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インプラント治療の歯がない期間を知ろう!対応方法や注意点を解説

2023年11月3日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インプラント治療の説明

インプラント治療において、歯がない期間はどれくらいなのか、気にされている方も多いでしょう。審美面での不安から、治療を受けることをためらっている方もいるかもしれません。

今回は、インプラント治療で歯がない期間について解説します。歯がない期間の対応方法や注意点もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れのイメージ

インプラントの治療過程で発生する「歯がない期間」について理解しておくと、治療がよりスムーズに進行します。インプラント治療の基本的な流れと、歯がない期間について具体的に確認しましょう。

インプラント治療のプロセスは、主に以下の7つのステップで成り立ちます。

①カウンセリング

まずは、カウンセリングを行います。インプラントに関する疑問や不安に感じている点を質問するとよいでしょう。

カウンセリングでは、インプラント治療とほかの治療法の違いや、それぞれのメリット・デメリットを説明するのが一般的です。不安な点を解消しておくと、実際の治療もスムーズに進むでしょう。

無料でカウンセリングを実施している歯科医院もありますので、関心がある場合は受診してみるとよいでしょう。

②精密検査

精密検査では、インプラント治療に必要な資料を集め、治療の可否を判断します。治療が可能な場合は、治療期間や費用を立案します。

虫歯や歯周病の有無を確認し、レントゲン写真、CT写真、口内写真、歯型の採取を行うのが一般的です。立案された治療計画を理解し納得できたら、インプラント治療を開始します。

③虫歯・歯周病治療

インプラント治療前に虫歯や歯周病がある場合、先に虫歯や歯周病の治療を行います。特に、歯周病はインプラント周囲炎のリスクを高めるため、完治させてからインプラント治療を開始するケースが多いです。

④インプラント1次オペ

虫歯・歯周病の治療後、インプラント手術を実施します。歯茎を切開し、顎の骨に穴をあけてインプラント体を埋め込む手術です。

手術方法は、口内環境や顎の骨の状態に応じて選択されます。1回法では、インプラント体と被せ物を結合するアバットメントを同時に装着します。2回法は、インプラント体を埋め込んだあと、歯茎を縫合して結合を待ち、結合したらアバットメントを装着する方法です。

骨造成術を同時に行った場合は、2回法が選択されることがあります。

⑤待機期間(歯のない期間)

インプラント体と顎の骨が結合するには時間がかかります。一般的に2〜6か月が目安です。

待機期間中は、仮歯や入れ歯を使用するのが一般的です。

⑥インプラント2次オペ

インプラント体と顎の骨が結合したら、歯茎を切開し、アバットメントを装着します。比較的短時間で終了するので、体への負担は少ないです。

⑦被せ物の型取り・装着

手術後、状態が安定したら被せ物の型取りを行います。歯科医師・歯科技工士が連携して、セラミックなどを用いた被せ物を作成します。

歯の色や形など、細かい部分まで周りの天然歯に馴染むように作成されるでしょう。自然な見た目で審美性の高い仕上がりを実現します。

被せ物が完成したら、口内に装着して見た目や噛み合わせなどの最終確認を行います。歯の色味など気になる点がある場合は、装着前に伝えましょう。問題がなければ被せ物を入れて、インプラント治療は完了です。

インプラント治療中に歯がない期間はある?

歯がない女性

インプラント手術には1回法と2回法が存在し、いずれの方法を選んでも一時的に歯がない状態になります。

しかし、即時荷重インプラントと呼ばれる特殊な術式もあります。即時荷重インプラントでは、外科手術と被せ物の装着を同日に行うため、歯がない期間がありません。

ただし、即時荷重インプラントが適応可能な症例は限定されており、一定期間歯がない状態になることが多いです。

インプラント治療中に歯がない期間はどれくらい?

