやコーヒーなどの色素が濃い食べ物を控えるなどの飲食制限が必要なため、面倒に感じる方も少なくありません。

また、薬剤の量や使用方法を間違えると、仕上がりの白さにムラが出る場合や、歯茎に炎症が起きる場合があります。使用方法を必ず守ってホワイトニングを実施しましょう。

ホームホワイトニングの効果の持続期間は6か月~1年程度と、比較的長い期間持続するとされています。ホームホワイトニングは、歯の内側の象牙質から徐々に白くしていくため、比較的長い期間の効果持続が期待できるのです。そのため、メンテナンス費用を抑えられる傾向があります。年に一度メンテナンスを行った場合、年間のメンテナンス費用は薬剤代の10,000円程度です。

ホームホワイトニングは、自宅でのホワイトニングの実施が苦にならず、長期間の効果を望む方に向いている方法といえます。

デュアルホワイトニング

デュアルホワイトニングとは、歯科医院でのオフィスホワイトニングと自宅でのホームホワイトニングを併用する方法です。まず、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士によるホワイトニングを受け、そのあとホームホワイトニングを繰り返すことで、より高い効果を期待できます。

デュアルホワイトニングの費用相場は、50,000~80,000円程度です。2種類のホワイトニング方法を併用するため、ほかの施術方法よりも高額になる傾向があります。

しかし、ほかの方法と比較して、効果が最も長いことがメリットです。デュアルホワイトニングの効果の持続期間は1~2年程度とされています。2年に一度のメンテナンスが必要ですが、メンテナンス時にはマウスピースの作成代がかからないため、初回よりも費用を抑えられるでしょう。

高く長期間の効果を期待する方は、デュアルホワイトニングを検討するとよいでしょう。

セルフホワイトニング

セルフホワイトニングは、美容サロンで自分で行うホワイトニングです。美容サロンは医療機関ではないため、歯科医師や歯科衛生士は在籍していません。サロンスタッフから手順の説明を受け、溶液の塗布やLED照射を自分で行います。歯科医師や歯科衛生士ではないスタッフが施術として口の中を触るのは違法行為にあたるため、自分で行う必要があるのです。

セルフホワイトニングの費用は2,000~5,000円程度でしょう。1回の施術時間は30分程度で、LED照射を2回程度繰り返す方法が一般的です。

美容サロンでは、歯科医院のように漂白効果のある薬剤は取り扱えないため、本来の白さに近づけるクリーニングの意味合いが強いです。持続期間は2~3週間程度のため、徐々に色戻りがみられます。効果を維持するためには、定期的な施術が必要になるでしょう。

月に2回のペースでセルフホワイトニングを利用した場合、年間のメンテナス費用は48,000~120,000円です。1回あたりのホワイトニング費用を抑えられるため、お試しでホワイトニングを受けてみたい若年層を中心に需要が高まっています。

歯のホワイトニングの費用を決める要素

机に置かれた手帳とペンと電卓

ホワイトニングの費用を決める要素は、以下の4つです。

・ホワイトニング方法

・メンテナンス費用

・使用する薬剤の種類と濃度

・クリーニング費用

前項で解説したとおり、それぞれのホワイトニングで使用する薬剤や機械、メンテナンス期間などが異なるため、費用に差が生じます。そのなかでもホワイトニングの費用を大きく左右するのは、使用する薬剤の種類と濃度です。

ホワイトニングの薬剤には2種類あります。歯の汚れを落とす薬剤と、歯を漂白する薬剤です。

歯を漂白する薬剤は歯科医師の診察と処方が必要なため、高価になる傾向があります。また、高濃度の薬剤は厚生労働省の許可を得て海外から輸入する必要があるため、高価になるのです。

白い歯を維持するには、3~6か月に一度を目安に、歯科医院で定期的なクリーニングを受ける必要があります。クリーニング費用は、種類や範囲によって異なるため、歯科医院に確認するとよいでしょう。

歯のホワイトニングは保険が適用される?

