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ホワイトニングは痛みがある?原因と予防法を解説!

2023年10月27日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

ホワイトニングをした女性

ホワイトニングは歯を白くする施術ですが、痛みを感じる人もいます。「歯を白くするために痛みを我慢しないといけないの?」と施術を悩む方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、ホワイトイングを受けることで痛みがあるのかどうかを解説します。痛みの原因や、痛みを感じないための予防法、痛みを感じたときの対処法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ホワイトニングは痛みがある?

歯が痛い若い女性

ホワイトニングは痛みがあるといわれています。

しかし、痛みの感じ方は個人差が大きいため、痛みではなくしみる、刺激を感じるという方もいます。むずがゆさを訴える方もいるでしょう。

ホワイトニングで痛みを感じるタイミングは施術中、施術直後、帰宅して数時間後など、人によってさまざまです。なかには、施術中や施術直後に痛みはなかったものの、就寝前に急に痛みが強くなって眠れなくなったという方もいます。

ホワイトニングによる痛みは一過性のものなので、長くても1〜2日程度で落ち着くでしょう。痛みが長く続く場合は、ホワイトニングによる痛みではない可能性があります。そのため、2日以上痛みが続いているのであれば、歯科医院で確認してもらいましょう。

ホワイトニングの痛みの原因

歯が痛い女性

ホワイトニングによる歯の痛みの主な原因は、薬剤による刺激です。

歯科医院で扱うホワイトニング剤の主成分は、過酸化水素です。歯科医院でホワイトニングを受ける場合、過酸化水素の濃度が35%程度と非常に高い薬剤を使用します。

過酸化水素は傷口の消毒やうがい薬など、日常的に使われているものなので、人体に取り入れることには問題ありません。

しかし、口腔内に濃度の高い過酸化水素を取り入れることで痛みを感じることがあるのです。痛みを感じる原因は、以下のとおりです。

薬剤が歯以外の部分に付着した

ホワイトニングで使う薬剤は高濃度ですが、歯に付着して痛みを感じる人は多くありません。ホワイトニング剤を使用して痛みを感じる理由の一つが、歯以外の部分に付着しているからです。

歯茎や口腔内の粘膜に付着すると、炎症を起こす原因になります。粘膜や歯茎の保護が不十分だった結果、薬剤が歯以外の部分に付着して痛みを引き起こしている可能性があるでしょう。

歯そのものにトラブルがある

虫歯や歯周病など、歯にトラブルが起きていると、痛みを感じる可能性があります。歯や歯茎の状態が不安定なタイミングでホワイトニング剤を使用すると、薬剤がしみて痛むのです。

歯が破損している

歯は、外側からエナメル質・象牙質・神経と構成されています。

エナメル質は97%がハイドロキシアパタイトという結晶でできていて、神経が通っていません。つまり、歯の表面に薬剤が付着しても、しみる・痛む症状が出ることはありません。

ただし、象牙質には神経細胞の一部が無数に伸びているため、薬剤が付着すると痛みを感じます。歯が割れている、ひびが入っているなど、エナメル質を越えて象牙質に薬剤が浸み込んだ場合、痛みや刺激を感じるでしょう。

エナメル質が薄い

歯に何もトラブルがなく、歯茎の保護もしっかりとしているのに痛みがある場合は、もともと歯のエナメル質が薄いのかもしれません。

ホワイトニングをすると、薬剤が歯の中の着色物質を分解します。同時に歯に含まれている水分も分解するので、歯全体が脱水状態に陥ります。

エナメル質の下にある象牙質も脱水状態となって敏感になるでしょう。エナメル質が薄いと象牙質に刺激が伝わりやすく、痛みを感じやすいのです。

ホワイトニングで痛みを感じたときの対処法

薬を飲む男性

ホワイトニングで痛みを感じたからといって、痛みに耐え続けなければならないということはありません。ホワイトニングで痛みを感じたときの対処法は、以下のとおりです。

鎮痛剤を服用する

ホワイトニングの痛みは、神経に作用して起きているため鎮痛剤を服用すると和らぐ可能性が高いです。鎮痛剤は市販のものでも構いません。

鎮痛剤を使用すれば一時的に痛みは治まりますが、あくまで薬の作用です。薬が切れたタイミングで痛みが生じた場合は、根本的な原因を調べるために一度歯科医院を受診するとよいでしょう。