インプラント治療中に歯がない期間を書き込む

インプラント治療では、インプラント体が顎の骨にしっかりと結合することが重要です。しっかりと結合するによって噛む機能が回復します。

結合を待つ待機期間中に歯がない状態が生じますが、2〜6か月程度です。待機期間は顎の骨の状態によって異なり、骨の幅や深さ、硬さなどが整っている場合は短くなることが多いです。

しかし、手術時に骨造成術を行う必要がある場合は、待機期間が長くなることもあります。

歯がない期間はどのように対応する?

仮歯のイメージ

インプラント治療中に歯がない期間は、仮歯や入れ歯を使って過ごすのが一般的です。仮歯は隣の歯に接着剤で固定します。審美性を維持すると同時に、隣接する歯の移動を防止し、発音の安定と歯茎の保護を行うのです。

仮歯は噛む力を完全に回復させるためのものではないので、安定性に欠けることがあります。場合によっては外れることがあるでしょう。

仮歯が外れた場合は、速やかに歯科医院を受診して再装着してもらいましょう。そのまま放置すると、細菌感染のリスクがあるほか、隣の歯が移動する恐れがあります。

インプラント治療で仮歯や入れ歯にトラブルが起きた際は、早めに歯科医院を受診しましょう。

歯がない期間中の注意点

歯がない期間中の注意点

仮歯・入れ歯の期間中は、どのような点に注意して過ごせばよいのでしょうか。以下、インプラント治療で歯がない期間の注意点を解説します。

仮歯の注意点

インプラントで歯がない期間を仮歯で過ごす場合、以下の3点に注意しましょう。

・強い力をかけすぎない

・ブラッシングをしっかり行う

・外れた場合は歯科医院を受診する

それぞれ解説します。

強い力をかけすぎない

インプラント治療中の仮歯は、主に機能回復ではなく、審美性を保ち患部を保護するために用いられます。強い力が加わると外れやすいため、噛む力に注意し、硬い食べ物は避けましょう。

慢性的に患部に強い力がかかると、インプラント体と顎の骨の結合を阻害する原因になります。

ブラッシングをしっかり行う

仮歯の周囲を清潔に保つためには、丁寧なブラッシングが重要です。仮歯は表面が粗い樹脂製のことが多く、汚れが付着しやすいです。細菌感染のリスクを防ぐためにも、しっかりと磨く必要があります。

ただし、過度なブラッシングで患部に刺激を与えることも、歯茎を傷付ける原因になります。歯のない期間中は、歯科医師・歯科衛生士の指導のもと適切なブラッシング方法を学んでください。

外れた場合は歯科医院を受診する

仮歯が外れた場合は、迅速に歯科医院を受診して再装着してもらいましょう。仮歯が外れたまま放置すると、隣接する歯の移動や細菌感染のリスクが生じ、インプラント治療に悪影響を与えかねません。

インプラント治療をスムーズに進めるためにも、トラブルが起きた際は速やかに歯科医院に相談し、適切な処置を受けることが大切です。

入れ歯の注意点

インプラント治療中の歯がない期間に入れ歯を使用する場合は、以下の2つに注意して過ごしましょう。

・お手入れをしっかり行う

・痛みや違和感を放置しない

それぞれ解説します。

お手入れをしっかり行う

取り外し可能な入れ歯を使用する際は、適切な自己管理が求められます。食後は、入れ歯と歯茎の間に食べかすが残ることがあるので、必ず取り外して清掃してください。

入れ歯を清潔に保たないと、不衛生な状態が続き、患部が細菌に感染するリスクが高まります。インプラント体と顎の骨の結合に悪影響を及ぼす可能性があるため、食後は入れ歯を外して洗浄しましょう。

就寝時には取り外すなど、取り扱いのルールをしっかりと守ることが大切です。

痛みや違和感を放置しない

入れ歯を使用していると、強く当たる部分に痛みや違和感が出る場合があります。痛みや違和感を放置すると患部に刺激を与えるため注意が必要です。

痛みや違和感がある場合は、無理に使用せず歯科医院を受診しましょう。確認してもらい、必要であれば調整してもらうことが重要です。

適切な処置を行うことで、快適な使用感を取り戻し、患部の健康を守ることができます。

まとめ

インプラント治療

インプラント治療中の歯のない期間は、通常2〜6か月程度です。歯がない期間は、仮歯や入れ歯を使用することで審美性は維持されます。

仮歯や入れ歯は見た目だけでなく、隣接する歯の位置を保持し、発音の問題を防ぎ、患部への刺激を減らす役割も果たします。万が一、仮歯や入れ歯にトラブルが生じた場合は、速やかに歯科医院を受診して確認してもらうことが大切です。

