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インビザライン・ファーストの費用相場は?負担を軽減する方法も

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インビザライン・ファーストのイメージ

お子様の歯並びが気になり始めたとき「早めに矯正を始めたほうがいいのかな?」と悩む保護者の方は多いです。そんな中、透明で取り外しができるインビザライン・ファーストは、子ども向けのマウスピース矯正として注目を集めています。

見た目が自然で、日常生活への負担が少ないのが特長ですが、費用が気になる方も少なくありません。

この記事では、インビザライン・ファーストの費用相場や保険の適用可否、追加費用が発生するケース、さらには費用負担を抑えるための工夫についても詳しく解説します。治療を検討する際の参考にしてください。

インビザライン・ファーストとは

インビザライン・ファーストについて説明するイメージ

インビザライン・ファーストとは、主に6歳〜10歳の混合歯列期に行う小児向けのマウスピース型矯正治療です。アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したインビザライン矯正のひとつで、子どもの成長段階に合わせて歯並びや顎の発育をコントロールすることを目的としています。

この治療では、透明なマウスピース(アライナー)を装着して、歯に少しずつ力を加えながら、理想的な位置へと誘導していきます。従来の金属製の装置とは異なり、目立ちにくく取り外しができるため、見た目や衛生面の負担が少ない点が特長です。

また、インビザライン・ファーストは第一期治療にあたるため、将来的な本格矯正をスムーズに行うための土台作りとしても有効です。症例によっては、インビザライン・ファーストの治療だけで歯並びが整い、第二期治療が不要になるケースもあります。

子どもの成長を活かした矯正方法として、多くの歯科医院で導入されています。

インビザライン・ファーストの費用相場

インビザライン・ファーストでかかる費用のイメージ

インビザライン・ファーストは、小児期の矯正治療として近年注目されている方法ですが、自由診療であるため費用は医療機関ごとに異なります。一般的な相場は、40万円〜60万円前後が目安とされています。

この金額には、初診時のカウンセリング料や精密検査、マウスピースの製作、治療中の管理費などが含まれることが多いですが、すべての医院が同様の費用内訳とは限りません。

特にインビザライン・ファーストは、成長期の子どもを対象としているため、治療計画がより慎重に立てられます。これに伴い、定期的なチェックやマウスピースの交換も頻繁に行われるため、その分の管理費や調整料が費用に上乗せされることがあります。

また、治療期間は通常1〜2年ほどですが、成長の進行具合や歯の生え変わりの状況に応じて延長される場合もあります。その際には追加費用が発生する可能性もあります。

加えて、治療費の総額に装置代や通院ごとの調整料・治療後の保定装置代などがすべて含まれているかどうかを事前に確認することが重要です。一見安く見える費用でも、通院ごとに追加費用がかかると結果的に総額が高くなることもあります。

反対に、定額制を導入している歯科医院では、治療中のマウスピース再作成や軽微な修正などを含めて一律で請け負っていることもあります。

インビザライン・ファーストは保険適用の対象?

インビザライン・ファーストに保険は適用となるか説明するイメージ

インビザライン・ファーストは、目立たず快適に小児矯正が行える先進的な治療方法として人気ですが、基本的に健康保険は適用されません。審美的・機能的な改善を目的とする自由診療に該当するためです。

ほとんどの矯正治療は自由診療扱いであり、インビザライン・ファーストも同様に全額自己負担となります。

ただし、例外的に健康保険が適用されるケースも存在します。それは、厚生労働省が定める先天的な疾患(唇顎口蓋裂など)に起因する咬合異常の治療として認定された場合です。

これらの症例では、矯正治療そのものが病気の治療の一環として位置付けられるため、指定された医療機関であれば保険適用が認められることがあります。

インビザライン・ファーストで追加費用が必要になるケース

インビザライン・ファーストで追加費用となるアライナーの再作製のイメージ

インビザライン・ファーストは、治療前にある程度の費用が提示されることが多く、明瞭な料金体系が魅力の一つです。

しかし、実際に治療を進めていく中で、基本費用に含まれない追加料金が発生することもあります。

アライナーの再作製が必要な場合

マウスピース矯正では、患者様の口腔内の状態に合わせて複数枚のアライナーが作製されます。

しかし、途中で紛失したり破損したりした場合には、再作製が必要になることがあります。基本費用に一定回数分の再作製が含まれているクリニックもありますが、それを超えた場合は1回あたり数千円〜1万円以上の追加費用がかかることがあります。

また、装着時間が足りず計画通りに歯が動かなかった場合や、アライナーのフィットが悪くなった場合も、再調整や再作製が必要になることがあります。

診断料や検査費用が別途必要な場合

初診時に行われるカウンセリングや簡易検査は無料で提供されることが多いですが、本格的な矯正を始める前に必要な精密検査や診断には費用がかかる場合があります。具体的には、歯型のスキャン、口腔内写真の撮影などです。

これらの検査費用は1万〜3万円程度が目安で、治療費とは別に請求されることがあります。

経過観察や保定装置にかかる費用

インビザライン・ファーストで治療を終えた後も、歯の後戻りを防ぐためリテーナー(保定装置)を使用する必要があります。保定装置は、矯正治療とは別の工程として扱われることが多く、3万〜5万円前後の追加費用がかかるケースがあります。

また、リテーナーの使用期間中にも定期的な通院が推奨されるため、観察料や再診料が発生するケースもあります。多くのクリニックでは、通院ごとに数千円の費用がかかるため、これらを事前に確認しておきましょう。

補助的な処置が必要なケース

矯正治療中に、虫歯治療や抜歯、歯のクリーニング、IPR(歯と歯の隙間を作るための研磨)などの補助的処置が必要になる場合もあります。これらが治療計画に含まれていない場合には、別途費用が必要です。

例えば、IPRが必要と判断された場合、その施術費が1〜2万円程度かかることがあります。また、虫歯治療やフッ素塗布などの処置は、保険診療で対応できることもありますが、自費診療になる可能性もあるため、クリニックの料金体系を確認しておきましょう。

まとめて支払わず分割にする場合の手数料

分割払いやデンタルローンを利用する場合は、別途手数料や金利が発生します。手数料の金額は支払い回数や金融機関によって異なりますが、年利で数%が加算されることが一般的です。

インビザライン・ファーストで支払う費用負担を軽減するには

インビザライン・ファーストの費用負担を軽減する為にデンタルローンを利用するイメージ

インビザライン・ファーストは、透明で目立ちにくいマウスピースを使って行う小児向けの矯正治療で、多くの保護者の方に選ばれています。

しかし、費用相場は40万円〜60万円と決して安くはなく、保険も適用外となるため、費用面で悩まれる方も少なくありません。ここでは、インビザライン・ファーストの費用負担をできるだけ軽減する方法について詳しく解説します。

分割払いやデンタルローンを活用する

多くの歯科医院では、一括払い以外に分割払いやデンタルローンといった支払い方法を導入しています。月々の負担を抑えながら治療を進めることが可能です。例えば、50万円の治療費を36回払いで分割した場合、月々の支払いは1万5,000円前後でしょう。

デンタルローンの場合は、信販会社と連携している歯科医院が多く、審査もスムーズに行われます。金利は年利数%程度が一般的ですが、医院によっては無金利キャンペーンを実施していることもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

医療費控除を活用する

インビザライン・ファーストは、見た目の改善だけでなく機能的な改善を目的とした矯正治療にあたるため、医療費控除の対象になる可能性があります。医療費控除とは、1年間にかかった医療費が一定額を超えた場合に、所得税の一部が還付される制度です。

インビザライン・ファーストの治療費だけで控除対象になることもありますが、家族全員分の医療費の合算も可能です。申請には治療の明細書や領収書の保管、確定申告時の記入が必要となりますので、書類を大切に保管しておきましょう。

保険適用外でも自治体の助成制度をチェック

インビザライン・ファーストは原則として保険適用外の自由診療ですが、一部の自治体では子どもの矯正治療に対する補助制度や助成金制度を設けていることがあります。所得制限や対象年齢などの条件はありますが、条件を満たす家庭では補助が受けられるケースもあります。

地域によって制度の有無や内容が大きく異なるため、お住まいの自治体のホームページや保健センターに問い合わせてみるとよいでしょう。

キャンペーンや割引制度を利用する

歯科医院によっては、期間限定キャンペーンや紹介割引、兄弟割引、モニター制度などを実施していることがあります。これらをうまく活用すれば、治療費を数万円単位で抑えられる場合があります。

例えば、早期予約割引で契約日から一定期間以内の契約で割引を受けられたり、モニター制度で治療経過の写真提供を条件に数万円の割引を受けられるケースもあります。複数の医院を比較して、どのような割引制度があるのかを調べてみましょう。

まとめ

インビザライン・ファーストをして綺麗な歯並びの子供達

インビザライン・ファーストは、透明なマウスピースを使った矯正治療です。目立ちにくく取り外しが可能な点や、痛みが少ないといった利点から、多くの家庭で注目されています。

一方で、自由診療となるため費用は高額になりやすく、保険の適用も基本的には受けられません。加えて、追加費用が発生するケースもあるため、治療を検討する際にはトータルの費用をあらかじめ確認しておくことが重要です。

お子様の将来の口腔環境を整えるためにも、費用面と治療内容の両方をしっかりと比較し、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。

インビザライン・ファーストを検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

歯が動揺する原因と対処法

こんにちは。鳥取市東町にある山根歯科医院です。

歯がグラグラと動揺してきた時、多くの人が、不安に感じるのではないでしょうか。歯が、動揺していても、「痛くないから大丈夫かな。」と思っている人も少なくないと思います。しかし、歯の動揺は、決して軽く考えてはいけない症状です。歯の動揺は、お口の中に問題が生じているとても重要なサインです。自己判断しないで、早めに歯科受診し、原因を特定し、適切な対処法をすることで、大切な歯を守ることができます。

本日は、歯がグラグラと動揺する原因と対処法についてお話します。

歯がグラグラと動揺する原因

歯周病

歯が動揺する原因は、いくつか考えられますが、一番多いには、歯周病です。歯周病には、進行のステージがあります。まず、歯周病の初期段階では、歯の周囲に付着した歯周病の原因菌によって歯肉部分に炎症が起こります。(歯肉炎)

鳥取市 歯医者 

この段階では、歯磨きをすると、歯肉から出血することはありますが、しっかりと歯磨きなどで、適切なセルフケアを心掛けていれば、治っていきます。また、この場合は、ほとんど歯が動揺することはありません。しかし、初期の歯肉炎の状態に気づかず、そのまま放置してしまうと炎症が歯槽骨に波及し歯槽骨が吸収してきます。(中等度の歯周病) 