口の中を清潔にする

ホワイトニングで使った薬剤が口の中に残っていることで、痛みを感じている可能性もあります。うがいをする、歯磨きをするなど、口内を清潔にしましょう。

刺激のある飲食物を避ける

ホワイトニング後24時間は、歯の表面のペリクルという被膜が剥がれています。知覚が過敏になっているため、ふだんは刺激を感じない飲食物の刺激を感じることがあります。

辛いものや酸味のあるもの、炭酸飲料も痛みを引き起こす可能性があるでしょう。施術後24時間は、刺激のある飲食物を避けてください。

ホワイトニングで痛みを感じないための予防法

歯のケアをする人

ホワイトニングで痛みを感じたくないという方は、あらかじめ痛みに対応しておきましょう。

ホワイトニングで痛みを感じないための予防法は、以下のとおりです。

歯のトラブルを解決する

虫歯や歯周病、歯の欠損やひびなどは、ホワイトニングを受ける前に治療しましょう。治療後にホワイトニングを受ければ、痛みを感じにくくなるかもしれません。

ただし、治療直後は歯の状態が不安定で痛みを感じる方もいます。定期的に歯科検診を受けて、歯のトラブルを早期に発見し治療できる環境を整えておきましょう。

ホワイトニングを受けたいと思ったタイミングで歯のトラブルがなければ、スムーズにホワイトニングを受けられます。

市販品で歯のケアをする

市販品で歯のケアをすれば、ホワイトニングを受けたときの痛みを予防できるかもしれません。2つの製品をご紹介するので、参考にしてください。

ただし、痛みの予防に即効性は期待できません。ホワイトニングを検討している場合は、早い段階から使い始めてください。

知覚過敏用歯磨き粉

知覚過敏用の歯磨き粉には、神経伝達を防ぐ硝酸カリウムという成分が配合されています。歯の神経の過敏反応を抑えて、痛みを感じにくくするでしょう。

フッ素ジェル

フッ素ジェルは、エナメル質を強くする効果が期待できます。施術を受けて、薬剤の影響でエナメル質が薄くなるのを防ぎます。象牙質へ刺激が伝わることも防いでくれるでしょう。

ホワイトニングを受けると決めたタイミングから継続して使うと、痛みの予防につながるかもしれません。

まとめ

ホワイトニングした女性

ホワイトニングは、薬剤の影響によって痛みが出るケースがあります。

薬剤が口腔粘膜に触れる、歯が欠けているなど、さまざまな原因で痛むことがあるでしょう。ホワイトニングを受けようと考えたタイミングで、歯のコンディションを整えておいてください。

ホワイトニングで痛みを感じた場合は、鎮痛剤を服用する、口内を清潔にする、刺激のある飲食物を避けるなど、痛みが悪化しないように対応しましょう。

ホワイトニングの痛みを予防する方法としては、歯のトラブルを解決しておくこと、市販品で歯のケアをしておくことが挙げられます。虫歯や歯周病があると、ホワイトニングで痛みを感じるでしょう。ホワイトニング前に治療することが大切です。

今はホワイトニングを受けるか迷っている段階でも、定期検診に通って歯の健康を保っていれば、ホワイトニングを受けたいと思ったタイミングでスムーズに施術を受けられるでしょう。何かトラブルが起きても大掛かりな治療が必要ないことが多いので、定期的に歯科医院を受診してください。

対策してもホワイトニングの痛みが改善しない場合は、歯科医院を受診して対応してもらいましょう。

歯のホワイトニングを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

虫歯があるとホワイトニングはできない?注意点と虫歯予防法を解説!

2023年10月13日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

歯科医院でホワイトニングを受けて笑う女子

虫歯があってホワイトニングを受けたい場合、どちらを優先するべきか悩む方もいるでしょう。ホワイトニングの際に、虫歯が原因で痛みが生じることや、虫歯が悪化することなどは、避けたいと思う方が多いのではないでしょうか。

今回は、虫歯があるホワイトニングはできないのかどうかを解説します。虫歯治療後にホワイトニングをするときの注意点もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

虫歯があるとホワイトニングはできない?