インプラント治療は、一人ひとりの口内状態によって治療計画が異なります。インプラントに興味はあるけれど、歯がない期間がどれくらいなのか気になる方は、歯科医院を受診して確認しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

ホワイトニングは痛みがある?原因と予防法を解説!

2023年10月27日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

ホワイトニングをした女性

ホワイトニングは歯を白くする施術ですが、痛みを感じる人もいます。「歯を白くするために痛みを我慢しないといけないの?」と施術を悩む方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、ホワイトイングを受けることで痛みがあるのかどうかを解説します。痛みの原因や、痛みを感じないための予防法、痛みを感じたときの対処法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ホワイトニングは痛みがある?

歯が痛い若い女性

ホワイトニングは痛みがあるといわれています。

しかし、痛みの感じ方は個人差が大きいため、痛みではなくしみる、刺激を感じるという方もいます。むずがゆさを訴える方もいるでしょう。

ホワイトニングで痛みを感じるタイミングは施術中、施術直後、帰宅して数時間後など、人によってさまざまです。なかには、施術中や施術直後に痛みはなかったものの、就寝前に急に痛みが強くなって眠れなくなったという方もいます。

ホワイトニングによる痛みは一過性のものなので、長くても1〜2日程度で落ち着くでしょう。痛みが長く続く場合は、ホワイトニングによる痛みではない可能性があります。そのため、2日以上痛みが続いているのであれば、歯科医院で確認してもらいましょう。

ホワイトニングの痛みの原因

歯が痛い女性

ホワイトニングによる歯の痛みの主な原因は、薬剤による刺激です。

歯科医院で扱うホワイトニング剤の主成分は、過酸化水素です。歯科医院でホワイトニングを受ける場合、過酸化水素の濃度が35%程度と非常に高い薬剤を使用します。

過酸化水素は傷口の消毒やうがい薬など、日常的に使われているものなので、人体に取り入れることには問題ありません。

しかし、口腔内に濃度の高い過酸化水素を取り入れることで痛みを感じることがあるのです。痛みを感じる原因は、以下のとおりです。

薬剤が歯以外の部分に付着した

ホワイトニングで使う薬剤は高濃度ですが、歯に付着して痛みを感じる人は多くありません。ホワイトニング剤を使用して痛みを感じる理由の一つが、歯以外の部分に付着しているからです。

歯茎や口腔内の粘膜に付着すると、炎症を起こす原因になります。粘膜や歯茎の保護が不十分だった結果、薬剤が歯以外の部分に付着して痛みを引き起こしている可能性があるでしょう。

歯そのものにトラブルがある

虫歯や歯周病など、歯にトラブルが起きていると、痛みを感じる可能性があります。歯や歯茎の状態が不安定なタイミングでホワイトニング剤を使用すると、薬剤がしみて痛むのです。

歯が破損している

歯は、外側からエナメル質・象牙質・神経と構成されています。

エナメル質は97%がハイドロキシアパタイトという結晶でできていて、神経が通っていません。つまり、歯の表面に薬剤が付着しても、しみる・痛む症状が出ることはありません。

ただし、象牙質には神経細胞の一部が無数に伸びているため、薬剤が付着すると痛みを感じます。歯が割れている、ひびが入っているなど、エナメル質を越えて象牙質に薬剤が浸み込んだ場合、痛みや刺激を感じるでしょう。