歯槽骨溶ける
歯槽骨溶ける

さらに放置していると歯槽骨が吸収して歯がグラグラと動揺してきます。(重度歯周病) 

歯槽骨は歯を支えている土台の働きをしているため、歯槽骨が大きく吸収して失ってしまうと、歯を支える骨がなくなり、歯がグラグラと動揺するようになります。

歯牙動揺
歯牙動揺

~歯周病の進行~

鳥取市 歯医者 歯周病

歯周病が重度になってきた時は、歯がグラグラと動揺するようになります。歯周病が重度になってしまったほとんどの場合は、抜歯になるケースが多いです。歯周病は、初期段階で治療をしなければなりません。歯を失う原因として1番多いのが歯周病です。皆さんも歯周病には、気を付けてください。

根尖性歯周炎

                                                                 根尖性歯周炎とは、歯の根の先端部分が炎症し、膿が溜まっている状態です。膿が原因で歯を支えている周囲の歯槽骨が吸収して溶けてしまい、歯周病と同様に歯がグラグラと動揺してきます。これは虫歯が進行し、歯の神経から根の先端まで感染し、歯髄が壊死してしまった場合に起こります。また、一度根管治療を行った歯が再度感染した場合も起こってきます。

鳥取市 歯医者 神経の治療 抜髄 根尖性歯周炎 歯茎炎症 歯茎腫れ 膿

外傷

                                                                                 転倒やスポーツの衝撃などによって一部に歯だけに過度な力がかかった場合、歯が動揺してくることがあります。これは、クッションの役割を果たしている歯根膜がダメージを受け、歯が不安定になることが原因と考えられます。また、歯ぎしりや食いしばりなどで長期的に一部の歯に過度な力が加わっている場合も、歯に動揺の原因になります。

親知らずを放置して虫歯になり痛みが出ている人

被せ物や差し歯が外れかかっている場合 

                                                         被せ物や差し歯が外れそうな時は、歯がグラグラと動揺することがあります。ここでは、被せ物や差し歯が脱離する原因を説明します。一番多い原因としては、被せ物の下で虫歯になっている(二次カリエス) があげられます。この二次カリエスは、歯と被せ物との間に小さな隙間があると、そこにプラークが溜まり、虫歯になってしまうことが原因です。二次カリエスになってしまうと、接着剤として使用されたセメントが溶解して、被せ物が脱離する原因になります。

歯のレントゲン写真を見ている医師と患者 

治療法 

                                                                                      歯周病が原因の場合

                                                                   歯周病が原因の場合は、まず、プラークや歯石除去をしっかりと行わなければなりません。先ほど述べたように、歯周病の初期段階でしっかりとプラークコントロールができていれば治ります。しかし、中等度の歯周病になると、プラークコントロールや歯石除去に加えて、歯茎の中の歯石(縁下歯石)を除去するため、ルートプレーニングと呼ばれる処置も必要となってきます。場合によっては、歯周外科治療(フラップオペレーション)などが必要となってきます。歯茎を切開し、 剝離を行い、歯周ポケットの深部  の歯石あるいは、感染組織を除去し、歯槽骨の再生を促進する材料を使用したりします。中等度の歯周病で軽度の動揺がある場合は、隣在歯と連結固定することがあります。しかし、重度の歯周病で歯がかなり動揺しているケースは、抜歯することが多いです。歯周病の治療では、早期発見、早期治療はとても重要です。

鳥取市 歯医者 歯周病

根尖性歯周炎の場合

根尖性歯周炎の治療としては、まず、根尖の膿を除去するための根管治療が第一選択となります。根管治療を行って、根の先の膿を除去しきれないケースでは、膿が溜まっている部分を切開し、膿を除去することがあります。また、状況によっては、抜歯になってしまうこともあります。

抜歯された親知らず

外傷が原因の場合 

                                                                         まずは、歯の神経の状態を確認します。歯の神経に炎症があると判断した場合、根管治療を行います。歯ぎしりや食いしばりによって歯に動揺がある場合は、マウスピースの装着を行います。しかし、外傷によって歯根破折が起きていると判断した場合は、歯を抜歯することが多いです。

鳥取市 歯医者 マウスピース

被せ物や差し歯が外れかかっている場合  

                                                                            一度、被せ物や差し歯を外して劣化状況を確認します。また、二次カリエスになっているかどうか確認します。二次カリエスもなく、劣化もあまりしていない場合、被せ物を再着することがあります。ただ、二次カリエス、あるいは被せ物が劣化している場合は、カリエスをしっかり除去した上で、新しい被せ物を作製することになります。

セラミックの歯が取れたときに注意点のイメージ

歯がグラグラして痛い場合の対処法

                                                                   硬い食べ物や粘着性のある食べ物の摂取は避ける。                               

抗生剤、鎮痛剤の服用する。痛みや炎症がある場合は抗生剤か鎮痛剤の投与は不可欠です。

歯科医院に早めに受診する。

                                                        以上のことがあげられます。

まとめ 

                                                                        歯がグラグラと動揺するという症状が起こる原因として一番多いのは、歯周病です。それ以外にも、根尖性歯周炎、二次カリエスなどがあります。どの原因によっても軽度なもので早期に適切な治療を行うことができれば、歯を保存することが可能になってきます。「歯がグラグラする感じがする」 「歯が浮いたような感じがする」といった症状が出たら、早めに歯科医院に受診し検査をしてもらうことをお勧めします。当院では、3ヵ月に1回程度の定期健診をお勧めしています。そこで口腔内のチェックを行っています。いつまでもお口の中の健康を維持して頂きたいと思っています。  

マウスピース矯正で歯が列が整った夫婦

                                                                                                                      

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、医療ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

インビザラインで行うゴムかけ!種類や行うタイミング、注意点を解説

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

インビザラインでゴムかけをしている口元

インビザラインで矯正治療を進めていく中で、ゴムかけを提案されることがあります。ゴムかけとはどのような治療なのだろうと疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。

今回は、インビザラインで行うゴムかけとは何かを詳しく解説します。ゴムかけを行うタイミングや注意点も取り上げるので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインで行うゴムかけとは

インビザラインのゴムかけで使用するゴム

インビザラインにおけるゴムかけは、エラスティックゴムまたは顎間ゴムと呼ばれる医療用のゴムで歯の位置を調整する処置です。ゴムかけには、通常のマウスピースによる歯の移動を補助する目的があります。

マウスピースは歯を水平方向に移動させることを得意としていますが、上下方向への移動や複雑な回転には限界があります。ゴムの収縮力を加えることで、複雑な歯の移動に対応できるようになるのです。

マウスピースとゴムかけは互いに補い合う関係です。マウスピースは歯全体を包み込むように設計され、歯を少しずつ理想的な位置に移動させます。歯にかけられる力は比較的均等で穏やかなものとなります。ゴムかけは、目的に合わせて特定の部位に強い力を加えます。

ふたつを組み合わせることで、マウスピースによる全体的な歯列調整と、ゴムかけによる局所的な矯正力の両方を活用して矯正を進めるのです。

ゴムかけの効果

ゴムかけに期待できる効果は、以下のとおりです。

噛み合わせを改善する

ゴムかけは、上下の歯の噛み合わせの改善が得意です。正常な噛み合わせでは、上の歯が下の歯を軽く覆うように接触しています。このような理想的な噛み合わせが崩れているときに、ゴムかけを行います。

また、出っ歯や受け口などのように噛み合わせに問題がある場合にも、適切な力を加えて正常な噛み合わせに導きます。

歯の移動をサポートする

ゴムかけは、マウスピース単体では困難な歯の移動を強力にサポートします。必要な部位に集中的に力を加えることで、効率的な歯の移動が可能になります。

また、マウスピースによる水平方向の力だけではなく、ゴムかけによって歯の根元から歯冠部にかけて複雑な方向に力を加えることで、三次元的な歯の移動を実現できます。

細かな歯のズレを調整する

治療の後半で実施されるゴムかけは、微細な歯のズレを調整するために使われることが多いです。マウスピースによって歯列がある程度整った後でも、より理想的な歯並びを実現するために、ゴムかけによって精密な調整を行います。

矯正期間の短縮

ゴムかけを併用すれば、マウスピースの力に加え、ゴムによる強力な矯正力を歯に加えることができます。これにより、より大きな歯の移動を実現しやすくなります。歯の移動がスムーズに行われるので、ゴムかけを行わない場合に比べて治療期間の短縮が期待できます。

インビザラインで行うゴムかけの種類

インビザラインで行うゴムかけの種類を紹介する女性

インビザラインで行うゴムかけには、次のような種類があります。

II級ゴム

II級ゴムは、出っ歯の改善に使われます。上顎の歯列を後方へ、下顎の歯列を前方へ引く力を与えることで、上下の噛み合わせの前後のズレを修正します。下の奥歯から上の犬歯へゴムをかけて、適切な噛み合わせに導きます。

III級ゴム

III級ゴムは、受け口の改善に使われます。下の前歯が上の前歯より前に出ていて、見た目や顎関節への影響があるケースなどで、前後のバランスを改善するのに役立ちます。

垂直ゴム

垂直ゴムは、前歯が正しく噛み合わず隙間が生じる開咬に対して使われます。上下の同じ位置に垂直にゴムをかけ、上下の歯列をしっかりかみ合わせる力を加えます。前歯の間にスペースがある場合に、ゴムをかけることで前歯でしっかり噛めるように働きかけます。

交叉ゴム

交叉ゴムは、交叉咬合や鋏状咬合(はさみじょうこうごう)に対して使われます。上の歯が内側に入り込み、下の歯が外側にずれているような場合に、ゴムかけをすることによって上の歯が下の歯を覆うような適正な位置関係に導きます。

インビザラインでゴムかけをするタイミング

インビザラインでゴムかけをするタイミングについて考えるイメージ

ゴムかけのタイミングには個人差があります。治療開始からすぐに始めるケースもあれば、治療の中盤から始めるケースもあります。

多くの場合、治療開始から3か月程度が経過して歯列が整ってきてから、噛み合わせの精密な調整を行うためにゴムかけを導入します。歯科医師が歯の動きや咬合の状態を見極めてタイミングを判断します。