斜め上を見て顎に手を当てた考える女性

虫歯の大きさや歯科医師の判断によりますが、虫歯があるとホワイトニングは行わないことが多いです。基本的には、虫歯治療を優先します。虫歯治療のあと何も異常がなければ、続けてホワイトニングを受けられます。

虫歯があるからホワイトニングができないわけではありません。きちんと処置が終わればホワイトニングをできる場合が多いです。

虫歯や歯周病など、歯や歯茎にトラブルがある状態でホワイトニングをすると、薬剤がしみる恐れがあります。歯科医院では、ホワイトニング前に必ず口内に異常がないか検査しますが、何かトラブルが見つかった場合は、治療を優先する歯科医院が多いです。

虫歯があるとホワイトニングできない理由

WHYと書かれた木のブロックを机に並べる

虫歯があるとホワイトニングできない理由は、以下のとおりです。

・ホワイトニング時に痛みが出る恐れがある

・虫歯が進行する可能性がある

・詰め物が外れることがある

それぞれ詳しく解説します。

ホワイトニング時に痛みが出る恐れがある

歯科医院で使用されるホワイトニングの薬剤は高濃度のため、刺激が強いです。虫歯で歯に穴があいていると、ホワイトニングの薬剤が浸透したときに強い痛みを感じるかもしれません。

虫歯ができると、虫歯菌によって歯の表面のエナメル質が溶かされ、歯に穴があきます。健康な歯はエナメル質がしっかりあるので、温冷刺激などあらゆる刺激から歯を守っているのです。

しかし、虫歯によって一部のエナメル質が失われた歯は、エナメル質の奥にある象牙質(ぞうげしつ)や、神経が露出することがあります。象牙質や神経にホワイトニングの薬剤が直接触れると、強い痛みを感じるでしょう。

健康な歯には、ホワイトニングの薬剤を使用しても問題ありません。

虫歯が進行する可能性がある

ホワイトニングは、理想の歯の白さになるまで何度か行う必要があります。歯科医院でのホワイトニングの場合、一度の施術で白さを実感できる方もいるでしょう。

しかし、歯科医師の指導のもと自宅で行うホワイトニングは、効果を実感できるまで2週間〜2か月程度かかるケースが多いです。理想とする白さによっては、さらに長い期間が必要になるでしょう。

ホワイトニングの期間が長くなると、ホワイトニング中に虫歯が進行する恐れがあります。虫歯は、早期に治療を開始できれば歯を削る量が少なくなります。歯へのダメージも抑えられるでしょう。

症状が進行して神経まで到達すると、神経を抜く処置が必要となる場合が多いです。治療回数が増えて治療期間が延び、費用も高額になるでしょう。

最悪の場合、抜歯をしなければいけない可能性もあります。大切な歯を守るためにも、早期に虫歯治療始める必要があるのです。

詰め物が外れることがある

虫歯治療の際は、削った部分を保護するために仮の詰め物を装着することがあります。

型取りをした詰め物や被せ物の完成を待つ間に一時的に装着するのが一般的です。削ったあとの歯は、象牙質や神経などが晒された状態です。刺激から歯を守る、すき間から再び細菌感染を起こさないなどの目的で使用されます。

仮の詰め物を装着している状態でホワイトニングをすると、ホワイトニングの薬剤によって外れることがあるでしょう。詰め物が外れると、痛むなどのトラブルが起きる可能性が高いです。

そのため、ホワイトニングよりも虫歯治療を優先したほうがよいとされています。

虫歯治療後にホワイトニングするときの注意点

黄色い机に置かれた!マーク

虫歯の治療後のホワイトニングは、すべて健康な歯にホワイトニングをする場合とは異なり、気をつけなければいけない点があります。

代表的な注意点は、以下の2つです。

・天然歯以外は薬剤が作用しない

・神経がない歯は効果が出にくい

それぞれ詳しく解説します。

天然歯以外は薬剤が作用しない

ホワイトニングの薬剤は、天然歯にのみ作用します。虫歯治療を行ってレジンなどの詰め物をしている部分や、セラミックなどの被せ物をしている人工歯は白くなりません。

ホワイトニングは、歯の表面にあるペリクルという膜を剥がし、エナメル質に作用して歯を白く見せる施術です。

しかし、人工歯にはエナメル質が存在しないため、薬剤が作用しないのです。虫歯治療後の詰め物や被せ物がある歯にホワイトニングを行うと、白くなる部分とならない部分があるため、色ムラが生じることがあるでしょう。