エナメル質が薄い

歯に何もトラブルがなく、歯茎の保護もしっかりとしているのに痛みがある場合は、もともと歯のエナメル質が薄いのかもしれません。

ホワイトニングをすると、薬剤が歯の中の着色物質を分解します。同時に歯に含まれている水分も分解するので、歯全体が脱水状態に陥ります。

エナメル質の下にある象牙質も脱水状態となって敏感になるでしょう。エナメル質が薄いと象牙質に刺激が伝わりやすく、痛みを感じやすいのです。

ホワイトニングで痛みを感じたときの対処法

薬を飲む男性

ホワイトニングで痛みを感じたからといって、痛みに耐え続けなければならないということはありません。ホワイトニングで痛みを感じたときの対処法は、以下のとおりです。

鎮痛剤を服用する

ホワイトニングの痛みは、神経に作用して起きているため鎮痛剤を服用すると和らぐ可能性が高いです。鎮痛剤は市販のものでも構いません。

鎮痛剤を使用すれば一時的に痛みは治まりますが、あくまで薬の作用です。薬が切れたタイミングで痛みが生じた場合は、根本的な原因を調べるために一度歯科医院を受診するとよいでしょう。

口の中を清潔にする

ホワイトニングで使った薬剤が口の中に残っていることで、痛みを感じている可能性もあります。うがいをする、歯磨きをするなど、口内を清潔にしましょう。

刺激のある飲食物を避ける

ホワイトニング後24時間は、歯の表面のペリクルという被膜が剥がれています。知覚が過敏になっているため、ふだんは刺激を感じない飲食物の刺激を感じることがあります。

辛いものや酸味のあるもの、炭酸飲料も痛みを引き起こす可能性があるでしょう。施術後24時間は、刺激のある飲食物を避けてください。

ホワイトニングで痛みを感じないための予防法

歯のケアをする人

ホワイトニングで痛みを感じたくないという方は、あらかじめ痛みに対応しておきましょう。

ホワイトニングで痛みを感じないための予防法は、以下のとおりです。

歯のトラブルを解決する

虫歯や歯周病、歯の欠損やひびなどは、ホワイトニングを受ける前に治療しましょう。治療後にホワイトニングを受ければ、痛みを感じにくくなるかもしれません。

ただし、治療直後は歯の状態が不安定で痛みを感じる方もいます。定期的に歯科検診を受けて、歯のトラブルを早期に発見し治療できる環境を整えておきましょう。

ホワイトニングを受けたいと思ったタイミングで歯のトラブルがなければ、スムーズにホワイトニングを受けられます。

市販品で歯のケアをする

市販品で歯のケアをすれば、ホワイトニングを受けたときの痛みを予防できるかもしれません。2つの製品をご紹介するので、参考にしてください。

ただし、痛みの予防に即効性は期待できません。ホワイトニングを検討している場合は、早い段階から使い始めてください。

知覚過敏用歯磨き粉

知覚過敏用の歯磨き粉には、神経伝達を防ぐ硝酸カリウムという成分が配合されています。歯の神経の過敏反応を抑えて、痛みを感じにくくするでしょう。

フッ素ジェル

フッ素ジェルは、エナメル質を強くする効果が期待できます。施術を受けて、薬剤の影響でエナメル質が薄くなるのを防ぎます。象牙質へ刺激が伝わることも防いでくれるでしょう。

ホワイトニングを受けると決めたタイミングから継続して使うと、痛みの予防につながるかもしれません。

まとめ

ホワイトニングした女性

ホワイトニングは、薬剤の影響によって痛みが出るケースがあります。

薬剤が口腔粘膜に触れる、歯が欠けているなど、さまざまな原因で痛むことがあるでしょう。ホワイトニングを受けようと考えたタイミングで、歯のコンディションを整えておいてください。

ホワイトニングで痛みを感じた場合は、鎮痛剤を服用する、口内を清潔にする、刺激のある飲食物を避けるなど、痛みが悪化しないように対応しましょう。

ホワイトニングの痛みを予防する方法としては、歯のトラブルを解決しておくこと、市販品で歯のケアをしておくことが挙げられます。虫歯や歯周病があると、ホワイトニングで痛みを感じるでしょう。ホワイトニング前に治療することが大切です。

今はホワイトニングを受けるか迷っている段階でも、定期検診に通って歯の健康を保っていれば、ホワイトニングを受けたいと思ったタイミングでスムーズに施術を受けられるでしょう。何かトラブルが起きても大掛かりな治療が必要ないことが多いので、定期的に歯科医院を受診してください。

対策してもホワイトニングの痛みが改善しない場合は、歯科医院を受診して対応してもらいましょう。

歯のホワイトニングを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

インプラント手術中・手術後の痛みは?手術後の過ごし方と対処法!