ただし、歯ならびは整っていても上下の噛み合わせにズレがある場合は、治療の当初からゴムかけを開始することもあります。

なお、期間については、1か月程度で終わることもあれば、半年以上続けることもあります。

ゴムかけをするときの注意点

ゴムかけをするときの注意点をチェックするイメージ

ゴムかけをするときは、次に挙げる注意点を意識しましょう。

正しく装着する

歯科医師から指示された正確な位置にゴムを装着します。ゴムの装着位置がずれると歯にかかる力の方向や強さが変わり、期待した効果を得られなくなる可能性があります。

治療開始時には、歯科医師や歯科衛生士から詳しい装着方法の指導を受けます。自宅で行う際は、鏡を使って正しく装着できているかどうかを慎重に確認することが大切です。

エラスティックホルダーと呼ばれる専用の器具があり、これを使用するとゴムを簡単に装着できます。

毎日交換する

ゴムかけで使用するエラスティックは、毎日新しいものに交換するのが基本です。ゴムの持つ弾力の低下や衛生面を考慮すると、同じゴムの使い回しは避けなければなりません。

治療計画では、新品のゴムが持つ力を前提に歯の移動を計算しています。弾力の低下したゴムを使い続けると、予定通りに歯が移動しない可能性があります。

また、口腔内は細菌が繁殖しやすい環境です。ゴムの表面には汚れや細菌が付着するので、毎日新しいゴムに交換することで、口腔内を清潔に保ちましょう。

左右同時に交換する

ゴムかけでは、通常左右対称の位置にゴムが装着されます。左右の歯にかかる力を均等に保つために、左右のゴムを同時に交換します。

例えば、左側のゴムが切れた場合、右側のゴムがまだ使用可能な状態であったとしても、両方のゴムを新しいものに交換することが大切です。ゴムの使用時間が異なると、弾力にも差が生じ、一方の歯により強い力がかかり続ける心配があるためです。

痛みへの対処

ゴムかけを開始した当初は歯や顎に違和感や軽い痛みを感じることがあります。これは、これまでとは異なる方向や強さの力が歯にかかることによる自然な反応で、数日から1週間程度で慣れる方が多いです。

特に就寝中の歯ぎしりや食いしばりがある方は、ゴムかけによって痛みを感じることがあります。痛みが続くようなら歯科医師に相談しましょう。

話しづらさに慣れる

ゴムかけを開始すると口の中に異物感があり、最初は話しづらさを感じるかもしれません。前歯の近くにゴムが装着されている場合などは、舌の動きが制限され、発音が困難になることがあります。

多くの場合、1~2週間程度で自然な発音ができるようになります。普段よりも、ゆっくりとはっきり発音することを心がけたり、発音練習を行ったりすることによって、ゴムかけをした状態でも上手に発音できるようになっていきます。

まとめ

インビザラインでゴムかけを行い綺麗な歯並びを手に入れた女性

インビザラインのゴムかけには、マウスピースの働きを補う効果があります。マウスピースは、歯に適切な力が加わるように設計されており、それだけでも歯を移動させる効果があります。

ゴムかけを行うことで、特定の部位に強い力をかけられるようになります。例えば、出っ歯や受け口、開咬、交叉咬合といった症状がある方は、ゴムかけを取り入れた方が改善しやすくなるケースがあります。

ゴムかけが必要かどうか、どのタイミングで行うのかは、歯並びの状態や矯正治療の進み具合によって変わってきます。気になる方は、担当の歯科医師に相談してみましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

インプラント治療の流れとメリット・デメリット

こんにちは。鳥取市東町にある『山根歯科医院』です。

患者様の中では、歯を抜歯して失う事があります。その原因として、虫歯、歯周病、咬合性外傷、歯の破損などが上げられます。歯を失った場合、失った部分に何かを入れなければなりません。失ったまま放置しておくと、歯が傾斜して噛み合わせが悪くなります。失った歯を補う方法としては、インプラント・入れ歯・ブリッジがあります。                                   本日は、その中のインプラント治療についてお話します。

鳥取市 歯医者 インプラント

インプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯(インプラント)を顎の骨に埋め込み、その人工歯根に人工歯を装着する治療法です。見た目も食事をする感覚も天然歯に近いものが得られるのが、大きな特徴です。

🦷インプラント治療の流れ  

                                                                                                                           まず、インプラント治療を行う前に、しなければいけないことがあります。                        それは、患者様の顎骨の状態、歯の位置、神経の位置などを正確に把握しなければいけません。当医院では、三次元的に骨の状態を把握するために歯科専用のCTを使用し、精密に手術時のシュミレーションを行うようにしています。CTを使用することにより患者様への心因性の負担の軽減とともに、安全性に面からも現在、歯科用CTはインプラント治療において、なくてはならないものと考えられています。

歯医者 むし歯 歯周病 CT

🦷インプラントの埋入 

                                                   チタンなど生体との親和性が高い素材で作られた人工歯根(インプラント)を顎骨内に埋め込みます。手術時間は、1本あたり15分~30分程度かかります。術後は、2ヶ月~4ヶ月くらい術後観察を行います。

インプラント手術を行う女性医師

🦷上部構造の光学スキャン

(2ヶ月~4ヶ月後にインプラントと顎骨が結合が確認出来たら)  

                                              インプラントの上に装着する人工歯を作るために光学スキャナーで口腔内をスキャンします。以前は、印象材で歯型を取っていましたが、現在では、光学スキャナーがほとんどです。そして、上部構成を作製していきます。

🦷人工歯の装着 

                                                    最後にインプラント体の上に人工歯(冠)を装着します。                                          この人工歯は、周囲の歯との調和を考慮し、また噛み合わせも良好なことを確認した上で、セメントで合着します。

鳥取市 歯医者 インプラント

🦷インプラント治療におけるメリット  

床矯正のメリットイメージ

                                                                                           ・周囲の歯に負担がかからない                                                                                                              入れ歯やブリッジの場合、周囲の歯に大きな負担がかかります。入れ歯の場合は、維持していくため周囲の歯に留め金(クラスプ)をつけます。クラスプをかけた歯には、大きな負担がかかり、歯の寿命も短くなってしまいます。また、ブリッジの場合は、周囲の健康な歯を削合して装着するので、大きな負担がかかります。その点、インプラント治療は健康な歯を削らずに済みますので、周囲の歯に負担はかかりません。

・見た目が自然                                                                                                          インプラントは、歯茎から見える部分は、天然歯とほとんど変わりません。とても自然で美しく仕上がります。入れ歯やブリッジに比べ審美的優れた治療法です。

・咀嚼機能の回復                                                                         天然歯と同様の力で噛み合すことが可能になるので、食生活の向上につながります。

・顎の骨が痩せにくいため長期的に安定                             顎の骨が瘦せにくく安定しているため、入れ歯やブリッジに比べて、寿命が長いです。

・違和感がない                                                         インプラントのような人工的な歯を装着していると違和感が少ないので、しっかり発言でき自然な会話を楽しむことが可能になります。

🦷インプラント治療におけるデメリット 

床矯正のデメリットイメージ

                                                         ・治療期間が長い                                                          入れ歯やブリッジは、大体1ヶ月~3ヶ月で治療が完了することが多いですが、インプラントの場合3ヶ月~6ヶ月くらいはかかります。また、特殊な技術を使用した場合は、1年程度かかることもあります。

・手術が必要                                                                   インプラント治療は、外科的手術が必要です。また、手術を行うため感染リスクがあります。手術後は、痛みがあったり腫れたりすることがあります。インプラント手術後は、ケアが重要になってきます。当院では、患者様の負担を軽減し安全性に高いインプラント治療を心掛けています。

・治療費にかかる費用が高額                                                      入れ歯やブリッジなどの治療と違い、保険適用外の治療となるため治療費は高額になってしまいます。

費用 歯科

🦷インプラント治療に適した方 

                                                                   インプラント治療に向いている人はどんな人でしょうか                                                                                                                            

まず、入れ歯が合わない人や入れ歯が上手く噛めない人は、一度インプラント治療を考えられても良いかと思います。入れ歯を使ってみたが、合わないので使うのをやめてそのまま放置している方がおられます。合わないからと言って、そのまま放置していると、他の歯に負担がかかったり、噛み合わせが悪くなり、他の歯まで失ってしまう恐れがあります。インプラントの場合は、入れ歯のように違和感がなく、自分の歯と同様に噛むことができます。

鳥取市 歯医者 インプラント

周囲の歯に負担をかけたくない方                                      インプラントは、顎骨に単独で埋め込みするので、周りの歯に負担がかかることはありません。入れ歯やブリッジは、周囲の歯によって支えられている構造なので、周囲の歯の寿命を短くする可能性があります。特に、ブリッジの場合は、健全な両隣在歯を歯を削ることになりますので、かなり負担がかかります。インプラントの一番のメリットは、周囲の歯に負担をかけないことです。

鳥取市 歯医者 ブリッジ

好きなものを食べたい方                                                                                                     入れ歯で噛む力は、天然歯の半分ぐらいと言われています。インプラントは、天然歯とほぼ同じくらいの噛む力が再現できますので、歯を失う前と同じように食べることができます。

🦷インプラント治療に適していない方

インプラントの説明

・外科的治療が難しい人                                                                   インプラント治療は、外科的な手術が必要になります。例えば、糖尿病・心臓病・骨粗鬆症・高血圧など重要な疾患がある方は、困難な場合が多いです。                                     

・18歳未満の方                                                           顎がまだ発達段階の方は、インプラント治療には適しません。当院では、18歳以上の方を対象にインプラント治療を行うようにしています。

・定期的に歯医者に通うことが難しい方                                                       インプラント治療は、治療完了後のメンテナンスがとても大切です。インプラント施術後は「治療が終わった」と思い、メンテナンスに通わない方がいらっしゃいます。インプラントを長持ちさせるためには、3ヶ月~4ヶ月に1回定期的な歯科医院でのクリーニングとチェックをしなければなりません。

・顎の骨が不足している方                                                             最近では、かなり特殊な手術法(GBRサイナスリフト法など)によってインプラント治療の適応範囲は、増えてきていますが、あまりにも顎の骨が不足している場合は、インプラント治療が困難な場合があります。インプラント治療を受ける場合は、歯科医師に相談し適切なアドバイスを受けることが大切です。

まとめ 

                                                                 本日は、インプラント治療についてお話ししてきました。インプラント治療は、歯を失った場合に、とても優れた治療法と言えます。最近では、大多数の方がインプラント治療を受けることができるようになってきています。食事を美味しくいただくことができ、お口の中の健康を維持できるメリットと考え、インプラント治療を受けたいとお考えの方は、まずは、歯科医院にご相談ください。 