神経がない歯は効果が出にくい

虫歯が進んで神経を抜く処置をした歯には、一般的なホワイトニングの効果が出にくいです。

神経を抜く際は、歯の内部にある血管も除去します。血液が循環しなくなるため、象牙質にあるコラーゲンが蓄積して歯が変色します。

神経を抜いたことで変色した歯に一般的なホワイトニングをしても、薬剤はエナメル質の表面にしか作用しません。歯の奥の変色までは改善できないのです。

ホワイトニング直後は白くなったと感じても、変色のスピードにホワイトニング効果が追いつかず、すぐに歯が変色する場合もあります。

虫歯治療後のホワイトニング方法

歯科医院で治療を受けて笑う男性

虫歯治療後の歯には、天然歯と比較するとホワイトニング効果が出にくい場合があります。虫歯治療後の歯を白くする方法はあるのでしょうか。

虫歯治療後のホワイトニング方法は、以下のとおりです。

・詰め物や被せ物を変える

・ウォーキングブリーチをする

それぞれ解説します。

詰め物や被せ物を変える

詰め物や被せ物をした歯と天然歯は、色ムラが生じることがあります。色ムラが気になる場合は、詰め物などを作り直して色を整えるとよいでしょう。

虫歯治療に使われることが多いレジンという歯科用プラスチックは、吸水性が高いため変色しやすいです。時間の経過とともに黄ばむため、特に色ムラが気になる場合が多いでしょう。

ホワイトニング後の歯の色に合わせて明るめの色に作り直す方法や、セラミックなどの変色しづらい素材で詰め物や被せ物を作り直す方法もあります。

虫歯治療後すぐにホワイトニングの予定がある場合は、虫歯治療時にホワイトニングの予定があることを歯科医師に伝えてください。ホワイトニングで希望する白さの人工歯を装着してもらうとよいでしょう。

ウォーキングブリーチをする

神経がない歯を白くするには、歯の内部から白くする効果があるウォーキングブリーチが効果的です。一般的なホワイトニングよりも、白さを実感できる可能性が高まります。

ウォーキングブリーチは、歯に穴をあけて高濃度の薬剤を入れる方法です。定期的に薬剤を交換しながら、徐々に歯を白くします。

ウォーキングブリーチは、失活歯とよばれる神経を失った歯にしかできない治療ですが、歯を削る・抜くことなく歯を白く見せられるでしょう。

ホワイトニング中の虫歯予防法

自分の歯を指さして笑う女性

ホワイトニング中に虫歯にならないために、できることはあるのでしょうか。基本的には通常時と変わらない、以下のような虫歯予防法が挙げられます。

・毎日の歯磨きを欠かさない

・歯科医院で定期検診を受ける

それぞれ解説します。

毎日の歯磨きを欠かさない

虫歯予防には、毎日の歯磨きが非常に重要です。食後は歯磨きをする習慣を身につけましょう。

歯磨きが不十分だと、虫歯の可能性を高めることはもちろん、歯の表面に汚れが長時間残ることで、黄ばむ原因にもなります。ホワイトニングの効果を十分に発揮するために、毎日の歯磨きは欠かせません。

フロスや歯間ブラシなど、細かい部分の汚れを落とせるアイテムも使うことで、しっかりと汚れを除去できるでしょう。

外食した際などすぐに歯磨きできない場合は、食後にうがいをしてください。ある程度の汚れを落とせます。

帰宅後など、歯磨きできる状況になったらすぐに歯磨きしてください。常に口内を清潔に保つことを意識しましょう。

歯科医院で定期検診を受ける

歯科医院でホワイトニングを受ける場合は、毎回歯科医師が口内をチェックします。

しかし、歯科医師の指導のもと自宅で行うホワイトニングは、虫歯などのトラブルがあってもご自身では気づけないでしょう。3か月に1回の頻度で、定期検診を受けてください。

定期検診では、口内にトラブルがないかを確認し、歯のクリーニングなどを行います。毎日歯磨きをしていても、落としきれない汚れがあります。歯科医院で定期的に掃除してもらいましょう。