2023年9月19日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インプラントの模型を使って説明する女性

インプラントは、高い機能性と審美性を兼ね備えているため非常に人気の治療法です。

しかし、歯茎の切開など外科手術が必要となり、痛みや腫れが伴います。インプラント治療を検討する際、手術の痛みに不安を覚える方も少なくないでしょう。

今回は、インプラント手術における痛みや術後の過ごし方、痛みの対処法について詳しく解説します。インプラント治療を受けようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント手術中は痛みを感じる?

インプラント手術を行う女性医師

インプラント手術では、手術前に局所麻酔を行います。手術の最中に痛みを感じることはありません。

ただし、局所麻酔はインプラントを埋入する部位のみに麻酔が効いている状態です。意識はある状態なので、機械音や骨を削るときの振動は感じられます。不安や恐怖感が増大する可能性はあるでしょう。

不安や緊張は、急な血圧の上昇やショック状態を引き起こすリスクがあります。手術中の体調の変化が起こりやすい方の特徴は、以下のとおりです。

・歯科治療への不安が強い方

・過去に歯科治療中に具合が悪くなったことのある方

・ふだんから血圧が高い方

上記のような方は、事前に歯科医師に相談しましょう。

痛みやストレスを軽減する方法

痛みへの不安が強い方は、事前に歯科医師に相談することで対応してもらえます。

麻酔の注射に対して、苦手意識や恐怖感を抱く方もいるでしょう。できるだけ細い針を使用する、麻酔薬を常温にするなど、麻酔注入時の痛みを軽減する方法があります。

歯科治療への不安が強い方の場合、鎮静剤を使用することがあるでしょう。寝付く前のようなウトウトした状態で治療を受けられるため、不安や緊張を軽減できます。

鎮静剤は静脈内に入れるため、全身管理が必要です。すべての歯科医院で対応できるわけではないので、あらかじめ確認しましょう。

インプラント手術後に痛み・腫れはある?

歯の痛みを耐えて顎を抑える女性

インプラント手術では、歯茎を切開して顎の骨を削るため、術後に痛みや腫れが生じます。痛みの程度は個人差があるものの、術後4~5日程度で落ち着く場合が多いです。

麻酔が切れた頃から痛み始め、徐々に回復するのが一般的です。術後は処方された痛み止めを服用して、痛みをコントロールしましょう。

手術した部分の腫れは、早い人なら2~3日程度で落ち着きます。長くても1~2週間で落ち着くでしょう。痛みが悪化する場合や、長く続く場合は何らかの問題が起きている可能性があるので、歯科医師に相談しましょう。

手術による内出血で、顔の一部が紫色になることがあります。次第に治るので、基本的には心配いりません。

インプラント手術後に痛み・腫れが出やすいケースは、以下のとおりです。

・インプラントの埋入本数が多い

・埋入と同時に骨移植を行った

・埋入と同時に歯茎の移植を行った

・抜歯直後にインプラントの埋入を行った

大きく腫れて、本当に落ち着くのか不安になることもあるかもしれません。特に問題がなければ腫れは徐々に引いていくので、過度に心配する必要はないでしょう。

術後、時間が経過してから痛みが出ることもある

術後の痛みは徐々に落ち着くのが一般的ですが、あとから痛み出すケースがあります。

人工歯を入れてから痛む

インプラントの上部構造(人工歯)を入れてから、痛むことがあります。噛み合わせの高さや隣の歯に干渉していることで痛む場合が多いです。

人工歯のサイズや高さを調整することで、改善できるでしょう。

術後数年経ってから痛む

術後数年経ってから、インプラント部分が痛むことがあります。インプラント周囲炎になっている可能性が高いです。

インプラント周囲炎とは、インプラントを支える歯周組織が炎症を起こしている状態を指します。インプラントの歯周病ともいわれます。

インプラントは天然歯に比べて抵抗力が低いため、術後の定期的なメンテナンスや丁寧なセルフケアを怠ると、リスクが高まるでしょう。軽度の場合は歯科医院で歯周病の治療を受ければ改善できます。重度の場合は、インプラントを残すことが難しくなるかもしれません。

インプラント手術後はどのように過ごす?