                       

鳥取市 歯医者 予防歯科

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。歯科治療についてもお気軽にご相談ください。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にどうぞ。

 

                                                                                                                

                                                            

入れ歯が外れるのはなぜ?その原因と対処方法を解説

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

入れ歯が外れやすくて悩む女性

食事や会話をしているときに入れ歯がすぐ外れると悩んではいませんか。食事中や会話中に突然外れて、恥ずかしい思いをされた経験がある方もいるでしょう。

入れ歯が頻繁に外れると、日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、精神的なストレスもかかります。入れ歯が外れる原因はひとつではなく、複数の要因が複雑に絡み合っている可能性が高いです。

本記事では、入れ歯が外れる原因や対処方法を詳しくご紹介します。

入れ歯が外れる原因

入れ歯の設計するイメージ

入れ歯が使用中に外れると、食事や会話に支障をきたすだけでなく、日常生活の質にも影響します。このようなトラブルは、いくつかの原因によって引き起こされます。

ここでは、入れ歯が外れる主な原因について詳しく見ていきましょう。

口腔内の変化

入れ歯が外れる原因のひとつとして、口腔内の経年変化があります。歯を失うと、歯を支えていた歯槽骨は徐々に吸収されて痩せていきます。骨吸収と呼ばれる現象で、歯槽骨が減少と入れ歯と歯茎の適合性が悪くなるのです。

抜歯直後は骨吸収が急激に進むため、新しく作った入れ歯でも数ヶ月で合わなくなることが少なくありません。また、加齢により口腔周囲筋の筋力が低下すると、入れ歯を支える力が弱くなり外れやすくなります。

入れ歯の設計・製作上の問題

入れ歯の設計や製作過程での問題も、外れる原因として挙げられます。適切な型取りができていない場合、入れ歯と口腔内の適合が悪くなる可能性が高いです。

また、入れ歯の調整が不適切だと、噛んだ時に入れ歯に不均等な力がかかり、外れやすくなります。

部分入れ歯の場合、歯にかけるバネの設計や調整が不適切だと、残存歯にうまく固定されず外れやすくなるでしょう。総入れ歯では、入れ歯の床の範囲や厚さなどの設計が不適切だと、安定性が著しく低下します。

誤った使用法

正しい使用方法を理解していないことも、入れ歯が外れる原因になります。入れ歯安定剤の過度な使用は、かえって適合を悪化させる場合があります。また、硬すぎる食べ物を無理に噛んだり、入れ歯を装着したまま激しい運動をしたりすると、外れるリスクが高まるでしょう。

入れ歯の手入れ不足により入れ歯や口腔内に汚れが蓄積すると、細菌繁殖によって歯茎に炎症が起こり、腫れや変形を引き起こします。結果として、入れ歯の適合性が悪くなり外れやすくなる方もいます。

全身疾患による影響

糖尿病や骨粗鬆症などの全身疾患は、口腔内環境に大きな影響を与えます。糖尿病の方は、血糖値のコントロールが不良だと歯茎の炎症が起こりやすく入れ歯の安定性に影響します。

また、服薬の副作用による口腔乾燥も、入れ歯の吸着力を低下させるため外れる要因となります。

保険診療の入れ歯を使用している

保険診療で作製した入れ歯は、材料や技術的な制約により、どうしても適合精度に限界があります。自費診療では高精度な材料や技術を使用できるため、より良い適合性を得られることが期待できます。

口内に合った適切な治療を受けられない場合、外れやすい入れ歯を使い続けることになるでしょう。

外れやすい入れ歯を使い続けると

顎関節症で顎関節が痛い女性

外れやすい入れ歯をそのまま使い続けると、見た目や使い心地の問題だけでなく、口腔内の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。次に、具体的にどのようなリスクがあるのかを詳しくご紹介します。

口腔機能の低下

外れやすい入れ歯を使い続けると、咀嚼機能が低下します。食べ物を十分に噛み砕けないため、消化器官に負担をかけ、栄養の吸収効率が悪化する可能性も高くなるでしょう。なかでも高齢者の場合、影響が低栄養状態なりやすいため注意が必要です。

また、外れやすい入れ歯は、発音機能にも大きな影響が出ます。入れ歯が安定しないと、舌の動きが制限され、明瞭な発音が困難になります。コミュニケーション能力の低下につながるため精神的なストレスにもなるでしょう。

顎関節症のリスク増大

不安定な入れ歯では、あごの位置を正常に保てません。不安定な噛み合わせは、顎関節に過度な負担がかかり、顎関節症を発症するリスクが高まります。

顎関節症の症状には、口を開ける時の痛みや音・頭痛・肩こりなどが挙げられ、日常生活の質を大幅に低下させるでしょう。また、正しい噛み合わせが保てないことで、咀嚼筋に不均等な負荷がかかります。

筋肉の疲労や痛みを引き起こし、さらに入れ歯の安定性を悪化させる悪循環を生み出すリスクがあるため注意が必要です。

心理的・社会的影響

人前で入れ歯が外れる不安は、強い心理的ストレスになります。人前で食事をすることを避けるようになったり、会話を控えたり、社会活動への参加が消極的になる方も少なくありません。

社会的孤立を招き、うつ病などのリスクを増大させる可能性もあります。笑顔を見せることに恥ずかしさ感じたり、人との距離を置くようになったり、人間関係にも悪影響を与えるでしょう。

口腔疾患の発症リスク

不適合な入れ歯は、口腔内にさまざまな疾患を引き起こします。入れ歯が動くことで歯茎に摩擦が生じ、潰瘍や炎症を起こしやすくなります。義歯性口内炎と呼ばれ、痛みや出血を伴う場合があるため注意が必要です。

また、入れ歯と歯茎の隙間に食べ物が詰まりやすくなると、細菌繁殖の温床となります。口臭が発生したり、残存歯がある場合は虫歯や歯周病のリスクが高まるでしょう。

骨吸収の加速

不安定な入れ歯は、あごの骨に不均等な圧力をかけます。一部分にかかる過度な力は、骨吸収を加速させ入れ歯を支える土台を弱くする原因になります。一度吸収された骨は元に戻らないため、入れ歯を新製する場合も適合性の良い入れ歯の作製が困難になるでしょう。

なかでも下顎は、骨吸収が進むと入れ歯を支える面積が著しく減少するため、安定した入れ歯の製作が難しくなるといわれています。

入れ歯が外れるときの対処方法

入れ歯を調整する歯科医師

入れ歯が外れる突然のトラブルにも慌てず対応するためには、適切な対処法を理解しておくことが大切です。以下に、入れ歯が外れるときの対処法を紹介します。

一時的に入れ歯安定剤を使用する

入れ歯が外れた場合の応急処置として、まず入れ歯を清潔な水で洗浄します。汚れや食べカスが付着している場合は、柔らかいブラシで除去しましょう。痛みがある場合は使用を中止し、速やかに歯科医院を受診することが大切です。

市販の入れ歯安定剤を使用する場合は、一時的な対処法として適量を使用してください。安定剤は根本的な解決策ではないため、できるだけ早めに歯科医院を受診して調整を受けるようにしましょう。

生活習慣の改善

入れ歯の安定性を向上させるには、日常の生活習慣改善も重要です。口腔周囲筋を鍛える体操を継続することで、入れ歯を支える筋力を向上させられます。食事の際は、両側で均等に噛むよう心がけ、硬すぎる食べ物は避けるか小さく切って食べるようにしましょう。

また、口腔内を清潔に保つことや、入れ歯の手入れをしっかりとおこなうことも大切です。

歯科医院での調整

入れ歯が外れてくる場合、歯科医院を受診して調整をしてもらうことが確実な対処法です。入れ歯が外れる原因として、咬合の不調和は見過ごせない要因です。歯科医師による咬合調整により、上下の入れ歯が均等に接触するよう調整します。

適切な調整がおこなわれることで、噛んだ時の横揺れを防ぎ、安定性を向上させられるでしょう。入れ歯が安定するまで数回の調整が必要なケースも少なくありませんが、軽微な調整で済む場合は、その日のうちに改善が可能です。

定期的なメンテナンス

入れ歯を長期間に渡って安定して使用するためには、定期的なメンテナンスが必要です。一般的に半年に1回ほどの定期検診が推奨されています。定期メンテナンスでは、入れ歯の適合状態や摩耗状況・口腔内の変化などを総合的にチェックします。

早期発見・早期対応により、大掛かりな修理や作り直しを避けることが可能で結果的に治療費の節約にもつながります。

入れ歯を新製する

調整や修理では限界がある場合、新しい入れ歯の製作を検討する必要があります。現在の口腔内状態に合わせた精密な型取りをおこなって製作することで、外れやすさの改善が期待できます。

保険診療の入れ歯では満足いく結果が得られない場合でも、自費診療の入れ歯を選択すると解消されることもあるでしょう。新製する際には、歯科医師とよく相談してみましょう。

まとめ

食事を楽しむ老夫婦

入れ歯が外れる原因は、複数の要因が関与している場合が多く複雑な問題です。口腔内の経年変化や入れ歯の不適合・使用方法の誤りなどさまざまな原因があります。

外れやすい入れ歯を放置すると、口腔機能の低下や口腔疾患の発症などの問題を引き起こす可能性があるため早めの対処が必要です。入れ歯が外れてお悩みの方は、歯科医師と相談してみましょう。

入れ歯治療を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

目立たない矯正 !インビザラインの特徴と注意点

こんにちは! 鳥取市東町にある山根歯科医院です。

以前は、歯列矯正治療といえば銀色のワイヤーを装着するといったワイヤー矯正が主流でした。

ワイヤー矯正が痛い理由のイメージ

現在ではもちろん、ワイヤー矯正で行うケースもありますが、 マウスピース矯正も多くなっているように思います。マウスピース矯正と言っても色々な種類があります。インビザライン 、アソアライナー 、キレイラインなどです。

マウスピース矯正とワイヤー矯正の治療期間を比較する女性 鳥取市 歯医者

当院では、米国のアライン・テクノロジー社が開発した インビザラインを使用しています。このインビザライン矯正は ワイヤーや ブラケットを使用せずに透明なマウスピースを使用して歯並びを改善する矯正治療です。

★歯並びが悪いので治したい! 

★矯正したいけど、ワイヤーは見た目が悪く、目立つから乗り気になれない。

★噛み合わせが悪く、物が上手く噛めない。

とお困りではありませんか?