汚れがあると、ホワイトニングの効果が十分に発揮されないこともあります。プロのクリーニングは、ホワイトニングの効果を高めるうえでも重要です。

定期検診を受けることは虫歯の早期発見にもつながるので、必ず受けてください。

まとめ

ホワイトニングを行って白くなった歯

ホワイトニング時に虫歯があると、基本的には虫歯治療を優先します。虫歯がある状態でホワイトニングをすると、ホワイトニングの薬剤がしみる、詰め物が外れる、虫歯が進行するなどのリスクが考えられるためです。

虫歯治療が終わって問題が起きなければ、ホワイトニングを開始できます。虫歯治療後にホワイトニングをするときは、ご紹介した注意点を参考にしてください。

歯のホワイトニングを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

インプラント手術中・手術後の痛みは?手術後の過ごし方と対処法!

2023年9月19日

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インプラントの模型を使って説明する女性

インプラントは、高い機能性と審美性を兼ね備えているため非常に人気の治療法です。

しかし、歯茎の切開など外科手術が必要となり、痛みや腫れが伴います。インプラント治療を検討する際、手術の痛みに不安を覚える方も少なくないでしょう。

今回は、インプラント手術における痛みや術後の過ごし方、痛みの対処法について詳しく解説します。インプラント治療を受けようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント手術中は痛みを感じる?

インプラント手術を行う女性医師

インプラント手術では、手術前に局所麻酔を行います。手術の最中に痛みを感じることはありません。

ただし、局所麻酔はインプラントを埋入する部位のみに麻酔が効いている状態です。意識はある状態なので、機械音や骨を削るときの振動は感じられます。不安や恐怖感が増大する可能性はあるでしょう。

不安や緊張は、急な血圧の上昇やショック状態を引き起こすリスクがあります。手術中の体調の変化が起こりやすい方の特徴は、以下のとおりです。

・歯科治療への不安が強い方

・過去に歯科治療中に具合が悪くなったことのある方

・ふだんから血圧が高い方

上記のような方は、事前に歯科医師に相談しましょう。

痛みやストレスを軽減する方法

痛みへの不安が強い方は、事前に歯科医師に相談することで対応してもらえます。

麻酔の注射に対して、苦手意識や恐怖感を抱く方もいるでしょう。できるだけ細い針を使用する、麻酔薬を常温にするなど、麻酔注入時の痛みを軽減する方法があります。

歯科治療への不安が強い方の場合、鎮静剤を使用することがあるでしょう。寝付く前のようなウトウトした状態で治療を受けられるため、不安や緊張を軽減できます。

鎮静剤は静脈内に入れるため、全身管理が必要です。すべての歯科医院で対応できるわけではないので、あらかじめ確認しましょう。

インプラント手術後に痛み・腫れはある?

歯の痛みを耐えて顎を抑える女性

インプラント手術では、歯茎を切開して顎の骨を削るため、術後に痛みや腫れが生じます。痛みの程度は個人差があるものの、術後4~5日程度で落ち着く場合が多いです。

麻酔が切れた頃から痛み始め、徐々に回復するのが一般的です。術後は処方された痛み止めを服用して、痛みをコントロールしましょう。

手術した部分の腫れは、早い人なら2~3日程度で落ち着きます。長くても1~2週間で落ち着くでしょう。痛みが悪化する場合や、長く続く場合は何らかの問題が起きている可能性があるので、歯科医師に相談しましょう。