斜め上を見て顎に手を当てた考える女性

ホワイトニングは保険適用外です。

歯科で保険が適用されるのは、虫歯治療をはじめとした歯の機能を回復させるための処置です。ホワイトニングは審美目的のため、健康保険の対象外となります。ホワイトニングの費用に幅があるのも、ホワイトニングが保険診療ではなく自由診療のためです。

ホワイトニングの種類や使用する薬剤によっても費用が変動するため、歯科医院に詳細を確認し、自分が安心して施術を受けられる歯科医院を選びましょう。

歯のホワイトニングの効果を長持ちさせるためのコツ

TIPSと書かれた手帳とバインダー

歯のホワイトニングの効果を持続させるコツは、以下のとおりです。

・色素の濃い食品を控える

・こまめに歯を磨く

・喫煙を控える

・飲食前に水を飲む

・定期的にクリーニングを受ける

それぞれ解説します。

色素の濃い食品を控える

ホワイトニング効果を持続させるために、色素の濃い食品の飲食を控えましょう。色素の濃い食品は歯に浸透しやすいため、歯が着色して色戻りを早めます。

注意が必要な食品として、以下が挙げられます。

・カレー

・ミートソース

・コーヒー

・紅茶

・赤ワイン

上記のような色素の濃い飲食物を摂取した場合は、なるべく早めに歯磨きをしましょう。仕事や外出先などで歯磨きが難しい場合は、水でうがいするだけでも着色予防の効果が期待できます。

こまめに歯を磨く

歯の白さを維持するためには、こまめな歯磨きが必要です。食べかすなどが歯のすき間や表面に付着していると、歯の色素沈着に繋がります。

特に、ホームホワイトニングをしている方は、口の中に汚れが残っていると薬剤の浸透を妨げ、ホワイトニングの効果にムラが出る可能性があります。ホームホワイトニングを実施する前に、念入りに歯磨きをしましょう。

歯磨き粉の選び方にもポイントがあります。研磨剤入りの歯磨き粉は歯の表面を傷つけ、色素沈着しやすい状態を作り出す可能性があります。研磨剤入りの歯磨き粉は避けたほうがよいでしょう。色素沈着の予防には、950ppm以上のフッ素が高濃度に配合された歯磨き粉が適しています。歯の表面をフッ素でコーティングすることで、色素沈着を予防できるでしょう。

喫煙を控える

ホワイトニングの効果を持続させるには、喫煙量を減らす必要があります。

タバコに含まれるタールは黒みがかった茶色のため、色素が付着しやすいです。タールは、粘着性があり食べかすなどを吸い付けやすく、歯に色素が付着する一因となります。

禁煙や減煙が難しい場合は禁煙外来などを利用しながら、タバコの量を減らしていくとよいでしょう。

飲食前に水を飲む

ホワイトニングの効果を持続させるためには、食事の前に水分を摂り、歯を湿らせることも有効です。

唾液量の低下によって歯の表面が乾燥していると、着色汚れが付着しやすくなります。唾液は、食べかすを洗い流す自浄作用を持ち、口の中を清潔に保つ重要な役割があります。歯の表面に膜を張ってくれる牛乳を飲む、ガムを噛んで唾液の分泌を促すことも、着色汚れの予防に役立つでしょう。

定期的にクリーニングを受ける

ホワイトニングの効果を持続させるには、歯科医院での定期なクリーニングが必要です。

歯と歯の間や、前歯の裏側などは歯磨きがしづらく、セルフケアで完全に歯垢や着色汚れを防ぐのは困難です。歯科医院でのクリーニングでは、歯の表面についた茶渋やコーヒーなどの着色汚れを落とし、表面の汚れや黄ばみも除去できます。3〜6か月に一度を目安に歯科医院でのクリーニングを受け、ホワイトニングの効果を維持しましょう。

まとめ

自分の歯を指さして笑う女性

今回は、歯のホワイトニングの方法と費用、保険が適用されるのかどうかについて解説しました。

ホワイトニングには、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニング・セルフホワイトニングの4種類があり、施術方法や薬剤の違いから費用に差が生じます。

ホワイトニング後の白い歯を維持するには、定期的なメンテナンスと歯科医院でのクリーニングが必要です。ホワイトニングは審美目的で行われるため保険は適用されず、費用が高額になります。歯科医院によって費用が異なるので、事前に確認するとよいでしょう。

ホワイトニング効果を持続させるには、こまめな歯磨きに加え、カレーやコーヒーなどの色素の濃い食品を避ける、飲食前に水を飲む、減煙するなどが効果的です。

ホワイトニングは方法、によって費用に差がありますが、いずれも継続したメンテナンスやクリーニングが欠かせません。ホワイトニングの効果を維持するために、日頃から歯の着色予防を意識した生活を心がけましょう。

歯のホワイトニングを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。