このような患者様の悩みを解決してくれるのが インビザライン矯正です。

インビザラインGoのイメージ

インビザラインの特徴

・矯正治療中でも人に気づかれにくい

インビザライン矯正では、矯正装置として透明なマウスピースを使用しています。 矯正中であっても、マウスピースを装着しているかどうか、ほとんど見分けがつきません。矯正装置が目立つのが気になる方は、マウスピース矯正がおすすめです。

・食事制限がない

矯正治療には、ワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。ワイヤー矯正の場合、 キャラメルやガムなどの絡みつきやすい食べ物や固い食べ物を摂取すると矯正装置が外れたり、たわんだりすることがあるため、食べ物には注意する必要があります。 しかし、インビザライン矯正では、マススピースを外して食事をするので、食事の制限はありません 。基本的には、何を食べても大丈夫です。

・口腔内が衛生的である

マウスピースは、取り外しが可能なので、普段通りに歯磨きを行うことができます。歯と歯の磨きにくいところは、デンタルフロスや歯間ブラシを使用することができます。ワイヤー矯正の場合は、歯磨きがしにくく 汚れの取り残しが目立ちます。マウスピース矯正は、マウスピースもしっかりと洗浄できるので口腔内を清潔に保つことができます。

鳥取市 歯医者 洗口液

・矯正におけるシュミレーションが可能

当院では、iTero(アイテロ) という専用の口腔スキャナーで歯を撮影し、矯正治療におけるシュミレーションが可能になります。シュミレーションと言われてもピンとこない方もいらっしゃるかと思います。アイ テロで患者様の歯を撮影し、 現在の歯並びの状態から矯正治療後の歯並びの状態をAIでシュミレーションし、その結果を患者様にお見せすることができるのです。この事前シュミレーションを行うことによって、矯正後「もっと綺麗に動くと思っていたのに。」と後悔することが軽減し 、逆に患者様からこんなに綺麗に治るの!?という気持ちや、モチベーションが上がり安心して治療を受けることができる点もメリットかと思います。

iTero 鳥取市 歯医者
iTero
鳥取市 歯医者 矯正 インビザ

・痛みが少ない

インビザラインでは、1枚のアライナーで歯を動かす量は、0.25mm 以下です。ワイヤー矯正と比べて、弱い力で歯を動かすのでワイヤー矯正と比較しても痛みが少ないと言えます。また、ワイヤー矯正の場合、ブラケットや ワイヤーが口唇に引っかかり、口内炎ができることがあります。マウスピース矯正の場合は、そのような痛みがありません。 安心して使用できる矯正治療だと考えています。

・歯の動きの確認が可能

インビザラインの治療法では、 クリンチェックと呼ばれるコンピューター画像で治療計画を3 Dシュミレーションを行います。最初に行うシミュレーションで、ビフォー・アフターをお見せするのですが、患者様に治療計画を説明する時は、クリンチェックを行います。ワイヤー矯正では、治療計画は矯正医が頭の中で考えていきます。治療の動き方を患者様の見える形で説明することはできません。その点、インビザライン矯正では、歯がどの位置で、どのように動くといった形で患者様に見える形で治療効果を確認することができます。困難な症例では、クリンチェックをしても理想な歯並びにならないことも分かります。その場合、インビザライン矯正ではできないためワイヤー矯正をおすすめすることがあります。インビザラインの特徴として、理想な歯並びになるかどうか、前もって分かるということもメリットではないかと思います。

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・治療期間がわかる

ワイヤー矯正の場合も、ある程度は分かりますが矯正装置が外れたり、破損したりして、矯正期間が延びることがあります。マウスピース矯正の場合、クリンチェックを行うと、枚数が表示され、治療期間の目安が分かります。 歯の動きが悪い場合は、マウスピースを長くつける必要があるため、治療期間が長くなることがありますが、ほとんどの場合の治療期間が確認できます。その点もインビザラインのメリットと言えるでしょう。

・歯列矯正しながらホワイトニングもできる

当院でも、歯並びが気になるし、歯も白くしたいという患者様が増えています。ワイヤー矯正の場合、歯列矯正しながらホワイトニングすることはできません 。しかし、インビザライン矯正では、矯正治療しながらホワイトニングをすることが可能です。インビザラインのマウスピースの内側に、ホワイトニングジェルを使用することで、歯の色を白くしていくことが可能です。

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・口内炎の心配がない

ワイヤー矯正では、ワイヤーが外れ、口腔粘膜に傷をつけてしまうことがあります。患者様の中には、歯が動く痛みや、口内炎の痛みと色々悩ましい 問題点があります。しかし、インビザラインの場合は、軽い矯正力で歯を動かすため、歯が動く痛みは少なく、口内炎の心配がありません。マウスピースが歯全体を覆っているため矯正装置によって口内炎を起こす心配がないのです。

マウスピース矯正によって歯並びが綺麗になった女性

インビザラインの注意点

①装着時間の管理

当院では、インビザライン矯正においては、患者様にマウスピースを1日20時間〜22時間以上の装着をお願いしております。装着時間が短いと計画通りに歯を動かすことが困難になります。基本的にインビザライン矯正は、食事と歯磨きの時はマススピースを外しますが、それ以外は装着していだだきます。

マウスピースの装着時間が不足しマウスピース矯正の期間が平均より長くなるイメージ

飲み物に関して、水などの飲み物は、マウスピースをつけたままでも大丈夫ですが、糖分の含んだ飲み物を飲むと虫歯になるリスクが高くなります。例えば 、ジュースなどを飲む時は、マウスピースを外して飲んでください。

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②マウスピースを清潔に保つ

マウスピースは、食事の時は外します。外した後は、マウスピースを綺麗に洗浄してから再装着するのが望ましいです。食べ物などの磨き残しがあるまま装着すると、虫歯や歯周病の原因になります。注意しましょう。

③定期的にチェックが必要

インビザライン矯正は、ワイヤー矯正と同様に1ヶ月に1度程度通院が必要です。歯の動き具合の確認、 アタッチメントが取れていないかどうかなど、 マウスピースの適合性の確認もしていきます。

検診 歯医者 鳥取市

④マウスピースを専用ケースへ保管する

マウスピースは、透明なので目立ちにくいです。うっかり ティッシュに来るんで捨ててしまったり、紛失することがあります。必ず、マウスピース専用のケースに保管してください。 万が一紛失した場合は、1つ前のマウスピースに戻し、早めに歯科医院に相談するようにしましょう。

まとめ

インビザライン矯正の特徴と注意点についてお話ししました 。インビザライン矯正で上手くいかない一番の原因は、決められた装着時間を守らないことによるものです。 マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて衛生的で目立ちにくいメリットがある反面 、自己管理ができないと矯正治療がうまくいきません。また、 インビザライン矯正では、治療が難しい症例もあります。その場合は、ワイヤー矯正治療も検討しなければなりません。そのあたりは、歯科医師としっかりコミュニケーションをとって納得された上で矯正治療をしていただきたいと思います。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

大人の歯並びを矯正する方法にはいくつか種類がある!選び方も解説!

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

鏡を見て歯並びを気にする女性

歯並びをきれいに整えたいと矯正を検討する方は子どもだけとは限りません。最近では大人になってから矯正治療を始める方も増えています。なかには、どんな種類があってどの方法を選択すべきなのかお悩みの方もいると思います。

そこで本記事では、大人の矯正治療の種類やメリット、注意点などについて解説します。治療を始める前に知っておきたいポイントを押さえ、自分に合った矯正方法を見つけるための参考にしてください。

大人の矯正治療の種類

歯科医院でワイヤーを装着する様子

大人になってから歯並びを改善したいと考える方が増えています。子どものころに矯正治療を受ける機会がなかった方や、年齢を重ねてから歯並びが気になり始めた方もいるでしょう。大人の矯正治療にはいくつか種類があります。以下に、矯正治療の種類を解説していきます。

表側矯正(ワイヤー矯正)

表側矯正は、歯の表側にブラケットを装着し、そこにワイヤーを通して歯並びや噛み合わせを整える方法です。治療実績が豊富で、信頼性が高い治療法です。治療効果が高く、幅広い症例に対応できる点が大きな特徴といえます。

しかし、表側矯正の場合、歯の表側に装置を装着するため、口をあけたときに目立つことがあります。また、装置は固定式です。硬いものや粘着性の高いものを食べると装置が外れることがあるため、避ける必要があります。

さらに、歯磨きもしにくいため、装置に合わせて工夫しなくてはいけません。

裏側矯正(ワイヤー矯正)

裏側矯正は、歯の裏側にブラケットを装着し、そこにワイヤーを通して歯並びを整える方法で、リンガル矯正とも呼ばれています。口をあけたときに装置が見えにくいため、見た目を重視する大人の患者さんからの人気があります。

しかし、歯科医師の技術力が必要なため、治療費が高額になる傾向にあります。また、歯の裏側に装置が付くため、慣れるまでは舌に当たって違和感を覚えたり、発音に影響が出たりする可能性があるでしょう。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、マウスピースを装着・交換しながら段階的に歯を移動させる治療法です。装置は透明で目立ちにくいことから、昨今、選択される方が増えています。また、マウスピースはご自身で取り外しができるため、ふだんどおりに食事や歯磨きもできます。

マウスピースはプラスチックでできており、金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも心配なく治療を受けられる点もメリットです。さらに、マウスピースを装着・交換しながら少しずつ歯を動かすため痛みが出にくい点も特徴といえます。

ただし、適応症例が限られるため希望するすべての方が治療を受けられるわけではありません。また、マウスピースの装着時間や交換時期を守る必要があり、患者さんの協力度に治療結果が左右されます。紛失や破損のリスクもあるため、普段から気をつけて取り扱う必要があります。

矯正治療を受けるメリット

矯正治療を受けるメリットのイメージ

大人になってから矯正治療を受けるとどのようなメリットがあるのでしょうか。矯正治療を受けることで、見た目の改善以外にもさまざまなメリットを得ることができます。

自信を取り戻せる

大人になってから矯正治療を始める最大のメリットは、美しい歯並びを手に入れることで自信を持てるようになることです。歯並びが悪いことで口元を隠す癖がある方は、矯正によって人前で自然な笑顔を見せられるようになります。

仕事など人前に出る機会においても、口元に自信があることで相手に好印象を与えやすくなるでしょう。

歯磨きがしやすくなる

歯並びが整うことで、歯磨きがしやすくなり虫歯や歯周病のリスクを大幅に減らすことができます。歯が重なっている部分や奥に引っ込んでいる歯は、どうしても歯ブラシが届きにくく汚れが蓄積しやすい環境になります。