手術による内出血で、顔の一部が紫色になることがあります。次第に治るので、基本的には心配いりません。

インプラント手術後に痛み・腫れが出やすいケースは、以下のとおりです。

・インプラントの埋入本数が多い

・埋入と同時に骨移植を行った

・埋入と同時に歯茎の移植を行った

・抜歯直後にインプラントの埋入を行った

大きく腫れて、本当に落ち着くのか不安になることもあるかもしれません。特に問題がなければ腫れは徐々に引いていくので、過度に心配する必要はないでしょう。

術後、時間が経過してから痛みが出ることもある

術後の痛みは徐々に落ち着くのが一般的ですが、あとから痛み出すケースがあります。

人工歯を入れてから痛む

インプラントの上部構造(人工歯)を入れてから、痛むことがあります。噛み合わせの高さや隣の歯に干渉していることで痛む場合が多いです。

人工歯のサイズや高さを調整することで、改善できるでしょう。

術後数年経ってから痛む

術後数年経ってから、インプラント部分が痛むことがあります。インプラント周囲炎になっている可能性が高いです。

インプラント周囲炎とは、インプラントを支える歯周組織が炎症を起こしている状態を指します。インプラントの歯周病ともいわれます。

インプラントは天然歯に比べて抵抗力が低いため、術後の定期的なメンテナンスや丁寧なセルフケアを怠ると、リスクが高まるでしょう。軽度の場合は歯科医院で歯周病の治療を受ければ改善できます。重度の場合は、インプラントを残すことが難しくなるかもしれません。

インプラント手術後はどのように過ごす?

治療後に鏡で自分の歯を確認する女性

インプラント手術後の過ごし方は、以下のとおりです。

薬を指示どおりに服用する

術後は、痛み止めと抗生物質(化膿止め)が処方されます。それぞれ歯科医師の指示どおりに服用しましょう。

特に抗生物質は、術後の傷の治りに影響します。必ず指示どおりに飲み切ってください。

血行がよくなる行為を控える

血行がよくなると、出血や痛みの原因になります。術後は、激しい運動や飲酒を控えましょう。血行がよくなると傷の治りが遅くなり、インプラントと骨の結合が遅くなることにもつながります。

術後2~3日は湯船に浸からずシャワーで済ませる、術後1週間程度は激しい運動と飲酒を控えるなど、注意して過ごさなければいけません。

手術した部分で噛まない

術後1か月は、手術した部分とは反対側の歯で噛みましょう。インプラントと骨が結合するには1か月程度かかるため、この間に不必要な負荷をかけないことが大切です。

セルフケアを徹底する

口内が不潔になると、手術部位が細菌感染を起こす可能性があります。細菌に感染すると、インプラントがうまく結合できないでしょう。

手術部位を直接歯ブラシで磨くのは避けたほうがよいですが、ほかの歯はしっかりと磨いてください。フロスや歯間ブラシなども併用して、清潔に保ちましょう。

喫煙しない

喫煙は、インプラントの成功を妨げる大きな原因になります。可能であれば、術後は禁煙しましょう。

喫煙すると血行が悪くなるため、傷の治りが遅くなります。化膿する、インプラントと骨がうまく結合しないなど、トラブルにつながるかもしれません。

インプラント手術後の痛み・腫れへの対処法

歯科医院でタブレットを用いて説明する男性

インプラント手術後の痛み・腫れへの対処法は、以下のとおりです。

安静に過ごす

インプラントの手術後は、口内をケガしたような状態です。まずは、安静に過ごしましょう。

激しい運動や熱い湯船に浸かる、飲酒するなど、血行をよくする行為は避けてください。痛みや出血を悪化させる可能性があります。

患部を冷やす

腫れがひどい場合、頬から冷やすことが有効です。氷などを使って冷やしすぎるのは、傷の治りを悪くするので避けてください。冷えピタや、水で濡らしたタオルで冷やしましょう。

腫れは傷が治る過程で発生する正常な反応なので、過度に心配する必要はありません。

歯科医師に相談する

痛みや腫れが強い・長引くときは、歯科医師に相談しましょう。手術部位の感染や、ほかの歯の影響で痛む・腫れる症状が出ている可能性があります。

抜糸後も痛みが続く場合や、痛み止めを飲んでも我慢できないほどの痛みがある場合、術後24時間以上出血が止まらない場合などは、何らかの問題が起きているかもしれません。早急に対応する必要があるので、歯科医院を受診して相談してください。

まとめ

レントゲン写真を指して説明する男性歯科医師

インプラントの手術中は、麻酔が効いているためほとんど痛みを感じません。術後1週間程度は、痛みや腫れがあるでしょう。

痛みや腫れは、薬の服用である程度コントロールできます。術後は激しい運動や飲酒を控えるなど、気をつけて過ごしましょう。

インプラント治療に伴う痛みが心配な方は、あらかじめ歯科医師に相談してください。細い針で麻酔を行う、鎮静剤を使用するなど、適切に対応してもらえます。

インプラント治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。