治療後に鏡で自分の歯を確認する女性

インプラント手術後の過ごし方は、以下のとおりです。

薬を指示どおりに服用する

術後は、痛み止めと抗生物質(化膿止め)が処方されます。それぞれ歯科医師の指示どおりに服用しましょう。

特に抗生物質は、術後の傷の治りに影響します。必ず指示どおりに飲み切ってください。

血行がよくなる行為を控える

血行がよくなると、出血や痛みの原因になります。術後は、激しい運動や飲酒を控えましょう。血行がよくなると傷の治りが遅くなり、インプラントと骨の結合が遅くなることにもつながります。

術後2~3日は湯船に浸からずシャワーで済ませる、術後1週間程度は激しい運動と飲酒を控えるなど、注意して過ごさなければいけません。

手術した部分で噛まない

術後1か月は、手術した部分とは反対側の歯で噛みましょう。インプラントと骨が結合するには1か月程度かかるため、この間に不必要な負荷をかけないことが大切です。

セルフケアを徹底する

口内が不潔になると、手術部位が細菌感染を起こす可能性があります。細菌に感染すると、インプラントがうまく結合できないでしょう。

手術部位を直接歯ブラシで磨くのは避けたほうがよいですが、ほかの歯はしっかりと磨いてください。フロスや歯間ブラシなども併用して、清潔に保ちましょう。

喫煙しない

喫煙は、インプラントの成功を妨げる大きな原因になります。可能であれば、術後は禁煙しましょう。

喫煙すると血行が悪くなるため、傷の治りが遅くなります。化膿する、インプラントと骨がうまく結合しないなど、トラブルにつながるかもしれません。

インプラント手術後の痛み・腫れへの対処法

歯科医院でタブレットを用いて説明する男性

インプラント手術後の痛み・腫れへの対処法は、以下のとおりです。

安静に過ごす

インプラントの手術後は、口内をケガしたような状態です。まずは、安静に過ごしましょう。

激しい運動や熱い湯船に浸かる、飲酒するなど、血行をよくする行為は避けてください。痛みや出血を悪化させる可能性があります。

患部を冷やす

腫れがひどい場合、頬から冷やすことが有効です。氷などを使って冷やしすぎるのは、傷の治りを悪くするので避けてください。冷えピタや、水で濡らしたタオルで冷やしましょう。

腫れは傷が治る過程で発生する正常な反応なので、過度に心配する必要はありません。

歯科医師に相談する

痛みや腫れが強い・長引くときは、歯科医師に相談しましょう。手術部位の感染や、ほかの歯の影響で痛む・腫れる症状が出ている可能性があります。

抜糸後も痛みが続く場合や、痛み止めを飲んでも我慢できないほどの痛みがある場合、術後24時間以上出血が止まらない場合などは、何らかの問題が起きているかもしれません。早急に対応する必要があるので、歯科医院を受診して相談してください。

まとめ

レントゲン写真を指して説明する男性歯科医師

インプラントの手術中は、麻酔が効いているためほとんど痛みを感じません。術後1週間程度は、痛みや腫れがあるでしょう。

痛みや腫れは、薬の服用である程度コントロールできます。術後は激しい運動や飲酒を控えるなど、気をつけて過ごしましょう。

インプラント治療に伴う痛みが心配な方は、あらかじめ歯科医師に相談してください。細い針で麻酔を行う、鎮静剤を使用するなど、適切に対応してもらえます。

インプラント治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。