矯正治療後は、歯磨きしやすくなるため日々のオーラルケアの効果が格段に向上するはずです。

全身の健康状態が向上する

矯正治療によって噛み合わせが整うことで、食べ物をしっかりと咀嚼できるようになり消化器官への負担が軽減されます。また、顎関節症や頭痛、肩こりの改善にもつながるケースが多く見られます。また、顔の歪みが改善される可能性もあるでしょう。

歯の寿命が長くなる

歯並びが悪い状態では、特定の歯に過度な負担がかかり続けることがあります。矯正治療によって噛む力が均等に分散されるようになると、歯の寿命を延ばすことにもつながります。

発音が明瞭になる

歯並びの乱れは発音にも影響を与えることがあります。特にサ行やタ行の音が不明瞭になりがちです。

矯正治療で歯のアーチが整うと、舌の動きがスムーズになり発音が改善されるケースも少なくありません。電話での会話や会議での発言も、相手に伝わりやすくなるため仕事の効率向上にもつながるでしょう。

矯正治療を受けるときの注意

矯正治療を受けるときの注意事項のイメージ

矯正治療を受ける際には、いくつか注意点があります。こんなはずじゃなかったと後悔する前に、事前に注意点を理解したうえで治療を選択することが大切です。以下に、大人が矯正治療を受けるときの注意点を解説します。

治療期間が長い

大人の場合、骨の成長が止まっているため、歯を動かすのに時間がかかります。一般的に、大人の矯正期間は2〜3年程度必要とされており、症例によってはそれ以上の期間を要することも少なくありません。

定期的に通院しなければならない

矯正治療中は、装置の調整や歯の動きのチェックをおこなうため、1〜2か月に1回ほどの頻度で通院しなければなりません。通院を怠ると、治療期間が延びたり、計画通りに歯が動かなくなったりするリスクがあります。

仕事や育児などで忙しく、時間の確保が難しいという方にとってはデメリットといえるでしょう。

治療費が高額になる

大人の矯正治療は基本的に自由診療となるため、治療費が高額になるケースが多いです。総額で数十万〜百万円程度かかるケースも珍しくありません。そのため、見積もりを確認して納得したうえで治療を始めることが大切です。

矯正治療は、医療費控除の対象になる場合もあります。また、分割払いやデンタルローンを利用できる歯科医院も多いため、支払い方法についても事前に確認してください。

痛みや違和感を覚えることがある

矯正装置を装着した直後や調整後は、痛みや違和感を覚えることがあります。初回装着時は、痛みや違和感から食事が困難になる場合もあるでしょう。

痛み止めの服用や柔らかい食事への変更など、対処法を事前に歯科医師から聞いておくと安心です。痛みは通常数日ほどで治まるケースがほとんどですが、異常な痛みが続く場合は早めに相談しましょう。

しっかりと口腔ケアを行う必要がある

矯正治療中は、虫歯や歯周病になるリスクが高まるため、しっかりと口腔ケアを行う必要があります。

特に、固定式の矯正装置を装着すると、歯磨きがしにくくなり、十分に汚れを除去できなくなります。そのため、専用の歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスの使い方を習得する必要があるでしょう。

また、歯磨きの仕方に自信がない方は歯科衛生士からブラッシング指導を受けるのもよいでしょう。定期的に歯のクリーニングを受けることも大切です。

食事制限があることを理解しておく

矯正装置の種類によっては、硬い食べ物や粘着性のある食品を避ける必要があります。特に、固定式の装置の場合は注意しなければなりません。粘着性の高いキャラメルやガム、硬いおせんべいやナッツ類を口にすると装置が破損するリスクがあります。

また、食事を小さく切って食べるなど、工夫が必要になる場合も少なくありません。マウスピース矯正の場合は装置を取り外すことができますが、1日の装着時間を守ることが重要です。

ご自身に合った矯正方法の選び方

自分に合った矯正方法の選び方のポイントを紹介するイメージ

どのようにして矯正方法を選択したら良いのかお悩みの方も多いでしょう。以下に、矯正方法を選択する際のポイントを解説します。

歯並びの状態を把握したうえで検討する

矯正治療を検討する際は、まず現在の歯並びの状態を正確に把握することが重要です。軽度の歯並びの乱れであれば、装置が目立ちにくいマウスピース矯正で対応できる可能性があります。

一方で、重度の不正咬合や抜歯を伴う場合は、ワイヤー矯正のほうが適している可能性があるでしょう。検査と診断を受け、歯科医師に相談のうえ、ご自身の症例に合った治療法を選択することが大切です。

ライフスタイルを考慮する

矯正方法を選択する際は、日常生活への影響も考慮する必要があります。接客業や営業職など人前に出る機会が多い方には、透明なマウスピース矯正や裏側矯正が選ばれる傾向があります。

一方で、装置の装着時間などの管理ができない方や、確実な治療効果を求める場合は表側矯正がよいかもしれません。また、治療期間中は定期的に通院しなければならないため、ご自身の負担にならない方法を検討しましょう。

予算に合った治療法を検討する

大人の矯正には複数の種類があり、それぞれ費用と治療期間が異なります。

ワイヤー矯正のなかでも表側矯正は裏側矯正に比べて費用を抑えられますが、見た目が気になる方も多いです。裏側矯正は装置が目立ちにくいですが、技術的な難易度が高く、費用も高額になりがちです。ご自身の予算を明確にしたうえで、最適な方法を見つけましょう。

装置の自己管理ができるかを考える

矯正治療の効果は患者さんの協力度に大きく左右されます。マウスピース矯正の場合は、装置を1日20時間以上装着しなければならず、自己管理能力が求められます。

そのため、装着時間を守る自信がない方は、固定式のワイヤー矯正のほうがよい場合があるのです。

まとめ

歯の矯正をして綺麗な歯並びになった女性

大人の矯正には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。ライフスタイルや治療目的によって最適な方法は異なるため、歯科医師とよく相談することが大切です。

歯並びが整うことで見た目の改善だけでなく、噛み合わせや口腔内の健康にも良い影響を与えます。これから矯正を検討している方は、歯科医院でカウンセリングを受けてご自身に合った矯正方法を見つけてください。

歯列矯正を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

幼児期の栄養と嗜好 ~楽しく食べよう~ 

こんにちは。鳥取市東町にある「山根歯科医院」です。

約3kgで産まれてくるあかちゃんは、1歳で約10kg、6歳で約20kgになります。この時期は第二次成長期とともに、最も成長する時です。体が成長する時には様々な機能や能力も発達します。また、「新型栄養失調」といって、摂取カロリーは足りているのに、ビタミンやミネラルなど特定の栄養素が不足しているという状態もあります。人間は、植物のように自らエネルギーや栄養素を作り出すことが出来ないので全て食べ物でまかなっていかなくてはなりません。幼児期のみならず栄養や食事のあり方はとても大切なことだといえるのです。

鳥取市 歯医者 小児歯科

⭐️歯をつくる大切な栄養素⭐️

カルシウム…歯の石灰化を助ける

      牛乳・ひじき・しらす、など

ビタミンC…歯の象牙質の土台の役割

      ほうれん草・ブロッコリー・みかん など             

      (色の濃い野菜に豊富)

ビタミンA…歯のエナメル質の土台つくり

      卵・人参・鰻 など

ビタミンD…カルシウムの代謝や歯の石灰化の調節

      鮭・卵黄・きのこ など

タンパク質…歯の基礎つくり

      卵・豆腐・鳥ささみ など

リン…………歯の石灰化を助ける

                  米・牛肉・豚肉、など

また、海藻類に含まれる事の多いマグネシウムなども唾液の性質にも大きく関わりがある為、お口の中の虫歯菌や歯周病菌などの繁殖を抑える働きがあるなど、大切な栄養素です。これらの栄養素は子供のみならず大人にも大切な栄養素ですので、日々の食事の中に取りれてみましょう。

🦷噛み方・食べ方の発達

子供の体の機能の発達には、もちろん口の機能や、食べ方の機能の発達も含まれます。噛むことは決して呼吸をするのと同じではなくて、食べる経験を積み重ねる事によって初めて上手にできるようになるのです。

鳥取市 歯医者 

最初はミルクを飲むことしかできなかった赤ちゃんが、3歳くらいになると、子供の歯がすべてはえそろい、スプーンやお皿、お茶碗を自分で持って食べることが出来るようになります。そこからが本当の意味でのしょくじの自立へのスタートです。離乳食を終える頃では、まだ食べ物を噛むための奥歯も上下1対がようやく生えてくる時期で、スプーンも上づかみの握りが何とか出来る頃です。なので、離乳の完了がすなわち食事の自立ではありません。子供はその後1年以上かけて、食具に慣れ、また日々の食べ物に慣れていくのです。

子供の口の中は、歯が生えそろった後は6歳くらいまでは、むし歯でさえなければ比較的安定し、歯の出入りがない状態になります。そのため、食事の自立がスタートする3歳から6歳ごろまでが、本格的な噛み方や食べ方の学習の時期になっていきます。

おいしい感覚(味の感覚)

子どもにとってはこの幼児期にざまざまな味、口ざわり、においのものを食べることが大切な事となってきます。なぜならば、それらの全てが経験の積み重ねとなっていき、食べ物からの刺激が脳に伝えられていき記憶されていくのです。おいしいと感じる感覚は、生まれながらにもっている生理的な嗜好を基本にした上で、その後の経験によって作られていく物です。おいしい感覚とは、食べても大丈夫という安心感の確認でもあります。ですので慣れが大きいといえるのです。国や文化によって好まれる食物や味が著しく異なるのもそのためです。

口触りに慣れる

国や文化によって異なるのは味のみのことではなく、口触りでも同じことが言えます。人間は哺乳類ですので、液体の食べ物からスタートします。ですから初めのうちは、滑らかな柔らかい食べ物の方に安心感を持ちます。しかし身のまわりの食べ物は本当にたくさんのバリエーションにとむものですから、それらの口触りに慣れていくことが、それらのおいしさを知ることになります。その上、硬さやねばりなどの口触りに関わる食べ物の性質は、噛む機能の発達とも密接に関わっています。ですから、硬いものや口触りの硬い食べ物を食べることによって、それらの噛み方をからだで知り、覚えることになるのです。それは長い目でみると、それらの嗜好性たかめ、自分にとって快い食べ物の範囲を広げることにもつながります。

🦷栄養の偏りなく甘い物好きにしない事が大切

甘さの濃度

本来、人間も含めて、動物はすべて甘い物は好きです。自らのエネルギー生産が出来ない動物にとって、甘さはすなわちエネルギー源ですので、甘い物が嫌いでは困るのです。甘い物好きにしないということは、甘さの濃度の問題であって、濃い甘味を好きにしないということです。

例えば、体にとってある程度必要な塩味でもその嗜好濃度は0.8%くらいで、海水のような濃い味(2%くらい)ではしょっぱくて飲めません。しかし、砂糖に限っては100%の砂糖ですら、おいしくなめられるのです。つまり甘みはからだの要求度が強いために、嗜好濃度がもともと極めて広く設定されているのです。生まれて数時間の赤ちゃんも甘い液体を口にすると、顔がほころびます。お母さんの母乳には乳糖という砂糖の1/5くらいの甘さの糖が約7%ほど入っています。砂糖に換算すると1%程度のものですから、甘さとして感じるほどではありません。身の回りの食べ物の甘さを比べてみると、果物の甘みは10%位で、ジュースなどの飲み物は10%を越えます。プリンなどは15%で、クッキーやケーキは25~30%,カステラ、チョコあんこなどは40~50%です。そして、飴は90%です。果物や芋のような天然の甘さに比べて、砂糖を使ったお菓子はいくらでも甘味が濃くできることが分かります。グミやクッキーなど子どもに人気なお菓子でおやつとして食べられるかもしれませんが、量や回数には注意しましょう。特に過度に精製された砂糖は、体に直接的に働き血糖値を急上昇させ、覚醒剤並みの作用と常用癖をまねきます。

砂糖をとることでお口の中や腸に悪玉菌が増えたり、消化管の働きも悪くなることなんです。砂糖の害として虫歯、太る、食べ過ぎたら糖尿病になりやすいなどが知られていますが、もちろん歯垢を増やして歯周病にもなりやすくなります。お菓子など意外にもジュースやスポーツドリンクも同様です。

繰り返しによる味の嗜好

味の嗜好は繰り返しによってつくられます。ですから砂糖を、たっぷり加えたお菓子をいつも食べていると、その甘みが好きになります。特に子どもは味の経験が少ないので、本能的にもっている甘さ嗜好が強いのです。そのため、その時期に甘さの強い物を、常時食べていると、どんどん濃い甘さの物が好きになってしまいます。しかし、一方で虫歯にならないためには甘い食べ物をこどもに一切食べさせないことは本末転倒です。歯は食べ物を美味しく食べるためのものであって、歯のために食べ物を制限するのはさみしいです。しかし、歯があってこそ食べ物はおいしく食べられるので、歯のケアはとても大切なことです。甘さの嗜好が強い子どもの時代に、甘さ制限はストレスをあたえます。しかし、その一方で与えすぎないことは大切です。この加減が難しいことですが、子どもときちんと向かい合うことによってこそ出来ることでしょう。また、最近は虫歯になりにくい糖や、エネルギーになりにくい糖が出ています。そりらは確かに砂糖がもつ欠点を補う役割をもっていますが、それでは嗜好的な甘みの好みの問題は解決しません。濃い甘さが好きになると、それだけその後の人生で、エネルギー摂取が過剰になりやすかったり、むし歯になりやすかったりします。そのリスクを踏まえると幼児期に濃い甘みは好きにさせないようにするのが大変かもしれませんが大切ですね。

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🦷食事のときは雰囲気も大切に

心地よい気持ちの雰囲気で

食事の時の不愉快な気持ちは、食教育どころか、消化液すらも十分に出なくなります。いやいや強制的に食べさせられた場合に、消化液の分泌が悪くなることは人でも動物実験でも証明されています。食べ物を口に入れて飲み込みさえすれば食べ物が体の中で無条件に役立つわけではありません。体の中できちんと消化され吸収されて、されに細胞がそれらを使って、初めて食べ物の栄養としての役割が発揮されるのです。それは食べているときの気持ちの状態によって大きく左右されます。心地よい状況であってこそ、体はそれらの食べ物を利用しようと動き出すのです。その心地よさは食べ物と環境・雰囲気と子どもや大人の状態によって決まります。大人はどうしても食べ物の方に目がいきがちですが、子どもの気持ちをリラックスさせる、楽しくさせる雰囲気も食事作りの一要素なのです。

鳥取市 歯医者 小児歯科

また、何か気になる点がございましたら、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

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子どもが受け口になるのはどうして?放置するリスクと予防法も

こんにちは。鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」です。

子どもが受け口になるのはなぜか考える母親

下の前歯が、上の前歯よりも前に出ている状態を、一般的に受け口といいます。子どもの受け口を放置すると、見た目に影響を及ぼすだけでなく発音に支障をきたすこともあります。そのため、治療を検討される保護者の方もいるでしょう。

今回は、子どもが受け口になる理由や受け口を放置するリスク、治療法、予防法について詳しく解説します。

受け口とは

受け口の歯の様子

受け口とは、下顎や下の前歯が上顎や上の前歯より前に突き出ている状態を指します。専門的には反対咬合や下顎前突と呼ばれる、噛み合わせの異常のひとつです。

この状態では、前歯で食べ物をうまく噛み切れなかったり、発音が不明瞭になったりすることがあります。見た目のコンプレックスにつながることも多いです。そのため、矯正治療を受けることが推奨されます。

子どもの場合は、顎の成長を利用して治療を行えるケースも多いため、早めの診断と対応が望まれます。

子どもが受け口になるのはどうして?

子どもが受け口になるのはどうしてか考えるイメージ

子どもが受け口になる原因はさまざまで、いくつかの要因が関係しています。

遺伝

まず大きな原因のひとつは遺伝です。親のどちらか、または両方が受け口だった場合、あごの骨の形や大きさが遺伝して、子どもにも同じような噛み合わせの特徴が現れることがあります。

口周りの癖や習慣

日常生活のなかで無意識のうちに行なっている癖や習慣も大きく影響します。例えば、舌で前歯を押す癖、口呼吸、うつぶせ寝、指しゃぶり、おしゃぶりの使用などです。これらの癖や習慣が、顎の成長に偏りを生じさせ、受け口になることがあるのです。

下顎の過成長

上顎に比べて下顎が過度に成長することで受け口になることもあります。下顎が過度に成長する原因のひとつに舌の位置があります。舌先は上の前歯の裏側に触れているのが正しい状態ですが、舌の位置が下がると下顎の成長が促されて受け口になる可能性があるのです。

子どもの受け口を放置するとどんなリスクがある?

子どもの受け口を放置するリスクのイメージ

子どもの受け口を放置すると以下のようなリスクが生じる可能性があります。

噛み合わせが悪化する

受け口は、歯の噛み合わせが逆になっている状態です。放置すると、成長とともに悪化することがあります。特に下顎の成長が進む思春期以降では、あごのバランスがさらに崩れ、歯並び全体に影響を及ぼすことがあります。

発音しにくくなる

受け口だと、さ行やた行など特定の音が正しく発音しにくくなることがあります。これが原因で会話に支障が出たり、コミュニケーションに自信をなくしたりするお子さんもいます。

見た目がコンプレックスになる

下顎が突き出た顔立ちになるため、外見がコンプレックスになるお子さんもいます。特に思春期以降の自己意識が高まる時期では、心理的なストレスや自信の喪失を招くこともあるでしょう。

顎関節や筋肉に負担がかかる

噛み合わせが正しくないと、食べ物を噛むときに余計な力がかかり、顎の関節や筋肉に負担がかかる可能性もあります。これによって、顎関節症や頭痛、肩こりなどにつながる場合もあります。

治療が難しくなる

成長が進むにつれて、受け口の矯正には時間や費用が多くかかる傾向にあります。特に大人になってからの治療では、外科手術が必要になるケースもあり、負担が大きくなります。

子どもの受け口はどうやって治療する?

受け口の治療でプレオルソを装着した女の子

子どもの受け口の治療は、成長段階に合わせて行われます。ここでは、主な治療法をご紹介します。

マウスピース型装置を使用した治療

子どもの受け口を改善するために、マウスピース型の装置を使用して治療を行うことがあります。取り外し可能なマウスピース型の装置を、寝ている間や日中の数時間装着することで、舌や口の周りの筋肉のバランスを整え、自然な噛み合わせへと導いていきます。

痛みはほとんどないため、小さなお子さんでも継続しやすいのが特長です。ムーシールドやプレオルソが代表的な装置の種類です。

上顎を広げる装置を使用した治療

上顎の成長が不十分であることが原因で受け口になっている場合には、上顎を広げる専用の矯正装置を使った治療を行ないます。子どもの場合は、顎の成長を利用した治療が可能です。

具体的には、床矯正という治療法があります。上顎に装置を装着し、埋め込まれたネジを回すことで上顎の幅を広げます。床矯正で使用する装置も取り外しが可能なため、食事や歯磨きに支障がなく、痛みも少ないです。

口の外に装着する装置を使用した治療

受け口の治療には、口の外側に装着する矯正装置を使用する方法もあります。チンキャップが代表的な装置です。チンキャップと呼ばれる装置を装着することで、下顎の成長を抑制します。

この装置は下顎が過度に成長している場合に用いられることが多く、治療効果が高いとされている装置です。

何歳から受け口の矯正を受けるとよい?

受け口の矯正の診察を受ける男の子

受け口の治療は、できるだけ早い段階で始めるのが望ましいとされています。特に、乳歯が生えそろう3〜4歳ごろから歯科医師の診察を受けることで、早期発見・対応が可能になります。

乳歯の時期の受け口は、永久歯が生えるときに自然に治るケースもあります。実際には、乳歯から永久歯に生えかわる6〜10歳ごろに治療を開始することが多いです。

成長段階にある子どもは、顎の骨の発達をコントロールしやすいため、適切な時期に治療を開始すれば、抜歯を回避できる可能性もあります。

ただし、治療開始のタイミングには個人差があり、成長のスピードや受け口の程度によっても異なります。そのため、歯科医師に相談のうえ、お子さんの成長に合った判断をすることが大切です。

子どもが受け口になるのを予防するためには

受け口を予防するためのポイントを紹介するイメージ

子どもが受け口になるのを予防するためには、以下のことを心がけましょう。

歯並びに影響を及ぼす癖や習慣を改善する

受け口を引き起こす原因のひとつに、日常的な癖や習慣があります。指しゃぶりや舌を前に押し出す癖、口呼吸などの習慣がある場合は、あごの発達や歯並びに影響を与えることがあるため早めの改善が求められます。

日常生活のなかで意識的にやめるように心がける努力が必要です。保護者の方のサポートも不可欠でしょう。

良く噛んで食べる

あごの骨をしっかり発達させるためには、噛むことが非常に重要です。やわらかいものばかりを食べていると、あごの筋肉が十分に使われず、あごの成長が妨げられることがあります。繊維質の多い野菜や、少しかたい食材を取り入れ、よく噛んで食べるようにしましょう。

正しい姿勢を心がける

普段の姿勢も、あごの成長や歯並びに関係します。例えば、猫背になると、下顎が前に突き出やすくなります。また、うつ伏せ寝が習慣になっていると、あごの位置にズレが生じて不正咬合の原因となる場合があります。

そのため、正しい姿勢を心がけることが大切なのです。食事や勉強のときは正しい姿勢を心がけ、寝るときは仰向けの姿勢を習慣づけましょう。

定期的に歯科医院でチェックを受ける

定期的に歯科医院でチェックを受けることも大切です。受け口の初期兆候を見逃さないためにも、3歳ごろから定期的に歯科検診を受けることが推奨されます。

万が一、歯並び・噛み合わせに異常が起こっていても、定期的に歯科医師のチェックを受けていれば、必要なタイミングで予防的な処置を受けられます。早期対応ができれば、本格的な矯正治療を避けられる場合もあるでしょう。

まとめ

子どもの受け口を治療して笑顔を見せる家族

子どもが受け口になるのには、親からの遺伝など先天的な原因と、日常的な口周りの悪い癖などの後天的な原因があります。

子どもの受け口は、永久歯が生え揃うなかで自然と改善する場合もありますが、放置すると噛み合わせが悪化したり、複雑な治療が必要になったりするケースもあります。早めに対処することで、将来的に矯正治療が必要になった場合でも負担を軽減できるでしょう。

子どもの受け口の治療は、永久歯が生え揃う10歳までに行うことが理想です。

ただし、顎の成長スピードや歯並びは一人ひとり異なるため、歯科医師に相談のうえ、お子さんに合ったタイミングで治療を開始することが大切です。お子さんの受け口が気になる場合は、歯科医院で相談してみましょう。

小児矯正を検討されている方は、鳥取市東町にある歯医者「山根歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療など、幅広い診療に力を入れています。

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予防歯科で歯の健康維持を

こんにちは。鳥取市東町にある『山根歯科医院』です。

以前は「歯医者さんに行く時は、どんな時?」と聞かれると、多くの方が「歯が痛くなった時」と答えることが多かったと思います。ほとんどの方が歯科治療の為に行くというような感じでした。

最近では、虫歯や歯周病などの歯の病気を未然に防ぐことを目的とした歯科医療へと少しづつではありますが、シフトチェンジしているように思います。つまり、「歯が痛くなってから歯医者に行く」のではなく、「痛くなる前に口腔ケアをして口の中の健康を維持する」という考え方が増えているのではないでしょうか。これが予防歯科の考え方です。

予防歯科の基本的な考え方は、虫歯や歯周病などの口腔疾患が発生する前に予防し、口腔内の健康を維持していく歯科医療です。日本では、まだまだ馴染みの少ない予防歯科ですが、スウェーデンやフィンランドなどでは、高齢になっても健康な歯を保っている方が多く、予防歯科がすでに一般的になっています。

鳥取市 歯医者 予防歯科

予防歯科のメリット

①虫歯や歯周病を防ぐ   予防歯科の最大の目的は、虫歯や歯周病などの口腔疾患のリスクを減少させることです。そうすることで、口の中の健康を維持することができます。また、定期的に歯科検診を受けることで早期発見・早期治療ができ、歯のダメージを最小限にすることができます。

②全身の健康状態の改善   口腔内の健康状態は、全身の健康状態にも密接な関係があります。例えば、歯周病は糖尿病・心臓病のリスクが高くなります。口腔内の健康を維持するということは、全身の健康を維持することにも大いに役立っていると考えられます。

③治療の負担が減る   歯が痛くなってから歯医者に行くと、すでに虫歯や歯周病が進行しているケースが多く、通院期間・回数・治療費が高くなります。また、治療が終わっても、また痛くなってから歯医者に行くということを繰り返していくと、だんだんと悪化していくばかりで、何度も新しい被せ物を作らなければなりません。予防歯科で定期的に通う場合、定期的治療費がかかるので治療費が多くなる思われがちですが、虫歯や歯周病が進行してからの治療費に比べると、とても安価です。また、虫歯や歯周病が重度になり、歯を抜歯して失うケースもあります。歯を失った場合は、義歯・ブリッジ・インプラント治療などを選択しなければなりません。予防歯科の治療費に比べて考えると高価です。予防歯科は、長期的に考えた場合、治療費は、かなり抑えることができると言えます。

鳥取市 歯医者 予防歯科

予防歯科の内容

①定期健診  

予防歯科では、定期的な検診は重要です。定期健診ではまず、口腔内の検査を行います。虫歯があるかどうか、歯茎に炎症が起きていないかどうか、場合によってはレントゲン撮影を行い、より正確に検査することがあります。これらの検査を行うことで、虫歯や歯周病の早期発見、噛み合わせや被せ物のチェックができます。

鳥取市 歯医者 予防歯科

②プロフェッショナルクリーニング(PMTC)  

PMTCは、普段の歯磨きでは取りきれない汚れや歯垢を取り除いていきます。また、虫歯や歯周病の原因となる細菌やバイオフィルムまで徹底的に除去することができるので、虫歯や歯周病の予防に大いに役立ちます。またPMTCでは、フッ素含有の研磨剤を使用し、歯の汚れやバイオフィルムを除去した後、歯をフッ素でコーティングしていくため、歯質強化にもつながります。また、しっかり汚れを除去することで、口臭の改善にもつながります。

③ブラッシング指導 

歯医者で定期的に口腔衛生指導を受けることは、とても重要なことです。しかし、普段の生活の中で適切な歯磨きを行っていないと、虫歯や歯周病に対しての予防には、つながりません。ほとんどの方は、毎日歯磨きをされていると思いますが、しっかりと適切なブラッシング法をマスターして頂きたいと思います。お口の中の状態は、個人個人で異なります。1人1人、お口の状態に合った歯磨きの方法をマスターする必要があります。ぜひ、自己流で磨くのではなく、1度は歯科でブラッシング指導を受けて頂きたいと思います。

鳥取市 歯医者 ブラッシング指導

④歯間清掃  

人によっては、歯ブラシだけでは歯と歯の汚れを取り除くことが困難なことがあります。その場合は、歯ブラシと併用して、デンタルフロスや歯間ブラシを使用することをお勧めします。歯と歯の間は、虫歯や歯周病になりやすい部位ですので、日頃からのケアは欠かすことはできません。

歯間ブラシ デンタルフロス 鳥取市 歯医者

⑤フッ素塗布  

フッ素は、歯の再硬化を促進し、歯の表面のエナメル質を強化する効果があります。また、フッ素には、抗菌作用もありますので、虫歯が酸を産生する働きを弱める効果があります。このような効果がフッ素にはあるため、虫歯になりやすいお子様にとっては非常に効果的です。

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⑥食生活の指導と生活習慣  

虫歯や歯周病などの口腔疾患を防ぐためには、歯科医院での予防歯科処置はとても大切です。ただ、予防歯科の効果を高めるためには、食生活の管理はとても重要です。食事で糖分や炭水化物を過剰に摂取すると、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。予防歯科において効果的な食生活のポイントは3つあります。

🦷だらだらと間食をしない  間食をだらだらと長時間取っていると、虫歯になりやすい口内環境になってしまいます。多くの人は「虫歯は甘いものを多く食べるからなる」といったイメージをもっているのではないでしょうか。もちろん糖分の摂りすぎは、良くありません。ただ、糖分の量だけでなく、お口の中に食べ物がくっついている時間も大きく関係しています。間食をだらだらとしていると、お口の中が長時間、酸性状態になり、虫歯になるリスクが高まります。間食は、できるだけ少なくするのが望ましいと言えます。

🦷よく噛んで食べる  虫歯の予防には、唾液が重要な役割を果たしています。唾液の分泌量を増やす方法として、よく噛んで食べることがお勧めです。

🦷健康な歯を作るためにおすすめな食事  健康な歯を作るための栄養素として、カルシウム・ビタミンA・ビタミンCなどが挙げられます。

 🥛カルシウムを多く含む食品・・・牛乳・ヨーグルト・チーズ・小松菜・納豆など

 🍓ビタミンCを多く含む食品・・・ピーマン・パセリ・いちご・ブロッコリーなど

 🥕ビタミンAを多く含む食品・・・にんじん・かぼちゃ・ほうれん草・バターなど

 以上の栄養素を考えて、バランスの取れた食事をして頂きたいと思います。

予防歯科のメリット

①歯の寿命を延ばし、口腔内の健康を長期的に維持できる

予防歯科を行うことで、虫歯や歯周病を防ぎ、お口の中の健康を長く維持することができます。

②全身の健康を維持できる 

予防歯科は、口の中の健康を維持することだけでなく、全身の健康にも大きな影響を与えることになります。例えば、歯周病菌が血管に侵入すると心臓病や脳梗塞などを引き起こすことがあります。歯周病は、糖尿病と密接な関係があることが分かってきています。予防歯科で虫歯や歯周病を予防できれば、全身疾患を防ぐことにも大いに役立ちます。

鳥取市 歯医者 高齢者

まとめ

予防歯科では、虫歯や歯周病を治すという考え方から、虫歯や歯周病になることを未然に防ぐという考え方へのシフトチェンジと思っています。スケーリングやPMTCといったプロフェッショナルケアやフッ素塗布などを行い虫歯や歯周病を予防します。それによって口腔内の健康を長期的に維持できることが可能になります。また、定期的に歯科医院に通って、歯科医師や歯科衛生士に適切なセルフケア指導をを受けることや、虫歯や歯周病を早期に発見できることで重症化する前に、治療を受けることができます。歯の健康を維持するためには、予防歯科に通うことは、とても重要なことと言えます。定期的な歯科検診を習慣化し、いつまでも、歯の健康を維持していただきたいと思っています。

入れ歯を保険適用で入れた夫婦

当院は、痛みに配慮した優しい治療を心がけて診療を行っています。むし歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療や小児歯科、インプラント治療、ホワイトニングなど、幅広い診療に力を入れています。

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